棒人間バトルWiki

「うごメモ面白えな！パラパラ漫画つくれるもんな！」
「ん？棒人間バトル？棒人間戦わせるくらい俺にだってできらあ！」

「どーよ！」

確かに戦っていますが、もうちっとアニメチックでエキサイティングにしてみませんか？例えば…


こんな。
ここではこのバトルの制作と平行した、初心者向けの大まかな解説を行っていきます。

棒人間を立たせる地面を設定します。
初心者は以下のような黒で塗り潰した地面を使うことをおすすめします。
　サンプル
利点として
「棒人間を適当に描いても足がはみ出ない」
「地面破壊が容易」
などが挙げられます。

線のみの地面ではより多彩な表現が可能ですが、細やかな描写と気力を必要とするため、初心者にはお勧めできません。
また、地面を描かないという方法もあります。この場合は画面の下端が地面代わりとなります。

この地面ページをまずは30ページ作ります。
「複写」機能を使うと便利です。

今回のサンプルは黒い棒人間が複数の赤い棒人間を倒す、いわゆる「一対多数」型です。
今後どのような形態のバトルを作るにしても、一対多数のノウハウがあれば作れないこともないので、初心者向きと言えます。

「一対多数」型の作り方手順をざっくり解説すると
１．攻撃側（黒棒）のモーションを全て描く。（シャドウボクシングさせる形になる）
２．それに合わせてやられ側（赤棒）を書き加える。
となります。
攻撃側に何をさせるかは貴方の裁量次第です。ずっと殴っててもいいですし、途中で避けるような動作をさせるのも手です。
本項ではこの黒棒を描いています。

今回の棒人間を描く上での注意点は
「原則として、一枚ずつ全て手書きすること。棒人間のコピーペーストは基本的に禁止」
初心者の方はまずはこれを守るようにしましょう。頭と胴と足だけ描いてコピペ、腕だけ動かす等は禁止。
←禁止事項を乱用しまくったやつ
今回は30ページなので、労力は惜しまずに全て手書きしました。

これを踏まえて、１の手順を描いたものが以下となります。

「正面の敵を殴る」「さらに蹴る」「背後からの攻撃を屈んで回避」「かかとで迎撃」「蹴り下ろす」といったモーションができました。
31ページ目を増産し、1ページ目をコピー。これを透かしつつ、合うように後ろのページを描きます。
その後31ページ目を削除することで、ループするようになりました。

赤い棒人間を描いていきます。元の黒棒のシャドウボクシングに合わせて、倒れたり、よろけたり、吹っ飛んだりするようにします。
簡単なのは画面外に吹き飛ぶように描くことです。倒れた棒人間を描き続けるのは流石に苦。
消滅するように描くのもアリですが、消しゴムで徐々に消していくのは「棒人間のコピペ禁止」に抵触するので駄目です。彼らも一枚一枚描いていきます。

今回のサンプルでは赤い棒人間が画面外から走ってきています。
これらは「攻撃を受けるページ」から逆算して、登場から攻撃までに必要なページを大体計算し、それから描いています。
必要なページ数は様々です。敵が走ってくる場合もあれば、ゆっくり歩いてくる場合もあり、吹っ飛んでくる場合もあります。
その辺りは何度も描いて慣れるのがてっとり早いです。

以上を踏まえて描いたものがサンプルとなります。

「左の赤は構えるも殴られ倒れ、更に蹴り飛ばされ退場」「右の赤は後ろから攻撃にかかる、しかし避けられる」「右の赤は黒からカウンターを受け、少し浮かび上がる」「黒の蹴り下ろしにより赤は地面に叩きつけられ退場」「再び左から赤が現れ、構えをとる」
文字に起こすと長いですが、慣れてしまえばほとんど成り行きで描くことができます。何度も描いてみましょう。

描ききったところで、これで既に「棒人間バトル」ではあります。よってここで完成としても良いです。
ただし、さらに見栄えを良くする為に手を加える事も可能です。

ここからは、その代表となるエフェクトと揺らしを加えていきます。

エフェクトについては「打撃」「斬撃」「衝撃波」「煙」「残像」「ビーム」などと様々です。これは作者の個性が出る部分でもあるため、どれが正しくどれが間違っているかなど言うことはできません。様々な人のバトルを見て、いいなと思ったモノを真似てみることから始めましょう。

今回においては打撃・衝撃波エフェクトを追加します。実際には目に見えないものですが、何かを飛び散らせているように見せることで、攻撃している感がでます。
エフェクトにおいても基本的にコピペは無し。一枚一枚手書きで仕上げましょう。
加えたものがこちら。


さらに、打撃の重さを分かりやすくするために、ここに「揺らし」を加えます。
揺らしとは、画面全体を上下に移動させる手法です。手軽に重量感や衝撃を付加できるため、便利な方法でもあります。
今回は
・攻撃の当たるページを8ドット下に
・次のページを3ドット上に
・その次のページを1ドット下に
動かしています。振れ幅を大きなモノから小さなモノにしていくことがコツです。
加えたものがこちら。



↑なし
エフェクトなしに比べるとだいぶ見栄えが増しました。
以上で完成となります。

・初心者は黒塗り地面を使うと良い。
・一対多数はまずはシャドウボクシングから。
・棒人間やエフェクトの類は基本的に全て手書きすること。

特に三番目は重要です。これをしないだけでも初心者ありがちバトルは脱却可能です。
動かし方については今回は省きましたが、様々な作者さんがモーションについての解説を行っています。ワールドギャラリーに留まらず、youtubeにアップロードしている作者さんもいます。色々調べてみるのもいいかもしれません。
また、モーションについては慣れが肝心とも言えます。うごメモだけでなく、市販のノートの端を使ってパラパラ漫画を描くのも良い訓練になるでしょう。他の作者さんの解説を見て自分で試し、研究を重ねていくことが、上達への近道とも言えるでしょう。


初級編は以上となります。