SPLAXの無料オンラインゲーム『ストライカーズ・ワールド・オンライン』の現時点で唯一機能しているwikiです。

説明(言い訳)

SWOは立ち技格闘技ゲーム。ってことで入場曲との親和性もあるのです(強引)。
MMA、プロレスなど格闘技の興行において、試合内容の次に華々しい瞬間が、入場シーン。
選手のモチベーションを高め、会場を盛り上げる必要不可欠な演出です。

実は、本wikiの選手名鑑でもチラホラと「自分のテーマ曲」を貼っているプレイヤーがいます。
はじめは冗談で、「自分が興行に出るなら、どんな曲がいい?」とヒアリングしていたのですが、思いの外、興味深いトラックが貼られています。なんというか、各プレイヤーのスタイルにフィットした曲を、皆さん自然と選んでいるんですよね。

SWOでの大会において、自分のテーマ曲を決め、試合前に聴いて集中力を高める。
これもSWOのスキル向上の一助となるのではないでしょうか!?(超強引)

入場曲のタイプをセグメント

強引な流れですが、気にせず進めます。

「入場曲? 自分の好きな曲をかければ、それでいいっしょ」。もちろん、それでも間違いではありません。しかし、そこに脳内会場における脳内観客を盛り上げる演出意図や、なによりプレイヤーのイデオロギーを発露させる曲であることが周囲に色濃く伝わると、ベターではないでしょうか。大きなお世話ですが。

ではどんな入場曲が印象的となるのか? まずはセグメントし、考察していきます。

●イントロ爆発タイプ


冒頭からフック(曲の肝)が流れるイケイケなタイプ。BPMも高めな傾向にある。曲が流れた瞬間に会場が爆発するので、選手、観客共に相乗効果が生まれる。

(例)ヴァンダレイ・シウバ入場曲Sandstorm


もうイントロからアッゲアゲです。この曲は桐生さんもフェイバリットに挙げていました(確か)。
実際、会場観戦ではこのタイプが最も盛り上がります。
ちなみに、ボストンレッドソックスの上原浩治投手もこの曲を使用しています。こっちも会場爆上げです。
上原浩治の場合

(例)桜庭和志入場曲SPEED TK RE-MIX


こちらも有名ですね。冒頭からフック&BPM高めで、曲が始まるやいなや、会場から諸手を挙げて歓迎されます。
ネクラ太郎さんもこの曲を入場曲にセレクトしていました。

このイントロ爆発タイプ、格闘技&プロレス界隈では実に多い。
オールドファンですと橋本真也の『爆勝宣言』https://www.youtube.com/watch?v=mHTGBw-z7CQ
長州力の『パワーホール』https://www.youtube.com/watch?v=f2BKMRsMyZw
などに馴染みがあるでしょう。ちなみにパワーホールは作曲者の平沢進が「プロレス興味ないし、適当に作った」というエピソードが有名です。

広義の意味でテクノ系ばかり挙げましたが、ブルーザーブローディの移民の歌はレッド・ツェッペリン。ハードロックですね。
クサリダイスキ

曲のど頭から、ジョン・ボーナムのブットいドラムが大迫力。猛獣が出てきそうな空気になります。
ちなみに、今でも真壁刀義がジャンクなアレンジバージョンで使っています。(1:20分頃)
クサリダイスキ
インダストリアルロックって感じですかね。鋼鉄感があるので、鎖をいつもぶら下げている真壁選手のイメージとも合致。彼は自己演出に長けていますね。


HR/HM系にはイントロドカンな曲が多く、格闘家も好んで使いっています。
SWOの謎の格闘通プレイヤー、ヤマヨシ(山宜VSミルコ、山宜VSヒーリングなど劇渋なカードをHNにしているプレイヤー)さんでお馴染み、リングス出身の山本宜久はPRIDE以降、ゲイリームーアのスピーク・フォー・ユアセルフを使用。1:40あたりから。

初っ端から、ゴリゴリなギターリフとハイトーンヴォイスで幕を開けるため、会場も「これぞ、格闘技の興行だぜぇ!』ってな感じのヒャッハーな高揚感に包まれます。


話がやや逸れますが、入場曲動画を探している最中に変なモノを見つけました。
鬼軍曹 山本小鉄さんのかわいがり
この動画で流れている曲は、新日本プロレスの番組「ワールドプロレスリング」のテーマ曲。プログレバンド、EL&Pの「The Score(ザ・スコアー)」です。これもイントロドカン系ですね。(後述:キースエマーソンが昨年、亡くなっていることを知りました……。R.I.P.)
悪ノリして入場シーンまで作っています

年末ビンタオジさんこと蝶野正洋。これは後述の「タメ」系に選ぶべきか悩みましたが、まあおイントロが数秒なので、イントロ爆発系と言ってよいでしょう。曲名は「クラッシュ」です。2:00から。
先に入場している三沢光晴も前述のイントロ爆発タイプですね。ちなみに曲名は「スパルタンX」です。

あ、SWOは立ち技格闘技ゲームなのに、これまで一切、立ち技系の入場曲を紹介していませんでした。すみません。

魔裟斗Silver Wolf


STAB BLUEという日本のバンドの曲だそうです。知らなかった。あくまで筆者の主観ですけど、微妙っすね……。魔裟斗が凄いストライカーであることは変わりませんが。

一方、その魔裟斗と昨年末にKー1ルールでのエキジビジョンマッチを行った山本KIDの入場曲はネット上でも大いに話題になったようです。
その山本KIDの入場曲はというと、後述の「タメが有効!」なタイプとしておきます。

以上、イントロドカンな入場曲。実に多い。マッドカプセルの曲でお馴染みの五味隆典とかもアリだなぁと動画を漁りましたが(短時間)、ろくな動画が見つからなかったので割愛しました。残念。

●タメが有効!な荘厳タイプ 1部


「タメ」と書きましたが、これは要するにフック(曲の肝)に至るまでに時間がかかる、前奏の長い入場曲を指します。
曲が流れた瞬間に盛り上がる前述のイントロ爆発タイプとは違い、盛り上がるまでにタメを作り………焦らせて焦らせて、最後はドーンとカタルシスを爆発させるタイプですね。

格闘技&プロレスの入場シーンはアリーナクラス、ドームクラスなど会場のキャパによって演出は変わっていきます。前奏でタメにタメて、観客を焦らせてドーン!と入場するのは、キャパの広い会場によく似合うと演出だと思います。


例えば、ジョン・シナの入場シーン。

動画のタイトルが「世界一カッコ良い入場シーン」とありますが、これを世界一カッコ良いと言うべきか否かは、うーーん。
おそらく、WWEのテーマ別歴代アワードとかで1位だったのでしょう。
曲名は「The Time is Now」。本編に入るまでに相当なタメ時間をかけています。曲は、HIPHOPです。ジョン・シナ本人がギミック(つうか本当にそうなんだろうけど)として、ラップ好きキャラを演じ続け、ついにはアルバムも発売しました。で、結果として50万枚の売り上げを残すというシャレがシャレにならない現象を引き起こしたことが有名です。ギミックも極めれば本職を凌ぐ。ちなにみ、The Time is Nowの音ネタ(上音のループ)、何度も聞いたことのあるフレーズなんですけど、誰のでしたっけ?思い出せなくてモヤっています。気付いた方は教えてください。


前述の魔裟斗とのエキジビジョンマッチでの入場曲が話題となった山本KIDの入場曲はこちら
イレズミフエスギ

入場シーンもあったのですが、画質最悪なものばかりだったので、曲の公式動画です。Major Lazer & DJ Snakeの「Lean On」。
PV数は10億超えています。現在進行形のダンスホールレゲエって感じですね。かつてのダンスホールレゲエとは印象が異なりますが、今はどのジャンルもミクスチャー。
元来、KIDはオラついたキャラに反して入場曲はレゲエなど裏打ちリズム系の曲を多用していた印象があります。
「ぶち倒すぞオラー!」ってな感じで自己と他者を煽る入場曲よりも、冷静に自らを静かに鼓舞していくスタイリッシュなスタンスを選ぶ。そんなところにも、彼の自己プロデュース能力の高さが伺えます。




●タメが有効!な荘厳タイプ ※中邑真輔コーナー。


これはタメ系と括っていいのか迷いましたが、カタルシスを溜めて〜からのメインテーマ(フック)を爆発!! ってな曲の紹介ってことにします。会場の観客の一体感を小気味よく纏める入場曲なので、こっちのセグメント。
プロレスラーの中邑真輔ver.WWE(WWE.NXT初登場シーン)です。※画像は新日時代のもの。

リンクはまだ貼りません。ダラダラと解説を入れます。さーせん。

中邑の日本のアリーナクラスにおける入場曲&入場パフォーマンスは、新日本プロレスの頃から「会場をモッテいく」力があったのですが、世界最大のプロレス団体であるアメリカのWWE(下記の動画はWWEの下部組織のNXT)でも、その演出力は健在でした。
いや、それ以上でした。
アメリカ人のNXTファンは感度が高すぎて、入場シーンにおける『プレイヤーと観客の相乗効果における理想図』を見せつけてくれてます。観客の彼らは、分かってるんですね、入場シーンのプライオリティを。
彼らの意気は、欧州のサッカーファンに近しいものも感じます。入場後の熱狂的なチャントが証左です。

この入場シーン、相当なショックを受けました。
格闘技&プロレスに限らず、日本人の『エンタメ楽しみ力』は、世界に類を見ない深さを持っている、なんてギリギリに、片目瞑って土俵際につま先立ちしながら、願望で思っていました。いや、信じていたのかもしれません……。
ですが、ニッチな領域においても、アメリカンの方がスピーディだし、上手だしスマートだわ……、と改めて慄きました。「イイもんはイイ!」に対する大衆のストレートな表現力、強いっす。そこが、バカっぽいって言われてるけど、強いもんは強い。ニッチなところでも、お前ら勝つのか!?、と。
アメリカ人のエンタメに対する熱量、スキル。動画を見てたらお分かりいただける、かと。

これぞ入場シーンの最骨頂、最高潮、最高気温! 
散々煽りましたけど、しょぼい印象だったらゴメンね。曲名は「The Rising Sun」。
http://www.dailymotion.com/video/x41xgxv
最初から見た方がいいけど、要所は1:40ぐらいから、どうぞ。

この曲、中邑のデビュー戦直後、アメリカのiTunesのサントラ部門でランキング1位を獲得。
フックまで待たせる、引きの強さ&フックそのものの強さ&入場シーンのインパクトで、即時、iTunes1位。アメリカ人、感度高すぎっす。
でもなあ、これが、入場演出における理想形なのかなあ、なんて思いました。。。

おまけ。
曲が根付いたおかげで、観客はこの中邑の入場曲に対して、シンガロング(オーオーオーオーオー)をかましてます。中邑は未だ無敗。入場シーンの重要性を世界に知らしめしています。
https://www.facebook.com/wwe/videos/vb.7175346442/...


★★★★★★★再びおまけ
ですが。。。。連勝記録もいつかは途絶える。
2016年11 月19日。WWEデビュー以来、延々と続いていた中邑の無敗記録が、NXT王座防衛戦で遂にストップしました。
この結果は、今年の日本公演(大阪)でのリマッチによる王座奪取の布石、もしくはWWE一軍進出への足がかりと見る向きが多勢です。
で、肝心の入場シーンの方はといいますと………。たまーに、入場曲の旋律を奏でるストリングス(バイオリン)を引き連れてみたりと、ますます豪華になっている様子。
コンナカンジデネ
とはいえ、この写真はまだ大人しい方。
ビッグマッチでは『増えるワカメちゃん状態』とでも言いますか、ストリングス軍団がリングには収まりきらず
リング外にまで並んで、メインテーマの旋律を奏でています。
残念なのは、彼ら彼女らの演奏をマイクが拾っていないので、その旋律を堪能できるのは、リングサイドに座る客くらいということ(ちゃんと音を出して弾いているならば)。
いずれにしても!! 素晴らしいですねぇ、中邑選手のアメリカでの出世を物語るシーンです。

★★★★★★★再びの再びおまけ(2017年2月15日 再追記)
youtubeで紐付けされた動画でツボッてしまった、観客が撮影した中邑真輔の入場シーン
画質音質共に良好ではないが、この撮影者の雄叫びに思わずクスリとさせられました。

冒頭のヴァイオリンシーン、「oh〜〜〜so cool. ヴァーーーー(非言語)」と興奮を隠しきれない撮影者の声で、1ツボ。
メインテーマが鳴り、「YEHA〜〜〜〜〜〜 フォーーー(レイザーラモンHGリスペクト)」で、2ツボ。
で、「Featuring special guest... my bad singing」とあるように、メインテーマのシンガロングで、ジャイアンばりの不穏な音程で叫び続ける彼のピュアさに、3ツボ。

中邑選手・入場シーンの現地での浸透ぶりを生々しく伝える動画とも言えますね。

★★★★★★★★★★★★★★
再びの再びの再びのおまけ(2017年4月7日 追記)
★★★★★★★★★★★★★★

ここは中邑真輔ウォッチャーページと化している感もありますが。入場曲シーン(?)においても、大きなニュースが!!
4月4日、NAKAMURA SHINSUKEは、遂に世界最大プロレス団体WWEの一軍であるSmackDown興行にて、デビューをしました。
デビューといっても、入場しただけ。試合はしていません。でも、これが重要。
プロレス界などでは、よく「入場シーンだけで金が取れる」レスラーへの賛美の声が挙がります。
登場時の佇まいや、演出だけでも、十二分にエンターテインメント性があり、会場が盛り上がる選手のことを讃える意味で言われます。
中邑真輔は、それをやってのけました。



WWEのスマックダウン初登場シーンがこちら
どーでしょ、この盛り上がり。これは入場曲、登場シーンの完成形といっても過言ではない仕上がり具合です。
3日前にアップされた公式動画ですが、すでに視聴回数は 2,677,490。200万を軽く超えちゃってます。
初登場の選手にも関わらず、ファン(現地ではWWEユニバースと言う)たちは、大声でテーマ曲のチャントを歌っています。
つまり、それだけ彼の入場シーンが認知されていたということ。

老若男女という言葉がありますが、文字通り、彼の人気は人種や年齢を超えたものになっている模様です。
こーんなキッズ達まで、彼の入場曲のさわりが流れただけで、「遂にスマックダウンにNAKAMURAが登場した!? 」と察知し、
「イエスイエスイエス!! ヴァー!!」の連呼
男児は「過呼吸寸前か?」と思うほど興奮していて、かわいくて笑えます。
動画の最後の方では、日本で言えば幼稚園くらい(?)の妹さんも、中邑真輔の定番ポーズを真似ています(しかし、体が小さすぎてでてきていない。が、それがかわいい)。
いやはや、彼はアメリカでも「入場シーンだけで金が取れる」レスラーになったのでしょう……。
やはり、入場曲は、大事ですわ(しみじみ)。

★★★★★★★★★★★★★★
再びの再びの再びの再びのおまけ(2017年8月10日 追記)
★★★★★★★★★★★★★★

4ヶ月ぶりの更新……。みなさん、今夏はSWOをプレーしましょうかね!
さて、
世界最大のプロレス団体WWEで順調に活躍中の中邑真輔ですが、遂にスマックダウン(WWEにある二大興行ブランドの内のひとつ)の『WWE世界王座』に挑戦することが決定したようです。
先日、王座挑戦権を巡って、WWEの大物ジョン・シナに勝利。見事、挑戦権を獲得って流れですね。
ちなみに、本項目『タメが有効!な荘厳タイプ』↑の冒頭記事でもすでに紹介していたようにジョン・シナの入場シーンは、ド派手!

中邑が、WWE世界王座に初挑戦する舞台は、WWE真夏の祭典『サマースラム』(8月20日、ニューヨーク州ブルックリン)。
挑戦する相手はインド人のチャンピオン、ジンダー・マハル。
スパイスハドコジャア!

なんと現在は、アメリカ人が王者ではない!? ……ま、そこは、世界マーケットの拡大を重視しているWWE。
彼らは、人口数世界2位、述べ13億人もいるインド市場を開拓しようと試んでいるという「説」は、納得できます。

色々な方向へのサービス精神なのか、ジンダー・マハルの入場シーンは、ときにお国柄を強調する演出も取り入れられています
トライバル×エンタメ。一見、ベタな世界観に見えども、シンプルで力強く印象を残す。いいですねー。

ここから入場曲とは関係ありませんが……、ダンス大国インドのリズムってのは、それはもう奥深いイメージがあります。
大物ジャズギタリストのジョン・マクラフリンが昔、インド音楽に傾倒(というかヒンズー教に入信)していた際に結成したバンド、『シャクティ』のリズムのえげつなさたるや。音楽に多少の興味をお持ちの方は、冒頭のリズムだけでも聴いておいて損はないですよ!!
私事ですが、昔、インド旅行に行った際に打楽器のタブラと、弦楽器のシタールを買っちゃいました。が、タブラはいつしか楽器屋に売却。
シタールの方は、未だに沈黙のバズーカ砲のごとく、部屋の一部を静かに我が物顔で占有しております。






●タメが有効!な荘厳タイプ 2部


クイントン・"ランペイジ"・ジャクソンも、世界最大の格闘技団体UFCにおいて、タメのある荘厳な入場曲を使っていました。こちらです
クサリダイスキ

YOUTUBEでは、オフィシャル動画は見つかりませんでしたが(そりゃそーだ)。ただ、一聴して「おい、これは!」と気づいた方も多いはず。
そう、彼は日本の総合格闘技の隆盛を一手に担っていたかつての興行「PRIDE」のメインテーマ曲をそのまま使用していました。
テーマ曲の、いくらかマシな高音質はこちら
グググググ、滾りますねえ。この曲は、仮面さんが主催したSWO大会のPVでも使用されていました。
仮面さん作成PV
懐かしいですねぇ。この時、筆者はバリバリの初心者。「ストラト」というHNで参加させて頂きました。

この曲もまた、イントロを溜めて溜めて〜フックでドカンな曲調です。そもそもは、興行のメインテーマ曲。じわじわと盛り上げたいオープニング演出に多用することを念頭に置いた作曲がなされています。
ただ、曲そのもののクオリティが良いのはもちろん、クイントン・"ランペイジ"・ジャクソン(以降、ランペイジ)が、この曲を使う。その意義に深みを知った上で、観客の反応は熱を帯びています。
アメリカにいたときは、無名のファイターであり、ホームレス的な生活(ギミック)も送っていたランペイジが、日本の総合格闘技興行であるPRIDEで大活躍し、世界に名を轟かせた。
その後、PRIDEはザクヤとの繋がりをセンテンススプリング(暴いたのは週刊現代)されて、コンプライアンス砲をもろに喰らいます。もちろん、フジTVやスポンサーはそそくさと撤退。資金繰りに困り、急転直下に没落し、UFCに買収され、PRIDEのすべての著作権、興行権もろもろがUFCの手中に収まります。
UFCは敵対団体の興行を潰し、なおかつ総合格闘技のエポックメイキングな瞬間の数々(PRIDEの映像資料)を権利的にゲット。ヒャッハー!
しかし、ランペイジは、沸々と己のルーツの主張を放ちたかった。
「おいらのバックボーンは、PRIDEなんだよ」、と。
この曲をUFCで流すことは、UFCが包括的にPRIDEの著作権を手にしたので、なんら法的には問題はありません。
ただ、「おらっちPRIDE出身やからな!」という主張はガンガンと観客に伝わります。感度のいい観客は、それを知っています。ネット社会ですから、当然PRIDE時代の彼のファイトも観ています。
で、「おおおおお!! お前かっけーーな! 一揆か? いったれ、成り上がり!」と、支持の声を挙げるのです。
入場曲の肝は、メロディやリズムだけではない。一人のファイターの人生を加味した上で、さらなるドラマ性を生む。その見本とも捉えられる入場シーンになったのではないでしょうか?
うーん、入場曲は、深い。(※妄想成分は高めです)





次の項目を書こうとYOUTUBEを漁っていたところ、リンク先で「しまった、コレ忘れてた」という入場曲があったので、この欄、追記です。
ミノワマンこと美濃輪育久の入場曲One Minute In Heaven
ヘンシツシャデハナイ

アッゲアゲなテクノ(トランス)なので、前項目に属するイントロドカン系なのではないか? と疑問を呈するかもしれません。
確かに、そっちに括るのもありでしょう。しかし、入場曲においての肝となるカタルシスが、ドッカ〜ンと爆発する瞬間は、どこか?
その視点で考えると、『イントロが最もカタルシスを発露しているか? それともタメがあってから〜の、中盤にドカンとカタルシスを爆発させているのか?』。という視点で鑑みるに、この入場曲は後者かと。

先に挙げた動画は、音質がイマイチなので、こっちの動画の1:00から。だと確認しやすいかもしれません。
BPMは速いですし、アゲアゲ曲調です。しかし、彼が入場シーンで、最も「ここで観客と一体になるぞ!」と決めているのは、2:00〜の超低音バスドラが鳴り出す瞬間です。
イントロの高揚感をタメて、溜めて〜、ミノワマンが頭上に挙げた右手を、斧を振り下ろすが如く、斬り下げる瞬間。それは、2:00〜のバスドラが鳴り出すタイミングであり、彼の狙いです。
テクノ系では、上音よりも超低音のバスドラが鳴り出す瞬間こそ、カタルシスが爆発されるというパターンがありますしね。クラブやフェスで、客が諸手を挙げる瞬間ってやつです。

「いいかーー、一緒にこの瞬間に爆発しよーぜ、お前ら!」という彼のメッセージ&エンタメ伝播力は、コンポーザーやDJのそれと同様に、清々しいまでに分かりやすく、ストレートで、力があります。
この分かりやすさ、一見するとバカみたいに見えますよね、うん、見えます。
が、初見の観客にも、己のパフォーマンスを印象付けるには、繰り返し繰り返し、「私の入場シーンの見所はコレだ!」と啓蒙する必要もある。その点で、ミノワマンはプロの格闘家として『魅せる』ことへの意識が高かったんだな、と改めて思いました。
格闘家に限らず、どの分野でも大事ですね、こういう意識。。勉強になります。

●個性の先鋭化!? マイウェイを貫く入場曲


前段に述べた『イントロ爆発系&タメが有効』とはまた一味違った個性派入場曲は、こちらにまとめちゃいます。
格闘家&プロレスラーは、入場シーンで観客を盛り上げるという、ひとつの命題を背負っています。だけども、そこはへそ曲がりなプロが集まるジャンル。
どうしたって、そういう本道を忌み嫌うような連中もまた、でてきます。
そう、『個性派』連中です。
「おれの気分が盛り上がれば、それでいい」とか、「色々と、関係のしがらみがあってね。これにした」とか、「逆にウケるんじゃね? この方が」とか、そこには各プレイヤーの背景、思惑も見て取れます。


●しがらみパターン

トーンダウンしちゃうところから、先に片付けておきます。
 
総合格闘家所英男の入場曲

7:00〜に、彼が出てきます。曲名は「逆境ファイター」。作曲&ボーカルは所ジョージ。
詳しい経緯は知りませんが、名字が同じ「所」。そんな縁で天下の所ジョージが、彼のために作曲をしてくれた……と。
美談です。紛うことなき、美談。おそらく、所英男本人も、芸能界の大御所・所ジョージに「君に曲、作るよ」なんて言われた時に舞い上がったはずです。
「あの所ジョージさんが、俺のために入場曲を作ってくれる! おれ、キテるじゃん!」と。
いい話しです。現に、いい人オーラが出まくっている所英男は、未だこの「逆境ファイター」を使っています(確か)。

でもね。この曲さ。所ジョージの芸風を象徴するような、脱力感に満ち満ちたヴォーカルが、前面に出ちゃってですね。
所英男本人は「あがるぜー!」ってなるかもしれませんが、観客的にはどうなんでしょうかね、、って何年も前から思ってました。
「い〜っけ〜、いっけ、いっけ、逆境ファイター〜」ってダーツの旅みたいな軽妙な声が会場に鳴り響く……。しかもリズムもまた、四畳半的な世界観なんすよね。酒を飲みながら、アコギをカラカラ鳴らして作ったのかな、的な。
観客はかろうじて、温かい手拍子を送るくらいが、限界じゃないかなぁ。

ちなみに、所ジョージへのディスではないです。彼の軽妙洒脱な人生は憧れです。
ただ、いつも引っ掛かる。
この曲、格闘家の入場シーンなのに「脱力していて、逆にイイでしょ?」って裏手をとった感じが見え見えで、結局は滑っているような気がしてならないす。
所英男本人も「所ジョージさん作曲の入場曲を変えるなんて、できない」っていうスパイラルになっているんだろうな、という邪知すらしてしまう。善意+善意。いい話しなのに、観客不在の世界観。
これぞ、しがらみ
今後、いい流れになってくれることを切に祈ります。いい選手だし。


●マイウェイパターン

これまで、「イントロ爆発」タイプ、「タメのある荘厳タイプ」とざっくりセグメントしてきましたが、この曲はどちらかというと、「イントロ爆発タイプ」に属するでしょう。楽譜的には。
なにせイントロからサビであり、曲タイトルの「バカサバイバー!」と歌っているわけですから。
総合格闘家青木真也の入場曲5:00から。

曲はウルフルズのバカサバイバー。先の入場動画は曲のボリュームが低いので、念のためにPVはこちら

青木真也は一貫して、この曲を入場曲に使用し、「バカサバイバー」は彼の異名にもなっています。
「バカサバイバー・青木真也は、今宵の試合で、どんな落とし前をつけるのか!?」なんて感じで、アナウンサーが普通に言ったりもしますし。
実際に、「バカサバイバー」の歌詞を見ると、「生き残れ!」、「勝ち残れ」「よじ登って、勝ち誇って」、「金つかって、金稼いで」などと、成り上り精神を鼓舞する世界観となっています。
「一格闘家として、成り上り、ビッグマネーをゲットし続けてやる!」的なメッセージが、観客にストレートに伝わってきますね。
この入場曲、確かにイントロ爆発タイプではあります。
しかし、プレイヤーとの親和性(もはや代名詞的になっている)、曲調がシリアスではない、青木選手自身の数々の問題発言や問題行動(「他者から批判が来ようとも、世間への話題は自分で作るものだ」といったプロレス的な仕掛けも多々ある)などを加味すると………、「マイウェイ」系に入れた方がしっくりくるな、と。

あと、なんでしょう。彼の入場シーンを見ると、「こいつ、変わってんな」って印象がどうしたって沸くんですよね。僕に限らずだと思いますけど。
本人も「自分は、変わってる」ことへの自意識があるでしょうし、それを強調した入場曲になってんだねー、といつも思っています。
実際に会場でこの入場シーンを観ると、先に述べた所英男の入場シーンと似た、ある種の脱力感が脳裏にススーッと侵入してきますからね。一瞬、素に戻るというか。「……お、おう」的な。反応に困るみたいな。
とは言ったものの、彼はオリジナルな入場シーンを確立したわけですから、そこは流石。プロですね。記憶に残す=爪痕を残す。

ちなみに、ウルフルズはコミックバンド的な装いもしますが、基本はファンク愛に溢れた骨太なバンド、という認識をしています。
ここで、青木選手にも、ウルフルズにもDISをするつもりは毛頭ありません。
入場曲においても、オリジナリティを磐石にした例として、ここの項目に挙げました。こんなんのもアリ、という。
そういえば、アリ。モハメド・アリ。R.I.P。であります。


●イデオロギー爆発パターン

モハメド・アリといえば、「アイルランドのモハメド・アリ」とも呼ばれる現役最高クラスの格闘家コナー・マクレガーの入場曲も忘れてはいけない(使命感)。

言わずと知れた現UFCフェザー級王者。人気においてもUFC最高峰の支持を集めているプレイヤーですね。
彼の入場シーンは痺れる。
まずは、迫力に欠けるが、観客が撮影した入場シーンを。最近のスマホ動画の解像度はいいですなあ。観客達の熱狂もバッチリ映っています。
世界各国のテレビ局もちらほらと、4k対応のiPhoneを取材用カメラに採用したりしてますからねぇ。。ちなみに私も4k対応のiPhoneユーザーですが、4kの恩恵は傾向的に低い系。(韻踏)

先の動画を観て、「かったるくね?」と思った方、「タメ系じゃね?」と思った方、確かにそうかもしれません。
が、この入場シーンは、ここのセグメントに入れるべきでしょう。
曲調がどうこうの話しではありません。この入場曲は、彼のイデオロギー闘争がガチンコで発露しており、オリジナリティが確立しているので、「マイウェイ」系なのです。
僕、入場曲そのものにフォーカスを当てる目的で、曲のみの動画を改めて、聴いてみました。

冒頭に流れるのは、アイルランド出身のシンガー、シネイド・オコナーのThe Foggy Dew
この時点で、僕はマクレガーの覚悟(演出力)に痺れました。もともと、一聴して「アイリッシュ系旋律」ってのは分かってました。が、、「おお、歌っているのはシネイド・オコナーだったのか。そうか、アイルランド人の誇りを胸に、世界へ挑むというメッセージか」、と(今更)。
んで、さらにググってみると、このThe Foggy Dewの歌詞は、イースター蜂起を題材にしているという
熱いっす。滾るやつです、これ。
英EU離脱で大荒れの今、より一層、考えさせられる入場曲となってます。
アイルランドは、先のオコナーしかり、U2、マイ・ブラッティ・バレンタイ、ポーグスなどなど、反骨精神に溢れる偉大なバンドを数々と産んでいます。そこにはアイルランドという国の成り立ちも大いに関係があるのかもしれません。
パンクの始祖SEX PISTOLS、P.I.Lのボーカリスト、ジョニーロットン(ジョン・ライドン)もアイルランド出身。彼の自伝のタイトルは『No Irish, No Blacks, No Dogs』でした。大昔、イングランドの酒場の店頭に書かれていた「アイルランド人、黒人、犬、お断り」という差別的看板を指しています。(「パンクが好き」なんて言っている人はマストバイの名著)

話が膨らみましたが、恵まれない環境から、世界の格闘界で一攫千金。国のアイデンティティも背負う。そんなカッコよすぎるコナー・マクレガーの入場シーンは、「アイルランドのモハメド・アリ」と呼ばれるに値する素晴らしいものだと個人的に強く再認識しました。
いやあ、入場曲は深い。

ここから駆け足で。
冒頭のThe Foggy Dewに続くヒップホップ曲は、ニューヨークが産んだ偉大なラッパー、Notorious B.I.GのHypnotize
この曲は、Notorious B.I.Gの死後に発売された『ライフ・アフター・デス』に収録されてます。彼は、当時のアメリカのラッパー間の抗争(ウエストサイドのL.A. VS イーストサイドのN.Y.によるガチの喧嘩=殺し合い)により射殺されたという説が濃厚です。

この抗争では、当時のウエストサイドのトップラッパー、2PACも射殺されており、東西の頭目が同時期に殺害されるという、音楽史に残る最悪の事件として今もなお、語り継がれています。※ちなみに両事件ともに真犯人に関して未解決。
なぜ、マクレガーがこの曲をセレクトしたのかまでは調べてませんが、「俺、覚悟はあるぜ」というメッセージも暗喩として伝わります。怖いです。ま、純粋にこの曲が好きなだけかもしれませんけどね。
※追記 マグレガーの通称はノートリアスでした(汗)。ツイッターも「TheNotoriousMMA」。ひゃー、失礼。ま、実際にビッグマウスで悪名高いですしね、うん、うん……。

ともかく、
シネイド・オコナーからのビギー(Notorious B.I.G)。これは実際に会場にいたら、僕も腰を振り、頭を下げ、拳を上げるだろうな……と妄想。
自らのアイデンティティを入場曲から観客の心に確立させる。これほど効果的な入場シーンもないでしょう。「これ、入場曲の最高傑作だわ」、とすら思いました。これぞオリジナル。

ちなみに、マクレガーは以前の入場曲でもアイリッシュの魂を発露させています。以前の入場曲はこちら
ポーグスの登場から市民権を得てきた、典型的なアイリッシュパンクです。今にもフーリガンが暴れてきそうな、アグレッシヴさ。この曲からも彼のルーツへの誇りを感じます。
英国におけるルーツ問題。ここは根深い。それをテーマとした映画、音楽、文学も様々とあります。ご存知の通り、かの国は連合王国。
実際にサッカーではグレートプリテン代表とはならず、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドとそれぞれ代表チームが出場します。

そんなカオスな歴史と現状社会をサバイブするマクレガーですが、昨今は「引退宣言」で騒がれています。「マクレガー、UFC辞めるってよ」、です。
と同時に、、、、現役世界最高のボクサーであるメイウェザーとの対戦を匂わせてもいます。メイウェザー側も、歩み寄りをしたりなんだり。もー、わかんねーな状況。
きっと、そこには様々な政治力学、ビジネス力学(マフィアめいたモノも含め)も交わっているのでしょうが、この話題は、世界レベルで注目を集めています。
追記:最新ニュースによると、メイウェザーと世界を二分したボクサー・パッキャオも引退撤回をし、復帰を目論んでいるようです。格闘家、プロレスラーの引退宣言はこの手のパターン多し。

SWOもそんなレベルになったらいいですね(投げっぱなしジャーマン)。

★★★★★★★追記(2016.12.4)
上記でも説明したマクレガーの入場曲であるThe Foggy Dewですが、youtubeにて弾き語りの解説をしているユーチューバーもいることが判明。
懇切丁寧にコード進行から譜割りまでで説明してくれています。「Am G C Emでぇ……。ダウンピッキングでぇ」などと、初心者用教則ビデオ仕様のフレーバーが最高に芳しいです。
シンセツソウナ ナイスガイ
アップロード日から日も浅い故か、PV数は未だに67回。(筆者確認時点)
親切な弾き語りメ〜ンに敬意を評して、遠い日本国からも届け、PV数!!
※ネタ抜きに、このページは以前から『マクレガー 入場曲』の検索結果で来訪している方々が多かったです……。
ともあれ、ここを読んだ人は、格闘ゲームのSWOを楽しみましょう! 
Let's Play  STRIKERS WAROLD ONLINE



ちなみに、「僕の入場曲はこれだなぁ」と提案してくださる方は、どしどしチャットや掲示板で教えてください。wikiの選手名鑑に反映させて頂きます!
本コラム、完全に脱線路線ですが、こんなのもあってよいかなと。他の編集者の方々も気軽にやっちゃいません!?

このページへのコメント

あ、ありがとうございますー!
コメント、今更のタイミングで気づきました。
御礼が遅れて失礼しました。

また更新もするかもしれませんので、気長にたまーに、覗いて頂けると幸いです!

0
Posted by tamori 2016年11月29日(火) 23:57:13 返信

久しぶりにwiki覗きに来てみたんですが、こんな良い記事書く方がアクティブ勢としてのこってるですね笑

0
Posted by kao 2016年11月18日(金) 11:40:48 返信

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