俺ロワ・トキワ荘にて行われている二次創作リレー小説企画の一つ。 サマナーズ・バトルロワイアルのまとめWikiです

 情報交換はスムーズに完了した。
 いや、スムーズに完了したと言うよりかは、小鳥が割りきったと言う方が正しいか。
 何せ、スコールの開口一番のセリフがセリフだったからだ。

「俺の名前はスコール=レオンハート。バラムガーデンのSeeD候補生だ」

 なんて言葉を口にする顔は真面目で、目はまっすぐと小鳥を見つめていた。
 人が死んでしまった光景を見たが故に、おかしくなってしまったのか。
 それとも、根っからの熱狂的ファンで、自らをそれに落とし込んでいるのか。
 はたまた、"本当"にスコール=レオンハートなのか。
 どれも十分に考えられる。
 何せ、つい先程までは触れることも知ることもなかった、悪魔という存在が自分の傍に居るのだから。
 異次元からの来訪者、そんなファンタジーめいた話が繰り広げられたとしても、おかしくはないだろう。
 真実はどうあれ、彼は「スコール=レオンハート」だと割り切ることが、今は余計な混乱を招かずに済むのだろう。
 それなら、アイドルや世界的企業の社長はおろか、東京ないし日本の話が通じないのも納得できる。
 だから、小鳥はそうする事にしたのだ。

「そういえば、どんなゲームだったかな……」

 話が一段落した所で、小鳥はふと呟く。
 「FINAL FANTASY8」は、日本でも有数のゲーム会社がリリースしたシリーズの、8作目に当たるゲームだ。
 小鳥も当時はプレイした記憶があるが、そこまでやりこんでいた訳ではないので、細部はほとんど覚えていなかった。
 精々覚えていることは、それこそスコールという主人公が現れる事くらいだ。
 尤も、それを明確に覚えていて、かつ彼にそれを問い詰めようものなら、大変なことになっていただろう。
 今、小鳥が五体満足でこの場に立っていられるのは、なまじ"覚えていなかったから"である。
 そんなことを知る由もなく、小鳥はスコールを引き連れて、東京の街を歩いていた。
 目指すのは人が集まるであろう中心地。
 スコールのように、現状をどうにかしようとする人間に、一人でも多く出会うためであった。

「そういえば聞き忘れていたが、武器のような物は持っていないか? 俺はSeeD候補生だ、一般人のアンタを守るくらいの力はある」

 歩き始めてからしばらくして、ふとスコールが口を開く。
 スコールには、立派な武器である一丁の拳銃が支給されていた。
 だが、それは彼の得物ではなく、戦闘において不慣れな武器を使うリスクは重々承知している。
 何より、"彼"の獲物が剣であることを思い出した小鳥は、特に渋ることもなく支給されていた包丁をスコールに渡す。
 包丁、と一言に言っても、ただの包丁ではない。
 刀のようにすらっと長い刀身を持つそれは、主にマグロを解体するのに使われるものだ。
 剣と呼ぶには少し心もとないが、ないよりはマシだ。

「贅沢は言っていられないが、しばらくはこれを武器にするしか無いだろう」

 受け取ったそれを軽く振るいながら、スコールは一人呟く。
 持っていた拳銃を包丁に括りつけることも考えたが、実行するには至らなかった。
 そして、沈黙。
 妙な気まずさが漂う中、二人と一人は黙々と足を進め続ける。
 やっぱり何か話題を振ったほうが良いのだろうか、それともこのまま黙っておいたほうが良いのだろうか。
 いや、しばらく行動を共にするのだからちゃんとコミュニケーションを取っておいたほうがいいだろう。
 こんな時、プロデューサーさんならどうするんだろうか?
 ふと、そんなことを考えた時、ぴたりとレラの足が止まる。
 何事か、と問い詰めようとした時、すっと小鳥の前を遮るように、片腕が差し出された。

「……来る」

 たった、一言。
 それだけで、空気ががらりと変わった。
 異様な空気を察することは、簡単だった。
 簡単だったからこそ、理解してしまった。
 突き刺さる殺気、圧倒される気迫、身に迫る危険。
 それら全てが頭を駆け巡り、吹き飛んでいく。
 両目に映ったそれは、まさに竜と呼ぶに相応しく。
 頭が真っ白になったと同時に、響いた咆哮が全てを揺るがした。

「小鳥ッ!!」

 戦いの勘から、レラとスコールはすんでの所で足を踏ん張り、防御することが出来た。
 だが、戦いに関しては素人そのものである小鳥がそれを防げるわけもなく。
 ビルを揺らしてガラスを叩き割る咆哮に飲み込まれ、ふわりと後ろへ吹き飛ばされて行った。
 受け身もへったくれもない姿勢で地面へと落ち、背中を打った衝撃で空気を吐き出していく。
 ぐるり、と視界が白み、そのまま意識を手放していく。
 無防備そのものであった彼女を救わんと、素早く動いていたスコールが小鳥を抱きかかえ、ガラスの舞う道から遠ざけていく。
 そして近くの屋根がある所に小鳥を寝かせた所で、スコールは包丁を構えて現れた恐竜を睨む。
 訓練所に居る恐竜とは違うが、あれと同じ……あるいは、それ以上か。
 ガーディアンフォースのジャンクションもない状況で、果たして渡り合えるのだろうか。

「行くわよ、シクルゥ」

 スコールが戦況を分析している間に、レラはシクルゥに跨がり、竜と相対する。
 体格差は数倍どころの話ではない。
 竜が口をあんぐりと開ければ、少女が跨っている狼諸共飲み込まれてしまいそうなほどだ。
 それでも、少女は怯むことなく、竜の姿をじっと睨む。
 再度、響き渡る咆哮。揺れ動く、すべて。
 それに吹き飛ばされないように、レラはしっかりとシクルゥの体を掴み、シクルゥは地に足を縛り付ける。
 そして、咆哮が途切れた瞬間、シクルゥは竜へと向かっていく。
 吹きすさぶ一陣の風となり、風は刃となり、竜を傷つけんと迫る。
 だが、響き渡ったのは甲高い金属音。
 それに手応えを感じなかったレラの顔は、渋い。
 予想通り、竜には傷一つついていなかった。
 そして、竜はそれを"宣戦布告"と受け取っていた。
 頭部を僅かに反らせ、そのまま高速でレラへと振りぬいていく。
 なんてことはない、ただの頭突き。
 けれど、それを脅威に変えうるほどの体格差は、埋められない。
 シクルゥと素早く分離することで、互いに直撃は免れた。
 しかし、その代償として、無防備な状態を生み出してしまった。
 ほんの一瞬、けれどその一瞬が、それを招いた。
 なんとか姿勢を整えて地面に着地したとほぼ同時に、どすんと重い衝撃がレラの体に走る。
 その正体は、探るまでもない。
 敵対していた、竜によるものだ。
 執拗にレラを追っていたその瞳は、決してレラを逃すことはなく。
 彼女が頭突きから逃れたとほぼ同時に、彼女が逃れた方角へと走りだしていたのだ。
 そして、彼女の着地に合わせるように、超速の頭突きが叩き込まれる。
 防御の姿勢すら間に合わず、その小さな体に叩き込まれる衝撃が、彼女の全身を軋ませる。
 肺に溜め込んでいた空気を、胃液混じりに吐き出しながら、レラは一直線に何処かへと吹き飛ばされていく。
 たった一撃、それだけで状況はここまで悪化した。
 圧倒的な力の差、それをまじまじと見せつけられながらも、レラは血を吐きながら立ち上がる。
 小刀を構え、しっかりと竜の姿を見据えたまま、両足で立ち上がる、が。

「よそ見してんじゃねェ!!」

 意識の外から繰り出されたゴムハンマーが、レラの腹部に深々と突き刺さっていく。
 もう一度絞り出された空気に混じっていたのは、真っ赤な血液。
 見開かれた目は焦点を失い、竜の姿を捉えられなくなる。

「レラッ!!」

 慌ててシクルゥとスコールが駆け寄ろうとするが、竜はそれを良しとしない。
 響き渡る咆哮が、スコール達の足をその場に縫い付けていく。
 それで足が止まったのを確認してから、竜は再び頭を大きく振るう。
 とっさの防御は間に合ったが、それでも竜の巨体から繰り出された一撃は、スコールたちを吹き飛ばすには、十分すぎる威力を持っていた。
 どうん、と壁にスコールが叩きつけられると同時に、倒れ伏しているレラにゴムハンマーが振り下ろされる。
 もはや貯めこんだ空気など残っておらず、吐き出されるのは混じりけのない血だけ。
 それを浴びながら、ハンマーを振り下ろす男は、笑う。

「キヒヒヒ……よく見りゃ、いい"女"じゃねえか」

 べろり、と頬に付いた血を舐めてから、レラの体へと手を這わせる。
 明確な悪意を持って向けられているそれが、何を目的としているかは、すぐに解った。
 だから、レラは反射的に体を翻し、飛び上がりながら男の腕を斬りつけていく。

「生憎、趣味じゃないの」

 吐き捨てた言葉とは裏腹に、全身はまだ痛む。
 正直、小刀を構えて立ち上がっているのがやっとだ。
 それでも、引くわけには行かなかった。
 おそらく竜の"召喚士"であるこの男をここで野放しにすれば、どうなるかは考えるまでもない。
 ましてや、小鳥の元にたどり着いてしまえば、男が何をしでかすかは、手に取るようにわかる。
 だから、ここで自分が止めなくてはいけないのだ。
 所詮自分は影の存在、そこに居て、そこに居ることを許されない、そんな存在だ。
 ならば、この体が傷つこうと、犯されようとも構わない。
 それは全て、虚無へと帰るのだから。
 この身が傷つくことで、彼女が助かるのならば、それでいいのだ。
 だから、この場は引けない、引く訳にはいかない。

「チッ……言わせておきゃ調子に乗りやがって!!」

 男が舌打ちをしてから、ゴムハンマーを構え直す。
 その構えからして、素人なのは目に見えている。
 傷ついた体とはいえ、それならまだこちらに分がある。
 とにかく、この男をここで止める。
 せめて、小鳥が目を覚ますまでの時間を稼ぐ。
 そのために、レラは小刀を握り、目の前の"敵"を睨んだ。



「う……」

 がらり、と瓦礫を落としながら、スコールはゆっくりと目を覚ます。
 ほんのすこしの間、気を失っていたようだ。
 だが、気を失っている場合ではないことを思い出したスコールは、即座に立ち上がろうとする。

「お待たせ、愛しのスコールッ(はあと」

 そんな彼を呼び止めるように、彼のCOMPから声が響く。
 先程までとはまた違う声色を使うジュンコに辟易としながらも、スコールは返事をする。

「今まで何をしてたんだ……」
「ちょっとggrのに時間が掛かってたのよ〜、電子の海を彷徨う私はWarrior〜〜」

 相変わらず理解不能な言葉を並べながら、彼女はスコールへと語る。
 一体何を企んでいるのだろうか、本当にその心は読めない。
 だが、この状況で語りかけてくるということは、ある程度は予想がつく。

「ねえスコール」
「何だ」

 そう心に思いながら、スコールは続くジュンコの言葉を待った。

「私をジャンクションして」

 そして、聞こえたのは衝撃的な言葉だった。
 よもや、彼女がガーディアン・フォースだとでも言うのだろうか。
 少し衝撃的な発言に、スコールは少しだけ取り乱しながら、ジュンコへと問いなおす。

「……出来るのか?」
「この天才に出来ないことなんて何もないのよ、ウフフ」

 怪しげな笑みを浮かべるジュンコに対し、スコールは不安の色を隠し切れない。
 無理もない、授業では"人の形をしたガーディアンフォース"なんて存在、聞いたことが無かったからだ。

「ほら、悩んでる時間はないよ。まっすぐ手をかざして、"習ったとおり"にやってみて」

 そんなスコールを押し切るように、ジュンコはスコールへとそう語る。
 まだ信じきれていないスコールだったが、"ジャンクション"によって得られる力と、今の状況を鑑みた上で、彼女を信じることにした。
 そして、ゆっくりと端末へと手を伸ばしたスコールを見て、ジュンコはにやりと笑う。

 その瞬間、ぶつりと何かが繋がる感触が走った。

 間違いない、ガーディアンフォースが脳へと繋がる時と同じ、そう、ジャンクションの感覚だ。

「終わったらそのまま召喚してちょうだい、このジュンコちゃんの力を見せてあげるんだから。
 だから、あのデカ竜の相手は、よろしくね。それとついでに……」

 そして、ジャンクションの感覚を掴んでいる最中のスコールに、ジュンコはあることをスコールに耳打ちし、端末から"きれいさっぱり"居なくなった。



 金持ちの道楽が企画した、一本のゲームの再現。
 しかしその金持ちは、裏世界にも精通していた。
 故に、ゲームの再現に一切の妥協を許していなかった。
 ガーディアン・フォース。ファンタジーの技術であるそれさえも、可能にしてしまっていた。
 軽子坂高校で起きた事件の真相、全世界に無差別的にばら撒かれた悪魔召喚プログラム、そしてある一家に伝えられる、悪魔……ないし、神をその身に降ろす技法。
 それをプログラムに落としこむ事によって、ガーディアン・フォースは実現されていた。
 そして、ジュンコはそのガーディアン・フォースプログラムを、検索とハッキングだけで掘り当ててみせたのだ。
 電霊という姿も、まあ悪くは無いのかもしれない。
 こうして一人の若者に力を与え、そして共に戦い、いずれ――――



 ――――絶望に狂う姿を、最前線で見届けられるのだから。



 瓦礫を払ってからかけ出したスコールは、懐から拳銃を取り出し、竜へと向けて数発発砲する。
 攻撃を目的としたものではなく、注意を自分に向けることが目的である。
 予想通り、竜は意識をレラからこちらに向け直し、まずは足封じの為に、全てを揺るがす咆哮を放つ。
 先ほどと同じように、少しでも動けば吹き飛ばされてしまいそうな圧が、スコールを襲う。
 だが、それでいい、寧ろ、それこそが狙いだったのだ。
 足を止めたままでも行える、攻めの手段。
 先程までは手段になかったそれを、スコールは練り上げていき、そして。

「行けッ――――エノシマジュンコ!!」

 咆哮が止まったのと同時に、それを放った。



「おうおう、まだ立つのかよォ? 壊されたりない、って感じだな」

 ゴムハンマーを持つ男の前には、見るも痛々しい姿の少女。
 一度砕かれた腕からは、白い骨が少し見えている。
 それでも彼女はそんな腕で小刀を持ち、それを男へと向けて、笑う。

「生憎だけど、元より形なんて無い。だから、壊れることなんて無いの」

 そう、本来は彼女に"姿"など無い。
 レラであり、レラではない、"彼女"の心の弱さが生み出したのが、レラだ。
 だから、壊れることなんて無いと言い捨てて、彼女は笑う。
 そんな彼女の姿が気に食わなかったのか、男は唾を吐き捨ててレラへと向かう。
 彼女だけは徹底的に壊す、そう心に決めた一撃を叩き込むために、ハンマーを振り上げ、すぐさま振り下ろした、その時だ。

「ぱんぱかぱーん!!」

 その時だ、そんな声が響いたのは。
 そしてほぼ同時に、男のハンマーと割りこむように、如何にも"ギャル"と言った格好の少女が現れていた。
 にやりと笑う少女と反するように、男は不満気な顔をして、その場から飛び退く。

「テメェ、どっから来やがった」
「ふふーん、それは禁則事項です☆」

 男の問いかけには答えないように、少女はぺろっと舌を出してごまかしていく。
 少しだけ沈黙が続いた後、男はにやりと笑い直し、ハンマーを構える。

「まァいい、ぶっ殺すのが一人増えたぐらい、どうって事はねえ」
「へぇ〜〜、このジュンコちゃんを前にぶっ殺すとは、いい度胸だねぇ〜〜」

 だが、ハンマーを構え直す男に対し、少女は余裕を持ったまま、言葉を続ける。

「私、エノシマジュンコは絶望を司る存在。全ての絶望は私の手にあるのよ」

 ぞくり、と何かが走る。
 その言葉だけはやけに重く、冷たい"何か"があったからだ。

「そんな私から、泉井蘭くんへプレゼントがあります」

 しかし、それを払拭するように、彼女は即座に笑い直し、あるものを手に掲げる。

「これ、な〜〜〜〜んだ???」

 それは、一つのオイルライター。
 近くのコンビニにありそうな、なんの変哲も無いライターだ。
 それが一体何を意味するのか、それを理解しようとした時。
 どうん、と大きな音が響き、何かが吹き上がる音が聞こえ始めた。
 ゆっくりと後ろを振り向くと、そこには建物に突っ込んでいる竜の姿があった。
 いや、突っ込んでいたのは、ただの建物ではない。
 竜が一目散に走り抜けたがゆえに、半壊を巻き起こした建物の名、それは。

 ガソリンスタンド。

 それを理解した時、少女はにやりと笑い直し、ライターを"そこに向かって"投げ飛ばした。

 間もなくして、火柱と呼ぶに相応しい炎が、巻き起こった。



「ふふーん、今回は私とスコールの愛の作戦で上手く行きましたね。
 やったねたえちゃん! 経験値が増えるよ!」

 嬉しそうにCOMPから語るジュンコに対し、スコールは無言のまま東京を駆けていた。
 その背には、まだ目を覚まさない小鳥の姿がある。
 結果としては上手くいったが、近くにあるガソリンスタンドに竜を突っ込ませろ、とジュンコが言った時はどうなることかと思っていた。
 しかし、予想以上の勢いを持つ炎は、次々に建物を飲み込んでいる。
 一面が火の海になるのは、時間の問題かもしれない。
 ひとまず今は、一歩でも遠くに逃げ出したほうが良さそうだ。
 ジュンコが言うには、小鳥の悪魔、レラは自らCOMPへと戻って行ったということだ。
 ならば、懸念することはないはずなのだが、何かが引っかかる。
 それが何なのか、スコールは頭のなかで探しながら、スコールはただ只管に足を進め続けた。



「チッ……いい所で邪魔しやがって」

 同じく、炎を背に悪態をつくのは、襲撃者、泉井蘭だ。
 燃え盛る炎は、彼にとってもいい思い出が無い。
 竜の力で無理やり追跡しても良かったが、どうやら竜も炎が苦手らしい。
 肝心な所で使えないやつだ、と思いながら、蘭は竜の背に乗り、火事から逃げ出していた。
 その時に思っていたのは、一人の女のことだ。
 あの少女を壊す寸前で現れた、謎の少女。
 そういえばテレビに良く写っていた"江ノ島盾子"によく似ていた気がするが、問題はそこではない。
 彼女が"自分の名前を知っていたこと"と、"自分に当てつけるかのように炎を生み出したこと"が、問題だ。
 まるで、自分の事ならなんでも知っていると言わんばかりの動き。
 それは、彼がこの世で嫌う人間のうちの一人と、良く似た動きでもあった。

「絶対に壊してやる……連れの女も、男も含めて、絶対にだ……」

 だから彼は、その言葉とともに決意する。
 次にあの女に会ったならば、どんな手を使ってでも、全力で壊す。
 サングラスの奥の目に、その強い意志を宿らせながら、彼も東京の街を駆けていた。

【文京区/1日目/午前】
【『スコール=レオンハート』@FF8】
[状態]:ダメージ(中)
[装備]:COMP(スマホ型)、
[道具]:基本支給品、不明支給品
[所持マッカ]:三万
[思考・状況]
基本:早く帰りたい(真顔)
1:火事から逃げる
[備考]
※FF8の同名キャラを再現している(させられている)現代人です。
※上記の理由によりラフディバイド・エンドオブハートなどの特殊技(フィニッシュブロー)は使えません。物理的に無理。
※そう、今はね……
[COMP]
1:エノシマジュンコ@ダンガンロンパ
[種族]:電霊
[状態]:健康
※参加者達の世界とは異なる平行世界(=本家ダンガンロンパ世界)の江ノ島盾子をベースとした電霊です。
※電霊的な手段で、参加者及び悪魔の基礎データ(ライブラや悪魔全書で見れる程度の設定文含む)をアナライズできます。
 会話とアナライズ以外に何が出来るかは不明です。
※ggれます。アナライズと組み合わせてね! まあ素敵。
※上記スキルの派生で、ガーディアン・フォースプログラムをインストールし、自身をジャンクション出来るようになりました。
 スコール以外がジャンクションできるかどうかは、不明です。

【音無小鳥@アイドルマスター】
[状態]:気絶
[装備]:COMP(インカム型)
[道具]:基本支給品、包丁
[所持マッカ]:三万
[思考・状況]
基本:怖い、どうすべきかは、わからない。
1:――――
[COMP]
1:レラ@サムライスピリッツ
[種族]:幻魔
[状態]:瀕死、COMPの中
[備考]
※シクルゥもセットです(女神転生のヴァルキリーの馬みたいなもん)

【文京区/1日目/午前】
【泉井蘭@デュラララ!!】
[状態]:健康
[装備]:硬質ゴムハンマー
[道具]:基本支給品, 携帯電話型COMP
[所持マッカ]:三万
[思考・状況]
基本:糞雑魚どもを皆殺し。女は殺す前に『楽しむ』のも良い。
1:火事から逃げる
2:少女(エノシマジュンコ)は次に見かけたら徹底的に壊す。
[COMP]
1:轟竜 ティガレックス@モンスターハンターシリーズ
[状態]:健康
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065
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064:現実:恐怖
時系列順
067:Bの海馬/殺戮遊戯への思考
投下順
066:隣人たちは静かに笑う
038:No Brake Devils泉井蘭000:[[]]
048:仮初:空虚音無小鳥000:[[]]
スコール=レオンハート

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