創造論とインテリジェントデザイン論

批判サイド>否定論・陰謀論を信じる理由 > 保守とリベラルで生理的反応が違っている

保守とリベラルで生理的反応が違っている


University of Nebraska-LincolnのMike Dodd助教授たちは、保守とリベラルで生理的反応および視線の動きに違いがあることを実験で確かめた。この結果は、共和党支持者と民主党支持者の支持する政策の違いと整合するものである:
一連の実験で研究者たちは、快な画像と不快な画像の両方の組み合わせを示したときの被験者の生理的反応と視線の動きをモニタした。リベラルな被験者に比べて、保守な被験者は不快な画像に対して、より強く反応し、より迅速に執着し、より長く見つめた。保守な被験者に比べて、リベラルな被験者は快な画像に対して、より強く反応し、より長く見つめた。

「保守とリベラルは物事を同じには見ていないと言われてきた。今回の発見はそれを明瞭に示している」とUniversity of Nebraska-LincolnのMike Dodd助教授は述べた。

リベラルな被験者がビーチボールやバニーラビットなどの快な画像を見つめる傾向があるのに対して、保守な被験者は開いた傷口や衝突した車や汚いトイレのような不快な画像を明確に見つめた。

「保守がネガティブな刺激により反応し、リベラルがポジティブな刺激により反応する」という見方と合致して、保守な被験者は、有名な共和党の政治家の画像に比べて、(彼らにとってネガティブだと思われる)民主党の政治家の画像により強く生理的に反応した。リベラルは反対に、共和党の政治家の画像に比べて、(彼らにとってポジティブだと思われる)民主党の政治家の画像により強く生理的に反応した。

生理的側面および認知的側面の両方を研究することによって、研究者は「政治的性向が少なくとも部分的には我々の生物学的な要因によるものだ」という大きくなりつつある主張について、ユニークかつ新たな洞察を確立するものだと、University of Nebraska-Lincolnの政治学者で、この研究の共著者であるKevin Smithは言う。

University of Nebraska-Lincolnの政治学者で、この研究の共著者であるJohn Hibbingは「この結果は、保守な人々は、嫌悪する要素に対して、より敏感で、関心を持っていて、それらにより強く対抗する傾向があることを示しているかもしれない。これは進化論的に見ても理にかなっている。保守は、目に見える外敵からの脅威から社会を守る政策(防衛費増加を支持や移民反対)や内部の敵から社会を守る政策(伝統的価値や犯罪に断固対処うる)を支持する傾向があることと、今回の実験は整合している」と言う。

[ The biology of politics: Liberals roll with the good, conservatives confront the bad (2012/01/05) on Physorg/Eurekalert]

持てる考え方によって認知がゆがむ「動機づけられた認知」なのか、それとも生まれ育ちで身についた反応なのかを明らかにするものではないが、少なくとも、保守とリベラルは同じ事実を同じには見ていないことは明瞭になっている。

思考の節約は保守主義を促進する

University of ArkansasのScott Eidelmanたちによる、政治的保守主主義が思考の節約の結果であることを示唆する心理学研究がPersonality and Social Psychologyに掲載された :
[ Scott Eidelman et al.: "Low-Effort Thought Promotes Political Conservatism", Pers Soc Psychol Bull March 16, 2012 0146167212439213 ]

著者らは、思考の節約が政治的保守主義を促進するという仮説を検証する。研究1では、バーの常連客についてアルコール酩酊度を測定した。血中アルコール濃度が増加するほど、(性別・教育・政治的アイデンティティを調整後の結果で)政治的保守だった。研究2では、認知負荷の下で被験者は、無負荷時のときよりも保守的な態度を報告した。研究3では、時間の圧力により、保守的用語への被験者の支持が増加した。研究4では、政治的条件ををぞんざいな方法で考慮するように求めた被験者は、熟慮するように求めた被験者よりも、保守的用語へ支持が大きかった。思考努力の指標(認識記憶)は、思考努力と保守主義の関係を部分的に媒介していた。これらの結果は、政治的保守主主義が思考の節約の結果であることを示唆している。より思考努力および熟慮しないと、保守的イデオロギー支持が増加する。

これらの傾向は政治的立場が保守でもリベラルでも同様に見られるという。

低い認知能力と保守支持の関連性

一方、人種・民族・貧困などに対する偏見に絡んで、保守支持が、低い認知能力と関連しているという研究もある。
Longitudinal studies provide some of the most convincing evidence. One such study looked at general intelligence in 10- and 11-year-old kids, and then re-studied those kids as adults two decades later−and found a clear connection between low intelligence and subsequent racism and sexism. Similarly, higher intelligence in childhood has been shown to predict less racism in adulthood. These analyses strongly suggest that low intelligence actually leads to hateful attitudes later on.

This is just a sampling of the accruing evidence on this point, all of which points to another puzzling question: Why? Why would verbal ability and math skills and other cognitive assets translate, over the years, into such hateful attitudes?

Dhont and Hodson believe they have an answer to this, again one based on rigorous abundant evidence. Their theory is that right-wing ideologies attract people with lower mental abilities because they minimize the complexity of the world. Right-wing ideologies offer well-structured and ordered views of society, views that preserve traditions and norms, so they are especially attractive to those who are threatened by change and want to avoid uncertainty and ambiguity. Conversely, smart people are more capable of grasping a world of nuance, fluidity and relativity.

The empirical evidence supports this link, too. Low intelligence and “low effort thinking” are strongly linked to right-wing attitudes, including authoritarianism and conservative politics. And again, there appears to be a demonstrable causal link: Studies have found, for example, that children with poor mental skills grow up to be strongly right-wing adults.

There is a final link in the chain of causality, according to Dhont and Hodson. Considerable evidence shows that conservative ideology predicts all sorts of prejudice−against ethnic and racial minorities, the disadvantaged, any outgroup. Indeed, right wingers are much more likely to see outgroups as a threat to traditional values and social order, resulting in heightened prejudice. Dhont and Hodson tested and confirmed this mediation model: Lower childhood intelligence clearly predicts right-wing ideology and attitude, which in turn predicts prejudice in adulthood.

時間経過を追った研究は、最も納得できる証拠を与える方法の一つである。そのような研究の一つが、10歳と11歳の子供の知能を測定し、20年後に追跡調査し、知能と人種差別及び性差別の明瞭な関係を見いだした。同様に、子供の頃の高い知能は、成人後の人種差別意識の弱さの予測した。これらの分析は、低い知能が、後に、ヘイトな態度につながることを強く示唆している。

これは、この点について生じた証拠の一つだが、これは新たな問いにつながる。なぜ、言語能力や計算能力や他の認知能力が、年月を経過した後に、ヘイトな態度につながるのか?

Dhont and Hodsonは、厳密で十分な証拠に基づいて、答えを得たと考えている。右翼イデオロギーは世界の複雑さを最小化するので、低いメンタル能力の人々を惹き付けるというのが、彼らの理論である。右翼イデオロギーは、社会についての、よく構造化された、秩序だった見方、すなわち、伝統と規律を守る見方を提供する。なので、変化に脅かされ、不確実性と曖昧さを避けたい人々に魅力的である。逆に、スマートな人々は、ニュアンスや流動性や相対性の世界を把握する能力が高い。

経験的証拠は、この関連性を支持する。低い知能や低い思考努力は、権威主義や保守的政策などの右翼態度と、強く関連している。そして、明白な因果関係と思われるものがある。たとえば、メンタルスキルの弱い子供は、強い右翼な大人になることを見いだした研究がある。

Dhont and Hodsonによれば、因果関係の最後のリンクがある。保守イデオロギーが、エスニックや人種マイノリティや、貧困者や外集団に対する偏見の予測因子となることを示す相当な証拠がある。実際、右翼は外集団を伝統的価値と社会秩序への脅威と見なす傾向が、非常に強い。これが、偏見を強めている。Dhont and Hodsonは、この媒介モデルを検証・確認している。すなわち、子供の頃の低い知能は、右翼イデオロギー及び右翼態度の明瞭な予測因子となっていて、それは、大人になったときの、偏見の予測因子となっている。

[ Wray Herbert: "Is Racism Just a Form of Stupidity?" (2014/08/20) on Association for psychological science ]
このWray Herbertの記事は、Dhont and Hodson(2014)の一般向け紹介記事で、原論文のAbstractは以下の通り:
[ Kristof Dhont and Gordon Hodson: "Does Lower Cognitive Ability Predict Greater Prejudice?", Current Directions in Psychological Science December 2014 vol. 23 no. 6 454-459, doi: 10.1177/0963721414549750 ]

Historically, leading scholars proposed a theoretical negative association between cognitive abilities and prejudice. Until recently, however, the field has been relatively silent on this topic, citing concerns with potential confounds (e.g., education levels). Instead, researchers focused on other individual-difference predictors of prejudice, including cognitive style, personality, negativity bias, and threat. Yet there exists a solid empirical paper trail demonstrating that lower cognitive abilities (e.g., abstract-reasoning skills and verbal, nonverbal, and general intelligence) predict greater prejudice. We discuss how the effects of lower cognitive ability on prejudice are explained (i.e., mediated) by greater endorsement of right-wing socially conservative attitudes. We conclude that the field will benefit from a recognition of, and open discussion about, differences in cognitive abilities between those lower versus higher in prejudice. To advance the scientific discussion, we propose the Cognitive Ability and Style to Evaluation model, which outlines the cognitive psychological underpinnings of ideological belief systems and prejudice.

で、注目すべき点は「右翼イデオロギーは世界の複雑さを最小化するので、低いメンタル能力の人々を惹き付ける」という点。すなわち、北米・西欧の右翼の提供する「社会についての、よく構造化された、秩序だった見方」は、低い認知能力の人々にも理解できるという点。

そのような、わかりやすい主張を理解することで、「未熟な人が、誤って自らの能力を平均よりも、はるかに高いと評価して、幻想上の優位性を患う」認知バイアスたる、ダニング・クルーガー効果も引き起こして、信念を強化することも考えられる。

そのような、低い認知能力・右翼イデオロギー・偏見(あるいは差別意識)が連鎖したと思われる人々への対処方法は、見出されていない。










このページへのコメント

過去20年、米国の世論は、人種ジェンダー収入学歴地域より、保守/リベラルとの関連が大きくなり、それが自然科学についての世論にも及んでいるという現実があります。これが心理学のテーマとなり、このような研究結果が積もり始めているというところです。思考の節約そのものには、戦闘における即断即決という適応的な面があるようです。

Posted by Kumicit Transact 2015年03月06日(金) 07:57:07

キリスト教原理主義的インテリジェントデザイン説をエセ科学として糾弾するのは良しとして、その説の主な支持者となる保守派を低脳と証明するために持ち出されたこれらの論文もまた恣意的な結論を導くためのエセ論文という可能性はありませんか?偏見をもって偏見を攻撃しているようにも見えるのですが。

Posted by 野村正人 2015年03月03日(火) 13:03:28

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

管理人/副管理人のみ編集できます