創造論とインテリジェントデザインをめぐる米国を中心とする論争・情勢など

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「インテリジェントデザインは科学か?」by UCB



Intelligent Design: Is it scientific?

インテリジェントデザインは、その支持者たちによって、「宇宙や生物のある種の特徴はインテリジェントな原因によって、もっともよく説明される」という考えとして定義されている。この「インテリジェントな原因」は多くの場合、神であると仮定される。それにもかかわらず、「インテリジェントデザインを未科学理論であり、主流科学によって受け入れられようとしている」と描写しようとしている者がいる。批判者たちは、インテリジェントデザインは創造論の偽装にすぎないと論じる。[ 1 ]

どちらが正しいだろうか?科学チェックリストを使って、インテリジェントデザインが科学とどう違うか見ていこう。

自然界にフォーカスしているか?
インテリジェントデザインは、生命の多様性と、生物の解剖学的及び分子的特徴(たとえば細菌の鞭毛)の説明としてプロモートされている。

自然界を説明することを目指しているか?
インテリジェントデザインは自然界を説明すると主張しているが、提示される説明はドラクスティックに不足している。たとえば、インテリジェントデザインは、細菌の鞭毛の一種の存在を、インテリジェントデザイナーの働きによるものだと説明する。しかし、インテリジェントデザイナーがどのように鞭毛を構築したか、あるいはデザイナーが誰なのかについて、情報を提示しない。

検証可能なアイデアを使っているか?
科学的アイデアは、そのアイデアを支持あるいは否定する、自然界の観察について特定の予測を生成する。しかし、インテリジェントデザインは、デザイナーが何なのか、あるいはデザイナーがどのように働くのか指定しないので、インテリジェントデザインの基本的命題が正しいのか間違っているのか、判断を助けるに十分特定された予測を作れない。インテリジェントデザインは検証不可能である。

証拠に基づいているか?
インテリジェントデザインの中心的メカニズムは検証不可能なので、このアイデアの関連する証拠を欠いている。しかしながら、インテリジェントデザイン支持者の中には、インテリジェントデザインのメカニズムより、進化論を否定することに関連する検証可能な主張を作ってきた者たちがいる。これらの主張(たとえば、鞭毛の構成要素は、それぞれ単体では機能しない)は証拠によって検証され、否定されてきた。

科学コミュニティに参加しているか?
インテリジェントデザイン支持者は、世に認められた科学誌に、インテリジェントデザインについて論文発表することはほとんどない。そして、科学コミュニティからの批判に対して、アイデアを修正することに抵抗する。インテリジェントデザイン支持者たちは自分たちで組織化してコミュニティをつくっている。しかし、それは自分たちのアイデアを宣伝に専念し、科学及び、自然界がどう働くか解明する活動をしていない。

進行中の研究をリードしているか?
新たな科学的発見に寄与するインテリジェントデザイン研究の論文はない。インテリジェントデザイン支持者はもちろん、アイデアについて執筆をつづけているが、それは生産的ではない。すなわち、同じことの繰り返しで、新たな、より詳細な説明の構築に役立っていない。インテリジェントデザイン支持者は、そのかわりに、特定の進化論的説明の批判にフォーカスする傾向がある。(たとえば、細菌の鞭毛)皮肉なことに、これらの批判が内包する「進化論の誤適用と、自然科学についての誤解」のために、進化生物学差hたちを苛立たせ、インテリジェントデザインがターゲットとしている領域の研究を推進することにつながっている。我々は10年前より、細菌の鞭毛の進化について、はるかの多くのことを知っている。

研究者は科学的に振る舞っているか?
グループ内に多様性があるが、インテリジェントデザイン支持者たちは一般に、インテリジェントデザイン探求に置いて、いくつかの点で良い科学的振る舞いの規律に合致していない。まず、大半の支持者が、既存の科学的知識に基づいていない。多くの支持者が進化論と科学の特性を誤解釈している。批判を始める前に、その分野の研究の現状を完全には理解していない。おそらくもっとも重要なことは、インテリジェントデザインが検証不可能であるため。支持者たちは、有意味な形でアイデアを検証できるように、愛でを提示できない。そして、その考えが証拠によって支持されているか評価できない。


次はキミの番だ。インテリジェントデザインは科学とどう違っているだろうか?

我々の見解は:
インテリジェントデザインは科学とは大きく違っている。その考えは自然界の現象と取り組むものではあるが、その分野の研究は、科学の品質を満たしていない。最も重要なことは、インテリジェントデザイン支持者たちが、ときどき、進化論に間れした検証可能な主張をつくって、否定されているが、インテリジェントデザイン自体は検証不可能で、自然界の証拠に照らしてアイデアを検証するという、科学の中心的方法では有効化できない。


自然界(natural world)

物理世界のすべての構成要素、原子・植物・生態系・人々・社会・銀河や、これらの働く自然の力。自然界の要素は(超自然と違って)科学によって探求できる。

期待(expectation)

科学では、特定の科学的アイデアについての論理的推論によって到達する、科学的検証の可能性のある結果である。(たとえば、所与の仮説あるいは理論が真か偽か、論理的に観察が期待されるもの)アイデアによって生成される期待は、予測と呼ばれることがある。アイデアによって生成される期待とマッチする観察は、一般に支持する証拠と解釈される。ミスマッチする観察は、矛盾する証拠と解釈される。

検証(test)

科学では、観察あるいは実験は、科学的考えの正確さについての証拠を提示できる。考えが正しければ観察できると期待できるものを提示し、その予測と実際に観察できるものを比較することで、アイデアを検証する。

証拠(evidence)

科学的アイデアを支持あるいは否定するのに役立つかもしれない検証結果や観察。一般に、生データは、科学的考えの正しさを反映した形で解釈された場合に、証拠と考えられる。


UCBの「科学とは何か?」



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