最終更新:ID:bsHgSolzXA 2016年04月03日(日) 17:54:47履歴
PCより
PLより
友人に紹介されていった観光バスツアーの一件から数週間が過ぎた。
あんなことがあったというのに、テレビや新聞はあの事件を大きく取り上げようとしない。
正直、少し前まではアレは夢なんじゃないかと思っていた。
実際、夢であって欲しいと何度願ったことか。
あんな惨状が本当にあっていいのか。
人が大勢死んだはずだ。とても普通の出来事ではない。本当は何処かのドッキリなのでは?
そう思わずにはいられなかった。
しかし、忍者が裏社会で存在していたように、ああいう存在たちも本当は存在しているのでは?
そんな風に思うこともある。…いや、思わざるを得ないというべきか。
なんたって、あのにゃるらと……ニャルさんとか言う陰陽師が渡してきた『ネクロノミコン』なんていう秘術書。
あれが俺の手元に存在している限りは。
今日も朝早くに目覚めた俺は日課の朝稽古をするために道場に向かう。
「イヤーッ!」静かな朝の道場に俺の声が木霊する。
そしてあのとき、俺の攻撃はあの妖怪もどきに全く当たらなかった。
結果的に全員無事だったからいいものの、俺のせいで他の人が傷ついたらと思うとぞっとする。
……間に合わなかった人もいたが。
やはり俺のカラテはまだまだ未熟なようだ。これからも精進しなければ。
……他人を傷つけるのを怖がっていたツケがここで回ってくるとは思わなかった。
誰かを守るためには、やはり誰かを傷つける覚悟が必要ということか……。
そして今日も朝稽古を終えて、各地を奔走する仕事が始まる。
――ああ、この日常がこのまま続いて、この先も平和でありますように……
そう願うばかりだが、そうは行かないんじゃないか、という思いも確かにある。
いや――実際そうなのだろう。なんの確証もない直感だが、それを否定できる気がしない。
俺はまた、どこかであんな異常な出来事に巻き込まれてしまうのだろう。
……恐れているのだ。俺は。あんな出来事がもう一度起こってしまうのを。
だからあの得たいの知れない存在を陰陽師だとか、秘術だとか、妖怪もどきなんて表現で済まそうとする。
ニャルラトホテプは明らかに俺の知る存在ではないし、恐らく知ってはいけない存在だ。
だから、そんな存在を知ってしまった俺はこの先どうなるかわからない。
あの秘術書だってニャルさんは魔道書といっていた。明らかにいい雰囲気ではない。
それに、あの本を読んでから、俺の心を何かが侵食している感じがする。
あの妖怪もどきだって…………。
いや、よそう。これ以上考えるのは精神衛生上よくない。
それに、たとえそうだとしてもそのときに考えればいいことだ。
今はこの、なんでもない日常を楽しめばいいんだ。
「さて、そうと決まれば今日も忍者もどきライフを楽しむか」
外は雲ひとつない青空だ。空に輝く太陽を背景に、俺は今日も走り出した。
ああそうだ、あの事件のあと、御子神さんが主催で生還祝いのパーティをやったことをここに記そう。
参加者は主催の御子神さん、遠山さん、日駈さん、そしてなんと御子神さんが呼んだというニャルさんまでいた。
アレには正直驚いた。夢だと思っていたことがまさか現実だと思い知らされたのだから。
それはそうとして、パーティ自体は凄く楽しめた。
……最後のほうの記憶は曖昧だが。
俺は天井裏から現れたのだが……誰も驚かなかったのは流石というべきか。
あれ結構苦労したんだけどな……。御子神さんの家を調べて、間取りを把握して、外出中の時間を確認してから忍び込んで…
おっと、そんなことはどうでもいいか。
パーティは鍋料理だったんだが、その具が不思議だった。
どこからとってきたのかダゴンとやらがつみれになったり、光るタコを入れたり…
あとはそうだ、ニャルさんがどこから持ってきたのかシャンタク鳥?なんていう馬鹿でかい鳥の肉を持ってきて、
それを御子神さんがから揚げに仕上げていた。あんなでかい肉を処理できるとは御子神さんは何者なんだ……
他にも酒は用意していたけど、なにやら黄金の蜂蜜酒?なんていう凄く甘い酒を持ってきてくれた。
そしていざ乾杯をしようかとなったところで、ニャルさんがとんでもないことを言い出した。
「宇宙旅行へ出発!」
そんなことから始まった宇宙でのパーティ。まさか宇宙にいけるとは思っていなかった。心が躍った。
最初は普通に食べたり飲んだりしていただけだったが、次第に俺も含めて酔いが回ってきて、
俺は日駈さんに秘術書の朗読を始めて、御子神さんはニャルさんに食べ物をつめまくっていた。
流石にニャルさんも御子神さんにはタジタジらしい。
そんな光景を眺めていたと遠山さんがふと何か思いついたようで言い出した。
「…宇宙空間で吐くとどうなってしまうんだろう」
酔っていた俺と御子神さんがその言葉に反応して、体力の低い日駈さんに狙いを定めた。
さらに言いだしっぺの遠山さんも乗り気なようで、そこからはもう大変。
いやがる日駈さんを無理やり押さえつけ、みんなでお酒を注ぎ込む大乱闘。
次第に日駈さんの顔が青くなり、酔った頭でもこれはやばくね?と思ったみんなは日駈さんを開放。
するとすぐに日駈さんは隅っこに向かっていった。御子神さんが背中をさすっていたところまでは見てたけど、
それからはよく見てない。
そしてその後は遠山さんと飲み比べをはじめた…はず。そこからの記憶が曖昧だ。
ただはっきりしているのは、
目覚めたとき枕元に銀色の美しい髪があったこと、あんな出来事だったがかけがえのない仲間と出会えたこと、
そしてあの日のことは忘れることはないということだ。
機会があれば、またみんなで宴会をしてみたいと思う。
あんなことがあったというのに、テレビや新聞はあの事件を大きく取り上げようとしない。
正直、少し前まではアレは夢なんじゃないかと思っていた。
実際、夢であって欲しいと何度願ったことか。
あんな惨状が本当にあっていいのか。
人が大勢死んだはずだ。とても普通の出来事ではない。本当は何処かのドッキリなのでは?
そう思わずにはいられなかった。
しかし、忍者が裏社会で存在していたように、ああいう存在たちも本当は存在しているのでは?
そんな風に思うこともある。…いや、思わざるを得ないというべきか。
なんたって、あのにゃるらと……ニャルさんとか言う陰陽師が渡してきた『ネクロノミコン』なんていう秘術書。
あれが俺の手元に存在している限りは。
今日も朝早くに目覚めた俺は日課の朝稽古をするために道場に向かう。
「イヤーッ!」静かな朝の道場に俺の声が木霊する。
そしてあのとき、俺の攻撃はあの妖怪もどきに全く当たらなかった。
結果的に全員無事だったからいいものの、俺のせいで他の人が傷ついたらと思うとぞっとする。
……間に合わなかった人もいたが。
やはり俺のカラテはまだまだ未熟なようだ。これからも精進しなければ。
……他人を傷つけるのを怖がっていたツケがここで回ってくるとは思わなかった。
誰かを守るためには、やはり誰かを傷つける覚悟が必要ということか……。
そして今日も朝稽古を終えて、各地を奔走する仕事が始まる。
――ああ、この日常がこのまま続いて、この先も平和でありますように……
そう願うばかりだが、そうは行かないんじゃないか、という思いも確かにある。
いや――実際そうなのだろう。なんの確証もない直感だが、それを否定できる気がしない。
俺はまた、どこかであんな異常な出来事に巻き込まれてしまうのだろう。
……恐れているのだ。俺は。あんな出来事がもう一度起こってしまうのを。
だからあの得たいの知れない存在を陰陽師だとか、秘術だとか、妖怪もどきなんて表現で済まそうとする。
ニャルラトホテプは明らかに俺の知る存在ではないし、恐らく知ってはいけない存在だ。
だから、そんな存在を知ってしまった俺はこの先どうなるかわからない。
あの秘術書だってニャルさんは魔道書といっていた。明らかにいい雰囲気ではない。
それに、あの本を読んでから、俺の心を何かが侵食している感じがする。
あの妖怪もどきだって…………。
いや、よそう。これ以上考えるのは精神衛生上よくない。
それに、たとえそうだとしてもそのときに考えればいいことだ。
今はこの、なんでもない日常を楽しめばいいんだ。
「さて、そうと決まれば今日も忍者もどきライフを楽しむか」
外は雲ひとつない青空だ。空に輝く太陽を背景に、俺は今日も走り出した。
ああそうだ、あの事件のあと、御子神さんが主催で生還祝いのパーティをやったことをここに記そう。
参加者は主催の御子神さん、遠山さん、日駈さん、そしてなんと御子神さんが呼んだというニャルさんまでいた。
アレには正直驚いた。夢だと思っていたことがまさか現実だと思い知らされたのだから。
それはそうとして、パーティ自体は凄く楽しめた。
……最後のほうの記憶は曖昧だが。
俺は天井裏から現れたのだが……誰も驚かなかったのは流石というべきか。
あれ結構苦労したんだけどな……。御子神さんの家を調べて、間取りを把握して、外出中の時間を確認してから忍び込んで…
おっと、そんなことはどうでもいいか。
パーティは鍋料理だったんだが、その具が不思議だった。
どこからとってきたのかダゴンとやらがつみれになったり、光るタコを入れたり…
あとはそうだ、ニャルさんがどこから持ってきたのかシャンタク鳥?なんていう馬鹿でかい鳥の肉を持ってきて、
それを御子神さんがから揚げに仕上げていた。あんなでかい肉を処理できるとは御子神さんは何者なんだ……
他にも酒は用意していたけど、なにやら黄金の蜂蜜酒?なんていう凄く甘い酒を持ってきてくれた。
そしていざ乾杯をしようかとなったところで、ニャルさんがとんでもないことを言い出した。
「宇宙旅行へ出発!」
そんなことから始まった宇宙でのパーティ。まさか宇宙にいけるとは思っていなかった。心が躍った。
最初は普通に食べたり飲んだりしていただけだったが、次第に俺も含めて酔いが回ってきて、
俺は日駈さんに秘術書の朗読を始めて、御子神さんはニャルさんに食べ物をつめまくっていた。
流石にニャルさんも御子神さんにはタジタジらしい。
そんな光景を眺めていたと遠山さんがふと何か思いついたようで言い出した。
「…宇宙空間で吐くとどうなってしまうんだろう」
酔っていた俺と御子神さんがその言葉に反応して、体力の低い日駈さんに狙いを定めた。
さらに言いだしっぺの遠山さんも乗り気なようで、そこからはもう大変。
いやがる日駈さんを無理やり押さえつけ、みんなでお酒を注ぎ込む大乱闘。
次第に日駈さんの顔が青くなり、酔った頭でもこれはやばくね?と思ったみんなは日駈さんを開放。
するとすぐに日駈さんは隅っこに向かっていった。御子神さんが背中をさすっていたところまでは見てたけど、
それからはよく見てない。
そしてその後は遠山さんと飲み比べをはじめた…はず。そこからの記憶が曖昧だ。
ただはっきりしているのは、
目覚めたとき枕元に銀色の美しい髪があったこと、あんな出来事だったがかけがえのない仲間と出会えたこと、
そしてあの日のことは忘れることはないということだ。
機会があれば、またみんなで宴会をしてみたいと思う。
私が一番最後!?私がスロウリィ!?
遅れてしまいましたがなんとか仕上げました。ちょっと長くなってしまいましたが……。
それはそうと!
卓を開いてくださったKPのヘイグさん、一緒にプレイしてくださったPLの皆様、本当にありがとうございました!
そしてお疲れ様でした。
戦闘要員なのに攻撃があたらないというトラブルもありましたが、とても楽しかったです。
…ってあれ?私役に立ってなかったような……き、気のせいですよね…?(震え声
噓です。ほんとすいません!(土下座
私のロールプレイをウザク感じてしまったかもしれません。そこは土下座…!圧倒的土下座…!
とはいえ、そんな私でも一緒にプレイしてくださってありがとうございます。
また皆さんと会う機会がありましたら、そのときはよろしくお願いします。
また合える日を楽しみにしております!
最後にもう一度。
KPのヘイグさん、一緒にプレイしてくださったPLの皆様、本当にありがとうございました!
遅れてしまいましたがなんとか仕上げました。ちょっと長くなってしまいましたが……。
それはそうと!
卓を開いてくださったKPのヘイグさん、一緒にプレイしてくださったPLの皆様、本当にありがとうございました!
そしてお疲れ様でした。
戦闘要員なのに攻撃があたらないというトラブルもありましたが、とても楽しかったです。
…ってあれ?私役に立ってなかったような……き、気のせいですよね…?(震え声
噓です。ほんとすいません!(土下座
私のロールプレイをウザク感じてしまったかもしれません。そこは土下座…!圧倒的土下座…!
とはいえ、そんな私でも一緒にプレイしてくださってありがとうございます。
また皆さんと会う機会がありましたら、そのときはよろしくお願いします。
また合える日を楽しみにしております!
最後にもう一度。
KPのヘイグさん、一緒にプレイしてくださったPLの皆様、本当にありがとうございました!
PCより
PLより
アクアラインの事件から数日を迎えた。
あの事件が起こる前と同じ何もない穏やかな日常。新聞には大きく取り上げられることもなく、
私があそこで見た大勢の人の死や、魚のような化け物に、光る生き物・・・
あれらが、現実に起こっていたものなのか確信を持てないでいた。
しかし、ニャルラトテップと名乗っていた彼女からもらった「ネクロノミコン」という本
その存在が、その事件が現実であったと告げていた。
帰りの電車で暇つぶしとしてあの本を読んだとき、内容のあまりの恐ろしさに笑いが止まらなくなってしまった。
電車内に本を置いて逃げてしまおうかと思ったけれど、
その内容を世に広めるのもまた恐ろしく、結局手放せずにいる。
古き神や外なる神、旧支配者というおぞましい存在、そして魔術・・・
あの本に記された世界の裏側とでも言うべき知識により、
アクアラインの事件の裏側に今までの常識では考えられない陰謀によるものだと嫌でも理解させられた。
この知識によって、私は裏側の事件について気付けてしまうのだろう。
そして気付いてしまえば巻き込まれざるを得ない。何もせずに巻き込まれて死ぬのなんて絶対に嫌だから・・・
願わくば、少しでもこの平穏が長く続きますようn
「あ、佐代くん。お土産の光るお煎餅美味しかったよ」
「あの・・・先生? 私はあれを調べてほしいって言いませんでしたっけ?」
先生には人体に本当に害がないのか調べてもらうつもりが、お土産として食べられてしまったらしい。
・・・きっと問題ないから食べたんだよね・・・多分・・・
食べると言えば、あの事件で一緒になった3人とニャルさん、そして私の5人で鍋パーティをする夢を見た。
たしか、ダゴンって深海魚?のお肉を使ったツミレや海老、タコを加えた海鮮鍋。
お酒は蜂蜜のお酒で、お摘みにシャンタ鳥とか言う鳥のから揚げだったかな?
皆で騒いだり、宇宙旅行をした楽しい夢・・・
・・・料理を始めてみようかな。
流石に宇宙旅行の部分は無理だけど、あの料理が作れるようになったらみんなを呼んで正夢にしてみようと思う。
一番連絡をつけにくそうなニャルさんも、あの本に書いてあった呪文を使えば来てくれるかもしれない・・・
黒幕みたいな空気だったけど、悪い人(?)じゃなさそうだったし彼女も誘えばきっと楽しくなるだろう。
そうと決まれば練習だ!
・・・あの夢に出てきた材料の名前・・・何処かで見た気がするんだけどどこだっただろう? to be continued?
あの事件が起こる前と同じ何もない穏やかな日常。新聞には大きく取り上げられることもなく、
私があそこで見た大勢の人の死や、魚のような化け物に、光る生き物・・・
あれらが、現実に起こっていたものなのか確信を持てないでいた。
しかし、ニャルラトテップと名乗っていた彼女からもらった「ネクロノミコン」という本
その存在が、その事件が現実であったと告げていた。
帰りの電車で暇つぶしとしてあの本を読んだとき、内容のあまりの恐ろしさに笑いが止まらなくなってしまった。
電車内に本を置いて逃げてしまおうかと思ったけれど、
その内容を世に広めるのもまた恐ろしく、結局手放せずにいる。
古き神や外なる神、旧支配者というおぞましい存在、そして魔術・・・
あの本に記された世界の裏側とでも言うべき知識により、
アクアラインの事件の裏側に今までの常識では考えられない陰謀によるものだと嫌でも理解させられた。
この知識によって、私は裏側の事件について気付けてしまうのだろう。
そして気付いてしまえば巻き込まれざるを得ない。何もせずに巻き込まれて死ぬのなんて絶対に嫌だから・・・
願わくば、少しでもこの平穏が長く続きますようn
「あ、佐代くん。お土産の光るお煎餅美味しかったよ」
「あの・・・先生? 私はあれを調べてほしいって言いませんでしたっけ?」
先生には人体に本当に害がないのか調べてもらうつもりが、お土産として食べられてしまったらしい。
・・・きっと問題ないから食べたんだよね・・・多分・・・
食べると言えば、あの事件で一緒になった3人とニャルさん、そして私の5人で鍋パーティをする夢を見た。
たしか、ダゴンって深海魚?のお肉を使ったツミレや海老、タコを加えた海鮮鍋。
お酒は蜂蜜のお酒で、お摘みにシャンタ鳥とか言う鳥のから揚げだったかな?
皆で騒いだり、宇宙旅行をした楽しい夢・・・
・・・料理を始めてみようかな。
流石に宇宙旅行の部分は無理だけど、あの料理が作れるようになったらみんなを呼んで正夢にしてみようと思う。
一番連絡をつけにくそうなニャルさんも、あの本に書いてあった呪文を使えば来てくれるかもしれない・・・
黒幕みたいな空気だったけど、悪い人(?)じゃなさそうだったし彼女も誘えばきっと楽しくなるだろう。
そうと決まれば練習だ!
・・・あの夢に出てきた材料の名前・・・何処かで見た気がするんだけどどこだっただろう? to be continued?
今日は魚屋さんでいい魚が手に入った。でも1人で食べるのはなんとも味気ない・・・
そうだニャルちゃんを呼ぼう!
「私からもおいしい魚プレゼントですよっ!」
ニャルちゃんから魚?のお肉をもらった。ダゴンというらしいけど、深海魚だったのかな?
気が付くとニャルちゃんの姿は消えていた。夕飯を一緒に食べたかったのに残念。
でも気のせいだろうか、前と雰囲気が少し違ったような・・・?
魚は足が速い早めに食べないといけないし・・・と自分に言い訳し、あの事故で出会ったみんなに鍋パーティのお誘いを送った。
どうせ珍しいものを使うのだから、この間の光るタコも入れてみよう。熱を加えれば大丈夫だよね?
約束の時間が近付くとみんなが来てくれました。
空蝉さんは何故か天井から現れたけど、きっと忍者の作法のようなものなのでしょう。
「何で人をこんな簡単に呼びつけるかな」
接触の呪文を使うとニャルちゃんもなんだかんだ言いつつ来てくれました。
何故かダゴンのお肉に反対みたいだったけど・・・勿体ないので投入です。異論なんて聞きません。
貰ったシャンタクの鶏肉?を使った鶏のから揚げは蜂蜜酒に合う会心の出来だったのではないでしょうか!
遠山さんはニャルちゃんから呪文を教わっていたり、日駈さんと空蝉さん、そして私の3人で
クトゥルヒを使って遊んだりしているうちに
「宇宙旅行へ出発!」
っと吹っ切れたニャルちゃんによって、なんと宇宙旅行に行くことに!
どこを見ても星が綺麗で感動のあまりふるえてしまいました・・・
風景を楽しんだあとには、ネクロノミコンの朗読会をしたり、飲み比べをしてたりと大騒ぎをして・・・
気が付くと自室のベッドの中。
あわててスマホの時計を確認すると翌日の朝・・・夢だったのかと残念に思いつつ周りを見回すと、
枕元にはとても綺麗な銀髪の髪が一房。
「きっとニャルちゃんの髪の毛なんだろうなぁ」と確信しつつ、一本をお守りに入れて
残りはゴムでまとめて小物入れにしまう。
あの事件でひどい目にあったとは思うけれど、それ以上に素晴らしい出会いがあった。
気の良くて優しい仲間たち、悪役ぶっているけれど反応の可愛い神様・・・
事件の中で得られたこの縁を私はこれからも大切にしていきたいと思う。
「さぁ今日も頑張るぞー!」
そうだニャルちゃんを呼ぼう!
「私からもおいしい魚プレゼントですよっ!」
ニャルちゃんから魚?のお肉をもらった。ダゴンというらしいけど、深海魚だったのかな?
気が付くとニャルちゃんの姿は消えていた。夕飯を一緒に食べたかったのに残念。
でも気のせいだろうか、前と雰囲気が少し違ったような・・・?
魚は足が速い早めに食べないといけないし・・・と自分に言い訳し、あの事故で出会ったみんなに鍋パーティのお誘いを送った。
どうせ珍しいものを使うのだから、この間の光るタコも入れてみよう。熱を加えれば大丈夫だよね?
約束の時間が近付くとみんなが来てくれました。
空蝉さんは何故か天井から現れたけど、きっと忍者の作法のようなものなのでしょう。
「何で人をこんな簡単に呼びつけるかな」
接触の呪文を使うとニャルちゃんもなんだかんだ言いつつ来てくれました。
何故かダゴンのお肉に反対みたいだったけど・・・勿体ないので投入です。異論なんて聞きません。
貰ったシャンタクの鶏肉?を使った鶏のから揚げは蜂蜜酒に合う会心の出来だったのではないでしょうか!
遠山さんはニャルちゃんから呪文を教わっていたり、日駈さんと空蝉さん、そして私の3人で
クトゥルヒを使って遊んだりしているうちに
「宇宙旅行へ出発!」
っと吹っ切れたニャルちゃんによって、なんと宇宙旅行に行くことに!
どこを見ても星が綺麗で感動のあまりふるえてしまいました・・・
風景を楽しんだあとには、ネクロノミコンの朗読会をしたり、飲み比べをしてたりと大騒ぎをして・・・
気が付くと自室のベッドの中。
あわててスマホの時計を確認すると翌日の朝・・・夢だったのかと残念に思いつつ周りを見回すと、
枕元にはとても綺麗な銀髪の髪が一房。
「きっとニャルちゃんの髪の毛なんだろうなぁ」と確信しつつ、一本をお守りに入れて
残りはゴムでまとめて小物入れにしまう。
あの事件でひどい目にあったとは思うけれど、それ以上に素晴らしい出会いがあった。
気の良くて優しい仲間たち、悪役ぶっているけれど反応の可愛い神様・・・
事件の中で得られたこの縁を私はこれからも大切にしていきたいと思う。
「さぁ今日も頑張るぞー!」
PCより
PLより
あの地震から何週間もの時が立った。
だが私の頭の中にある記憶はしっかりと色濃く残っている。
二度にわたる普通ではありえない存在の目撃。
「さて、今日はここまでとしようかな」
いつも通りの日常。私は考古学の話を終える。
次は部活。フェンシング部へ顔を出す時間だ。
周りの人たちは勉強したり趣味に没頭しながら、いつも通り過ごしていく。
だが、私はかつての私とは大きく異なっていた。
ニャルラトホテプと名乗った女性から渡された本。名をネクロノミコンという。
ご丁寧な事に内容はすべて日本語になっていた。
…そして私は中身をのぞいてしまったのだ。
世界の真実。世界の裏側とも言うべき存在について。
古きの神々、魔術と呼ばれる悍ましき力。一年前の私では到底信じられない事を脳裏に焼き付けた。
それは私の知識を増やしていくとともに、どこか心を蝕むようにも感じた。
「遠山先生、ちょっと分からないところあるんですけどー」
「なんだい? 見せてごらん」
それでもやはり私の日常は変わらない。
あの地震をともに生き延び、魔道書を渡された3人はどうしているだろうか。
一緒に本を渡されたようだが読んでしまったのか。
…また会えたら食事でもしたいような素敵な人たちだった。
しかし、恐ろしい事件を感じたからこそ心の底から言える。
「ああ、こういった優しい日常がずっと続けばいいな…」
だが何故か私はまた奇妙な事件に遭遇するような予感があった。
それはあの本を渡した神に仕組まれたのか、私の気質のようなものかは分からない。
――しかし今はこの素晴らしい日常を楽しもう。
…所でニャルラトホテプと接触する魔術と対象を支配する魔術を覚えた。
これはどうしよう。何をしろというんだこの魔道書は。
それを利用して宴会に神を招き鍋を持って宇宙旅行なんて…いやはや変な夢を受信したものだ。
……本当に夢だったのだろうか。
だが私の頭の中にある記憶はしっかりと色濃く残っている。
二度にわたる普通ではありえない存在の目撃。
「さて、今日はここまでとしようかな」
いつも通りの日常。私は考古学の話を終える。
次は部活。フェンシング部へ顔を出す時間だ。
周りの人たちは勉強したり趣味に没頭しながら、いつも通り過ごしていく。
だが、私はかつての私とは大きく異なっていた。
ニャルラトホテプと名乗った女性から渡された本。名をネクロノミコンという。
ご丁寧な事に内容はすべて日本語になっていた。
…そして私は中身をのぞいてしまったのだ。
世界の真実。世界の裏側とも言うべき存在について。
古きの神々、魔術と呼ばれる悍ましき力。一年前の私では到底信じられない事を脳裏に焼き付けた。
それは私の知識を増やしていくとともに、どこか心を蝕むようにも感じた。
「遠山先生、ちょっと分からないところあるんですけどー」
「なんだい? 見せてごらん」
それでもやはり私の日常は変わらない。
あの地震をともに生き延び、魔道書を渡された3人はどうしているだろうか。
一緒に本を渡されたようだが読んでしまったのか。
…また会えたら食事でもしたいような素敵な人たちだった。
しかし、恐ろしい事件を感じたからこそ心の底から言える。
「ああ、こういった優しい日常がずっと続けばいいな…」
だが何故か私はまた奇妙な事件に遭遇するような予感があった。
それはあの本を渡した神に仕組まれたのか、私の気質のようなものかは分からない。
――しかし今はこの素晴らしい日常を楽しもう。
…所でニャルラトホテプと接触する魔術と対象を支配する魔術を覚えた。
これはどうしよう。何をしろというんだこの魔道書は。
それを利用して宴会に神を招き鍋を持って宇宙旅行なんて…いやはや変な夢を受信したものだ。
……本当に夢だったのだろうか。
鍋パーティに呼ばれた。
主催は事件をともにした佐代くんで、無論私以外にも空蝉さんと日駈がいた。
…そして特別ゲストというべきか彼女は使ったのだ。
私たちに魔道書を渡した張本人、バスガイドのニャルラトホテプとの接触を。
佐代くんは吹っ切れてて、空蝉さんはいつも通りで。
……日駈は大丈夫だろうか。かなり参っていたが。
「なんで人をこんな簡単に呼びつけるかな」
流石の神もこれには困惑していた様子だった。
佐代くんは何故かとんでもない食材を使った鍋を作り、恐ろしい具材にニャルラトホテプがあわてたり。
また、私が持っていたクタートアクアディンゲンを返した。
破損が酷くとても読めた状態ではなかったからだ。
「ああ、それ、大英博物館から盗んだものよ。傷ついてるけど直しとくわ」
とんでもない所から盗んだとか、軽く直すなどとやはり彼女は私たちとは次元が違うのだろう。
しかしそんな超常の存在も、ゲテモノシェフには参った模様で。
「……なぜ私が人間に翻弄されてるのか…」
この言葉は恐らく頭から離れる日はないだろう。
聞けば伝説の名探偵、シャーロック・ホームズらにもその頭脳からか翻弄されていたようで。
ああ、私たちは鍋を食べに来たのだが、食べる場所というものがとてつもない場所だった。
宇宙。雲の上、空の上の宇宙でだ。
ここからは滅茶苦茶だった。
ニャルラトホテプの口の中に具材を突っ込んだり、空蝉さんと飲み比べをしたり。
ああ、本物の神様に魔術のレクチャーというのは貴重な体験をさせてもらった。
学生に戻ったような楽しい時間だった。
最後に見た光景は口を具材でぱんぱんに膨らませている神様と、酔いからか倒れている仲間たちだった。
目が覚めれば酔いはないし、悍ましい食べ物を食べたはずなのに心に傷が残った様子もない。
あれは夢だったのだろうか?
「いや違うかな?」
私のすぐ横には分厚い魔道書と、銀色の―-ニャルラトホテプの髪。
支配の呪文は完璧に使えるようになり、持っていたはずのクタートアクアディンゲンは消えていた。
あれは果たして小さな報酬か、きまぐれか。
はたまたあれこそが彼女の数多の顔の内の一つで素なのか。
恐ろしくも…しかし素敵にも思えた彼女と素晴らしい仲間たちとの宴会。
きっとこの先、何十年たとうとも忘れる事のない思い出の一ページになるだろう。
主催は事件をともにした佐代くんで、無論私以外にも空蝉さんと日駈がいた。
…そして特別ゲストというべきか彼女は使ったのだ。
私たちに魔道書を渡した張本人、バスガイドのニャルラトホテプとの接触を。
佐代くんは吹っ切れてて、空蝉さんはいつも通りで。
……日駈は大丈夫だろうか。かなり参っていたが。
「なんで人をこんな簡単に呼びつけるかな」
流石の神もこれには困惑していた様子だった。
佐代くんは何故かとんでもない食材を使った鍋を作り、恐ろしい具材にニャルラトホテプがあわてたり。
また、私が持っていたクタートアクアディンゲンを返した。
破損が酷くとても読めた状態ではなかったからだ。
「ああ、それ、大英博物館から盗んだものよ。傷ついてるけど直しとくわ」
とんでもない所から盗んだとか、軽く直すなどとやはり彼女は私たちとは次元が違うのだろう。
しかしそんな超常の存在も、ゲテモノシェフには参った模様で。
「……なぜ私が人間に翻弄されてるのか…」
この言葉は恐らく頭から離れる日はないだろう。
聞けば伝説の名探偵、シャーロック・ホームズらにもその頭脳からか翻弄されていたようで。
ああ、私たちは鍋を食べに来たのだが、食べる場所というものがとてつもない場所だった。
宇宙。雲の上、空の上の宇宙でだ。
ここからは滅茶苦茶だった。
ニャルラトホテプの口の中に具材を突っ込んだり、空蝉さんと飲み比べをしたり。
ああ、本物の神様に魔術のレクチャーというのは貴重な体験をさせてもらった。
学生に戻ったような楽しい時間だった。
最後に見た光景は口を具材でぱんぱんに膨らませている神様と、酔いからか倒れている仲間たちだった。
目が覚めれば酔いはないし、悍ましい食べ物を食べたはずなのに心に傷が残った様子もない。
あれは夢だったのだろうか?
「いや違うかな?」
私のすぐ横には分厚い魔道書と、銀色の―-ニャルラトホテプの髪。
支配の呪文は完璧に使えるようになり、持っていたはずのクタートアクアディンゲンは消えていた。
あれは果たして小さな報酬か、きまぐれか。
はたまたあれこそが彼女の数多の顔の内の一つで素なのか。
恐ろしくも…しかし素敵にも思えた彼女と素晴らしい仲間たちとの宴会。
きっとこの先、何十年たとうとも忘れる事のない思い出の一ページになるだろう。
PCより
PLより
あの観光バスのツアーから数日が経過して御子神さんから「生還記念に」と鍋パーティーに誘ってもらった。
あれから僕はどうやら視界が少し悪くなっただけではなく声もあまり出なくなってしまったようだ。おかげで
弟から声について少し言われてしまった。
まあ、そんなことはいいのだ。遠山さんと空蝉さんも来て・・・そこからあの時の騒動の黒幕であるニャルラ
トホテプが来た。正直彼女が来たときは警戒していた。直感的に・・・生物的な直感に従ったというべきか。
とにかく警戒していた。しかし、ほかのみんなと彼女が交流している(いや、彼女が一方的にみんなにいじく
り倒されている気もするが)間になんだか警戒するのも馬鹿らしくなってきて、鍋パーティーの幹事でもある
御子神さんが調理したよくわからない魚の肉やら鶏肉やらの料理ができるのを待つことに。
観光バスツアーで食べたタコ・・・・?も食材で魚の肉をつみれにしたしたものと一緒に鍋の中に突っ込まれ
ていた。そのタコはどうやら熱に弱いらしく、熱された鍋の中でも発光しながら熱さに耐えるために一緒に投
入された豆腐の中にめり込んでいた。
陰陽師の話、最後にニャルラトホテプからもらった魔導書の話などをした。そこから準備もして、ニャルラト
ホテプが持ってきた蜂蜜酒をもらっていざ乾杯をしたとき、彼女は言った。
「宇宙へ行くのよ!」
そうして鍋や酒などをまとめて彼女が呼んだ「シャンタク鳥」に乗って宇宙に飛び立った。乗り心地?うーん、
実際乗らないとわからないかな。だからここでは言わないよ。
ニャルラトホテプ曰く、先ほど乾杯した蜂蜜酒のおかげで酸素などの心配はなく、宇宙飛行が可能だった。
瞬く星々がとても美しく、こんなきれいな場所で食事ができるなんて夢みたいだった。しかしやるのは鍋パーテ
ィー。ニャル子さんはもう、来てからずっと人間たちに振り回されっぱなしだったのかやけ食いをするようだ。
御子神さんが作った料理を食べたり、空蝉さんの魔導書の一部の朗読をしてもらったり(何言っているのかは日
本語訳されていてもわからなかったが)と、きれいな宇宙の景色の中楽しんでいた。
ニャルラトホテプは途中で僕らを自分の信者にしようと何か仕掛けてきたのだが、御子神さんと遠山さんに口い
っぱいに鍋の具を突っ込まれて動けなくなってしまった。
唐突に「宇宙空間で吐くとどうなってしまうんだろう」という遠山さんの一言で酔っていた御子神さんと空蝉さ
んが反応してこのメンバーで一番体力の低い僕が実験台に・・・。お酒は弱いので飲むのは最初の乾杯の時のみ
にしたはずなのに彼らにがっちり組み付かれて酒を飲む羽目に・・・。あとは言わずもがな、今日が二杯目以上
も酒を飲んでしまったため、体力の弱さもあり宴から少し離れたところで御子神さんに背中をさすられながら今
まで食べたものを戻してしまった。申し訳ないです御子神さん;;;
そのあとは酔いつぶれて吐き疲れたので覚えていない。意識が薄れる中、遠山さんと空蝉さんが飲み比べをして
はしゃいでいたような・・・。
気が付けば僕は、弟と住む自宅の自室のベッドで寝ていた。時間を確認すると、次の日の朝になっていた。なん
か頭が痛いがあの宇宙鍋パーティーは常識では考えられない要素が多くて夢なんじゃないかと思う。しかし、こ
の頭痛は間違いなく二日酔いのものだ。ということはあれは現実だった。家の中から物音はしない。たぶん出か
けて行ったな。今日が休日でよかった。
二日酔いに悩まされながらもベッドから起きる。まだ吐き気はするがもう吐くものがない。
・・・実はあれらを含めて全部夢だったんじゃないかと思い、ベッドの横の机を確認するが・・・・・・ある。
ニャルラトホテプから“プレゼントされた”魔導書「ネクロノミコン(日本語訳版)」。それと、人房の銀色の
髪があった。銀髪はおそらくニャルラトホテプのものだろう。しかし、おいてあるままの状態だとばらついて後
が面倒なので机の中の輪ゴムでまとめた。
僕は、ため息をついてその本と髪を金庫の中にしまう。
僕は、あの三人のようにこの本のこと、ニャルラトホテプのことをあそこまで受け入れられない。
でも、彼女は言っていた。
「この世界には、人間ごときではどうにもできないとんでもなく深い闇があるんですよ」
その言葉通りなら、僕はいつかこの本の力を受け入れなければならない時が来る。今回のツアーのように。
でも今は・・・今だけはまだ闇を覗いただけでとどめておきたい。
今日もまた、闇は動いているのだろう。
僕は、朝食を取りにキッチンに向かう。
あれから僕はどうやら視界が少し悪くなっただけではなく声もあまり出なくなってしまったようだ。おかげで
弟から声について少し言われてしまった。
まあ、そんなことはいいのだ。遠山さんと空蝉さんも来て・・・そこからあの時の騒動の黒幕であるニャルラ
トホテプが来た。正直彼女が来たときは警戒していた。直感的に・・・生物的な直感に従ったというべきか。
とにかく警戒していた。しかし、ほかのみんなと彼女が交流している(いや、彼女が一方的にみんなにいじく
り倒されている気もするが)間になんだか警戒するのも馬鹿らしくなってきて、鍋パーティーの幹事でもある
御子神さんが調理したよくわからない魚の肉やら鶏肉やらの料理ができるのを待つことに。
観光バスツアーで食べたタコ・・・・?も食材で魚の肉をつみれにしたしたものと一緒に鍋の中に突っ込まれ
ていた。そのタコはどうやら熱に弱いらしく、熱された鍋の中でも発光しながら熱さに耐えるために一緒に投
入された豆腐の中にめり込んでいた。
陰陽師の話、最後にニャルラトホテプからもらった魔導書の話などをした。そこから準備もして、ニャルラト
ホテプが持ってきた蜂蜜酒をもらっていざ乾杯をしたとき、彼女は言った。
「宇宙へ行くのよ!」
そうして鍋や酒などをまとめて彼女が呼んだ「シャンタク鳥」に乗って宇宙に飛び立った。乗り心地?うーん、
実際乗らないとわからないかな。だからここでは言わないよ。
ニャルラトホテプ曰く、先ほど乾杯した蜂蜜酒のおかげで酸素などの心配はなく、宇宙飛行が可能だった。
瞬く星々がとても美しく、こんなきれいな場所で食事ができるなんて夢みたいだった。しかしやるのは鍋パーテ
ィー。ニャル子さんはもう、来てからずっと人間たちに振り回されっぱなしだったのかやけ食いをするようだ。
御子神さんが作った料理を食べたり、空蝉さんの魔導書の一部の朗読をしてもらったり(何言っているのかは日
本語訳されていてもわからなかったが)と、きれいな宇宙の景色の中楽しんでいた。
ニャルラトホテプは途中で僕らを自分の信者にしようと何か仕掛けてきたのだが、御子神さんと遠山さんに口い
っぱいに鍋の具を突っ込まれて動けなくなってしまった。
唐突に「宇宙空間で吐くとどうなってしまうんだろう」という遠山さんの一言で酔っていた御子神さんと空蝉さ
んが反応してこのメンバーで一番体力の低い僕が実験台に・・・。お酒は弱いので飲むのは最初の乾杯の時のみ
にしたはずなのに彼らにがっちり組み付かれて酒を飲む羽目に・・・。あとは言わずもがな、今日が二杯目以上
も酒を飲んでしまったため、体力の弱さもあり宴から少し離れたところで御子神さんに背中をさすられながら今
まで食べたものを戻してしまった。申し訳ないです御子神さん;;;
そのあとは酔いつぶれて吐き疲れたので覚えていない。意識が薄れる中、遠山さんと空蝉さんが飲み比べをして
はしゃいでいたような・・・。
気が付けば僕は、弟と住む自宅の自室のベッドで寝ていた。時間を確認すると、次の日の朝になっていた。なん
か頭が痛いがあの宇宙鍋パーティーは常識では考えられない要素が多くて夢なんじゃないかと思う。しかし、こ
の頭痛は間違いなく二日酔いのものだ。ということはあれは現実だった。家の中から物音はしない。たぶん出か
けて行ったな。今日が休日でよかった。
二日酔いに悩まされながらもベッドから起きる。まだ吐き気はするがもう吐くものがない。
・・・実はあれらを含めて全部夢だったんじゃないかと思い、ベッドの横の机を確認するが・・・・・・ある。
ニャルラトホテプから“プレゼントされた”魔導書「ネクロノミコン(日本語訳版)」。それと、人房の銀色の
髪があった。銀髪はおそらくニャルラトホテプのものだろう。しかし、おいてあるままの状態だとばらついて後
が面倒なので机の中の輪ゴムでまとめた。
僕は、ため息をついてその本と髪を金庫の中にしまう。
僕は、あの三人のようにこの本のこと、ニャルラトホテプのことをあそこまで受け入れられない。
でも、彼女は言っていた。
「この世界には、人間ごときではどうにもできないとんでもなく深い闇があるんですよ」
その言葉通りなら、僕はいつかこの本の力を受け入れなければならない時が来る。今回のツアーのように。
でも今は・・・今だけはまだ闇を覗いただけでとどめておきたい。
今日もまた、闇は動いているのだろう。
僕は、朝食を取りにキッチンに向かう。
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