クトゥルフ神話TRPGやろうずWiki

貴方達は、それぞれに刻まれた呪いを解く術を手に入れたことで、
半年ほどの月日を経て、硬化した皮膚は元に戻り、体の傷もすっかり治った。
しかし、貴方達がすっかり回復する頃には、銅鏡も、サンプルの痕跡も、あの黒い書物も、
その何もかもが忽然と姿を消していました。
そして、世間では単なる研究中の事故として、犠牲者数に見合わない取り上げられ方をされただけで、
所長の不正資金のこと、副所長の犯したこと、彼らの罪、その何もかもが、表には出てきませんでした。

あの研究所で見たもの、その真実、そして……失われたもの、失われた命。
貴方達の胸には、様々な思いが巡っていることでしょう。
あの日の事実を世に伝えるのか、行方不明となってしまったあの銅鏡を探すのか、
はたまたSERaグループそのものについて探るのか……それは、貴方達次第です。

すっかり回復し日常生活に戻りつつあった貴方達のもとに、一通の手紙が届く。
それは、あの日一緒に生き延び、無事を確かめあったユーリからの手紙だった。
彼―瀬良正馬―が何を賭しても救いたかった最愛の妻、瀬良琴里が石化から回復した、との知らせだった。
そしてユーリは今、彼女に今回の件をどのように伝えるべきか頭を抱えているという。
「どうか、彼女と会って、彼の死を伝えてほしい」というお願いであった。
行く、行かないは貴方達の自由であるが……きっと、貴方達は向かうでしょう。

病院の入り口には、木元桜が貴方達を待っていました。
あの日と変わらぬ笑顔で、貴方達を出迎えるでしょう。
「皆さんお久しぶりです。お元気そうでなにより！」
そうして再会を果たした貴方達のもとに、のそのそっと近づくのは、糸数だ。
彼は億劫そうに貴方達を見た後、あの日姫と呼んだ探偵さんを見て、ほっとしたような表情を浮かべるでしょう。
一言二言挨拶を交わした後、彼はさっさとその場を後にします。
「ああ見えて、糸数君も皆のこと心配してたんだよ」
にやにやっと笑みを浮かべながら、桜はそう教えてくれるだろう。
そして、貴方達を最上階の病室へと案内する。

・・・

訪れた病室には、あの日、あの研究所の写真で、またはあの部屋で見た女性―瀬良琴里―が、ベッドに腰掛けている。
貴方達をみて、傍にいたユーリがほっとしたようにほほ笑んだ。
そして、女性は穏やかにほほ笑み、貴方達を出迎えるでしょう。
「こんにちは。皆さんが、ユーリさんの言っていた主人を助けて下さった方ですね」
貴方達はそんな彼女を前にして、ひそかに頭を抱えたい心境だろう。
どのように、彼の死を伝えるか、そして……彼のしたことを、伝えるべきか。
考えあぐねていた皆さんは、自然と、視線が合うでしょう。
４人それぞれが頷きあってから、皆さんは彼女、瀬良琴里と向き合います。

そして、瀬良正馬が亡くなったことを、彼が最期まで琴里のことを思っていたことを、伝えるでしょう。
……琴里を思うが故に、彼が引き起こしてしまったあの日の惨劇のことは、伏せて。

瀬良琴里は、貴方達の優しさを、彼の死を、静かに受け止めます。
「ありがとう……」
静かに涙を流しながら、彼女は優しく微笑んで貴方達にその言葉を伝えます。
その一言だけで、十分なほど、彼女の思いが分かるでしょう。

Seraの病院から退院し、自分の病院に戻った。
そんなある日彼女の元に一通の手紙が届いた。金久保さんからだ。
その後何事もなかったかのように処理され、繰上げ所長にされてしまった金久保さんからの再スカウトだった。
「前より待遇もいいスカウトね、金久保さんも根は悪い人じゃないみたいだし」
とそこで思い出したかのように引き出しからもう一通の手紙を取り出す。一通の不可解な相談を受けた手紙だ。
白井は思い出す。研究所での一連の事件と個性的な面々を・・・。
表裏の使い方の上手な彼、大活躍したまるで女の子のような彼、ヒロインのような彼女
すばらしい太ももをした彼女、ナイトとして使命を果たした彼、エリートふとももな彼女
不可解な手紙を読み返す、悪い予感もする一方で研究所の事件のことも頭によぎる。
そして彼らと共にした時間にあった確かな楽しみをもしかしたらまたあんな人たちに逢えるかもしれない。
もしかしたら彼らにもまた会えるかもしれない。だけど保障もないし危険もつきまとう・・・
「金久保さんのほうとったらしばらく安泰だけど・・・」
白井は田舎の夜、虫の音が響く中しばらく考えてやがて片方の手紙を捨てた。

後日談書くの初めてで勝手わからず失礼。

腕死は面白いとかねてよりうわさで聞いていたので非常に楽しみでした。
じわじわと迫るリミットの緊張感がとても面白かったです。
個性的な皆様のＰＣたちとあわせ非常に素敵な物語でした。
尊厳はノストりましたがふとももはダイスを良くする正義です。
またどこかでＰＣが生きていたらお会いしましょう。

久しぶりに戻ってきた自宅で一息つく。
結局、あの研究所で手に入れたものは全てパー。少なくない金をかけて手に入れた横領情報は水の泡
何も手に入らず、無駄に半年入院しただけで終わった。
悪党を裁いたかといったらそうでもない。瀬良社長の気持ちと奥さんの涙を見て、あれを悪党
と呼ぶことはできなかった･･･。けっきょくモヤモヤとした気持ちだけが残った。
「はぁ〜、骨折り損のくだびれ儲けってね･･･････ん？」
携帯が鳴る。宛名は「エーレンフリート･シャクター」
「･･･まあ、手に入ったものが無いわけでもないか」
本名で語り合える友人ができたのはいつ振りだろうか･･･言葉は電話を取った。

やりたいやりたいと思って2010買っても読まないで楽しみにしていたセッション
をさせていただき本当にありがとうございました！
増える進度にびくびくしながらの探索は緊張しました。
今にして思うと、石像壊しにびびりすぎていましたね。そのせいで糸数を失う羽目になったのは
とてもショックでした。
PLもNPCもとても個性的で(ふとももとかホモとか･･･)楽しかったです。
また機会があればよろしくお願いします。

所長夫人との面会後、僕は病院内を歩き回っていた。
目的の人物はあっさり見つかる。元よりあの体格を見失うとは思わなかったが。
全く、話すだけ話してさっさと行ってしまうのだから。
慌てふためいている彼の首根っこを掴み、まずは感謝の念を告げる。
あなたのおかげで助かったこと。あなたのパソコンの腕に一目置いていること。……こんな僕でも女扱いしてくれたことも、少しだけ。
だからうちの事務所で働かないかと、そう持ちかけてみた。所長は驚くだろうけど今来れば助手になれるよとも付け加えて。
しばらく待ったが彼は返事をしない。見れば「姫に近づくなど……恐れ多い……」と何やらモゴモゴ呟いている。
やれやれ。一度ため息を吐いてから僕は彼に無理やり名刺を渡す。
そして言ってやった。
「武勲を立てた騎士に姫が褒美をやるのは当たり前だろう」
ポカンと口を開けたまま固まってしまった彼に「待ってるから」とだけ言い残しその場を去る。
後は本人次第だ。……まあ、ここまで言わせたのだから責任はとってもらうけれど。

そうだ。
ふと思い出す。一緒に研究所内を冒険した友人たち。
次に会ったときにこの話をしてやろう。きっと驚くだろうな。
ふふっと一人で笑いながら、僕は病院を後にした。

後日談を書くのは初めてなので乱文失礼します。
どうせならとセッション中に仲良くなった彼とのエピソードにしたら少々長くなってしまいました……。

「腕に刻まれる死」は気になっていたシナリオだったので参加させていただきありがとうございました。
噂通りの素敵なシナリオで、また個性的なPCさんとNPCさんたちとのやり取りもとても楽しかったです。
そして開幕でのイベントはきっとずっと忘れないでしょう(笑)
ともあれ二日間お疲れさまでした。また機会があればよろしくお願いします。

木元桜
お気づきの方もいらっしゃいましたが名前はとあるカードな魔法少女から。
天真爛漫明るく元気！という性格からこの名前にしました。
が、実は彼女は本社から瀬良正馬の不正資金流用調査のために来ていた調査員でもあったのです。
うっかりさんと見せかけて実はできる子……でもないかもしれない、的な設定でした。
彼女は研究所で陶らぶをしていたわけではなく、きちんと調査をしていたのです。家ではしてたかもしれませんが。
その結果がタグClass権限を落とされる結果となったわけです。
基本的に、探索者には協力的でした。SERaの研究所のせいで危険に巻きこんでしまったことを申し訳ないと思っていたわけです。
公式内のキャラクターを大幅改編、師匠（一方的）の卓を参考に作ったオリジナルポジションです。

ユーリ・ミカミ
本当はもっと疑い深い子のはずでしたが、サクサク進む進度にびっくり。良い子になってくれました。
頼りがいのある年上の男性に弱い女の子です。
糸数にはアンヨちゃんとかふとももちゃんとかいやーなあだ名で呼ばれるので、ユーリは糸数が嫌いです。
良い太ももだから仕方ない
実はこの子が大地雷。うっかり放牧するとＢＡＤＥＮＤでした。

黒い本、サンプルの入った試験管、手に入れた資料等などはSERaグループに没収されています。
彼らにとってあそこは隠しておかなければならないモノの保管庫だったわけです。
まあでも、持っていたら夜道に気をつけないといけませんからね。ウフフ