気が付くと、夕暮れ時。俺たちは2人で白衣をオレンジ色に染めながら、長いこと水道のところへ立っている気がする。
「無理です。もうできません」
「甘ったれたことを言うな!」
まるでそこは、世界中に2人きりしか存在しないような空間で、耳に痛いほどの静寂の中、俺は大きな声を出した。
「貸してみろ」
俺は、赤剥れになっている下村梅子の手からタワシを取り上げ、こうだ!と言って自分の手を激しく擦る。
えぇ、と声を詰まらせながらも、下村が決して目の光を失う事はない。
そんな下村の顔を見て、俺の下腹からメラメラと炎のような何かが湧き上がってきた。
「柔らかい部分から鍛え上げれば、手を擦るくらい何でもなくなる!」
「あっ……」
下村の腕を絞り上げる。袖をまくると、細くて白い上腕が現れ、そこへ力いっぱいタワシを擦りつけた。
「痛っ……!」点々と赤く、うっ血した筋が下村梅子の白い腕に浮かび上がる。
「ここじゃ不満か。なら、こっちはどうだ」
下村が着る白衣とブラウスの両方を掴んで左右に引きちぎり、中で澄ましていた白くて小さな胸をさらけ出した。
恐らく他の誰にも触れられたことのないだろうその部分は、真っ白くツルっとしていて滑らかな豆腐のようでもある。
俺は下村の腕を再び絞り上げると、きれいな胸にタワシをあてがって生唾を飲み込んだ。
「やめて下さい!」と言う下村の声にますます興奮し、勢いよくタワシを滑らせると、誰にも踏み入れられたことのない
新雪の上へ俺のつけた赤い道筋がいくつも現れる。
ここはどうだと、豆粒のような乳首も擦ってみたら、下村の口から「ああ」と気の抜けたような声が漏れた。
「何だ、感じているのか」馬鹿にしたように言ってやると、脂汗を浮かべた下村が悔しそうにこちらを見る。
「こんな事で手は鍛えられません!」唇を噛み締めた下村が、俺から逃れようと全身を左右にひねり必死の抵抗を見せ始めた。
「口だけは達者だな。まったく、岡部さんの所へ検査材料を届けるくらいしか役に立たないヒヨッコのくせに」
俺を睨み付けてくる下村の面構えをもっと崩してやりたいと思っていたら、妙案が思いついて「そうだ」と思わず口に出る。
「下村、これから俺の体液を岡部さんの所へ持って行ってくれ」
下村は何を言われているのか分からない様子で、戸惑いの表情を浮かべた。
「精液だよ。これから、お前が採取するんだ」そう言うと、俺はズボンのファスナーを下げて椅子へドカリと腰を下ろした。
「あの……、容器は…」
おずおずと尋ねてくる下村を見て笑いそうになるのを堪えつつ、容器はないと伝える。
「お前自身が運ぶんだ」
下村を足の間に跪かせ、左手で下村の後頭部を強引に押さえつけて、右手で取り出した一物を小さな口へとねじり込む。
俺の物を咥えさせられ、心底嫌そうな顔をしている下村を見ると、この上なく心が弾む。
「待てよ。口がふさがっていると、岡部さんに説明することができないな」
俺はわざとらしくそう言って、俺の股間に埋もれていた下村を強引に立たせ、後ろ向きに方向を転換させて細い腰を無理やり引き下ろした。

「きゃああっ……!」
いきり立っていた俺の一物が、槍のように下村の膣口へと突き刺さる。刺された下村の傷口からは、鮮血がダラリと垂れた。
「あ……、あ…………」
「いい子にしていれば、じきに気持ちよくなる」
緊張しているせいか、痛みに耐えているせいか、全身を硬直させた下村の腰を強引に上下させて俺の物を抜き差しすると、
処女であろう下村の中は極端に狭く、痛いほどに俺の陰茎を締め上げる。
「もう少しだ……。もう少し……」
下村の口からは、ハッハッと犬のような短い呼吸音が聞こえるだけで、喜んでいる様子など少しも見えない。
下村の中へ出入りする俺の物は真っ赤に染まり、まるで、俺が下村を貪り食っているかのような錯覚に陥る。
やがて、悲鳴のような、泣き声のような、喘ぎ声のような、小さな声が下村から聞こえてきた。
肉の薄い小さな尻を、指の跡が残るほど強く鷲掴みにして、抜き差しのスピードを更に上げた。
真っ暗なトンネルの先で、針の穴ほどに見える出口に向かって必死に走るよう、無我夢中で陰茎を摩擦して刺激を与え続ける。
「ああっ、もう出すぞっ!いいな!!」
そう言う俺の声に続いて、下村は「え」と疑問の声を漏らしたが、お構いなしに腰を引きおろしてドスンと俺の上に座らせると、
小さな壺の中へ溢れるほどの精液を注ぎ込んだ。

「……ふうっ」
ティッシュの上へ放出された大量の精子をしばし眺め、下村の様子に変化がないことを確認すると、俺は自由にしてやっていた
一物をズボンの中へと戻す。
「下村梅子!」
丸めたティッシュを投げつけながら、大きな声を出して名前を呼ぶと、机に突っ伏して寝ていた下村が驚いて顔を上げた。
上げた頭へちょうどよくティッシュが命中して、床へ転がる。
「まったく。宿直中に居眠りするとは何事だ!」
「あっ、済みません」
完全に寝ぼけた顔をして口の端を腕で拭う、何とも無防備な下村の姿を見て、俺は噴き出しそうになるのを堪えるのに必死だった。
「眠気覚ましだ。そこのゴミ箱の中のゴミ、焼却炉の中へ入れてこい」
そう言われた下村は、眉を八の字にして「えぇ」と嫌そうな声を上げた、
焼却炉は病院の建物の裏で、昼でも鬱蒼として気味の悪い場所にある。こんな夜中に行くのは、男の俺ですら気が引ける。
「あ、そこの床に落ちたティッシュも拾って捨てておけよ」
わざと普通にそう言って、下村に俺の精液をたっぷり拭き取ったティッシュを拾わせた。
そして、嫌々出ていく姿を見届けると、医局に女がいるのも悪くないなと思いつつ、手についていた精液の残りを
下村が座っていた椅子の座面へと擦りつけた。


――終――

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