5-802 あれから半年。


こんばんわ。
なんかレス頂けたのが嬉しかったのか、調子こいてる760の中の人です。

良し、エロパロなんだからエロだ!とか。
いや、エロくないですが。そもそも書けてないですが。
796様をお待ちする間のお茶請けにでもなれれば、と思います。

登場人物とか。

北里 悠一・・・ぽややん高校生。前回頑張ってたので、今回はサービスタイム。
森 由希・・・乙女チックなお口の恋人。今回も頑張って盛(さか)ります。
香坂 咲・・・森の幼馴染。S甘娘って単語が思い浮かんだ。

776の後日談 微エロ(?)
相変わらず、甘酸っぱいを目指したらしょっぱい感じ。(文章力的なry)
ファンタジー要素満載です。処女とか。


それでは、失礼してしばしお借りします。

森 由希の場合。


下腹部では疼きと引き攣った痛みが、頭の中では興奮と少しだけの恐怖が、
全身を愛おしさと高揚が、風速50mの台風みたいな勢いで暴れ周り、他の全
ての感覚を根こそぎ持っていっていた。

感じることが出来たのは、手にした「彼」の熱さだけ。
だから、最初に「彼」に口づけた時、唇が触れるのと、私が「彼」に触れているっ
て認識には、少しのタイムラグがあったと思う。
今日だけで、今までの全てのキスを合わせた以上の濃度の刺激を受けて、唇
も痺れたようにジンジンとしていたし、私の体が彼の匂いに酔っていたのも原
因かも知れない。

ともあれ、気づいた時には私の唇はしっかりと「彼」の割れ目の下あたり、引き
攣ったようになった部分に口づけをしていた。
不思議と嫌悪感はなかった。
柔らかな唇同士の交接とは違う、筋肉質な胸や首なんかに触れた時の感触に
近いな、って彼の匂いに酔いしれた頭のどこかで考えた。

位置と角度を少しずつ変え、何度も何度も口付ける。
愛おしさや喜び、身を裂く悲しみ、彼のために何かをしたいって気持ちを込め
て、手にした「彼」にこの身を尽くす。

「…んっ。…ふぅっ。」
どこか彼方から聞こえたその声は、しかし愛おしい彼の声ではなく(私が彼の
声を聞き違えるなんて、絶対に無いと思う)、ならば私の呼気なのだろう。
その事に気づいた瞬間、今まで忘れていた羞恥心だとか照れくささなんかが、
忘れ去られた憂さを晴らすように、一気に襲い掛かって来た。
どうしようもなく、私は俯いてしまう。

俯いたその頭に、ふわりと彼の手が置かれる。
髪の毛を梳く手の、その優しさに心がとろける。

でも、これじゃ駄目。
また、私は彼の優しさに甘え、縋ってしまう。

いつだって私は、彼と一緒にいたい、触れていたい、包み込まれたい、心も体
も、もっと「ビンカンな場所」で彼を感じたいって思う。
そんな気持ちで張り裂けそうな心を持て余して、羞恥心と、求める事で卑しい
内心を知られるんじゃないか?って臆病さにがんじがらめにされて、身動きが出来なくなる。

彼の優しい抱擁や、髪を梳く手は、私のそんな欲望を肯定してくれているよう
で、許しを得た私は、彼を見つめておねだりする。
優しい彼は、いつだって力強い抱擁と、優しいキスで応えてくれる。

だけど、今日はそれじゃ駄目。
彼に、私を一杯に感じて貰いたい。
彼を受け止める事は出来なかったけど、だけど、この想いを彼に届けたい。
私の全ては、あなたの為にあるんだよって伝えてあげたい。

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ちょっとモダンな感じの咲ちゃんの部屋で、私と咲ちゃんはベッドに並んで腰掛
ける。
私はお風呂上りのパジャマ姿なんだけど、咲ちゃんは暑いからって、タンクトッ
プ1枚だけで…なんというか、コンプレックスを刺激されちゃう。

スタイルもなんだけど、やっぱりおっぱいとか…。
北里君も、私のおっぱい大きくなったら喜んでくれるかな?

幼馴染のご近所さんだから、私と咲ちゃんは、昔からお泊りをする事が多い。
今朝、私が少し歩きにくそうだったり、お股をもじもじしちゃってるのを見た咲
ちゃんは、何も聞かずに
「ユキ、おめでと。あんたの幸せはおねーさんも嬉しいよ!」
って、祝福してくれた。

それから、今日はお泊りにきて全て白状しなさいって。
本当に嬉しいときや、幸せな時にしかしないニヤニヤ笑いで言ってくれたんだ。

「ふんふん、ぽややんも一応はちゃんとしてんだね。
…それで、どうだった?」
湯上りの咲ちゃんはほんのり赤くて、濡れた髪をタオルで拭く仕草も、なんだか
色っぽい。

綺麗だなぁ〜って、ぽーっと見つめながら私は続きを話し始める。
昔から、大事な事は必ず咲ちゃんに話してたな。
咲ちゃんは、私の恥ずかしい話なんかを一杯知ってるから、こんな話題でも、
不思議と話せちゃう。

「すっごい痛くって、悲しくって泣いちゃった…。
 北里君にも一杯心配かけちゃった…。」
「初めてはしょーがないよねぇ。私も大変だったし。
 …結局、最後まで出来なかったの?」
こくん、って頷く。

そうなの。
私と北里君は最後まで二人で出来なかった…。
私の女の子は、辛うじて北里君を受け入れれたけど…その後、北里君の全部
を受け止め切れなくって。
北里君は、優しく頭を撫でたり、キスをしながら、私の痛みが引くのを待ってくれ
たけど、結局私は彼を受け止める事が出来なかった…。


北里君が私から居なくなった時に、痛みと喪失感でわんわん泣いちゃった。
泣きじゃくる私を北里君がなだめてくれて、それから一杯のキス、恋人同士の
キスをして、お互いの体を触りあいっこして。

北里君が手や唇で触れた場所が熱くって、じんじんって痺れて、息苦しさと熱で
頭がぼーっとなっちゃったから、途中からあんまり覚えてないんだけど…。

好き、好きって言いながら、夢中で唇を寄せたり、ぎゅーって抱き合った全身を
擦り付けたり…しちゃったような…気がする。
北里君の手が、私の女の子を触ってくれて、そのままふわーってなっちゃって
…とっても幸せだったなぁ。

北里君が、まだ少しふわふわしてた私を優しく撫でてくれた時、北里君の…
その…お、おち…お…男の子!
が、腿の辺りに当たって、まだすっごく硬くて苦しそうで、それがとても申し訳な
く感じて。
忘れていた喪失感だとか、申し訳なさだとか、北里君にも私を感じて欲しいって
気持ちが溢れちゃった。

「北里君にも、幸せなふわふわになって欲しいなぁ、って思って…」
唇に、北里君の男の子の熱さが蘇って、思わず手で押さえちゃった。
咲ちゃんは私の仕草や表情から、私の考えを読む名人だから、きっと咲ちゃん
に隠し事なんて出来ないんだろうなぁ。

「あんた?!…まさかお口?
 うはー、ユキが盛っちゃった!エロエロじゃない。」
咲ちゃんの指摘に私は真っ赤になって、俯くしかなくなっちゃった。
だって、本当はすっごくはしたない、その…いやらしい事だって知ってるから…。


「だって、北里君を受け止めてあげたかったんだもん…。」

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意を決した私は、「彼」への口づけを恋人同士が行うそれへと変えていく。
割れ目のある先端に、幹に私の舌が絡む。
先端よりやや下の、段差部分を舌の裏側がなぞった時、彼がピクリと震えるの
を感じた。

彼の両足の間に跪く形で「彼」に奉仕していた為、無理な姿勢になっていた右
手が苦しくなってきた。
舌と唇はそのままに、手を左に持ち代えた瞬間、彼が先ほどより大きく跳ね、
小さな呻き声が聞こえた。
声に驚いた私は、一旦行為を止め、彼の表情を伺う。

「…ご、ごめんなさい。…その、痛くしちゃった?」
ふるふると瞳に涙を溜めた彼は、しかし次の瞬間に上気した顔を背け、小さな
声で、それが快感によるものであったと伝えてくれた。
その表情が、反応が、彼が私に心地よさを感じているという事実が、愛おしさ
や、私を感じて欲しいという想いをますます膨らます。

根幹部分を支える指に、少しだけ力を増し、緩やかな上下運動を加えてみる。
表皮の滑る感触は不思議で、他にこのような感触を私は知らなかった。
だから、私にとってその感触は「彼」をさすった時の感触、としか説明のしようが
ない。
口づけを中断し、彼の表情を伺えば、ますます瞳を潤ませ、泣きそうな、何かを
耐えるような、それでいて見ていて愛おしくてたまらない表情になっていた。

もっともっと、彼に感じて欲しかった。そんな表情をして欲しかった私は、ついに
口腔内に「彼」を迎え入れた。

「彼」を迎えると同時に、彼の反応が劇的に変わる。
「んっ」とか「あっ」といった小さな声が断続的に聞こえ、それが私が浮揚する直
前に出した声と、同種のものであると悟った時、私の中で何かが弾けた。

彼の唇と交わした、最も激しい交接を思い出し、唇と舌をがむしゃらに動かす。
昂ぶる気持ちが、指の動きを大きく大胆なものに変える。
むせ返る程の彼の匂いは、完全に私を酔わせ、意識を深い酩酊状態にする。

彼が呻く間隔が短くなり、やがて声がはっきりと響き渡るようになった頃、私の
髪の毛に彼の手が荒々しく差し込まれた。
普段の優しく梳く手つきとは全く違う、グシャリ、グシャリと鷲掴みされる感触。
首筋から背中にかけて、電撃が弾け、皮膚が粟立つ感触。

「彼」に奉仕をしていると、どうしても彼の表情がはっきりと見えなかったが、彼
の空いた手が、シーツを握り締めているのが見えた。
彼の腿や脹脛が、時折、小さく震えるのを彼と重ねた体に感じた。

「ご、ごめん!森さん…ダメ、もう僕ダメだよ!!」
初めて聞く、悲鳴じみて、それでいて熱っぽく、どうしようもなく切羽詰まった声。
私の心の琴線に触れたその声は、更に私の心を昂ぶらせ、唇と手の動きを最
大化させる。口腔の更に深くへと「彼」を導く。

結果がどうなるか、私は知識として知っていたが、その瞬間に知識は全く役に
立たず、喉の最奥を激しく何かに衝かれ、私の唇は反射によって「彼」との別離
を余儀なくされた。

「彼」が自由になった瞬間、唇から右頬にかけて、一筋熱いものが飛んだのを
感じた。
髪の毛を、もはや捏ね回すように動いていた彼の手が、硬くこわばったの感じ
た。
彼の下腹部や、腿に触れていた肌に、激しい痙攣を感じた。
私の心が、彼との時間に感じていた温かい幸せとは別の、熱い、熱い幸せに燃
え上がるのを感じた。
隙間が、少しだけ埋まったような気がした。



二人分の呼吸音を彼方に聞きつつ、「彼」が激しく脈動し、彼の下腹部を染め
るのを眺めていた私は…

私は、思った。

私と彼は、心も体も、お互いに、お互いを求めあい過ぎて、だから、「ビンカンな
場所」が敏感になりすぎていたんじゃないか、と。
敏感過ぎた「ビンカンな場所」は、お互いに触れ合う痛みに耐え切れなかった
んじゃないか、と。
だから、もっと彼を心から信頼し、安心し、分かち合い、敏感過ぎるその「ビンカ
ンな場所」をお互いに預けあえるようになったら、その時こそ、お互いの全てを
受け止める事が出来るんじゃないか、と。

そう思った。

だから、何も心配しなくて良いって、今はこれで良いって、何故だか分からない
けど、でも絶対の確信を持って。

そう思った。


まだ荒く乱れる呼吸を整えつつ彼を見上げると、惚けたような、何かに耐えるよ
うな、それでいて何故か可愛く感じる表情をしていた。
その顔を見た瞬間に、何故か私が彼にした行為が、酷く淫らで不道徳な代物で
あったのだと思い出した。

以前、そんな物が本当に私の中にあったのか疑わしくなる程、その存在を感じ
なかった羞恥心が、一斉に押し寄せ、私はまた、何時ものように身動き出来な
くなる。
彼に気持ちを伝えるための「裾」も今は無い。

だけど、彼には全て伝わっていた。分かち合えていた。
何故だか、これは絶対の確信なんて持てなかったけど、私はそう信じたい。
私の頭には、何時もより少しだけ荒々しい彼の手の感触。
背中には、何時もより少しだけ力強い抱擁の温かみ。
そして、触れるだけの優しさでなく、求め合う激しさでなく、ただひたすらに真摯
な、口付けの喜び。



喪失感なんて、隙間なんて、もうどこにも感じなかった。





809 名前:あれから半年。[sage] 投稿日:2009/03/26(木) 01:28:57 ID:iRTwPMM3
大人しくて可愛い娘っこの、健気なふぇらって良いよね。
えちーな所は、照れくさかったので、お堅い文章にしてみました。

相変わらずの冗長な駄文、お目汚し失礼致しました。
もし次があれば、軽いノリなツンデレ君に頑張って貰いたいと思います。



「知っていたかい?私はとても貪欲なんだ。
 だから、君がぎゅってしてくれるまで私は君の傍に居るよ。
 たとえ世界中が滅ぶとしても、君の傍に居続けるよ。」

甘クールって素敵。ミモザとかそんな感じ。
2009年06月19日(金) 21:54:38 Modified by amae_girl




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