ISS内部では世界時間(UTC;日本標準時マイナス9時間)が採用されているようです。日本での交信は、宇宙飛行士の方が休暇となる日曜日、すなわち
日本時間の日曜夜〜月曜深夜が狙い目です。しかし毎週無線に必ず出てくるわけではありませんし、資格は持っていても無線に興味がないクルーの時はほとんど出てきません。仮にクルーが幸いにも無線好きでも、親日家でないとなかなか日本上空で運用してくれません。
親日家の宇宙飛行士が搭乗しているか?が実はとても重要なファクターです。
2004年夏季にNA1SSを運用され、多くのJAと交信して下さった第9次搭乗クルーの宇宙飛行士のMike(KE5AIT)さんは、日本留学経験もある親日家の方で、片言の日本語も交えて交信して下さいました。2005年6月のRS0ISSの運用は、ARRL Field Day開催の米国向け運用のついでに、日本向けにも運用されたものです。2006年の第12次クルーBillさん(KC5ACR)は、非常にアマチュア無線好きで、NA1SSを積極的に運用され、多くの局が交信に成功し、宇宙より計128エンティティと交信。宇宙からの初のDXCCも完成させています。再び第19次クルーとしてISSに搭乗したMike(KE5AIT)さんはVoice運用にも積極的で、2009年1月7日に数局のJAが直接交信に成功しています。(この時のクロスバンドレピータの周波数は以前と異なりアップリンクは145.99MHz+67Hzトーン、ダウンリンクは437.80MHz±でした)
日本人宇宙飛行士としては、2009年3月から7月末まで第20次クルーとしてISSに滞在した若田光一さんが多くのスクールコンタクトを行い、日本の多くの少年少女と交信しました。その後も何人も日本人宇宙飛行士がISSに滞在しましたが、任務のスクールコンタクトには熱心ですが、アメリカ人宇宙飛行士のように一般局との交信してくれた記録はないようです。せめて日本の局とは交信してよ!って思いますけど・・・自分が宇宙飛行士だったら自由時間はずっと無線するのになぁ(笑)
今後も日本人宇宙飛行士が、ISSに長期滞在するようになれば、多くの日本向けの交信がなされるのではないかと期待しています。現在、アメリカで訓練中のISS滞在予定の日本人宇宙飛行士の多くが米国のアマチュア無線資格を取得しています。
NA1SSのCQ by KE5AIT (MP3 file; 56Kbytes ; 2004年7月18日; JH0PVF録音 Tnx JH0PVF)
宇宙飛行士と交信希望の方は、こまめにISSの情報が流される
ARRLのサイト(英語ですが)をチェックして情報をキャッチ、ISSが上空に飛来してくる時間に、145.80MHzをじっくり聞いてみましょう。でも宇宙飛行士の声が聞こえず、地球の道理が通用しない「異星人」バカトラッカーの声しか聞こえないと、ムカつくんだな、これが。
↑ NA1SS/RS0ISSの交信証(2004) (Tnx JN1BPM)
参考
・
NA1SS交信記 (JN1BPM's BLOG)
・
RS0ISS交信記 (JN1BPM's BLOG)