熱力学は皆さんやったことがあると思うので、さらりと行きたい所ですが、式がたくさん出てきて最近ではいろいろな熱力学関数が出て複雑になってきたと思われる方もいるでしょう。
僕は教養では清水明先生に習ったのですが、この人は少数の原理をまず列挙して、使用する数学を勉強してから熱力学の枠組みというものをやってくれました。また、特徴として熱力学的系が、示量変数で記述できること（温度とか圧力は示強変数）を強調していました。温度やら圧力はエネルギー、エントロピー、体積といった示量変数から定義してくれました。大分形式的で難しかったように思います。
まあ、とにかく先生によって大分違うやり方で熱力学を教わってきたと思います。
市川先生のは理想気体を持ち出してこの性質に重点を置いていると言う点で、熱力学の一般的な形式からは離れたところからやっていると思います。ただその分、直感的に想像しやすいと思います。応用に結び付けやすいと思います。
このような特徴を踏まえて…
§1 熱力学の目的対象
1.1 目的
エネルギー効率の限界を与える。
物質の平衡状態がどうなるか予言できる。
1.2 対象
気体、液体、固体といった状態にある多数の分子(一般的にアボガドロ数のオーダー)からなる物質（系）の平衡状態
ここで扱う系について
孤立系 :系と外部環境との間にエネルギー、物質のやり取りがない。
閉じた系:系と外部環境との間にエネルギーのやり取りはあるが、物質のやり取りはない
開いた系:系と外部環境との間でエネルギーも物質もやり取りしない。
（注）それぞれの系についてどのような平衡状態になるかを記述しやすい関数というものがあります。だからエネルギーUからルジャンドル変換で作ったFとかHとかGとかいった関数を扱うわけです。別にUだけをずっと使ってても良いわけですが、それでは不便なようです。
1.3 熱力学の基本法則
熱力学第一法則 エネルギー保存則の拡張
熱力学第二法則 エントロピー増大則（自然現象の方向は一方向）
（注）熱力学第二法則については後で述べるように記述方法がいくつかあります。まとめるとエントロピーの増大則になるということです。
さっきからエントロピー、エントロピー言っていますが統計力学に入らないと理解しにくいとのことです。気体で言うと、状態がその中の全気体分子の位置やら運動量（速度）で定まるとすると、その状態の数の対数をとったものです。大分大雑把に言っています。当然体積が大きくなったり、エネルギーが大きくなったり、気体分子が増えるとエントロピーは大きくなります。（しかも加算的・相加的に）前回の授業の最後の方でやりましたが、全体的に均質になっていた方がエントロピーは高くなります。
§2 熱平衡状態と温度
熱平衡状態というのは巨視的な物理量が時間的に変化しなくなる状態です。
僕は教養では清水明先生に習ったのですが、この人は少数の原理をまず列挙して、使用する数学を勉強してから熱力学の枠組みというものをやってくれました。また、特徴として熱力学的系が、示量変数で記述できること（温度とか圧力は示強変数）を強調していました。温度やら圧力はエネルギー、エントロピー、体積といった示量変数から定義してくれました。大分形式的で難しかったように思います。
まあ、とにかく先生によって大分違うやり方で熱力学を教わってきたと思います。
市川先生のは理想気体を持ち出してこの性質に重点を置いていると言う点で、熱力学の一般的な形式からは離れたところからやっていると思います。ただその分、直感的に想像しやすいと思います。応用に結び付けやすいと思います。
このような特徴を踏まえて…
§1 熱力学の目的対象
1.1 目的
エネルギー効率の限界を与える。
物質の平衡状態がどうなるか予言できる。
1.2 対象
気体、液体、固体といった状態にある多数の分子(一般的にアボガドロ数のオーダー)からなる物質（系）の平衡状態
ここで扱う系について
孤立系 :系と外部環境との間にエネルギー、物質のやり取りがない。
閉じた系:系と外部環境との間にエネルギーのやり取りはあるが、物質のやり取りはない
開いた系:系と外部環境との間でエネルギーも物質もやり取りしない。
（注）それぞれの系についてどのような平衡状態になるかを記述しやすい関数というものがあります。だからエネルギーUからルジャンドル変換で作ったFとかHとかGとかいった関数を扱うわけです。別にUだけをずっと使ってても良いわけですが、それでは不便なようです。
1.3 熱力学の基本法則
熱力学第一法則 エネルギー保存則の拡張
熱力学第二法則 エントロピー増大則（自然現象の方向は一方向）
（注）熱力学第二法則については後で述べるように記述方法がいくつかあります。まとめるとエントロピーの増大則になるということです。
さっきからエントロピー、エントロピー言っていますが統計力学に入らないと理解しにくいとのことです。気体で言うと、状態がその中の全気体分子の位置やら運動量（速度）で定まるとすると、その状態の数の対数をとったものです。大分大雑把に言っています。当然体積が大きくなったり、エネルギーが大きくなったり、気体分子が増えるとエントロピーは大きくなります。（しかも加算的・相加的に）前回の授業の最後の方でやりましたが、全体的に均質になっていた方がエントロピーは高くなります。
§2 熱平衡状態と温度
熱平衡状態というのは巨視的な物理量が時間的に変化しなくなる状態です。
このページへのコメント
シケ長です。前置きがどれも大分長くなっております。読み飛ばしてもいいですが、勉強方法のヒントなんかがあったりするかも。
中途半端に作っておくので、あとは各シケ対が頑張ってください。（仮）なので気に入らなかったらこれを無視して作っちゃってください。