第26回大阪府公文書館運営懇談会
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archives_osk 2012年05月31日(木) 21:23:11履歴
注；正式な会議録は、大阪府公文書館運営懇談会の概要ページから発表されます。
議事概要
運営の概況について
再移転と府市統合本部
文書管理のありかたについて
電子化への対応・保存媒体について
収集基準について
その他
議事概要 
- 2012年3月27日 14:00-15:30
- 大阪府本庁4階第4共用会議室
- 出席者
- 山中永之佑座長（大阪大学名誉教授）、中平正子委員（（財）大阪府文化財センター専務理事兼事務局長）、林真貴子委員（近畿大学法学部教授）、（欠席 村田保委員（（財）住吉常盤会理事）、山中浩之委員（大阪府立大学名誉教授））
- 府政情報室長（途中退席）、課長、館長（参事）、主任専門委員2名、専門員2名
- 傍聴者 3名
運営の概況について
- 府政情報室長
- 来館者はおおむね2倍に
- 府政学習会とのタイアップ企画などPRにもつとめている。
- 昨年9月議会でも咲洲庁舎のあり方については宙ぶらりん。現在センターが入居している本庁舎西側部分は耐震工事に耐えられないとして撤去が決定し、将来的に再度移転することになる。実際の移転時期は未定でしばらく先だが、館を大手前に置くとした設置当時の計画がようやく実現したことや利用者の利便性などを考慮してもらって現在地にとどまれるように訴えたい。
- 館長 「平成23年度運営状況等について（概要）」にもとづき運営状況を説明
- 地域活性化交付金（平成23年度1.2億円）を活用し昭和45年以前の行政資料の撮影や、平池家文書の目録化をすすめた
- 次年度運営予算は21,377千円（平成23年度当初予算24,467千円）
- 横倉議員（維新・大阪市西区）から平成24年2月議会で質疑あり（別紙）
- アンケートの満足度も高く、めだった苦情もない
- 山中座長 移転の際は心配したが、交付金活用で充実がみられるなど一安心した。
- 中平委員 移転効果が出ているが、来館者の増加で特徴的なことはあるか。
- 館長 食堂に近いためか、ちょっと立ち寄る人が増えた。一般公開された正庁の間に公文書館の案内を置くなどしている。
再移転と府市統合本部
- 林委員 再移転の見通しは？
- 課長 国の中央防災会議の災害想定見直しをふまえて、次年度に咲洲庁舎・本庁舎の活用方法を再検討する見込み。知事からは美術館にという意見も出されたが、展示なども頑張ってもらっているので、各方面の理解を得ながら、引き続き本館にとどまれるようにしたい。
- 山中座長 情報公開とリンクする点からも本庁にあるほうがよいと思う。
- 中平委員 昨秋の選挙結果を踏まえ、府と市の関係が再検討されているが、公文書館・公文書管理に関して府市間の情報交換は行われているか。自治体の規模が大きくなれば施設も大きくする必要があり、多角的に検討されるべきと考えるが。
- 課長 府市統合本部は文化・観光といった大きなテーマが議論されているところ。それ以外の施策でも事務的な意見交換は行っている。市公文書館のかたが来館され、意見交換の場を持った。市の将来像が不明だが、府は府としてきちんとやっていく。市がどうしていくかは情報交換をしながら考えていきたい。
- 山中座長 都となった場合でも、別置（都・特別区）するのが基本。東京都の事例などが参考になるかもしれない。また学会などからの意見も参考にしてもらいたい。
- 林委員 公文書館は基本的に都・特別区別々に置く方がよいと思う。
文書管理のありかたについて
- 林委員 府市統合本部自体の文書管理はどうなっているか？議事録・基本的な資料はHPに公表されているとして、非稟議文書も残す努力をしてほしい。
- 山中座長 「意思形成過程」についての記録を残すということが大切
- 館長 現在内部で公文書管理法について検討中。意思形成過程を残すということと、ライフサイクル全般にわたる管理を規定していることが特徴と思う。府では文書管理規則・規定にもとづいた管理を行っているが、管理法の制定をふまえた改善を文書管理システム再編成のなかではかりたい。
- 山中座長 イギリスでは議題になる前のドラフト（原案）も残されているが、大阪府の場合はどうか？
- 館長 業務の中で資料の作り直しは頻繁に行われており、どういったものを「意思形成過程」と見なすかは難しい。単なる字句修正を残すのも無意味だし、一律の対応が難しく凡例が定めがたい。ケースバイケースで残していくことが現実的だと思う。
- 館長 たとえば館の移転など重要事業については記録を残しているが、府の取り扱う事業の幅が広い。現状は府民チェックボードなどのかたちでHPにも掲出している。
- 館長 条例の作成などは残している。節目節目の各所属の判断は（移管対象文書に）入っていると思われる。
- 山中座長 稟議前の文書も残す方向で考えてもらいたい。
- 館長 課題として認識している。どう具体化するかというところ。
- 課長 府市統合本部など外部公表されているが原本はなかった、ということがないように考えている。
電子化への対応・保存媒体について
- 中平委員 電子決裁文書など紙媒体になっていないボーンデジタルの記録はどう残していくのか。
- 課長 紙と保存併用など考えていかないといけない課題と考えている
- 館長 フォーマットが難しいので情報集めながら対応していきたい。電子文書はこれから入ってくる段階。
- 山中座長 昭和10年代の資料など、文書が物理的に壊れてしまう場合もある
- 館長 MFは長期保存用として、デジタルデータはコンピュータの閲覧用などといった使い分けも考えたい。
- 中平委員 一時期使われた感熱紙は、字が消えてしまうので気掛かりだ。
収集基準について
- 林委員 平成17年第20回の運営懇談会で収集基準が議題となっているが、現在は移管の細目に従って体系的な文書収集がされているという理解でよいか？
- 館長 そのとおり。都度少しずつ見直しを行っている。移管対象文書は、簿冊の名称だけでは選べないので現物をみて判断している。現在の収集のあり方がよいか、公文書管理法をふまえて対応したい。
- 山中座長 戦前の文書はすべて集めているか。
- 館長 収集対象となっている。大阪府は公文書管理法制定以前から、現用文書については文書管理規則、歴史的公文書については規定にしたがって移管を行っている。
- 山中座長 公文書管理法をふまえた見直しを行う必要があると思うが。
- 館長 組織改編により、公文書館を担当する「府政情報室公文書グループ」が現用文書・歴史的公文書の双方を担当している。文書のライフサイクルを考えてもう少しきちんとしたかたちを整えたい。
- 山中座長 現状の非現用文書の引き継がれ方は？
- 館長 各所属での保存期間満了直前に公文書館でひきとるものを決める。それ以外のものが廃棄されるということ。内部の基準に基づき体系的な収集はできていると考えている。
- 林委員 体系的に残っているということで文化財指定される事例も出ているのでしっかり取り組んでもらいたい。
その他
- 山中座長 美術館への転用がありうるのか？
- 課長 知事の個人的希望と思う。組織としての検討指示は全くない。現状では天井が低いなど美術館として使いにくい面もあるようだ。
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