なのはA's×ギアス8話

シャマル「朱雀さん・・・どうして・・・?、それにその姿・・・
まさか・・・デバイス・・・!?そんな物一体どこで・・・!?」
朱雀「・・・説明は後です、シャマルさん、今すぐこの場を離れてください」
シャマル「でっ・・・でも・・・」
朱雀「・・・シグナムさん達の事ですね?解ってます、僕がシグナムさん達を助けに行きます」
シャマル「えっ!?そんな、危険です!!シグナム達は時空管理局の・・・人達に・・・」
シャマルは口ごもった、それを見た朱雀は静かにうなずき、答えた
朱雀「・・・皆が今まで何をしていたかは大体は理解しているつもりです・・・
でも・・・今はとにかく皆を助けたい・・・そう、思っています・・・」
シャマル「でも・・・朱雀さんにもし何かあったらはやてちゃんが・・・」
シャマルは涙を流し朱雀に訴えた、朱雀はそんなシャマルの頬に触れ涙を拭いて・・・
朱雀「大丈夫です、僕もはやてや皆を残して死ぬつもりはありません・・・
僕も皆に聞きたい事があるし、すべき事も見えた気がするから・・・」
シャマル「朱雀さん・・・!」
朱雀「僕が必ずシグナムさん達を連れて帰ります、シャマルさんは安全な場所に退避して下さい」
シャマル「・・・」
朱雀「僕を、信じてください・・・」
シャマル「・・・私がこんな事を言える資格が無いのは分かっています・・・
でも、約束してください・・・必ず、還ってくるって・・・シグナム達と一緒に
私やはやてちゃんの許に還って来るって・・・!」
朱雀はシャマルの懇願に静かに頷いて答えた、そして彼女を現場から退避させた

朱雀は前方の結界を見つめてランスロットに訪ねた
朱雀「ランスロット、僕はシグナムさん達を助けたい、どうすればいい?」
ランスロット(・・・今の我々の力なら結界の完全破壊は可能です、ですが敢えて結界上部の破壊
のみに留めてお二方の退路を作りましょう、本来ならば”スラッシュハーケン”で
お二方を引き揚げるのが理想なのですが、事情をご存じないお二方が結界を展開し
スラッシュハーケンを弾く可能性があります)
朱雀「やはり直接助けに行かなければならないか・・・だが敵とはいえ相手方への
不用意な犠牲は避けたい・・どうしたら良い?」
ランスロット(それならば”ヴァリス”をお使い下さい、衝撃波を生み出す魔法です
本来ならば並の障壁ごと相手を破砕する魔法なのですが、出力を弱め、拡散させる事で
複数の相手を障壁ごと吹き飛ばす事が出来ます、ヴァリスで敵を牽制し、お二方を説得して
結界外へ離脱、その後に”マジックミスト”を展開し、敵を結界内に足止めします)
朱雀「ザフィーラさんはどうする?先に助けなくても良いのか?」
ランスロット(現状で窮地に立たされているのはお二方の方です、先ずはお二方の救助を
優先させましょう、結界外にお二方が出ればザフィーラ様も事情を察してくれましょう
お二方の救出後にヴァリスで結界外の残敵を牽制、その後にスラッシュハーケンで
ザフィーラ様を引き上げ、全速でこの区域から離脱します、私がジャミングを展開いたしますので
追跡を受ける心配はございません、いかがでしょう?)
朱雀「・・・わかった、それでいこう、行くぞ、ランスロット!!」
ランスロット(はい、我が主)

朱雀は自分の推進系に膨大な魔力を送り込んで瞬時に解き放った
それと共に朱雀の体が陽炎の様に消え、結界上部に瞬時に到達した、そして
両腰に備え付けられていた剣を引き抜き、それらを結界に突き刺した
すると二本の剣が白く輝きながら振動し、結界の基となる魔力を吸収し拡散、
結界に綻びが生じ、直後に結界は大きく口を開けた
カレン「何っ!?」
カレンを初めとしたその場に居た全員が結界に生じた異常に気付き、上を見上げた
その直後だった
朱雀「”ヴァリス”発動!!シグナムさん達には当てるな!!」
ランスロット(はい、我が主、ヴァリス、拡散モードに移行、連続照射)
朱雀がそう言い放つと朱雀の両腕の手甲の宝石が白く輝き、複数の衝撃波を生み出した
そして結界上部から衝撃波を連続で照射し、シグナム達以外の者全てを結界下部に
吹き飛ばした、そして自ら結界の中に降り、シグナム達に近づいた
朱雀「シグナムさん、ヴィータ!!無事か!?」
シグナム「えっ、そんな・・・まさか・・・」
ヴィータ「朱雀・・・なのかよ・・・」
二人は自分達の目の前に現れた青年の姿に驚き、呆けていた・・・
朱雀「二人とも、説明は後です、僕が結界に穴を開けました!!二人は直ぐに脱出してください!」
シグナム「でっ・・・ですが・・・我々は・・・」
朱雀「貴方達にはまだやらなければならない事が有るんでしょう!?とにかく脱出して下さい、早く!!」
朱雀の言葉に我に返った二人は互いに頷き、結界上部に向かった、朱雀もそれを確認して
脱出しようとしたその時・・・
カレン「・・・お前達を行かせはしないっ・・・!!」
カレンが朱雀に一直線に向かってきて右手の鉤手甲で彼を捕まえようとした
咄嗟に朱雀は剣を抜きこれに応戦し、鉤手甲と剣との間に火花が生じた
カレンは驚きながらもこの拮抗状態を崩そうとカートリッジ・ロードを行い魔力を送り込む
だが・・・朱雀の剣が鉤手甲の魔力を吸収し後方に拡散させて全て奪い去ってしまった・・・
カレン「そんな、どうして・・・」
カレンが驚いて呆けていると朱雀は空いていた左手を彼女の腹部に付けて・・・
朱雀「・・・ごめん・・・」
朱雀は左手からヴァリスを発射し、カレンを吹き飛ばして結界に叩き付けた
カレン「・・・くぁっ・・・」
カレンは悶絶し、その場に蹲った・・・
朱雀はそんな彼女を済まなさそうに見詰めていた・・・と、その時だった・・・
なのは「カレンさん・・・!!」
カレンに近づく一人の少女の姿を見かけた、その少女が彼女を起こし朱雀の方向に
顔を向けたその時、少女と朱雀は互いの顔を見て驚愕した・・・

「えっ・・・朱雀・・・さん・・・?」
「なのはちゃん・・・なのか・・・」

こんな所にいるはずが無い、出逢うはずなんか無い・・・
二人は余りにも予想外な出逢いにただただ目を大きく見開いて呆けていた・・・
だが、その時・・・

フェイト「二人を、殺らせはしない・・・!」
フェイトがバルディッシュを展開し朱雀に斬りかかった、それと共に他の魔導師達も
朱雀に砲撃を仕掛ける・・・!
だが、事態を察知したシグナムが朱雀を庇いフェイトの斬撃を切り払い、ヴィータもまた
障壁を展開し魔導師達の砲撃を全て弾いた
シグナム「朱雀様っ!!」
我に返った朱雀が二人に再度脱出を促し、敵の攻撃を弾きながら結界上部に離脱していく
そして結界上部に到達すると朱雀はマジックミストを噴射し結界内部を霧で満たしていった
カレン「しまった・・・拘束結界解除、急いで・・・」
カレンはそう言うと気を失いその場に倒れてしまった・・・そして・・・
なのは「そんな・・・朱雀さんが・・・そんな・・・」
満たされていく霧の中で少女は未だ呆けていた・・・

結界の外に出た三人はこちらに向かってくるザフィーラを発見した
ザフィーラ「二人とも、無事か・・・!?えっ・・・何故朱雀様が此処に・・・?」
朱雀「ザフィーラさん、無事でよかった・・・!話は後です、脱出しましょう・・・!」
呆けていたザフィーラにシグナムとヴィータが頷き、彼は事情を察知した
四人はザフィーラを追跡してきた魔導師達を全てなぎ払い、ジャミングを展開しながら
全速でこの空域を離脱した
四人はシャマルと合流し、それぞれの生還を喜びあった、だが・・・
朱雀はどうしようもない不安に駆られていた、あの場で出逢った”少女”の事で・・・
朱雀「・・・あの場にいたのは・・・本当になのはちゃん・・・だったのか・・・?」
別人だ・・・只の見間違いだと、そう朱雀は自分に言い聞かせていた・・・

???「・・・どうやら問題は無い様だな・・・」
???「あのユグドラシル・ドライブをああも使いこなす・・・そして奴の持つ
”デヴァイサー”・・・これで二つ目の鍵が揃ったな・・・」
「ガウェインの”ギアス”、八神朱雀の”デヴァイサー”、後は・・・
???「”デュランダル”、だな・・・」
???「”デュランダル”はまだ未完成だ・・・何としても纂集が終わる前に仕上げねばならん・・・」
???「解っている・・・急がねばならんな・・・」

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2007年06月15日(金) 16:29:25 Modified by beast0916




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