リリカルスクリーム5話

その頃外では…。
「破れないの…?でもこの周りは結構建物多いしこれ以上の砲撃は…。」
なのはは悔しそうに呟いた。
「それでもバリアはほぼ破壊されてるよ。後は私達だけでも破れる!」
フェイトが自信たっぷりに言った。
「あれ…そんな…ど、どうなってるの?」
突然エイミィが焦ったような声を出した。
「どうかしたんですか?」
「バリアーが消えたから中の様子が解るようになったんだけど
…例のあのロボットの反応が増えてるんだよ…。30…40…いや、もっと…。」
「えっ!…。」
質問したフェイトが驚いた顔をした。
「…提督。僕も行きます。」
クロノがリンディに申し出た。
「解りました。許可します。」
「…レイジングハート。いつでも攻撃出来るように準備しといて。」
それを聞いたなのはは絶大な信頼を置くパートナーに注意を促し、身構えた。
「あのちっぽけな人間があの砲撃を撃ったってのか!」
「魔砲少女って触れ込みのアニメとはいえいくらなんでもデタラメな威力ですよね〜。」
トランスフォーマーとともに復活した戦艦に搭載されたコンピューターの分身の浮遊小型ドローン、
フライがモニターに映るなのはの映像を見ながら緊張感のまるでない声で言った。
「不味いな…。おい、ハエ。この戦艦をどっか別の次元世界へ転移させろ。」
ノイズメイズが言った。
「無理矢理和訳した名前で呼ばないで下さ〜い。奥歯ガタガタ言わしちゃいますよ?」
「ほ〜うどうやってだ?」
「あれ、怒らせていいんですか?使いますよイオナズン。」
「MPが足りないってんだろ?」
「運のいい方ですねぇ…。」
「どっちから先にバーテックスキャノンを食らいたい?」
緊迫感が全く無いノイズメイズとフライの出来の悪いコントのような会話に轟を煮やした
スーパースタースクリームが静かに言った。
「…第97管理外世界と連中が呼んでる世界なんかどうです?文明レベルは6で我々に敵う兵力は有していませんし
風光明媚、それに三期も見れますし…。」
「(小声で)そうや!三期が始まってるやないか!」
「おい!録画しといだろうな新入り?」
「ビデオデッキの電源が切れちまってる…。」
「ぬわにぃいいい!」
「バーテックスキャノン!(低出力)」
なぜかセールストークを始めるフライの最後の一言に反応して機械のラプトルの姿をした
トランスフォーマー「スラストール」と初代ガルバトロンの元で働いていたという
古参トランスフォーマー「スカージ」、さらに一番最後にデストロン軍団に加わった
厳密にはトランスフォーマーとは別の種族だったがクォンタムサージの影響で
トランスフォーマーに転生した元宇宙海賊の「プテラガイスト」が雑談を始めその
腑抜けたやりとりにブチ切れたスーパースタースクリームがやおらバーテックスキャノンをぶっ放した。
「おい、外からも狙われてるってのにこんなとこでぶっ放すなよ。」
見かねたノイズメイズがそれを咎める。
「さっさと全員に出動命令をだせ!フライ!転移にかかる時間は?」
「カップラーメンが出来る時間くらいはかかりますですかねぇ…。」
間延びした声でフライが答えた。
「三分だそうだ。それまであの砲撃を絶対に撃たせるな!時間を稼ぐんだ!」

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2007年06月15日(金) 16:46:51 Modified by beast0916




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