作曲家・多田武彦〔通称・タダタケ〕のデータベース。

男声合唱組曲「月夜孟宗の図」(作詩:北原白秋)

月夜孟宗の図ツキヨモウソウノズ指示速度調性拍子備考
1竹林幽居チクリンユウキョModerato grazioso4分音符=88変ロ長調3/4Tenor Solo
2月夜孟宗の図ツキヨモウソウノズModerato4分音符=96ヘ短調3/4
3竹に交りてタケニマジリテAllegro vivace4分音符=152変ホ長調2/4
4あてのない消息アテノナイショウソクAdagio pesante4分音符=63ハ長調3/4Bass Solo
5かおよどりカオヨドリPresto scherzando4分音符=200ヘ長調4/4
6もくせいモクセイAndante tranquillo4分音符=76ト短調3/4Tenor Solo

作品データ

作品番号:T04:M04
作曲年月日:1957年?月?日

初演データ

初演団体:アルマ・マータ・クワイア
初演指揮者:坪内栄夫
初演年月日:1958年6月28日
アルマ・マータ・クワイア第5回定期演奏会(於大阪ガスビルホール)

楽譜・音源データ

音楽之友社「多田武彦合唱曲集」(1959年刊・絶版)
所蔵先……東京藝術大学附属図書館、東京文化会館音楽資料室

作品について

タイトルの『月夜孟宗の図』は、詩集『海豹と雲』の中の章の題名から。
孟宗とは人名で、二十四孝のひとり、呉の国の人。
『かおよどり』は貌良鳥と書く鳥。カッコウなどとも言われるが、正体は不明。春の季語。(参考)
『もくせい』のソロは最後列でとの指示がある。
詩の出典
『海豹と雲』(アルス、1929年)

歌詩

竹林幽居
ひとりかくれた篁に
茗荷もしろく香ににほふ。
酔うてほろりとする日でも
わしやさびしいぞ、青雀。
月夜孟宗の図
孟宗よ。
とうからわたしは思つてゐた。
このやうなことがあらうかと。

円月は黄色くなる。
影と影とは遊んでゐる。
山水の音もきこえる。

孟宗よ。
ちやうどこのとほりだ。
この明るさだ。
竹と竹との透かし画だ。

蒼うなつた、蒼うなつた、童よ。
あの露を、
あの影を拾はうよ。
竹に交りて
竹に交りて幾秋ぞ。
竹のはやしにまとゐして、
竹にもたれて、日を浴びて、
空のはるけさ、まがなしさ、
見よや日なかの雲に鳥。
あてのない消息
あてのない詩でも書かうよ。
渡鳥来る日和なら、
窻に音する時雨なら、
竹にじねんじよ、蔦のはな、
とりとめもない秋なれば。
かほよどり
山住の秋も深むを、
すべもなや、かほよどりの、
  けけっちょうよ、けけっちょう、
  けけっちょうよ、けけっちょう、と
時雨れこそせね、枯枇杷に
額あつむるあでやかさよ、
日がななにがなせはしさよ。
もくせい
もくせいがにほふよ。
となりからにほふよ。
ひとりでゐればにほふよ。
たかむらにこもるよ。
月の光がみちたよ。

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