作曲家・多田武彦〔通称・タダタケ〕のデータベース。

男声合唱組曲「山の印象」[改訂版]

山の印象ヤマノインショウ作詩指示速度調性拍子
1山のぼりヤマノボリ高田敏子Allegretto4分音符=ca. 100イ長調2/4
2月に呼ぶツキニヨブ神保光太郎Andante4分音符=ca. 65イ短調4/4
3遠き山見ゆトオキヤマミユ三好達治Moderato4分音符=ca. 80ヘ長調4/4
4北方へ帰る山鴫ホッポウヘカエルヤマシギ田中冬二Andante4分音符=ca. 76ト短調4/4
5山の歓喜ヤマノカンキ河井酔茗Allegro4分音符=ca. 150ト長調2/4

作品データ

作品番号:T25:M22nR

初演データ

初演団体:?
初演指揮者:?
初演年月日:200?年?月?日
改訂時に旧版の委嘱初演者である上智大学グリークラブに献呈

作品について

「山」をテーマにした詩を複数の詩人から集め構成した作品。組曲「」と同じ形式となっている。
多田があまり扱わない戦後の詩人(高田敏子)や神保光太郎、河井酔茗などが作詩に名を連ねている。

男声合唱組曲「雪明りの路・第二」をまとめる際、先に組曲「山の印象」第3曲として発表されていた『山に来た雪』を「雪明りの路・第二」に組み込んだ。
それに伴い、新たに『遠き山見ゆ』を作曲し第3曲としてさしかえたのが、この改訂版にあたる。
改訂に際し既存の4曲も『詩情と曲想の一層の融和を図り、同時に歌い易く』する方向へと、
1曲目では標準語のイントネーションに添うようにメロディーを改訂し、
2曲目では短調部のソロをパートソロにした。
4曲目では和音を改め、
5曲目では冒頭のテーマ部分の変拍子をなくす
など手が加えられた。
詩の出典
「山の印象」…『月曜日の詩集』(河出書房新社 、1962年):初出誌は1960年7月18日の朝日新聞夕刊。
「月に呼ぶ」…『鳥』(四季社、1939年)
「遠き山見ゆ」…『花筐』(青磁社、1944年)
「北方へ帰る山鴫」…『橡の黄葉』(臼井書房、1943年)
「山の歓喜」…『彌生集』(天佑社、1921年)

歌詩

遠き山見ゆ ――序にかへて
遠き山見ゆ
遠き山見ゆ
ほのかなる霞のうへに
はるかにねむる遠き山
遠き山々
いま冬の日の
あたたかきわれも山路を
降りつつ見はるかすなり
かのはるかなる悗山々
いづれの國の高山か
麓は消えて
高嶺のみ悗けむれるかの山々
彼方に遠き山は見ゆ
彼方に遠き山は見ゆ
ああなほ彼方に遠く
われはいまふとふるき日の思出のために
なつかしき淚あふれいでんとするににたる
心をおぼゆ ゆゑはわかたね
ああげにいはれなき旅人のけふのこころよ
いま冬の日の
あたたかきわれも山路を
降りつつ見はるかすなり
はるかかなる霞の奥に
彼方に遠き山は見ゆ
彼方に遠き山は見ゆ
山の歓喜
あらゆる山が歓んでゐる
あらゆる山が語つてゐる
あらゆる山が足ぶみして舞ふ、躍る
あちらむく山と
こちらむく山と
合つたり
離れたり
出て来る山と
かくれる山と
低くなり
高くなり
家族のやうに親しい山と
他人のやうに疎い山と
遠くなり
近くなり
あらゆる山が
山の日に歓喜し
山の愛に点頭き
今や
山のかがやきは
空一ぱいひろがつてゐる

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実演

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