作曲家・多田武彦〔通称・タダタケ〕のデータベース。

男声合唱組曲「雪明りの路」(作詩:伊藤整)

雪明りの路ユキアカリノミチ指示速度調性拍子
1春を待つハルヲマツ中庸の速度で 淡い哀愁をたたえて4分音符=約88ト長調4/4
2梅ちゃんウメチャンやや速く 烈しく4分音符=約104イ短調2/4
3月夜を歩くツキヨヲアルク叙唱的に4分音符=約100ホ短調4/4
4白い障子シロイショウジ明るく 軽やかに4分音符=約108変ロ長調4/4
5夜まはりヨマワリおそく 不気味な感じで4分音符=52イ短調3/4
6雪夜ユキヨ速く 烈しく4分音符=160ハ短調3/4

作品データ

作品番号:T09:M09
作曲年月日:1959年8月?日
関西学院グリークラブによる委嘱

初演データ

初演団体:関西学院グリークラブ
初演指揮者:上木義和
初演年月日:1960年1月22日
関西学院グリークラブ第28回リサイタル(於大阪毎日ホール)

楽譜・音源データ

作品について

前年に関学グリーは中勘助の詩からを委嘱し、二年続けての委嘱作となる。伊藤整の自由口語詩をテクストとして、各曲が初春から冬にかけての季節経過を追うように配列されている。
東京公演に作詩者・伊藤整が聴きに来たことがあり、「このような自由詩でも歌曲になるのですね」との礼状が関学グリーに届いたという。
なおその礼状は現在、作詩者の所縁の地である小樽の小樽文学館に関学グリーから寄贈され、保管されている。
http://otaru-journal.com/2012/05/0523-2.php

『梅ちゃん』の原詩にない「ぎゃん」という音は、同じ詩集に収録されている「深夜の絵」からの引用である。
『月夜を歩く』は「ティチアノー筆『白衣の女』の裏に」という副題を持つ。ティチアノーは16世紀に活躍したイタリアの画家ティツィアーノ・ヴェチェッリオのことであり、「白衣の女」とは、おそらく、彼の代表作として知られる「フローラ」を指している。

加藤磐郎によって混声合唱に編曲されている。初演データは以下の通り。
初演団体:法政大学アカデミー合唱団
初演指揮者:福永陽一郎
初演年月日:19??年?月??日
法政大学アカデミー合唱団第19回定期演奏会

このうち、「月夜を歩く」は、東京工業大学混声合唱団コール・クライネスが全日本合唱コンクールで自由曲としてとりあげたことがあり、録音も残されている。(第45回全日本合唱コンクール全国大会 Vol.4 大学参考動画
詩の出典
『雪明りの路』(椎の木社、1926年)

参考文献

なまずの孫 1ぴきめ 「III 愛と整―『雪明りの路』『吹雪の街を』を歌うために―」

「月夜を歩く」について、「合唱曲の歌詞は『下駄の音を』だが、原作は『足駄の音を』である」(新装版73ページ)としているが、『伊藤整詩集』(新潮文庫)では「下駄」であり、新潮文庫版を作曲者は底本として用いたとみられる。

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