作曲家・多田武彦〔通称・タダタケ〕のデータベース。

男声合唱組曲「蛙・第二」(作詩:草野心平)

蛙・第二カエル・ダイニ指示速度調性拍子備考
1誕生祭タンジョウサイやや、おそく、幻想的に4分音符=約76ハ短調4/4
2たまごたちのゐる風景タマゴタチノイルフウケイやや、おそく、しみじみと4分音符=約80ホ短調4/4
3河童と蛙カッパトカエル中庸の速度で、諧謔的に4分音符=約84ホ短調5/4
4ごびらつふの独白ゴビラッフノドクハクおそく、敍唱風に4分音符=約72ト短調2/4
5勝手なコーラスカッテナコーラス最も、はやく、叫ぶように4分音符=約208ホ短調4/4Solo(音程のない名乗り声)
6亡霊ボウレイはやく、不気味に4分音符=約138ヘ短調4/4

作品データ

作品番号:T48:M41n
作曲年月日:1980年9月15日
東京六大学合唱連盟第30回記念演奏会合同演奏曲として、同連盟より委嘱

初演データ

初演団体:東京六大学合唱連盟合同
初演指揮者:北村協一
初演年月日:1981年5月16日
東京六大学合唱連盟第30回記念演奏会(於東京文化会館)

楽譜・音源データ


蛙・第二

作品について

多田作品としては極めて技術的難易度が高い。
組曲全楽章を通しての演奏時間は30分を超える。特に『誕生祭』『たまごたちのゐる風景』が長大で、転調や臨時記号も頻繁に用いられる。

『誕生祭』『たまごたちのゐる風景』『ごびらつふの独白』はベース系のパートソロで始まるが、これは多田が「北斗の海」の表題を命名してもらうため作詩者・草野心平宅を訪れた際、心平による蛙の詩の朗読を聞いた印象から影響を受けている。

『ごびらつふの独白』は基本的に蛙語部分をベース系、日本語訳部分をテナー系が分担する(一部例外あり)。

『勝手なコーラス』には音程のない名乗り声のソロが全パートに出てくる。また、この曲はパートごとに別々の歌詞を同時に歌うというパートナーソング的な手法が使われている。

のちに『ごびらつふの独白』を削除するなどの手が加えられた改訂版が作られ、2013年にメロス楽譜から出版された。
詩の出典
「誕生祭」「ごびらつふの独白」……『日本沙漠』(青磁社、1948年)
「たまごたちのゐる風景」「河童と蛙」……『蛙』(三和書房、1938年)
「勝手なコーラス」……『第四の蛙』(政治公論社、1964年)
「亡霊」……『第百階級』(銅鑼社、1928年)

歌詩

たまごたちのゐる風景・河童と蛙

関連項目


リンク

ボーカロイド
pikabonT 「ごびらつふの独白」のみ
動画

このページへのコメント

http://www.youtube.com/watch?v=vp4mCz6_u5g

誕生祭演奏

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Posted by ななし 2014年01月04日(土) 20:12:40 返信

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