PV Driver仕様概要

　PV Driverは、kvm-16ではソース公開されていない。~~が、PV Driverを作成するためのhypercallを呼び出すための仕組みは含まれている。~~ ゲストOSからhypercallを出した後で、hypervisorから割り込みがあがる場合がある。その割り込みのためのデバイスの実装として、kvm-16\drivers配下のhypercall.cがある。~~その実装となる（と思われる）。~~

　－ゲストOS上のPCIバスに仮想の「hypercall device」を用意
　－そのデバイスに割り込みハンドラを設定

割り込みハンドラ自体は、Ioポート経由でデータを読み込むところまでしか実装されていない。ディスクやネットワークなどのドライバの割り込みとしてディスパッチされる処理が追加される（と思われる）。

hypercall deviceのハードウェアとしてのふるまいについては、driver\qemu\hw\hypercall.cがその実装となる。

以降、hypercall.cの実装についての主要部分について示す。（参考）
＃見ての通り、現状はスケルトンドライバに近い

①ドライバの初期化

hypercall_init_module [hypercall.c](353)
├printk
└pci_module_init

　・次のディスパッチルーチン情報とともにドライバの登録を行っている

static struct pci_driver hypercall_pci_driver = {
　.name 　　　　= HYPERCALL_DRIVER_NAME,
　.id_table 　= hypercall_pci_tbl,
　.probe = hypercall_init_one,　<--- プローブ処理時
　.remove = __devexit_p(hypercall_remove_one),　<--- リムーブ処理時
#ifdef CONFIG_PM
　.suspend　　　　　 = hypercall_suspend, <--- サスペンド時
　.resume 　　　　　= hypercall_resume, <--- レジューム時
#endif /* CONFIG_PM */
};

②デバイスプローブ処理

hypercall_init_one [hypercall.c](163)
├pci_read_config_byte
├printk
├pci_name
├hypercall_init_board [hypercall.c](87)
│├kzalloc
│├printk
│├pci_name
│├pci_enable_device
│├pci_resource_start
│├pci_resource_end
│├pci_resource_flags
│├pci_resource_len
│├DPRINTK
│├pci_request_regions
│├pci_iomap
│├hypercall_cleanup_dev [hypercall.c](333)
││├DPRINTK
││├pci_release_regions
││├pci_iounmap
││├pci_set_drvdata
││├kfree
││└__devexit_p
│└pci_disable_device
├spin_lock_init
├pci_set_drvdata
├hypercall_open [hypercall.c](286)
│├request_irq
│└printk
└hypercall_sysfs_add [hypercall.c](462)
　├kobject_init
　├kobject_set_name
　├printk
　├kobject_add
　├sysfs_create_link
　└kobject_del

　・ハードウェア（hypercall device）のリソース情報を取得し、hypercall_open関数の中で
　　割り込みハンドラとして、hypercall_interrupt関数を登録

③割り込みハンドラ

hypercall_interrupt [hypercall.c](233)
├DPRINTK
├spin_lock
├HIO_READ8
├unlikely
├HIO_WRITE8
├spin_unlock
└hypercall_tx [hypercall.c](212)
　├spin_lock
　├HIO_WRITE8
　└spin_unlock

　・Ioポートを経由して、情報を読み込む
　　本来なら、必要なディスパッチルーチンを呼び出すことになるのだろうが未実装（ホストへの情報の書き出し確認のため、"hello host"を書き出している）

④デバイスリムーブ時

hypercall_remove_one [hypercall.c](200)
├pci_get_drvdata
├hypercall_close [hypercall.c](302)
│├synchronize_irq
│└free_irq
├hypercall_sysfs_remove [hypercall.c](490)
│├sysfs_remove_link
│└kobject_del
├hypercall_cleanup_dev [hypercall.c](333)
│├DPRINTK
│├pci_release_regions
│├pci_iounmap
│├pci_set_drvdata
│├kfree
│└__devexit_p
└pci_disable_device

　・リムーブ時に必要な後処理

⑤ドライバ削除時

hypercall_cleanup_module [hypercall.c](359)
└pci_unregister_driver

　・ドライバ削除時に必要なクリンナップ処理

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カテゴリ：学問・理系 > 仮想化

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2007年03月21日(水) 09:01:48 Modified by deku_nobo

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