漫画やライトノベルならば、完結していない状態で単行本を出したりするのが通常で、小説サイトでも多くの場合、書きかけの作品を区切りのいい所で順次発表してゆきます。しかし、ゲームでは物語が完結していない作品(続きのアップが1ヶ月以上先の後日を前提)をアップする事は避けるのが無難です。小説と違い、多くの場合、続きが登場しません。前編・後編くらいに分けるのはまだマシですが、全10章、まずは用意した1章だけ公開というやり方で完成している作品は見た事がありません。ある作品では辛うじて2章までは見られましたが。要するに恥を掻く事になります。ただでさえ格好悪いですが、こんな所でネタにされるくらい恥ずかしい事になるわけです。
なお、自サイトで開発中の作品を公開するのは問題ありません。あくまで、他サイトに宣伝した場合に該当します。他サイトの掲示板に進捗報告ならともかく、あたかも1つの作品として登録するのは駄目というわけです。もちろん、たとえ完成したとしても、1つのゲームが5や10に分割されているのはプレイヤーも困るし、他のクリエーターから見てかんに障ります。
分割すると設定変更が困難
章ごとにゲームを公開するという事は、物語重視の作品といえます。
章に分けるゲームを分割で公開する人は、ほとんどの場合、物語の続きができていないからです。
しかし、初期の章での設定に不都合があって、中盤・終盤の章で付け足すと違和感が発生します。
(例:あるギルドで最強は3人だといわれて、後継者争いなどの物語が進んだのに、ずっと後で遥かに適格な4人目が登場する。長旅で帰還できなかったなど、漫画ではよくありそうな後付け設定です。)
その意味でも、物語はほぼ全ての粗筋を作ってからゲーム開発をすべきです。
漫画は打ち切りで成立
漫画は物語が完結していなくても発表できる理由として、「オレはようやくのぼりはじめたばかりだからな。このはてしなく遠い男坂をよ…」のような感じで打ち切りができます。
小説でも、無理矢理に打ち切り完結させる事は可能です。
しかし、章毎に公開してしまったゲームではそういうわけにはゆきません。「オレはようやく魔王討伐に向けて冒険を始めたばかりだからな……」なんてエンディングだったらプレイヤーは切れます。