【基本理論】А愆超は変えない』


高齢者が、引越しや入院、施設への入所をきっかけにして、
認知症になってしまうケースは、非常に多いです。

地方に住んでいる高齢の両親を、都会に住んでいる子供が
呼び寄せる「呼び寄せ同居」のケースでも、都会に呼び寄せられた
高齢者は、慣れない都会の環境に適応できず、
閉じこもりになってしまう場合が多々あります。

これは、身体や精神の老化自体によって生じるストレスに、
環境の変化に伴って生じるストレスが加わって、
認知症の症状が出てきてしまうため、と考えられています。

認知症を予防するため、もしくは認知症の悪化を未然に防ぐための
基本原則は、「できるだけ、生活環境を変えない」ことです。

「生活環境を変えない」ことと同様に
「生活習慣を変えない」ことも、重要です。

介護の現場では、寝床が布団からベッドに変わる、
自宅での風呂が施設での機械浴に変わる、
食卓がちゃぶ台からテーブルに変わる、など、
高齢者の毎日の生活習慣を形作っている設備や道具を
介護者側の都合で変えてしまうことによって、
本人の認知症が急激に悪化してしまう、というケースは
非常によく見られます。

大切なことは、介護や介助をする側の都合に合わせて
高齢者本人の生活環境や生活習慣を変えてしまうことではなく、
あくまでも本人が長年培ってきた環境や習慣を尊重する形で、
臨機応変に対処していくことが求められています。


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2007年03月16日(金) 13:41:35 Modified by e0874




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