212 名前:蒼の彼方のフォーリズム[sage] 投稿日:2017/03/25(土) 23:13:57.90 ID:kjCHvesu0 [1/12]
【用語説明】
<グラシュ>
正式名称は「アンチグラビトンシューズ」。
つまり空飛ぶ靴。十五年前に発見された反重力子を利用している。
反重力子同士で反発する性質があるため、接触事故の心配はあまりない。
姿勢制御を補助するバランサー機能もあり、使うだけなら自転車程度の難しさ。

<フライングサーカス>
グラシュを使ったスポーツ、略称FC。
まだ歴史は十年前後の発展途上のスポーツ。ルールは後述。

<四島市>
物語の舞台。南洋に面した四つの島からなる田舎町。グラシュの普及率全国一。
FC部も活発で、全国よりこの辺りの地区大会の方が難関だと言われるほど。

【FCのルール説明】
1対1の点数制競技。空を飛んで「鬼ごっこ+ベースランニング」をやるイメージ。
得点方法は「浮かぶ目印(ブイ)に先にタッチ」、または「敵の背中にタッチ」。
ブイは正方形になるよう四つ配置されていて、選手は時計回りに進む。

グラシュの能力調整で選手のタイプが分かれる。
初速重視で敵を狙うのが「ファイター」、最高速重視でブイを狙うのが「スピーダー」。
「オールラウンダー」はその中間、相手に合わせて狙いを変えるタイプ。

213 名前:蒼の彼方のフォーリズム[sage] 投稿日:2017/03/25(土) 23:14:41.85 ID:kjCHvesu0 [2/12]
【主な登場人物】
日向昌也
主人公。昔は将来を期待されたジュニア選手だったが、今は挫折して普通の高校生。

倉科明日香(オールラウンダー)
転校生。天然ボケで不器用なタイプだが、好きなものに傾ける情熱と集中力は半端じゃない。

鳶沢みさき(ファイター)
同級生。天才肌な気分屋だが、明日香とは対照的に物事に本気になりきれない所がある。

有坂真白(ファイター→スピーダー)
後輩。みさきラブな反面、他人には壁を作る。実は不器用で本気になれないハイブリットダメっ子。

市ノ瀬莉佳(スピーダー)
隣人。明日香と同時期に引っ越してきた他校の生徒。思い込みが激しく生真面目すぎる所がある。

各務葵
先生。昌也にFCを教えた師匠。本人も世界レベルの選手だったが今は引退している。

225 名前:蒼の彼方のフォーリズム[sage] 投稿日:2017/03/26(日) 00:24:48.73 ID:20B0Yecf0 [1/2]
頭悪い簡易まとめ【※次レスから普通のまとめがあります】

天才少年扱いされてた昌也はFCに挫折、普通の高校生になった。
でも転校生の明日香に誘われ、FC部のコーチをする事に。
昌也は挫折がトラウマになってるけど本当はFC大好き人間なので、
コーチも真面目にして、FC部は夏の大会を迎える。
大会は明日香の三回戦進出が最高記録に。
優勝は乾沙希という選手。乾はなんか凄い戦略を見せる。

明日香
乾に勝とうと頑張る。才能ありすぎる明日香に昌也は軽くビビる。
でもやっぱり可愛い普通の女の子だなって気付く。
トラウマでダメになりそうな時に明日香に助けられて、
お互いこいつ好きだなって思う。付き合う。ヤバい動きで乾に勝つ。ズッ友。

みさき
明日香に負けるの辛くて逃げる。実は昌也の挫折の原因こいつ。
二人で、これもう明日香倒さなきゃ俺らあかんわってなる。
なんか特訓する。付き合う。明日香倒す。ついでに乾倒す。
昌也「俺やっぱFCやりてぇ!」 みさき「手伝う!」 おわり

真白
みさきがFC部辞める。真白も辞めようか迷う。
昌也がイケメン力発揮して引き留める。やばい好きかもってなる。
真白FC頑張る。でも負ける。泣く。告白される。付き合う。リア充死ね。
みさきと決闘。勝ったら復帰。勝つ。みさき復帰。ハッピーエンド!

莉佳
昌也にコーチ頼む。ヤバい奴が暴れる。反則で脳震盪を連発。
反則マジヤバい。反則防げば勝てね? めっちゃ練習。
ヤバい奴、実は悪堕ちした莉佳の幼馴染説。
試合中に「FCは楽しい!反則やめよう!楽しもう!」と連呼。
無事勝利して洗脳完了。幼馴染良い子に戻る。

214 名前:蒼の彼方のフォーリズム[sage] 投稿日:2017/03/25(土) 23:15:23.37 ID:kjCHvesu0 [3/12]
【ストーリー】
昌也は転校生の少女・明日香を学園に送り届けた縁から、葵にグラシュ講習を頼まれる。
講習初日、グラシュ初体験に興奮する明日香にマナーや使い方を教えて帰ると、
隣に引っ越してきた少女・莉佳が挨拶に来る。
講習二日目、昌也達はFC勝負をする男女、青柳紫苑と佐藤院麗子を見かける。
FCに興味を持った明日香は佐藤院と勝負する事になり、昌也はセコンドに付く。
当然素人の明日香は負けるが、他校のFC部員の佐藤院から点を奪い才能を予感させる。
久奈浜学院唯一のFC部員の青柳は二人を熱烈に勧誘し、明日香は入部を決める。
更にFC経験者のみさき、みさきに釣られた真白も入部するが、昌也は勧誘を断わる。
恩師の葵、FCに夢見る明日香からコーチを頼まれ、ついに昌也も陥落。
5人になった久奈浜学院FC部は正式に活動を始める。

部の体裁を整えるため、昌也達は部室の確保やグラシュの購入など大忙し。
ようやく基礎練習を始め、当面の目標を地区大会ベスト8に決める。
そこへ葵が強豪校の高藤学園との合同合宿を強引に取り付けてくる。
実は高藤学園FC部員だった莉佳とやや険悪になるが、
昌也の過去を知る高藤の部長、真藤一成が積極的に承諾した事が分かり、すぐに和解する。
未だ挫折を振り切れていない昌也は、過去の昌也に憧れていると言う真藤を重荷に思うが、
合宿自体は円満に進み、両校の親睦も深まる。
合宿最終日には練習試合を行い、去年の全国覇者でもある真藤とみさきが対戦する。
真藤は圧倒的な技術差でみさきを抑え込むが、反射神経任せのみさきの攻撃に失点を許す。
明日香は莉佳と戦い負けたが、試合中に姿勢制御のコツを掴むという成長を見せる。
両校に実り多い合宿となった一方、真白は初心者から脱却できずにいた。

215 名前:蒼の彼方のフォーリズム[sage] 投稿日:2017/03/25(土) 23:16:01.11 ID:kjCHvesu0 [4/12]
みさきへの憧れから真白はファイターに拘り、スピーダーへの転向を承諾しない。
信頼関係を築けていない事を痛感し、昌也はみさきに真白との仲裁を頼みに行く。
そこで打倒真藤に向けて猛特訓する、みさきの意外な一面を目撃する。
昌也は真白の実家に案内され、真白から直接本音を聞く機会を得る。
挫折を経験した昌也は物事と距離を置く癖があり、真白はその冷めた態度が苦手だと言う。
一応真白にも歩み寄る気持ちはあり、二人は真白の得意なゲームを通じて交流を図る。
不慣れなゲームを教わる事で、昌也は初心者の苦労を理解する。
一方で真白も努力して上達する昌也を見て、自分が努力を放棄してきた事を反省する。
心機一転、前向きにFCに取り組もうと真白は思うが、
幼馴染の少女も他校でFCをやっていると知り、身近な人間との実力差に劣等感を覚える。
昌也は必ず勝たせると約束して信頼を得て、無事真白は適性のあるスピーダーに転向する。

梅雨の季節が到来し、FC部は地味な屋内練習をどう楽しむかを模索する。
明日香やみさきとゲームセンターで遊ぶ、偶然会った莉佳と買い物をするなど、
波乱のない穏やかな日々が続き、迎えた夏の大会初日。
青柳、真白は初戦敗退が決まり、明日香、みさきは二回戦に進出。
莉佳は初戦にみさきと当たり敗北したが、
型にハマったスタイルを脱却しようと悪足掻きをし、課題を明確にした。
その晩、莉佳は昌也に久奈浜学院の練習に参加する打診をする。

216 名前:蒼の彼方のフォーリズム[sage] 投稿日:2017/03/25(土) 23:16:30.55 ID:kjCHvesu0 [5/12]
大会二日目。みさきは待望の真藤と戦うが、
真藤は初戦にファイタースタイルで圧勝するという情報戦を仕掛けていて、
昌也とみさきはスピーダースタイルの真藤に翻弄されて大量失点してしまい、
動揺しやすく試合運びが荒いというみさきの弱点が露呈する形で負ける。
明日香は試合相手にも恵まれ三回戦進出、試合を通じて大きく成長を見せる。

迎えた三回戦、対戦相手はまたしても真藤。
みさきの試合とは打って変わって、真藤はプロ顔負けの大技を連発する。
みさきは自分が真藤の本気を引き出せていなかったこと、
そして真藤が本気に選んだ相手が明日香だったことにショックを受ける。
更に明日香は予想を超えた連撃で3連続得点して王者を脅かすが、
試合慣れしていないという弱点を突かれ、真藤の気迫を前に破れてしまう。
この善戦に水を差すように、乾沙希という選手のセコンド・イリーナが、
二人の試合をサーカスだと揶揄し、本当のFCを披露すると宣言する。

決勝戦、真藤と乾の試合は宣言通りの異質なものとなった。
常に真藤より高い位置をキープした乾は一点差を維持し、試合展開を掌握して勝利した。
既存のFCとは違う、展開を支配する事に特化した試合に衝撃を受ける昌也の隣で、
明日香だけがFCの新たな展開を受け入れ、楽しそうに笑っていた。

217 名前:蒼の彼方のフォーリズム[sage] 投稿日:2017/03/25(土) 23:17:38.06 ID:kjCHvesu0 [6/12]
<明日香>
昌也は明日香から打倒乾を目標に鍛えて欲しいと頼まれる。
乾が国外に舞台を移す前にと、FC部は協力して明日香強化に力を尽くす。
乾との練習試合が組まれ、密着して敵の動きを制する新戦法を前に明日香は敗北する。
隙のない乾を破るために明日香はファイターに特化、部員全員と戦う荒業で勝負勘を鍛える。
しかし明日香は過労で倒れ、葵は昌也に選手ではない明日香個人と向き合うよう助言する。
それは、昌也には自分と同じ道を歩まないで欲しいという想いからの言葉だった。
昌也は見舞いに行き、明日香が前向きであろうと頑張っているただの女の子だと理解し、
空を飛ぶ楽しさを忘れないで欲しいと、自分の思い出の場所に明日香を連れてゆく。
思いも新たに練習を再開、明日香は練習相手の真藤も凌駕し始めるが、
イリーナは昌也を訪ね、FCから逃げずに選手復帰するよう要求する。
心の傷を抉られた昌也は明日香に助けられ、挫折の経験を打ち明ける。
選手としての姿が見たいと言われ、昌也は自在に空を飛ぶ本気のFCを見せる。
二人は自然に想いを打ち明けて付き合い、昌也は長年待たせた葵に空に戻ったと伝える。
部員達に冷やかされつつ練習を進め、明日香は総仕上げに葵と対戦する。
葵は昌也達の成長を確かめて封印したハメ技を披露するが、二人は期待通りにこれを打ち破る。
大会前日。明日香とのデートを終えた昌也は葵に呼び出され、
乾にはまだ奥の手があり、このままでは明日香は負けると告げられる。
翌日。明日香と乾は他を寄せ付けない圧倒的実力で決勝へと勝ち上がる。
昌也はイリーナに対峙し、FCは選手も観客も楽しいサーカスであるべきだと伝える。
試合が始まり、明日香は特訓の成果を発揮して優勢に進めるが、
乾はグラシュの独自調整を起動、圧倒的な動きで明日香を完全に抑え込む。
無駄を省いたFCこそが理想形だと勝ち誇るイリーナだったが、
昌也は明日香にバランサーを切るよう指示、従来のFCではありえない軌道で明日香は飛ぶ。
二人は重力や慣性から解放されたように飛び回り、試合は明日香の勝利に終わり、
明日香と乾は友達になり、イリーナも楽しいFCを認めるようになる。
心残りもなくなり葵は現役復帰、明日香は昌也と共に世界大会で戦っていた。

218 名前:蒼の彼方のフォーリズム[sage] 投稿日:2017/03/25(土) 23:17:52.85 ID:kjCHvesu0 [7/12]
<みさき>
昌也は明日香らの才能に心折られたみさきに引きずられ、挫折の記憶を呼び起される。
当時昌也は世界大会出場が決まり、周囲の重圧で潰れかけていた。
そうして楽しさを犠牲にしたFCの実力も素人の少年に数試合で抜かれかけ、
才能の差という現実を受け止められず、昌也はFCから逃げた。
一方高藤の新部長、佐藤院が真藤に善戦した明日香に決闘を申し込む。
乾より明日香を評価する佐藤院に、明日香は乾戦術の凄さを実戦で証明する。
みさきは新戦術を既に実践できる明日香とのセンスの差に絶望して部を辞める。
昌也は葵に、みさきを立ち直らせないと前に進めないと言い、
部を離れてみさきの専属となり、FCを始めたきっかけを聞かされる。
それはちょうど少年視点のあの挫折の話で、
当時短髪だったみさきの性別を勘違いしていたのだと昌也は気付き愕然とする。
自分を挫折させた責任を取れと、昌也はみさきの挫折を許さず、
二人はお互いが立ち直るために二人三脚で打倒明日香を目指し始める。
まずは今まで疎かにしていた基礎体力、戦術眼を重点的に鍛え、
引退した青柳らの協力のもと、みさきも乾戦略を使えるようになる。
本格的に明日香、乾と戦う覚悟を決め、みさきはその勢いで昌也に告白する。
二人は付き合い、昌也は負けたくないと必死になるみさきを支える。
上位置を奪われた際、仰向けの背面飛行でドッグファイトを仕掛けるという
新たな戦術も思い付き、みさきは猛特訓の末に自在に背面飛行するようになる。
順調に進むにつれ、昌也の心に嫉妬めいたものが浮かぶようになる。
大会当日、初戦に乾と当たったみさきは背面飛行で取った1点差を守り切る。
明日香も順調に勝ち進み、久奈浜学園FC部同士の決勝戦。
明日香は葵直伝の高速飛行、みさきは近接背面飛行と、
これまでの成果を全力で出し切る形で決着を付ける。
結果は僅差でみさきの勝利、激しい熱戦に会場は喝采に湧く。
試合を見た昌也は、自分がFCをする人間全員に嫉妬しているのだと気付き、
みさきは昌也を自分と同じ、胸を張って戦える場所まで連れていくと約束する。
時は流れて夏の大会。選手復帰した昌也とみさきは、互いに全力で戦おうと誓う。

220 名前:蒼の彼方のフォーリズム[sage] 投稿日:2017/03/25(土) 23:21:02.43 ID:kjCHvesu0 [9/12]
<真白>
真白は夏の大会で一勝もできず、才能の無さを理由に部を辞めようか悩むが、
昌也に一緒に続けようと言われ、退部を思いとどまる。
しかし今度はみさきが退部を表明、なぜか昌也は引き留めようとしない。
昌也への不信感が募り、真白はやはり退部しようかと思い悩むが、
昌也はFC部の実力向上こそがみさきを引き戻す方法だと信じて努力していた。
真白は昌也を疑った事を恥じ、信頼されていると知って好意を持つ。
自分の気持ちに戸惑い、真白は恋に恋して可愛い奇行を繰り返すが、
昌也に褒められたいと思い朝夜にFCの自主練をするようになり、実力を付ける。
頑張る真白の姿はコーチの昌也の心の支えにもなっていて、
昌也は誰にも言えずにいた過去の挫折を真白にだけ打ち明け、一歩前進する。
真白の想いも高まり、初勝利後の告白を心に誓うが、莉佳との練習試合は惜敗に終わる。
一人海辺で泣き腫らす真白に、昌也は不器用で一生懸命な真白が好きだと告白する。
二人は恋人になり部員達にも報告、祝福されるが、明日香は二人の去った後で泣いてしまう。
昌也も明日香を憎からず思っていたが、その事は最後まで誰にも口にしなかった。
夏休みは恋とFCであっという間に過ぎて最終日となり、
真白は宿題を理由に昌也の部屋に上がり、二人は期待通りに初体験をする。
しかし休みが明けると、みさきはFC部を避けるようになる。
明日香の才能、真白の努力を前にして、中途半端なみさきは逃げた。
自分の二の舞にはさせまいと昌也はみさきに短距離勝負を挑む。
自分が勝てば真白と復帰を賭けた試合をしろと言い、昌也は見事勝利するが、
トラウマを克服し切れておらず、精神的な理由で倒れかける。
試合本番。相変わらず冴え渡る反射神経でみさきは得点を重ねるが、
真白は特訓した大技で試合の流れを変え、最後は一点を競い合って真白が勝利した。
才能なんてなくてもいい、努力して成長する事はそれだけで楽しい。
真白はみさきにそう言い、二人は抱き合う。
秋の大会、準備不足の久奈浜学院FC部の成績は振るわなかったが、
みさきに加えて昌也も選手復帰を果たした。
昌也はこれからの未来に想いを馳せつつ、真白とのデートを楽しむ。

221 名前:蒼の彼方のフォーリズム[sage] 投稿日:2017/03/25(土) 23:21:27.97 ID:kjCHvesu0 [10/12]
<莉佳>
コーチを頼まれた昌也は自分も成長の壁にぶつかった経験から、
莉佳が壁を破る手助けをしようと決める。
真面目癖は抜けないものの、気遣い上手な莉佳はすぐに部に馴染む。
逆に莉佳に会いに高藤学園を訪れると、
他校の選手である黒渕霞が反則行為で部員達を脳震盪にした現場を目撃する。
怯える莉佳を慰め、昌也は何かできないかと両校の合同練習を提案する。
高藤の部員達も徐々に活気を取り戻すが、黒渕がまた現れて挑発する。
新部長の佐藤院を侮辱されて莉佳は暴発しかけるが、代わりに明日香が試合を申し出る。
しかしグラシュの故障を装った黒渕に不意討ちされ、明日香は捻挫してしまう。
昌也達はすぐに黒渕対策を進めるが、
莉佳は黒渕の件や成長の壁をうまく処理できずにいた。
昌也は昔葵が掛けてくれた優しい言葉を思い出し、莉佳の悔しさを受け止める。
莉佳は空を飛ぶのが好きだという気持ちに素直になりたいと言い、
明日香を理想に楽しく練習をこなし、久奈浜学院FC部を盛り上げる。
昌也は莉佳が無理をしていないか心配するが、
演じていない本当の気持ちもあると言い、莉佳は昌也に告白する。
二人は時期が時期だけに控えめな付き合いをしようとするが、結局してしまう。
復帰した明日香は恐怖心を煽る黒渕のスタイルを模倣し、
莉佳に黒渕戦を疑似体験させ、精神的な対策の難しさを教える。
休日デートの終わり際、莉佳は昔再会を約束したFC友達がいた事を話す。
秋の大会が近付いた頃、また黒渕が現れるが、莉佳は黒渕があの友達だと気付く。
黒渕は動揺しつつも、自分に才能の差を見せ付けて絶望させた莉佳を潰すと宣言する。
大会当日、佐藤院は黒渕との対戦が決まった莉佳に、
ルールは楽しくプレイするためにあると黒渕に教えてやれと言う。
莉佳は黒渕の反則に次々対応し、勝つためにラフプレイに手を出したという本音を聞く。
勝ち負けのためじゃない、FCを楽しむために戦おうと莉佳は言い、黒渕の全力を引き出す。
改心した黒渕は莉佳達に謝罪し、莉佳はまた試合をしようと約束する。
実は黒渕の高校は顧問がラフプレイを強要していて、大会後は葵が介入して顧問は退任。
新部長になった黒渕、そして莉佳達もFCを心から楽しんでいた。

222 名前:蒼の彼方のフォーリズム[sage] 投稿日:2017/03/25(土) 23:22:10.15 ID:kjCHvesu0 [11/12]
<葵> ※オールコンプリート後のエピローグ
物語の始まりから1年後の夏。欧州リーグに復帰した葵は1日だけ四島市に戻ってくる。
昌也は誰か一人を選ぶことなくコーチを務め、去年正式に選手に復帰していた。
四島市の夜明けの空で、葵と昌也は語り合う。
昌也はふと、葵が先生を続けていたのは自分の行く末を見守るためだったのだろうと思う。
そしてきっと、今日ここに来たのは色々なものと決別するためなのだろうとも。
時は過ぎ、それぞれの今がある。昌也は涙を堪え、葵を後悔させないよう笑顔で別れる。
朝日が昇る。感謝を胸に昌也も先へ進む。彼方の向こうへ、未来へ。

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