◆第九話「信じる者の幸福(前編)」

「うわ〜 血だらけですねぇ 気持ち悪いです」
「どうもお邪魔してます♡」
「それはー…
 企業秘密です」
「あら」
「そんなことしませんよう!」
「ねっねっ鳴海さん! ハトですよハト!
 ほら! こんなに!」
「………鳴海さんてどーしていつも冷たいんです?」
「…あっそう! そーですか!」
「は? 私ですか?」
「そのセリフあそこでぼーっと座ってる人に言ってやってください」
「? ゲーム?」
「へえ おもしろそうですね」
「いりませんよ そんないかがわしいぬいぐるみ あんまりかわいくないですね」
「それで手を打ちましょう」
「(ムム! かたよりがありますね)(ん――――…) んー んー」
「はい! これにします」
「どうしてです?」
「……ううん 残りは4枚ですね…」
「…………
 (むぅ) 私ってそんなにわかりやすい性格してます?」
「あっ 鳴海さん」
「まどかおねーさんが見つけた「ブレード・チルドレン」の共通点です
 そう呼ばれる子どもたちはなぜか肋骨が1本生後間もなく切除されてるみたいなんです」
「!」
「ていっ」
「…鳴海さん… 今… 私を盾にしましたね…」
「むう!
 ひどい! 女の子を盾にするなんて最低です!」
「私にも危険です!
 刺されると痛いし! 死んじゃうことだってあ」
「………はい?」
「(うわ〜〜 かっこワルー)」
「すっごくヤバヤバですよ 挑発に乗ることないですよ」
「(爆弾の時はこわがってたくせに今さら強がっても…)」
2006年06月08日(木) 23:59:44 Modified by hiyono_serifu




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