一般社団法人 日本国際保健医療学会から国際保健医療学に関する用語集をお届けいたします。

(英語訳:Ottawa Charter)

1986年、カナダのオタワにおいて第1回世界ヘルスプロモーション会議が開催され、その成果がオタワ憲章としてまとめられた。憲章のなかで、ヘルスプロモーションは、「自らの健康を決定づける要因を、自らよりよくコントロールできるようにしていくこと」と定義されている。
健康については以下のように語っている。「・・・健康というのは日々の暮らしの資源の一つであり、生きるための目的ではない」。このようにオタワ憲章では、健康を目的としてではなく手段ととらえている。健康の改善には必要な条件があることも示している。
平和、シェルター(住居)、教育、食料、収入、安定した生態系、持続可能な資源、社会正義、公平である。さらに、健康改善のための5つのヘルスプロモーション戦略も示した。1) 健康的な政策づくり、2) 健康を支援する環境づくり、3) 地域活動の強化、4)個人の技術の開発、5)ヘルス・サービスの方向転換。この5戦略はその後のWHOによる、健康都市や包括的学校保健活動など、世界規模のヘルスプロモーション活動の基盤をなしている。
ヘルスプロモーターの新たな役割としては、以下の3点をあげた。1) advocating:政策提言を行う。健康は社会的、経済的、個人的発展のための資源である、目的ではないという立場をとる。2) enabling:能力の付与を行う。すべての人が、健康になるために自らの潜在能力を発揮できるような支援を行う。3) mediating:他分野間との協調をはかる。
オタワ憲章は、プライマリ・ヘルス・ケアを基盤にし、1960年代、70年代の社会運動家であるソール・アリンスキーやパウロ・フレイレの活動を念頭に書かれたと言われている。その理念はいまだにいきている。しかし、ヘルスプロモーションの核ともいえるコミュニティ・エンパワーメントはいまだに不十分にしかなされていない。(神馬征峰)

参考URL:WHO オタワ憲章日本語訳 http://www1.ocn.ne.jp/~sako/ottawa.htm

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