BBSPINKちゃんねる内で発表されたチャングムの誓いのSS(二次小説)を収集した保管庫です

   チャングム×ハン尚宮  済州島日記〔2〕(番外編)       見習尚宮様


医女試験を受けるため、都へと向かうチャングムを乗せた船が、港から遠ざかって
行った。しかし見送りに来たハン尚宮はいつまでも帰ろうとはせずに、船が見えなく
なってもひとり物思いに耽っていた。

__

チャングムの命が助かるなら私の命は捧げようと決めて、偽りの自白をしたことは
今でも全く後悔していない。体力も気力も尽き果て、船着場まで歩けなくなった私を
チャングムが背負ってくれた時、あの子を背負って蔵から出したことを思い出した。
愚かなほど一途に突き進むチャングムを、どれほど愛おしく思っているのかあの時
はっきりとわかったのだった。私は素直に感情を表すことが出来ない性格だから、
あの子には厳しく接してきたけれど、あの子はそんな私を支えてくれて、挫けそうに
なる度に勇気を与えてくれた。

チャングムのいない人生など、もはや考えられない。でもそんな大切な子を、私は
守ってあげることが出来ずに、また辛い道を歩ませることになってしまった。
どんなに謝っても足りないけれど、ミョンイごめんなさい。私を許して頂戴……。

私はもうあの子のそばに居てやれないけれど、ミン・ジョンホ様がいらっしゃれば
きっと大丈夫だわ。あの方は本当にご立派な方だから、チャングムを見守って下さる
はず。だから私は安心して島に残ることができる。たとえ二度と会えなかったとしても
私はいつでもお前の心の中にいるから、そのことは忘れないで。チャングム……



ミン・ジョンホ様が済州島に赴任されて来られた時には、正直とても驚いた。
文武両道に長け、お志もご立派で宮中での出世は間違いなかったはずなのに、
このような島に何故来られたのかと思ったものだった。
それはチャングム…… お前を追って来られたのね。宮中での立身出世よりもお前が
心配で、何もかも投げうって来られた。
宮中にいた時からお前は全然そんなそぶりは見せなかったし、私もこういう類の
ことには鋭い方ではないから気が付かなかったわ。でも、お前もいつまでも子どもで
はないのよね。私が知らないことがあっても不思議ではないわ。
ミョンイが生きていたら喜ぶかしら? それとも身分が違いすぎて、心配で胸が痛む
かもしれないわね……

私は官婢の身である故、この島に赴任されてきたミン・ジョンホ様と、顔見知りと
いえども、軽々しく口を聞くことなど許されず、遠目で姿を拝見するだけだったけれど、
チャヒョンさんや、屋敷に来る役人達が噂をするのを何度か耳にした。
ミン・ジョンホ様がチャングムを慕っていて、この島まで追ってきたという噂で
最初はよくわからなかったけれど、今になるとそれは本当だったとはっきりと言える。

チャングムが修行中、チャンドクさんに厳しく叱責されて元気がないと聞いて、心配
になってこっそり薬房に様子を見に行った時だった。ミン・ジョンホ様が来られていて、
柱の陰からそっとあの子を見つめていらした。慰めの言葉を掛けるわけでなく、
少し心配そうな、愛しい者を見守るとても優しい眼差しだった。
その時私は、ミン・ジョンホ様のチャングムへの想いを確信した。
ミョンイが旦那様と出逢ったように、それは運命的な出逢いなのかもしれない。
あの子も大人になったのだという嬉しい気持ちと同時に、いよいよ私の元から
巣立ってしまう時が来たようで寂しい気持ちにもなった。

しかしチャングムは以前と変わらぬ態度で私に接していたし、私のことを一途に……
求めた。私もあの子に面と向かって尋ねるのも面映いような、恐いような変な気分で
何も聞くことができないまま、月日は流れていった。



チャングムの出発が間近に迫ったある日のこと、私はハルラ山に出かける仕度を
していた。牧使様の胃の具合が悪かったので、ハルラ山で山菜を摘んで料理を作って
差し上げようと思ったのだが、そこへチャングムも山へ行く仕度をしてやって来た。
欲しかった薬草がチャンドクさんの薬房になかったので、チャンドクさんが気を
利かせてチャングムを寄越してくれたのだろう。あの子と離れ離れになる前に
一緒に出かけられるとは、思ってもいなかったので有り難い心遣いだった。

山へ行くには、よく晴れて気持ちの良い日だった。あの子と肩を並べて山道を
登って行きながら、私にとってはかけがえのない時を心に刻み込んでいた。
薬草や山菜を摘み終わり、簡単な昼食を済ませると私はそろそろ帰ろうと
チャングムを促した。歩き出してしばらくしてから私は意を決し、思い切って
ミン・ジョンホ様のことを尋ねてみた。

― ミン・ジョンホ様とは…… お前が見習の頃から知り合いだったの?
― はい。書庫で初めてお会いして、書物をお借りするようになりました。
  それ以来、悩んでいる時に励ましていただいたりとお力になって下さいます。
  尚宮様にウナム寺に遣わされて落ち込んだ時も、励まされたのですよ
― そうだったの…… 
― 尚宮様? どうなさったのですか? 突然そのようなことをお尋ねになる
  なんて、今日の尚宮様は何だかおかしいです
― そ、そんなことはないわよ
― それより尚宮様。その道を下らずに、こっちに曲がりましょう

チャングムは屈託なく言うと私の手を取り、来た道から外れて行った。
生い茂る藪の中を進んで行くうちに、私は心配になって引き返そうとチャングムに
何度も言ったのだが、私の言う事など全く聞こうとしなかった。

― さあ尚宮様、着きました。私がいいと言うまで目を閉じていて下さいね
私は仕方なく言われた通りにすると、チャングムは私の手を引いて数歩進んだ。
目を開けるように促され、恐る恐る目を開けると、そこには一面の花畑が広がって
いた。初めて見る美しさに、私はしばらく言葉を忘れて見入っていた

― 前に山に来た時に偶然に見つけて、ずっと尚宮様をお連れしたいと思って
  いたのです。出発前に願いが叶って本当によかった
― こんな危ない道を一人で来るなんて、お前って子は全く……

感謝するより、小言が先に出てしまう自分が嫌になりながら、私は思わず花畑の中に
入って腰を下ろした。生き生きと咲く野の花々を見ていると、日々の生活の辛さを
忘れさせてくれるような癒しを感じた。チャングムは少し離れた所で花を摘んでいた。
たちまち私の脳裏に、幼い頃のチャングムの姿が甦る。私が、毎日違う種類の草を
摘んでくるようにと課題を出した時も、一生懸命に草を摘んでいたわね。
無心に草を摘んでいた、幼いお前は美しい女性に成長し、私を支えてくれている……







― 尚宮様、花束を作りましたよ。 尚宮様? 泣いていらっしゃるのですか?
― つい、お前の幼い頃を思い出してしまって。私ったら恥ずかしいわね
― 尚宮様……。 母に出来なかったことをして差し上げたいと思っていたのに
  約束を果たせずに申し訳ありません。きっと医女になって、尚宮様の無実を
  晴らしてみせますから、ご辛抱下さい
― 私のことは心配せずに、お前は希望を持って前へ進んでおくれ。それが私に
  とって、なによりの喜びなのだから

私はそう言うとチャングムを抱き寄せた。いつまでも私の胸の温かさを覚えていて
ほしいと願った。しばらく甘えるように抱かれていたチャングムが、潤んだ目で
私を見上げると、そっと柔らかな唇を私の唇に押し付けてきた。私も目を閉じて
受け入れたが、ふと我に返ると慌ててチャングムを離した。

― 誰かに見られたら大変だわ
― こんな所まで来る人など、誰一人いませんから大丈夫です。尚宮様……

チャングムは再び唇を重ねてくると、私をその場に押し倒した。息が止まるような
激しい口付けを与えられ、私は溺れそうになる自分を抑えなければと、手足を動かし
てささやかな抵抗を試みたのだが、びくとも動かなかった。
ようやく熱い唇を離し、チャングムは私のチョゴリの襟元に手を掛けて、前をはだけ
させると、吐息を洩らしながら露になった両の胸を、そっと手で包み込むようにして
感触を確めた。

― 駄目よチャングム、人が来たらどうするの。もうやめなさい
― 尚宮様のお身体は、綺麗でとても柔らかいです……

私はチャングムの身体を押しやろうとしたのだが、両胸の先端を弄られると
身体の奥が甘く痺れてどうしようもなく感じ始めてしまい、声を出さないようにする
のが精一杯だった。チャングムは、抵抗できなくなった私の手に指を絡めると、腕を
優しく地面に押し付けた。柔らかくて温かい手が素肌を撫で、唇が首筋から滑るように
下りてくると、時に強く吸い付いて愛しんだ痕跡を残した。

― あぁっ…… やめ…て……
固く尖った胸の先端を吸われながら、強弱をつけて舌で転がされたり、軽く歯を立て
られたりすると、もはや押し寄せる快感を堪えることができずに、羞恥心を忘れて
声をあげてしまった。チャングムは夢中になって私の胸を貪り、私は身体の芯を火照ら
せながら、じっと目を閉じてひたすら快感に身を任せていた。





ようやくチャングムが胸から顔を上げたと思ったら、チマの裾からもぞもぞと手を
差し入れられ、肌着を脱がされてしまった。耳元で囁きながら、ふくらはぎを撫で回す
チャングムの手が徐々に上にのぼってきて、しばらく太腿の辺りを丹念になぞっていると、
私は呼吸を荒くしながら、無意識にその手から逃れようとしたのだが、とうとう
脚の間に割り込まれてしまった。チマで隠されてはいるが、かろうじて下着で覆われた
その部分はすでに熱く潤っており、薄い布越しに何度も軽く弄られると、私は
もどかしいような何とも言えぬ感覚に身をよじって、恥ずかしいことにいっそう蜜を溢れ
させた。チャングムの指は、しばらく焦らすようにゆっくりと動いていたが、下着の
脇からそっと忍び込むと、直に私の敏感な芽を捉えて優しく磨き始めた。

― チャングム、駄目よ。お願いだからそこはやめて…… あぁっ
私は僅かに残っていた理性を取り戻して、チャングムに懇願したのだが
チャングムは私が感じているのを見透かして、巧みに指で磨き続けながら
再び胸の先端を口に含んで同時に愛しんだ。チャングムと自分の吐息の他には、もう
何も聞こえなくなり、私は大きく喘ぎながら、両足の指先まで突っ張るような感覚に
襲われると、そのまま昇り詰めてしまった。ぐったりとした私が目を開けると、
チャングムの美しい瞳がまっすぐに私を見つめていた。愛しい子。私は思わず手を
伸ばして、チャングムをしっかりと抱き寄せた。

― 私だけの尚宮様……
チャングムは私の下着をはぎ取ると、囁くように呼び掛けながら、私の中に入って
きた。身体の奥をゆっくりと広げられ、身も心もすべてチャングムに委ねる幸せに
酔いながら、突き上げられる度に私はひたすらこの子の名前を呼び続け、刹那の快楽
に溺れていた。

― うぅっ… はぁはぁ… チャングム!! あぁっ……
大きな波に押し流されそうになった瞬間、チャングムに抱き寄せられ
私はむせかえるような花の香りに包まれながら、愛しい子の腕の中で果てた。

私はチャングムを胸に抱きながら言った。
― チャングム、よく聞くのよ。これからは私はおまえのそばに居てあげる
  ことはできない。でも、きっとミン・ジョンホ様が陰でお力になって
  くれるはずだから、信じて助けていただきなさい
― たとえお姿は見えなくても、ハン尚宮様はいつも私のそばに居て下さいます
よね?私の心の支えになって下さいますよね?
― ええ、勿論よ
― 尚宮様がお一人になってしまうと考えると、辛くて耐えられません
― 大丈夫よ。チャヒョンさんやチャンドクさんがいるから。それに……
  お前が私の心の支えになってくれるから
― 尚宮様……

チャングムは、張り詰めていた心の糸が切れてしまったかのように、泣きじゃくった。
私も涙を流しながら、ずっとチャングムの柔らかい髪をなでてやっていた。







それから数日後、私はミン・ジョンホ様を訪ねて、夕方に勤めから戻られるのを
ご自宅のそばで待っていた。ミン・ジョンホ様がお帰りになると、お一人なのを確認
してから私は前に進み出た。

― これはハン尚宮殿ではありませんか。こんな時間に一体どうされましたか?
― 無礼な真似をして大変申し訳ありません。実はチャングムのことでお願いに
  参りました
― チャングムさんは、一生懸命修業に打ち込んでいましたから、きっと医女試験に
  合格しますよ。そして、いつかハン尚宮殿の無念を晴らしてくれるはずです
― 私は…… 自分の復讐ということはどうでも良いのです。ただあの子が
  生きる希望を見出して、挫けずに前に進んでくれることだけが望みなのです。
  あの子は勇気があり聡明ですが、一途すぎて周りが見えなくなることがあります。
  それに宮中に再び戻れば、チェ一族が黙っているはずはありません。きっとまた
あの子の命を狙うでしょう。ミン・ジョンホ様、お願い致します。あの子を
お守り下さい。こんなお願いができるのは、貴方様をおいて他にはおいでに
なりません。くれぐれもチャングムを宜しくお願い致します
― わかりました。命に賭けてチャングムさんをお守りすると、約束いたします
― よかった…… 本当によかった…… これで安心して島に残れます
― チャングムさんは幸せな人だ
― はい?
― こんなにも弟子を思ってくれる師匠に巡り会えたのですから。誰もが孤独な
  宮中で、お二人のように固い絆で結ばれることは奇跡かもしれません
― そうかもしれません。宮中は、私から大切なものを奪ったところだと思って   
いましたが、チャングムという宝物を贈ってくれました。
  あの子は、私に人を信じる喜びをもう一度与えてくれたのです……



チャングムを乗せた船は、水平線の彼方に消えてもう見えなくなってしまった。
ハン尚宮は、どこまでも続く青く広い海を見渡しながら
「チャングム」とそっと呼びかけると、チャングムの元気な返事が聞こえたような
気がした。ハン尚宮は思わず微笑むと、もと来た道をゆっくりと引き返して行った。

(終)


* 済州島日記〔1〕 済州島日記〔2〕


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