IF19・バレンタインss
2月14日 バレンタイン
今ここにバレンタインを駆け抜けた男の戦いが始まる……
AM8:30 学校 〜作戦〜
「(今日はバレンタインだ。俺は今日天満ちゃんからチョコを貰う! そのために俺がチョコ好き
だとアピールしなくては……)」
「おっはよーー」
「(来た! 天満ちゃんだ! よしここで俺の作戦を開始だ。だがあからさまにアピールしては
だめだ、俺は不良だからな。しかし、天満ちゃんは鈍い。そこで俺は考えた)」
683 :バレンタインss :05/02/14 19:43 ID:3mBKM.qQ
AM9:00 〜1時間目国語〜
播磨、黙々と教科書を読みふける。
AM10:00 〜2時間目英語〜
播磨、黒板に書かれている事をノートに写す。先生と周りの生徒はその光景をみて驚愕する。
AM11:00 〜3時間目数学〜
播磨、黒板に書かれた問題を言われてもいないのに自ら解きに行く。
その行動にクラス中がざわめく。しかし、やはり解く事ができず帰ってくる。
PM12:00 〜4時間目古典〜
播磨、先生の話を理解しようと必死に聞くが理解できない。
愛理はそれをみて播磨じゃ解けない問題を播磨に解かせてようと先生を誘導。
播磨に恥をかかす。播磨、今度、愛理に仕返しを決意する。
684 :バレンタインss :05/02/14 19:44 ID:3mBKM.qQ
PM13:00 昼休み
「(よしここまでは作戦通りだ。お嬢の行動は予想外だったが、だいたい順調だ。ここで
俺がキメ台詞を言えば完璧だ)」
「あーぁ。久しぶりに勉強したから疲れちまったぜ。頭を使うと甘い物がほしくなるなぁ〜
チョコとか。まあ金のない俺にはそんな物買えねーし屋上で休んでくるかなぁ〜」
「(よし。これは絶対天満ちゃんの耳に届いた! そして俺が屋上で待っていれば……)」
――播磨脳内妄想中
「あの、播磨君。これチョコなんだけど貰ってくれない? それと私、前から好きだったの……」
「塚本…いや天満ちゃん俺もだぜ」
「播磨君!」
「天満ちゃん!」(播磨の脳内で抱き合う二人)
妄想終了――
「(よし。これはイケル! おっと、こんな事してられん早く屋上に行かねば)」(播磨屋上へ)
685 :バレンタインss :05/02/14 19:47 ID:3mBKM.qQ
PM13:05 教室 〜いつもの4人の会話〜
「今日の播磨君すっごく勉強してたね〜びっくりしちゃった」
「でもさっきの播磨君の言動で何が狙いかわかったけどね」
「えっ!! 晶ちゃん、播磨君の考えがわかるの?」
「ええ。天満わからないの」
「うん。全然」
「塚本、あのなぁ〜。少し頭を使えばわかるだろ?」
「えーー! 美コちゃんもわかるの!?」
「えーって何だ。私がわかっちゃ悪いのかい。つまり播磨は今日がバレンタインだから
チョコがほしんだよ。そうだろ高野?」
「ええ。たぶんそうよ」
「そうか播磨君チョコがほしかったんだぁ。でも播磨君には八雲がいるから別にあんな事
しなくてもいいのに……」
「ふん。どうせヒゲの考えている事なんて、馬鹿な事にきまってるわ」
686 :バレンタインss :05/02/14 19:47 ID:3mBKM.qQ
美琴と天満、別な会話に夢中
「いいの愛理?」
「何が?」
「彼の所に行かなくて」
「はぁ〜? な、何で私がヒゲの所にいかなきゃいけないのよ」
「私は彼とは言ったけど播磨君なんて一言も言ってないよ」
「!?」
しばし無言な二人
687 :バレンタインss :05/02/14 19:48 ID:3mBKM.qQ
PM13:10 〜そのころ屋上では〜
「う〜さすがにさみーな。だがこれも天満ちゃんからチョコを貰うため」
――播磨脳内妄想開始
「播磨君こんなに寒い中ずっと待っててくれたんだね」
「こんな寒さなんて事ないぜ。お前の顔を見たらすぐに吹っ飛んじまった」
「播磨君!」
「天満!」(播磨の脳内で再び抱き合う二人)
妄想完了――
「YES! こいつはイケル! あとは天満ちゃんが来るのを待つだけだ……」
689 :バレンタインss :05/02/14 19:49 ID:3mBKM.qQ
10分後
「まだかな天満ちゃん。きっと恥ずかしいんだなぁ」
さらに10分後
「遅いな天満ちゃん。そうか、きっとおめかししてるんだなぁ」
さらにさらに5分後
「……ト、トイレだな……」
――キーンコーンカーンコーン――
「…………」
「なぜだ。なぜ来ない…………教室に戻ろう……」
694 :バレンタインss :05/02/14 19:53 ID:3mBKM.qQ
PM13:40 教室 〜播磨戻ってみると〜
「(はぁ〜教室に戻ってみると、くそツマンネー授業に天満ちゃんは寝てましたとさ。こんな事
ならずっと教室にいればよかったぜ。もう勉強する気になれん)」
「(んっ? 机の中に何か入っているな? なんだ?)」
播磨机の中を漁る
「(こ、これは! この見事にラッピングされた箱はま、まさか!) チョコ!!」
「播磨君、チョコがどうかしたのか? そういえば今日はバレンタインだったな
それで君はチョコがほしいんだな。誰かそこの狂犬にチョコを恵んでやってくれないか」
クラス中が必死に笑いを堪える
「(しまった今は絃子の授業だったのか!? っくそ、思わず声をだしちまったぜ
しかもあんのヤロー、クラス中のいい笑いモンだぜ。文句の一つでも……)」
「ああ播磨君。今度私の授業を妨害したら……」
「……ハイ。もう2度としません」
「(しかし、そんな事より。このチョコは一体……!! これは天満ちゃんのに違いない!
そうか机の中に入れたから屋上には来なかったって事か。やっぱり直接渡すのが恥ずかしいのか
そこがカワイイぜ。さすが天満ちゃん)」(播磨、寝てる天満の方を見る)
その播磨の方をみる金髪の少女が一人
「(ふん。少しは喜びなさいよね)」
(END)
2010年11月17日(水) 14:31:21 Modified by ID:/AHkjZedow