IF19・八雲のおしおき

404 :Classical名無しさん :05/02/02 18:21 ID:BHrX3jPA

ある日の朝、天満はいつも通りに目覚めた。
着替えて階下におりる。いつも通りのはずだった。
八雲の態度と朝の献立以外は…
「いっただっきまーす! はむはむ…ん?」
「どうしたの姉さん」
「ごはんに大福が入ってるよー!」
「うん、今朝は大福ご飯だから」
「な、なんで? どうして?」
「播磨さんは、姉さんのおにぎりを食べてくれたわよね? それとも私の料理は食べられないの?」
「そ、そんなことないよ! じゃ、お味噌汁を…ってこれも大福入り?」
「播磨さんは、姉さんのおにぎりを残さず食べてくれたのよね? 姉さんは残さないわよね?」
「も、もっちろんよ! ってまさかこのオムレツも?」
「そう、大福入りよ。 播磨さんは、姉さんの『大福入りおにぎり』を食べてくれたんだよね?」
(どうしよう、怒ってる…)
「あ、あのね、八雲」
「播磨さんは、姉さんの『大福入りおにぎり』を食べて、入院したんだよね?」
「あ、あの、それは…」
「播磨さん、おにぎりがトラウマになったらどうするの?」
「ご、ごめんなさい」
「謝る相手はわたしじゃないでしょ?」
「わかった、今日、お見舞いに行ってくるよ」
「そう。じゃ、これ。お弁当」
「うん、いってきまーす!」
天満は弁当を受け取ると、脱兎の如く逃げ出した。
「仇は取りましたよ、播磨さん」 八雲はつぶやく。
天満は知らなかった。
弁当の中身が、大福づくしと言う事を…
 
おわり
2010年11月17日(水) 00:27:23 Modified by ID:/AHkjZedow




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