IF20・『周防美琴は花井春樹の夢を見るか』

470 :『周防美琴は花井春樹の夢を見るか』 :05/03/05 23:25 ID:a5nCJw/6
「――と、いうのを考えてみたんだけど」
「見るわけないだろっ!っつーかなんでだよ!」
「……」
「そこで考えるのかよ……」
「……なんとなく?」
「私に聞くな」
「それで、実際のところどうなのかしら」
「だからどうもこうもないって」
「えー」
「えー、じゃない」
「ぶー」
「……高野。もしかしてケンカ売ってる?」
「いやいや全然。本気と書いてマジと読むよ?」
「いや意味分かんねぇし……あ、おいこら逃げるなっ!」

………………
…………
……

「……お疲れさん」
「うむ。……ところで周防、お前何かあったのか?今日はやけに動きにキレがなかったようだが」
「何か、っつーか……まあ、ちょっと、な」
「ふむ、そうか。僕でいいなら相談くらい乗ってやってもいいが?」
「……相談なんかした日にゃ余計にややこしくなるだけだし」
「うん?」
「いやなんでもないなんでも」


471 :『周防美琴は花井春樹の夢を見るか』 :05/03/05 23:26 ID:a5nCJw/6
「そうか、では今日は――」
「あ……な、なあ花井」
「なんだ今度は……お前、少し変だぞ」
「う……分かってるよそれくらい。……でさ、変なこと聞くんだけど」
「もったいぶらずに早く言え」
「――お前さ、その……私の夢って見たことあるか?」
「あるぞ」
「……え?」
「と、言ってもずいぶん昔の話だがな。あの頃は散々お前に引きずり回されていたせいだ」
「そ、そうか。そうだよな、普通。うん」
「あれ以来、もう見ることはないと思っていたんだが……」
「だが、って……お前、まさか見た、のか?」
「む……まあ、そうだな。あまり他人に言うようなことではないので言わなかったが」
「いつだよ、それ」
「……いつでもいいだろう、別に」
「よかないんだよ!」
「っつ、怒鳴るな。何をそんなにムキに……まさか、お前もなのか?」
「……ああ、そうだよ。だからいつだって聞いてんだよ」
「なんだかひどく嫌な予感がするんだが」
「私だってそうだよ。……んじゃ同時に言うか」
「……うむ」
「行くぞ……せーの、」



472 :『周防美琴は花井春樹の夢を見るか』 :05/03/05 23:26 ID:a5nCJw/6

『サバゲーの日』

「……」
「……」
「お前も、か」
「僕も、だ」
「内容は……聞かない方がいいよな」
「……そうだな。それがお互いのためだ、きっと」
「……なあ、花井」
「……なんだ」
「その、お前やっぱり――」
「……やっぱり、なんだ」
「……いや、なんでもない」
「……そうか」
「……」
「……」


オチはない。
2010年11月21日(日) 12:06:42 Modified by ID:/AHkjZedow




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