IF20・勝手にRumble

602 :勝手にRumble  ◆0y66DYsnuQ :05/03/09 15:00 ID:.jyErX5M
サングラスをかけた姫君の登場で会場中がざわめいた。
周「いいのか、高野?」
高「こっちのほうが、面白そうだから…」
舞台裏で会話を交わす二人、結論として劇はこのまま続行となった。
沢「ちょっと、何であいつがいるのよ?本当に寝てんじゃないの?」
ヒソヒソと六人の勇者が話し合っている。姫君(播磨)は起きる気配がない。
沢近を除く勇者五人がこのままシナリオ通りにすすめることを提案した。
天「頑張れ愛理ちゃん。キスするふりして播磨くんを起こしてね」
この後は、沢近が姫君にキス(するふり)して姫君が起きるという予定であった。



603 :勝手にRumble  ◆0y66DYsnuQ :05/03/09 15:00 ID:.jyErX5M
会場がざわめく中、沢近が頬を多少赤らめながら、姫君に歩み寄る。
沢「姫君よお目覚めください!」
いよいよキスシーンの始まりである
沢(どーせ、するふりだから大丈夫よね。でも恥ずかしいわ。)
沢近が播磨とのファーストキスを想像し赤面する。
沢(こいつとなら、いいかしら。って何想像してるの私!早く終わらそ、
まったく、何で舞台裏の人たちは気づかないのかしら。美琴も美琴よね。)
後で文句言ってやると思いながら舞台裏をちらりと見る。
沢近の目に戸惑っている八雲の像が入った。
沢(ふーん、あの子と会っていたの…でも今、彼女いないって言ってたわよね)
沢近の心にある決心がついた。



604 :勝手にRumble  ◆0y66DYsnuQ :05/03/09 15:01 ID:.jyErX5M
漫画のことで会っていたとは知らず、沢近は八雲に宣戦布告をすることとなった。
沢(いくわよヒゲ。私のファーストあげるんだから感謝しなさい。てか、こいつサングラス
だから寝てるか分からないわねぇ)
沢近の唇が播磨の唇に接近する。
「おいマジでキスしないよな?」会場にこんな声が漏れる。
「バーカするふりにきまってんだろ」
「そーだよな」
お互いの呼吸が感じられる距離までに近づいて…
播磨が目を覚ます。


605 :勝手にRumble  ◆0y66DYsnuQ :05/03/09 15:01 ID:.jyErX5M
播「え?ん?お、おじょ・・」
状況理解不能の播磨は多少であったが顔を上げた。
沢(え…)
お互いの唇が重なりあった。幸いにも本人たち以外には見えない角度であった。
播「な、なー!どーなってんだぁー!」
勇者一同「姫君が目を覚ました!」
ナレーション:そして一人の勇者が姫君に選ばれ幸せにくらしたとか。
会場中が拍手で響き渡った。



606 :勝手にRumble  ◆0y66DYsnuQ :05/03/09 15:01 ID:.jyErX5M
劇が終わって。
天「愛理ちゃん演技すごい上手だったよ。
ちゃんと八雲には演技だって説明するから安心してね。」
皆が沢近の演技を褒めた。本当にキスしたかのようだったと言う人も少なくない。
播磨が舞台裏の隅でぼぅっとしていた。
播「俺のファーストキスが…、何がどーなってんだ。
天満ちゃんじゃなくて、よりによってお嬢かよ…」
脱力感に満ちて落ち込んでいた。
後ろから人がくる。
沢「あんた、人のファーストキス奪って何してんのよ!責任取りなさいよ!」
播「お前が、勝手にしようとしてきたんじゃねぇか!あれは間違いだ。」
沢「私は演技よ!あんたが起きて勝手にしたんでしょ!!」
播「もう、何がなんだか…演技?俺、劇にでてたの!?」
沢「そうよ!私がヒゲにキスするふりして起こして終わりだったの!」
状況を把握した播磨は青ざめる…
播「サワチカサン、スミマセン」
沢「すぎたことはしょーがないは、はぁ、私のファーストキスが…
今日は責任取ってもらうからね。」



607 :勝手にRumble  ◆0y66DYsnuQ :05/03/09 15:02 ID:.jyErX5M
そして播磨と沢近は文化祭デートをしたとか。(他の人からみれば)
実際は、播磨が沢近にパシられたとか。
キスとデートの両方を楽しんだ沢近さんでした。
一方、八雲は120頁におよぶ漫画を読んでいました。
 〜次回〜
沢近との疑惑が再び浮上!天満に二股と怒られ。誤解だと
説明する播磨。その証拠に八雲とデートしてるか尋ねられ、口ごもる播磨。
天満がまた怒り、播磨は八雲とデートすることとなった。
2010年11月21日(日) 12:16:45 Modified by ID:/AHkjZedow




スマートフォン版で見る