IF23・播磨☆チャット道


「えっと・・・・なんでお前がここにいんだ?」
「それはこっちのセリフよ」

矢神公園の噴水で立っている二人の男女。沢近愛理と播磨拳児。



なぜこのような状況になったかというと、話はさかのぼること24時間前────




「──こ、これを俺に?」
「うん!播磨君にどうしても見てもらいたくって!」

 て、天満ちゃんから俺に手紙!?そ、それってもしかして、天満ちゃんからのラブレター!?
 そうか!とうとう天満ちゃんも俺の気持ちに気づいてくれたのか!よし、男、播磨拳児!
今こそ彼女の気持ちを受け取ってやるぜ!!

「つ、塚本!じ、実は俺も・・・」
「じゃあこれ、私のホームページのアドレス!播磨君も絶対来てね!」



169 :播磨☆チャット道:05/05/02 20:59 ID:9WMTUGi6
 ほ、ホームページのアドレス?な、なんだそりゃ?直訳すると家の住所?天満ちゃんの家の住所
なんてだいぶ前から知ってるのに、今更何でそんなものを・・・?

「な、なんだそりゃ?」
「私ね、この前懸賞で応募したら、なんと!パソコンが当たったんだ!」
「へ、へぇ。そ、そりゃ良かったな。」

 パソコン?なんだそりゃ?食べ物か何かか?さっぱりわからねぇ!

「でね、そのパソコンで、八雲に教えてもらって私のホームページ作ったの!」
「そ、そうか。」
「それで今日、愛理ちゃんたちと私のホームページにあるチャットで話し合おうってことになったんだけどね?」
「ちゃ、チャット?」
「しらないの播磨君?チャットってのは、みんなでインターネットで話し合えるものなんだよ?」
「そ、そんなの常識だぜ!しらねぇわけねぇだろ!!」
「そっか、よかったぁ!だから播磨くんも誘おうと思ったんだけど、播磨君パソコン持ってる?」
「え!?も、持ってるに決まってんじゃねぇか!」
「じゃあ決定だね!今日の夜の八時にするってことになってるから、忘れないでね!」
「お、おう。任せとけ!」
「じゃあ今日の夜、チャットでね、播磨君!」



170 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:00 ID:9WMTUGi6

 お、おう・・・・、っていっちまった・・・・。
なんだか勢い任せにいっちまったが、なんか大変なことになってきたような・・・。
とりあえず、この天満ちゃんからもらった紙にはなんて書いてあるんだ?


「えっと・・・えいちてぃーてぃーぴーだぶりゅーだぶりゅーだびりゅーよこぼうよこぼうてんまねっとえぬいーじぇーぴー・・・」


 ・・・さっぱりわかんねぇ、何かの暗号かこりゃ?これがちゃっとってやつに必要なのか?
と、とりあえず、インターネットにホームページにパソコンとこの暗号みたいなやつ、
天満ちゃんとチャットってやつをするのに必要なものはわかった。
あとは絃子にでも聞けばわかるはずだぜ。今の時間ならもうあいつ、家に帰ってるはずだから
今から速攻で帰って聞き出すか。


ギャギャギャギャ!ブオーーン!!


バタン!!!


「おぅ、拳児君じゃないか?今日は早・・・」
「チャットだ!!」
「・・・は?」
「絃子、パソコンってやつもってないのか!?」
「ぱ、パソコンか?パソコンなら、借り物のやつが机の上にあるが?」


171 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:01 ID:9WMTUGi6
「それっていんたーねっとってできんのか!?」
「あぁ、無線LANが内蔵だから、でいつでも高速インターネットができるぞ?、っていきなりどうしたんだい?」

 パソコンにインターネット!よし、条件は揃った!!

「すまねぇけど、今日だけパソコン貸しといてくれ!」
「それはいいが、使い方わかるのか?」
「あぁ!野生の感ですぐわかる!!」



 ・・・行ってしまった。しかしどうしたんだ、いきなりチャットがしたいなど。
それより、さっき拳児君、野生の感とか言っていたな。・・・野生の感?感だよりってことは、もしかして・・・・


ドガシャーン!!!


 ・・・どうやら私の感のほうが当たってたようだ。


「け、拳児君!?」


 そこには、真っ黒になった彼と、まっぷたつに割れた借り物のノートパソコンがあった。



172 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:02 ID:9WMTUGi6

「き、キミはいったい何をしようとしたんだね?」
「いや、スイッチ入れようとしたら、どこにもねぇから叩きまくってたうちに、煙あげてボンって・・・」



パパパパパパパパパパパパーン!!



「・・・なるほど、塚本さんとチャットをする約束をして、彼女と今夜チャットがしたい
から、パソコンを使いたいわけか。
「・・・そうだよ。」
「それで、使い方もしらないで、私の借りてきたノートパソコンを、あげくのはてに爆発させ、
たたき壊した。」
「う・・・、そ、そうだよ。」
「まぁ、壊れたノートパソコンの代金、18万はキミが弁償するからいいとして。」
「じゅ、18万!?あの不良品、そんなにすんのか!?」

パーン!

「痛ぅ!!な、なにしやがんだよ!?」
「まぁそんなことより、キミは塚本さんとチャットがしたいんだろ?」
「おう、そうだよ。」
「だが、その前に、キミにはチャットをする以前に重大な問題がある。」
「何だよ?その問題って?」
「キミはひょっとして、パソコンを今まで使ったことがないのか?」
「ああ!まったくねぇ!てかパソコンって何だ?」



173 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:03 ID:9WMTUGi6

 ・・・なんだよ、その時代に取り残された哀れな猿を見るような冷たい目は!?


「はぁ・・・。拳児君、キミはチャットをする以前に、根本的な問題から解決しなければいけないようだな。」
「根本的な問題?」
「まずはそれを読みたまえ、これの意味を全部理解できたら、私のパソコンを貸してあげよう。」


 ん、なんだこのとてつもなく分厚い本は?何々、「windowsの初心者講座」?なんだこりゃ?


「おい絃子?なんだ、うぃんどーずってのは?うまいのか?」


スパーン!(本日三発目)


「まったく・・・。キミは本当にすごい人間だな、この時代にwindowsも知らないのか?」
「バカにすんじゃねぇ!!俺だってwindowsぐらいしってらぁ!」
「ほう、じゃあ聞かせてもらおうか?」
「簡単だぜ、windowsってのはな、英語で窓って・・・」


スパーン!(四発目)


「い、痛ぇ!!」
「もういい、キミの答えに期待した私がバカだった。早くその本を読んで勉強したまえ。」




174 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:03 ID:9WMTUGi6
 まったく、何しやがんだ。売れ残りの分際で・・・ブツブツ

スパーン!(五発目)


「何か言ったかね?」
「い、いえ・・・ナンデモゴザイマセン」


 くそっ、絃子の野郎、いつか絶対ぶっころしてやるからな・・・。
えっと・・・何々、マウスを動かして、スタートボタンを押します・・・。


「あー!!!こんなんやってたら一生かかっても天満ちゃんとチャットできねぇよ!!
こうなったら、ちょっと気に入らねぇが・・・。」


キィ・・・・


「どうした拳児君?もう読み終わったのか?」
「絃子さん、お願いがあります。」
「なんだ、めずらしく「さん」づけで?」
「頼む!!俺にパソコンの使い方を教えてくれ!!」

 拳児君、キミはこの私に土下座までしてチャットをしたいのかね・・・。

「・・・わかった。この私に任せたまえ。」
「ほ、本当か!?」


175 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:04 ID:9WMTUGi6
「ほ、本当か!?」
「ただし、無料では教えれない。授業料として、時給一万円もらおうか。」
「い、一万!?高すぎやねぇか!?」
「そうか、せっかく私が教えてやろうと思ったのに、塚本さんと
チャットができなくて残念なことだなぁ」
「く、くそぉ・・・人の足下ばっか見やがって・・・」
「ふふふ、交渉成立だな、拳児君?」
「ちっ・・・わかったよ。」
「時間まではたっぷりとある、じゃあ早速はじめようか?」



───こうして、私と拳児くんとの、壮絶なる戦いが始まった───
       だが、彼の機械音痴は予想以上に酷かった。



おい、「ヤホー」ってやつがでたんだけど、同じように叫べばいいのか?やほ・・・


スパーン!


おい、「ゴーグル」って(ry


スパーン!



176 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:05 ID:9WMTUGi6

おい、「て」って文字を入れようとしたらWがでたぞ?壊れてんじゃねぇのかこれ?


スパーン!


うわぁ!!なんか変なの押したら、緑色の顔がぶわーって出てきてうごかねぇぞ!?


スパーン!


「○○日までに、使用料金50000円を講座に払ってください。貴方の住所は
IPによってわかっています。」・・。や、やべぇよ絃子!?俺五万なんてもって・・・


スパーン!




「──よし、文字を打つことができれば十分だ。」
「そ、そうか。こ、これでやっと天満ちゃんと・・・」

 彼の体には、私がモデルガンで撃った弾の後が無数にある。
 彼に教えるのに費やした時間の、ほぼ八割は文字を打たせるのに費やしてしまった、しかもひらがなで。
というかキミは、ローマ字というものもしらなかったのか、よく高校を受かったな。




177 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:06 ID:9WMTUGi6

「あとは、その紙に書かれたアドレスを打ち込めば、OKだよ。」
「よっしゃ!じゃああとは俺一人で出来るから、絃子はあっちにいってくれ!」
「くれぐれも、壊すんじゃないぞ?それは仕事用なんだからな。」
「わかってるわかってる!まかせとけ!」

 そう言うと、彼は自信満々に私のノートパソコンを持って、自室にこもる。
まったく、彼の機械音痴には困ったものだな、おかげで目が充血してしまったよ・・・。


カタカタカタ......

「てんまねっとえどっとえぬいーどっとじぇーぴー、っと。」

 ったく、チャットをするだけで三万(絃子から習った授業料)も取られるなんて思いもしなかったぜ・・・。
だが、天満ちゃんとチャットできるなら、三万なんて安いもんだぜ!


カリカリ......


「おー、出た出た・・・」

 うひょー、天満ちゃんのホームページ、やっぱかわえぇ・・・・。
クマのアイコンにハートで飾られているタイトル・・・流石は俺の見込んだ(?)女だぜ!!

「なんて感想はおいといて、えっと、チャット部屋ってやつはどれだ・・?」

 ん?「天満のチャット部屋」、もしかしてこれか?よし、クリックっと。


178 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:07 ID:9WMTUGi6

カチッ


───────────────────────────
現在の参加者<0人
               ______
あなたのハンドルネーム|______|

───────────────────────────


「なんだよ、参加者ゼロ人じゃねぇか・・・・。」

 パソコンの右下にある時計を見ると、時間はまだ7時55分だ。
約束の時間まであと五分はある。

「なんか早く来すぎたみてーだな。まぁさきにまっとくか。」

 ・・・ところでハンドルネームってなんだ?車についてるアレか?
 ネームってついてっからきっと名前のことだよな?

「じゃあ俺は・・・ハリケン、でいっか。」


カタカタ.....



179 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:07 ID:9WMTUGi6

───────────────────────────
現在の参加者<0人
               ______
あなたのハンドルネーム|はりけん   |
               ──────
───────────────────────────

 あれ、カタカナにならねぇ?まぁいっか。えんたーっと。


カタッ!

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現在の参加者<1人
───────────────────────────
>7時55分はりけんが入室しました。



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「あとはまつだけか・・・。早くこねーかな、天満ちゃん。」


 そして、待ち続けて五分。時刻は8時ちょうどになった。
さて、そろそろ誰か来た頃だろう。



180 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:09 ID:9WMTUGi6
「おっ?誰かきたみてーだな?」

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現在の参加者<2人
───────────────────────────
>8時00時 Love Reasonが入室しました。
>7時55分 はりけんが入室しました。



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 ラブれあそん?誰だそりゃ?聞いたことねぇぞ?
いやまてよ、ラブって英語で書かれてるんだから、これはもしかして、
天満ちゃんじゃねぇのか!?いや、きっとそうだ!!とりあえず話しかけないと・・・。


カタカタ.....

───────────────────────────
現在の参加者<2人
───────────────────────────
はりけん<6f94bxejr
>8時00時 Love Reasonが入室しました。
>7時55分 はりけんが入室しました。


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181 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:10 ID:9WMTUGi6
ああ!!日本語にすんの忘れてた!しかも夜だから
おはようございます、じゃねぇし!!!これじゃ意味不明なことを
言ってるただのバカじゃねぇか!はやく訂正しねぇと!!

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現在の参加者<2人
───────────────────────────
はりけん<こんばんみ
はりけん<6f94bxejr
>8時00時 Love Reasonが入室しました。
>7時55分 はりけんが入室しました。


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 またやってしもぉぅたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!
なんだよこんばんみ、って!これじゃ恥さらしだぜ・・・あぁ、きっと
天満ちゃん、おかしいやつって思ってるんだろうな・・・・。


パッ

───────────────────────────
現在の参加者<2人
───────────────────────────
Love Reason<おもしろい人ですね(笑)
はりけん<こんばんみ
はりけん<6f94bxejr
>8時00時 Love Reasonが入室しました。
>7時55分 はりけんが入室しました。

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182 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:11 ID:9WMTUGi6
 かぁー、やっぱ笑われたじゃねぇかよ!俺の馬鹿野郎!!
ん、いやまてよ?おもしろいひとですね、ってことは、俺のことを
好印象に思ってるってことじゃねぇのか?なるほど、俺を傷つけないように、
わざわざそんなことを書いてくれたんだな、天満ちゃん・・・、流石だぜ・・・。

カタカタ....

───────────────────────────
現在の参加者<2人
───────────────────────────
はりけん<おほめのことばありがとうございます
Love Reason<おもしろい人ですね(笑)
はりけん<こんばんみ
はりけん<6f94bxejr
>8時00時 Love Reasonが入室しました。
───────────────────────────

パッ

───────────────────────────
現在の参加者<2人
───────────────────────────
Love Reason<別に褒めたつもりじゃ・・・(笑)他の人きませんね?
はりけん<おほめのことばありがとうございます
Love Reason<おもしろい人ですね(笑)
はりけん<こんばんみ
はりけん<6f94bxejr
>8時00時 Love Reasonが入室しました。
───────────────────────────


183 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:12 ID:9WMTUGi6
 そういやそうだな、もう八時すぎてんのに、俺と天満ちゃんだけとは・・・。
できればこのまま二人でいたいんだけどなー。誰もくんなよー。


カタカタ.....

───────────────────────────
現在の参加者<2人
───────────────────────────
はりけん<おれはきみといっしょにいれればだれもひつようないぜ
Love Reason<別に褒めたつもりじゃ・・・(笑)他の人きませんね?
はりけん<おほめのことばありがとうございます
Love Reason<おもしろい人ですね(笑)
はりけん<こんばんみ
はりけん<6f94bxejr

───────────────────────────


 んー、我ながらくさい言葉だぜ。これなら天満ちゃんのハートも一撃だぜ!


パッ




184 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:13 ID:9WMTUGi6

───────────────────────────
現在の参加者<2人
───────────────────────────
Love Reason<え、それってどういう意味?(?_?)
はりけん<おれはきみといっしょにいれればだれもひつようないぜ
Love Reason<別に褒めたつもりじゃ・・・(笑)他の人きませんね?
はりけん<おほめのことばありがとうございます
Love Reason<おもしろい人ですね(笑)
はりけん<こんばんみ

───────────────────────────


 おっ!どうやら手応えありってやつか?よし、このまま良いムードに
もっていくぜ!!


カタカタ....

───────────────────────────
現在の参加者<2人
───────────────────────────
はりけん<おれはまえからきみのことしかあたまになかったんだ
Love Reason<え、それってどういう意味?(?_?)
はりけん<おれはきみといっしょにいれればだれもひつようないぜ
Love Reason<別に褒めたつもりじゃ・・・(笑)他の人きませんね?
はりけん<おほめのことばありがとうございます
Love Reason<おもしろい人ですね(笑)

───────────────────────────


185 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:15 ID:9WMTUGi6
パッ

───────────────────────────
現在の参加者<2人
───────────────────────────
Love Reason<い、いきなりそんなこと言われても・・・(////)
はりけん<おれはまえからきみのことしかあたまになかったんだ
Love Reason<え、それってどういう意味?(?_?)
はりけん<おれはきみといっしょにいれればだれもひつようないぜ
Love Reason<別に褒めたつもりじゃ・・・(笑)他の人きませんね?
はりけん<おほめのことばありがとうございます

───────────────────────────

 よし!!だいぶ戸惑ってるな?顔が赤くなった天満ちゃん・・・はぁh(ry
このまま、天満ちゃんに思いを伝えるぜ!!!


 カタカタ.....

───────────────────────────
現在の参加者<2人
───────────────────────────
はりけん<おれは・・・きみのことがすきだ!!!!
Love Reason<い、いきなりそんなこと言われても・・・(////)
はりけん<おれはまえからきみのことしかあたまになかったんだ
Love Reason<え、それってどういう意味?(?_?)
はりけん<おれはきみといっしょにいれればだれもひつようないぜ
Love Reason<別に褒めたつもりじゃ・・・(笑)他の人きませんね?

───────────────────────────


186 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:16 ID:9WMTUGi6
 頼む、「私も・・・前から貴方のことが・・・」とか書いてくれ、天満ちゃん!!!!


パッ


───────────────────────────
現在の参加者<2人
───────────────────────────
Love Reason<そ、それに、お互いに誰だってわからないし・・・
Love Reason<ちょ、ちょっとまって、わ、私だって心の準備が・・・
はりけん<おれは・・・きみのことが、すきだ!!!!
Love Reason<い、いきなりそんなこと言われても・・・(////)
はりけん<おれはまえからきみのことしかあたまになかったんだ
Love Reason<え、それってどういう意味?(?_?)

───────────────────────────



 お互いのことがわからない?いや、天満ちゃんのことだ。きっといきなりの
俺からの告白に照れて、とぼけてるんだな?かー、かわいすぎだぜー!
なら、天満ちゃんの気持ちを気遣ってやんねーとな・・・。


カタカタ.....




187 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:16 ID:9WMTUGi6
───────────────────────────
現在の参加者<2人
───────────────────────────
はりけん<なら、あしたの10じに、やがみこうえんのふんすいのまえでまっている。そのときに
       きみのへんじをききたい。
Love Reason<そ、それに、お互いに誰だってわからないし・・・
Love Reason<ちょ、ちょっとまって、わ、私だって心の準備が・・・
はりけん<おれは・・・きみのことが、すきだ!!!!
Love Reason<い、いきなりそんなこと言われても・・・(////)

───────────────────────────


 つ、ついに書いたぞ!!天満ちゃん、なんて答えるんだ!?



 ブツン!


「・・・・あれ?」


 なんだ、いきなり切れやがったぞ?おいおい、まだ天満ちゃんからの返事聞いてねぇぞ!?
おいこら、もう一度つきやがれ!!この不良品が!!!


 バキッ!!!





188 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:17 ID:9WMTUGi6
(そういえば、明日のプレゼンテーションで必要な資料を書き忘れていたな。
そろそろ拳児君も、チャットを満喫できたころだろう。返してもらうか。)


ガチャ


「おーい、拳児君、そろそろパソコンを・・・・?」


 !!!


「・・・一つ聞きたい拳児君。その、キミの手にある、元は一つだっただろう
二つに割れたものは何だ?」
「・・・絃子さんから借りたノートパ・・・」



 
パパパパパパパパパパパパーン!!



189 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:17 ID:9WMTUGi6


────────────────

        請求書

 学校の備品であるノートパソコン
         代金 180000円

 刑部絃子のノートパソコン
         代金 320000円

          計 500000円

  私、播磨拳児はこの金額を、一ヶ月以内
     に払うことを誓います。
                  
                播磨拳児◎
────────────────





190 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:19 ID:9WMTUGi6
─── 一方某豪邸では ────

(・・・何よこいつ、いきなりこの私に告って、しかも返事を聞かずに落ちるなんて・・・)

「でも、何かこいつ、知ってるような気がするんだけど・・・。気のせいかしら?」


 中村ー、明日は出かけるから着替えを用意しておいて。

 どこかへお出かけになられるのですか、お嬢様?

 えっ?ちょ、ちょっとね・・・。



───そして次の日の朝。


 んー、なんて清々しい天気なんだ。これなら、天満ちゃんと会う絶好の日だぜ!


「拳児君、なんか今日は気合いが入ってるな?誰かとデートでもするのかい?」
「そ、そんなんじゃねぇよ!ちょっと用事があるだけだ!」
「ふーん・・・。ならいいんだがね。」
「そうそう、絃子はいつも通り家でごろごろと・・・」
「弁償代・・・」
「い、絃子様は、今日も家で平和に過ごしていればよいと思います!!」
「そうか、なら今日も平和に過ごさせてもらおうか」


191 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:20 ID:9WMTUGi6
 ちくしょー、絃子のやつ・・・、俺の今月の財布きついこと知ってて五十万も
請求しやがって・・・。だが、それと引き替えに手に入れた、人生最大のチャンスがある!
天満ちゃんと付き合えるなら、五十万なんて安いもんだ!!


「じゃあ絃子、ちょっと出かけてくるぜ。あと、今日の夜は遅くなると思うから、飯は自分で作ってくれ。」
「わかった。気を付けていくがいい。」
「あぁ、じゃあ後は頼むぜ」


 ギャギャギャギャ!!!ブオーン!!!



「ふう・・・。我ながら緊張するぜ・・・」


 時刻は10時少し前、天満ちゃんとの約束の時間は十時だ。
少し早めにきちまったかな?

「しかし、この展開、どこかであったような・・・デジャヴってやつか?」

 ・・・まさかな、そんなわけあるはずねぇよな。それより、天満ちゃんは・・・。



192 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:20 ID:9WMTUGi6
「あっ!!あ、あの噴水の前に立っている少女は・・・」

 光が逆境して、姿がよく見えんが、両髪を結んでるのはなんとか確認できた。

「あの髪型、もしや天満ちゃん!?」

 俺は足を進めようとする。が、何故か俺の野生の感か、足が動かない。
おかしい、前にもあの姿を見たような気がする。気のせいか?そのせいで前に酷い目に
あったような気がする。しかしここまで来て、引き返すことなんてできねぇ。!

「よし・・・。天満ちゃーん!!好きだぁぁ!!!」

 俺は勇気を振り絞って、彼女の元へ走り、後ろから抱きついた。
これで俺の長い、彼女への思いが終わりを告げる。はずだった。

「ヒゲ!?」



 !!!!!!




「えっと・・・・、なんでお前がここにいんだ?」
「・・・それはこっちのセリフよ」


193 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:22 ID:9WMTUGi6
 おかしい、この状況はなんなんだ?
俺はどこで道を誤ったんだ?なんでお嬢がここに?
本来ならここには、俺と天満ちゃんがいて、それでハッピーエンドが・・・。


「もしかして、昨日のはりけんって・・・あんた?」
「あ、あぁ・・・」


 やめてくれ、お嬢。顔を赤くしないでくれ。
まずい、まずいまずいまずいまずいマズイマズイマズイマズイ。
 昨日のLoveReasonってやつは、お嬢だったのか・・・。それを俺は勘違い
して、告白しちまったってことか・・・。そうか、そういうことか・・・。
わかったぜ、神様。俺も男だ、覚悟を決める。


「あ、あのね、あんたから昨日言われたことだけど・・・」


 俺はこのまま、この超わがまま金髪お嬢様と一生つきあうのか・・・。
さようなら、天満ちゃん。さようなら、俺の青春の漫画。


「その・・・、いきなりのことだから、もう少し考える時間を」
「ハリオー!」




194 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:23 ID:9WMTUGi6
 !?、こ、この聞き覚えのある声は・・・うわっ!


「ハリオーみーつけたー。こんな休みに何してるのかなー?」
「お、お姉さん!?」

 なんでこの場所に!?てか、後ろから抱きつくのやめてください!


「私ねー、今日休みだから暇だったのよー。だからハリオ、今日は私と一緒にあそぼーね☆」


 そういうと、ずるずる俺を引っ張っていくお姉さん。ていうか、俺は何しにここに来たんだっけ?


「・・・まって、播磨君!」


 なんだ?お嬢が俺を涙目で追いかけてくる。
気のせいか?彼女は思いっきりジャンプをして、俺の顔面にヒザ蹴りをひでぶっ!!


「・・・最低!!」


 意識がトンで逝く中、俺は確かに空の上から、羽の生えた天満ちゃんを見た。そうか、これが天国
ってやつか───



195 :播磨☆チャット道:05/05/02 21:24 ID:9WMTUGi6
── 時は遡り、同時刻、塚本家。────


───────────────────────────
現在の参加者<5人
───────────────────────────
美琴<え!?てことは今あの二人は・・・
アキラ<見事な失敗だね。
テンマン☆<あー!!!あの二人のアドレス、私が前に作った古い
        ほうのサイトのアドレスだった!(TдT)
ドジビロンレッド<((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
美琴<ちょっとうるさいから隣に本投げたらお隣の人に当たったみたい。
ドジビロンレッド<おいおいどうした?
フラワータイガー<今鳥、そんなに欲しいのなら僕が
ドジビロンレッド<( ゚∀゚)彡D!D!D!
テンマン☆<おかしいなー。播磨君と愛理ちゃんに渡したアドレス見てみるね。
フラワータイガー<(´-`).。oO(僕は八雲くんがこないことが恋しい・・・)
アキラ<天満、ちゃんとアドレスは教えたのか?
美琴<帰れ。それより、愛理と播磨、まだこないのか?
ドジビロンレッド<みこちーん、胸の生画像うpしてよー

───────────────────────────
2007年09月11日(火) 19:03:35 Modified by ID:LOVLpNCrSQ




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