IF5・Comic Communication

372 名前:Comic Communication :04/02/28 22:01 ID:XrvHWdDY
SS作ったけどかなり多く区切ってしまったので、3つに分けて気づいた時載せていきます。

一応#68の後の話です。


373 名前:Comic Communication :04/02/28 22:03 ID:XrvHWdDY
ねぇねぇ!すっごいの!八雲が万石のサイン持ってきたの♪」
エッヘンとふんぞり返る天満。
「・・・万石?なにそれ?」
「え〜〜〜〜!愛理ちゃん知らないの〜〜!」
「時代劇の役者だよ。作品は・・・」
「三匹が斬られる」
「それそれ・・・・・・って晶、知ってんだ」
「イェース」
「なんで美琴が知ってるのよ?あんたそういう趣味だっけ」
「違うって。親父が好きなんだよ。夕ご飯後にいっつも見てるから覚えちまったんだよ」
「でも、なんで持ってるのか教えてくれないんだよね。その日はバイトだけのはずだし、きっと店長が八雲が万石好きを見破ってサインくれたんだと・・・」
「「「それは絶対違う」」」
そんなやりとりをしている天満、沢近、美琴、晶の近く(席が隣なので)で一人の男が悩んでいた・・・・

(天満ちゃん・・・万石の事話してるよ・・・天満ちゃんも万石好きなんだ〜・・・ほわわぁ〜〜ん・・・・・って違うだろ!
・・・万石のサインって俺があげたヤツだよな・・・・
ぐぅ・・・心配だ。妹さんが原稿の事言ってないか心配だ・・・・
いやいや、妹さんが天満ちゃんに言うわけない。
天満ちゃんには内緒って言ったはずだ。・・・・言ったよな?・・・・アレェ?・・・・・・・・・・・ヤベェ・・・ダンダン自身ナクナッテキタ・・・)

いつの間にかHRが始まっていた。
担任が出席を取り、連絡事項を言う。
(しかたねぇ。妹さんに一度会いに行くか。もう一度お礼言いたいしな)
HRが終わり、授業が始まるまであと2〜3分。
さすがに無理なので1限目の後に行くことにした。なぜなら、1学期に少し休みすぎて単位がやばいのだ。



374 名前:Comic Communication ☆間の悪い男、播磨拳児☆ :04/02/28 22:03 ID:XrvHWdDY
播磨は1限目終了後すぐに八雲の教室へと向かった。
――――――が、移動教室なので不在でした。
(・・・・・・・・・次の放課行くか・・・)

2限目終了後すぐに八雲の教室へと向かった。
――――――が、
「お〜い播磨〜!どこ行くんだ〜〜!次は体育だぞ〜〜!」
(クソッ!)

3限目終了後は時間がないので(体育の為)、しかたなしに体操着で行った。
――――――が、絃子に捕まり終了。
(イトコの奴、絶対わかってて引き止めただろ)


キーンコーンカーンコーーーン



375 名前:Comic Communication ☆播磨拳児。漫画描いてる不良☆ :04/02/28 22:04 ID:XrvHWdDY
結局、昼放課になってしまった。
幸か不幸か天満から漫画の事はまだ聞かれていなかった。
播磨はすぐさま八雲の教室へ行く。
昼放課ということでかなり賑わっていた。
一応、1−Dに到着した。が・・・・
(どうやって妹さんを呼べばいいんだ?さすがに入るわけには・・・)
そこまで考えてなかった播磨。
そうやって悩んでいると、一人の女生徒が出てきたのでこの女性に呼んでもらう事に決めた。
「あの・・・・・」
女生徒は一瞬ビクッっとしたように見えたが、気のせいだろう
「塚本八雲を呼んでくれ」
数歩後ずさりしたあと、コクコクと頷き教室に戻っていった。
(?)
腑に落ちないが気にせず八雲が来るのを待った。
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・

(なんか俺を見てる奴多くねぇか?)
たしかに播磨という校内・・・いや、市内でも有名な不良である男が1年の教室にいるのだから異様に見えるのは必然である。
噂や体格だけならまだいいが・・・一般の高校生には普通装備しないサングラスを掛けているのだからいっそう目立っていた。
自分には疎いところが播磨の良い所であり悪い所でもあるだろう。
野次馬が増えてきた頃、さっきの女生徒が恐る恐る出てきた・・・・なんか、今にも泣きそうである。
「あ・・・・・あの・・・・・、塚本さん・・・・・・・・・・・教室にいない・・・みたいです」
「・・・・・マジ?」
と言って、ガバッと教室内を見る。・・・が、それらしき人物は発見できなかった。
播磨の顔を見て教室内の生徒の何人かはビクッっとなったのも、気のせいだろう。


376 名前:Comic Communication ☆ピョートル元気かな・・・・・☆ :04/02/28 22:05 ID:XrvHWdDY
「どこ行ったか知らねぇか!?」
と、肩に手を置き女生徒に詰問した。そのため凄く怯えてるようだ。
「え・・・・えっと、ごめんなさい・・・・・場所知らないん・・・です。最近昼放課に・・・なると・・・・・教室から出てるから・・・たぶん外で・・・・食べてると・・・・・・・・」
もう彼女は半泣き状態で、途切れ途切れであるがなんとか言うことが出来たみたいだ。
「クソッ!」
朝からずっと空回りしていて、思わずそんな言葉を放ってしまった。
(なぜこうもタイミング悪いんだ!?)
だんだんと播磨の顔に苛立ちが見えるようになってきて、周りの生徒の恐怖の的になってきた。
(しょーがない。まず中庭でも探してみるか)
膳は急げ。
「ありがとな」と一言女生徒に言い残し、中庭に向かおうとした。
しかし、それは実行されなかった。
「あ・・・播磨先輩じゃないですか」
と声を掛けられたからだ。
声の主は
(たしか・・・・サラだったかな?ピョートル達の事でお世話になったはずだ。・・・こいつ、妹さんの友達だったよな)
「どうしたんですか?こんなところで」
(妹さんがどこにいるか知ってるかもな)
「妹さん・・・じゃなかった、塚本八雲がどこにいるか知らねぇか?」
サラは目を数回パチクリさせ驚きを隠せなかった様子だ。



377 名前:Comic Communication ☆サラ。八雲想い☆ :04/02/28 22:07 ID:XrvHWdDY
「え〜と、八雲なら茶道部にいますよ。いつも私と一緒にそこで食べてるんです。今日は八雲がお茶係でしたから先に行きました」
「助かった!サンキュー!」
すぐさま茶道部にダッシュ!が、
「播磨先輩」
また呼び止められてしまった。
「ん?」
「どうせなら一緒に行きませんか?私も茶道部に行きますので」
「あ・・・あぁ」
一緒に行くのが嬉しいのか、サラはご機嫌になった様子だ。
そして播磨とサラは教室前をあとにする。
その前に、先程言い忘れていた言葉を女生徒に言った。
女生徒は唖然としていた。まさか、お礼を言われるとは思ってもみてなかったのだろう。
もともと義理高い男であるが、普段の素行の悪さのせいでソレを知るのは絃子ぐらいだ。
播磨はここにやり残したことはもうないので茶道部に向かった。それを多くの観衆が見送った。


「播磨先輩・・・八雲に何の用ですか?」
「え?・・・・・えっと・・・・・・・たいした用事じゃねぇんだが・・・」
播磨の歯切れが悪いのは当然だろう。自分の書いた漫画の事を天満ちゃんに言わないでくれ〜〜〜〜っと、念押ししにいくだけだ。
それに、漫画の事をあまり話したくなかったのもある。
「先日、妹さんに世話になってな。で、言い忘れたことがあったからそれを言いに来ただけだ」
サラはその言葉に安心した。
「それにしても・・・・・播磨先輩のおかげで八雲に近づく人減っちゃったかな」
「?」
「独り言ですから」




378 名前:Classical名無しさん :04/02/29 00:19 ID:WKl1dEdE
ナイス、ヤクモンSSイイ!(・∀・)
支援、てーかもう遅いか。
まだ途中かな?


379 名前:Classical名無しさん :04/02/29 01:37 ID:.PIJqZWM
>378
ヤクモンSSではないだろよ


380 名前:Comic Communication ☆茶道部って和室じゃないのか・・・・・☆ :04/02/29 04:49 ID:XrvHWdDY
>379の続き


「先輩、着きましたよ」
と言ってガラガラーっと扉を開ける。
「あ・・・サラ。・・・やっと来た」
「遅くなってゴメンネ。あと、お客さん連れてきたよ」
サラの後から部室に入る播磨。
「ヤァ・・・・・先日はどうも」
と、わけがわからんアイサツをする。
突然の訪問者に八雲の思考が停止したようだ。
「で、その事で少し話がある・・・・」
ぐぅ〜〜〜〜〜
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・

播磨のお腹が鳴った。三人の沈黙。
「ぷっ・・・あはははははは」
「サラ・・・・・笑っちゃ悪いよ・・・・」
と言いつつ八雲も笑いを堪えているみたいだ。
カァァァーーーー。
(しまった。今昼飯時間だった・・・・)
八雲に言う事に夢中になってて全然気づかなかったのだ。


381 名前:Comic Communication ☆いつものお昼ご飯は水道水☆ :04/02/29 04:51 ID:XrvHWdDY
やっと、笑い終わったサラが質問してくる。
「播磨先輩、お昼ご飯は?」
「ねぇよ」
「なら私の少しあげますよ」
「・・・・・イイ」
「実は私、ダイエット中でして、半分食べてくれると助かります」
もちろんサラのダイエットはウソなのだが、播磨は信じたみたいだ。
「・・・すまねぇ」
「えっと・・・・私のも・・・・いいですよ」
と、八雲。
「妹さんもダイエットなのか?」
こんな事、女性にとって禁句だと思うのだが、そんな乙女心わからないのが播磨だ。
「えっと・・・・はい」
「二人とも。助かるぜ」
サラは八雲の言動にクスクスと笑いながら
「私、お皿と箸持ってくるね」
と言い、すぐに持ってきた。
そして、お皿に盛られる料理の数々。
いつも昼飯抜きの播磨にはサラと八雲が仏様のように見えた。
たいして親しい間柄の友人などいなく、助けてもらう機会がないので妙に恥ずかしい。
装った料理は水道水を掻き込む毎日がウソのように豪勢だ。



382 名前:Comic Communication ☆おねえさん。名前なんだろ?☆ :04/02/29 04:52 ID:XrvHWdDY
「くぅ〜〜〜〜!ありがてぇ〜!!」
「そこまで泣かなくても・・・・・よかったら毎日いいですよ」
「・・・さすがにそれは・・・・・」
「少し多く作ってくるだけだしね〜。八雲」
「え・・・・あ・・・うん」
「まさか・・・二人とも弁当作ってんのか!?」
「そうですよ。八雲のお料理なんて食べたくても食べれない人ばっかりですよ。」
「サ・・サラ・・・・」
(手料理か〜)
知り合いの女性の料理など食べたことあるのはお袋と絃子の気まぐれしかない。
あとは、コンビニやココイチなどばかりである。
(いや、あった。・・・・・あの時は、おねえさんの世話になったな)
1学期終盤の時を思い出す。
(そうか・・・・おねえさんとの約束の為にも漫画描いてるんだな・・・・)
最後に交わした
『ちゃんとマンガ描くんだゾ・・・』
という言葉。
(どうして・・・あの時・・・・漫画を描いてる理由がわからなかったんだ・・・・)
編集者の人にダメな部分を指摘され、その指摘の解決方法がないのに苛立っていた播磨。
その苛立ちが自分にとって当たり前の事をわからなくしていた。
(おねえさん!俺、ちゃんと描くぜ!)
と、別の事でも泣いていた。



383 名前:Comic Communication ☆自分の世界に入りすぎ☆ :04/02/29 04:54 ID:XrvHWdDY
・・・・・ぱい・・・
・・・せ・・・・ぱい・・・・・
「・・・・・・先輩・・・?」
「ん?」
思いっきり自分の世界にトリップしていた。
「だから・・・食べないんですか?」
二人とも自分の料理に期待と不安があるので、播磨が食べるのが気になってるようだ。
「じゃあ、いただきます」
ちゃんと手を合わせていたので、結構礼儀正しい。
そして、食す。
「うめぇ!」
美味しくてガツガツ食べてしまっていた。
「メチャクチャうめぇぞ!」
その言葉に嬉しくなって、サラと八雲も食べ始める。



384 名前:Comic Communication ☆お昼ご飯食べて超ご機嫌☆ :04/02/29 04:56 ID:XrvHWdDY
「ごっそうさん!」
「先輩、食べるの速いですよ」
コクコクと頷く八雲。
「いや〜。こんなウマイの久しぶりだったからな〜。二人ともありがとな」
素直な意見を恥ずかし気もなく言う播磨。
「八雲と私・・・どっちが美味しかったですか?」
と、意地悪な質問をするサラだが
「どっちもウマカッタぞ」
と即答だった。
サラとしてはもう少し困って欲しかったかなと・・・・思っていたのだが。
八雲は八雲で赤くなっている。
「そういえば・・・・天満ちゃ・・・・・妹さんのお姉さんの料理はどれだったのかな?」
「え?・・・・姉さんは作ってませんけど・・・・・それが?」
「いやいや・・・・ちょっと気になっただけで・・・・・お姉さんの分も妹さんが作ってるのか」
「・・はい・・・・姉さんは全然料理出来なくて・・・・・」
「な・・・・なにぃ!?」
勝手に天満ちゃんを想像で創っていた播磨としてはかなりショッキングであった。
「あ・・・・・・でも・・・・最近・・・カレーを作れるようになりました・・・」
(カレー!・・・まさか・・・・俺がカレー好きなのを知っていて!)
播磨の中では、天満が料理下手だけど播磨の為に頑張ってカレーを作っている姿が・・・・・
(マイハニー!俺はいつでもお前の味方だぜ!)←?



385 名前:Comic Communication ☆カレーと天満でK.O☆ :04/02/29 04:57 ID:XrvHWdDY
「・・・・播磨さん?」
「・・・え?・・・俺?・・・・カレーは好きだけど!?」
「?・・・・・播磨さんはカレーが好きなんですか?」
またトリップしてました。&全然話聞いてませんでした。
「あはは〜・・・・じゃあ、八雲ちょうどいいんじゃない?・・・・たまにカレー弁当作ってくるでしょ」
「それは・・・姉さんが・・・・」
(ま・・・・まさか!カレーは天満ちゃんの手料理か!?・・・・スゲー食べたい・・・。・・・・しかし、いっぱしの不良としてはお弁当をねだるのは・・・・・。しかし、背に腹

は・・・・・。いや、しかし・・・・。だが、しかし・・・・)
苦悶の末、めちゃくちゃ小声で・・・・・
ボソボソ(「カレーなら食ってもいいぞ・・・・・・」)
どちらにも聞こえないような声だったが、サラには微かに聞こえたみたいだ。
「じゃあ・・・・先輩のリクエストはカレーですね」
「?・・・サラ?」
「だから・・・・・カレーをとっても食べてみたいな〜だって。・・・・ですよね?播磨先輩」
多少言葉が付け足されているが、言った意味合いは同じなのでコクコクと頷く播磨。
「え?・・・・それって・・・・」
「明日のお弁当頑張ってね」
顔が赤くなる八雲。
一人勘違いがいるが・・・・知らない方が幸せだろう。
なぜなら、カレー弁当を作っているのは天満じゃなく八雲なのだから。

389 名前:Comic Communication ☆絃子は従姉弟☆ :04/02/29 12:38 ID:XrvHWdDY
>385の続き〜

そんな事を話している間に二人とも食べ終わり、食後のお茶を啜る。
播磨は熱い緑茶。八雲とサラは紅茶を。
「しっかし、ここにはなんでもあるよな。茶道部だから抹茶しかないと思ってたんだが・・・・・」
「まぁ・・・・顧問が刑部先生で部長が高野先輩ですから・・・・・」
「たしかに・・・・」
晶は別として絃子は播磨の同居人である為、その言葉だけでわかった。
そして、お茶も空になり始めた頃
「そういえば、先輩・・・八雲に用があるんじゃなかったですか?」
と不意に言うサラ。
(忘れてた・・・・・・)
「そうだった・・・・えっと・・・妹さん」
「あ・・・・はい」
・・・・・・
・・・

全然続きが来ない事に八雲はハテナ顔をしている。
播磨はチラチラッとサラの方を気にしているようだ。
「えっと・・・・二人で話したいんだが・・・・・」
「私は仲間外れですか?」
と頬を膨らませるサラ。それに困る播磨。
「別にそういうわけじゃないんだが・・・・」
「あはは〜冗談ですよ。私は片付けしてますよ」
と、食器類を洗いに行った。


390 名前:Comic Communication ☆あの日を思い出してください☆ :04/02/29 12:39 ID:XrvHWdDY
で・・・・妹さん・・・・漫画の事なんだが・・・・・」
「あ・・・・・はい・・・面白かったです」
「いや・・・そうじゃなくて・・・・・・漫画の事はお姉さんには言ってないよな?」
「?・・・・・言ってませんが?」
「そ・・・そうか!」
ボソボソ(「こんなこと・・・・姉さんには言えませんけど・・・・・」)
「ん?何か言ったか?」
「い・・・いえ!・・・何でもないです!」
「それで悪いんだが、この事は天満ちゃ・・・お姉さんには内緒にしてて欲しいんだ」
「は・・・はい・・・・・」
「あ〜・・・・それとだな・・・妹さんのおかげでまた漫画を描けるようになったんだ。・・・・ありがとな」
ポカ〜ン・・・・・と唖然となってしまった八雲。
「私は・・・・思ったことを言っただけで・・・・・」
「いやいや・・・・それが嬉しかったんだ。あの時、妹さんに見てもらわなかったら漫画描くのやめてたかもしれねぇ。もう少しで大事な約束を破ってしまうところ

だった。本当に助かった」
「大事な約束・・・・・ですか」
「俺を助けてくれた人と交わした約束だ。これだけは絶対破れねぇ!」
「・・・・・その人は・・・・・男の人ですか・・・・女の人ですか?」
「?・・・女の人だが?」
「・・・・そうですか・・・」



391 名前:Comic Communication ☆播磨君は万年金欠☆ :04/02/29 12:39 ID:XrvHWdDY
あ〜・・・それでだな・・・・・前も言ったが、原稿できたらまた見てほしいんだ。ダメか?」
「え?・・・・私でいいなら」
「その時は・・・・よろしく頼む!」
「こ・・こちらこそ・・・よろしくお願いします」
二人とも頭を下げるのがなんとも微笑ましい。会話が終わった頃、外から話すサラ。
「せんぱ〜い。やくも〜。もういいですか〜〜?」
「・・・もう大丈夫だ」
ガラガラーっと扉を開け入るサラ。
「本当、すまねぇ」
「いいですよ〜。その代わり、私のお願い一つ聞いてくれませんか?」
「む・・・・・」
しばし考え。
「・・・・・わかった。だが、お金の掛かる事以外だ」
「じゃあ、また明日・・・ここに来てください」
と微笑みながら願い事を言ったサラ。
「え?そんなんでいいのか?」
「えぇ。その代わり、絶対ですよ。約束やぶったら酷いですよ」
「お・・・おぅ」
「よろしい。あ・・・・もうそろそろ教室に戻らないと、授業始まっちゃいますよ」
「もう、そんな時間か」
「二人とも出てください。忘れ物はないですか?」
3人一緒に部室を出て鍵を閉める。



392 名前:Comic Communication ☆これで終了☆ :04/02/29 12:40 ID:XrvHWdDY
「では、播磨先輩。約束破らないで下さいね。私達は職員室に鍵を返しに行ってきます」
「おう」
「また今度」
「播磨さん・・・・頑張ってください」
手を振り、二人と別れて自分の教室を目指す。
朝ではどうなることやらと思っていたのだが、案外いい日だったと感じた播磨。
スキップなどはしないものの、足取りは軽い。
「さ〜〜〜て!頑張るとするか!」
キーンコーンカーンコーン
「やべぇ!急がねぇと!」
そして、走って教室へ向かう播磨の姿があった。

追伸:廊下は走らないようにね




393 名前:おまけ :04/02/29 12:41 ID:XrvHWdDY
「私の大事な生徒の世話になったようだね」
「ん?なんの事だ?・・・イトコ」
「『さん』をつけろ。しかし、ケンジ君もなかなかやるねぇ」
「だから何の事だ?」
「本当にわからないのか?まぁ、それが君のいいところではあるがね。後輩は大切にしたまえ」
「あ〜。そういう事か。てかなんで知ってんだ?」
「あまり私を舐めないでくれよ」
「わけわかんねぇよ」
「世話になるということは、その人に魅力があるということだ」
「みりょく〜?そんなの俺にあるわけねぇだろ」
「君もまだまだ青いねぇ・・・ま、頑張りたまえ」
(魅力か・・・。私も君の世話をしている一人なのだがね)


394 名前:Classical名無しさん :04/02/29 12:49 ID:XrvHWdDY
長くなってすみませんでした。
八雲好きのSSですが、気にしないで呼んでくれると嬉しいです。
汚してごめんなさい。

あと、訂正箇所が・・・・>>385の8行目が途中で切れて10行目になっちゃってます。

あと2つSSを考えているんですが、いつになるやら・・・・。
途切れ途切れに載せて迷惑かけてごめんなさい
2007年02月01日(木) 23:12:40 Modified by ID:BeCH9J8Tiw




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