クロスドミナント

狭義における「両利き」とは、例えば箸なら箸を、右手左手、等しい器用さで使いこなせる者のことである。
野球のバッターなら、右左どちらで打っても等しく力を発揮する。

これに対し、例えば箸やペンは右、スポーツは左、しかし箸やペンを左で使うことはできないなど、
生活動作や道具、生活の個々の場面において、右手・左手を使い分け、社会に適用している者のことである。

いわゆる左利きは社会においてはマイノリティであり、歴史的には差別もされていた。
様々な道具(ハサミなど)・社会インフラ(自動改札など)は、
右利きに有利なよう設計されており、左利きには不便さを生じる。

クロスドミナントはそれに対応するため、左手だと使うのに不便な道具は右手で、左手でも支障のない場面では左手、といった使い分けを行う。
そういう意味で、正しくは両利きでなく、左利きが社会に順応した型と見ることができる。