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Q 在日の高齢者は年金がもらえないのですか?


現在、在日外国人は日本人と同じように国民年金に強制加入することになっており、保険料を払っています。しかし、年金制度が始まったときからそうだったわけではありません。

1961年、保険料の徴収が始まり国民年金制度はスタートしたのですが、その時点では加入条件の一つに「国籍要件」というものがあり、日本人しか加入できませんでした※注1

その後1981年に日本が難民条約を批准したことにより国籍条項が撤廃され、翌年1982年から在日コリアンも含めた在日外国人も年金に加入できるようになりました※注2

しかしこの時「制度の谷間」と呼ばれる立場に立たされ、年金が受け取れない無年金状態になってしまった在日外国人がいたのです(以下の(1)〜(4)は1982年1月1日時点での条件)。


(1) 35歳を越える在日外国人→国民年金に加入できるが60歳までに被保険者期間25年を満たすことができないので老齢年金は支給されない。

(2) 60歳を越えている在日外国人→国民年金に加入もできないし、老齢年金も支給されない。

(3) 母子家庭・準母子家庭の状態になっている在日外国人→母子福祉年金・準母子福祉年金が支給されない。

(4) 20歳を越えている在日外国人障害者→障害福祉年金が支給されない。


ちなみに1961年の年金制度開始時にも、年齢等によって似たような立場に立たされた日本人が多くいました。そうした人々を無年金状態にしないため「経過措置」という救済措置が採られました(これによって例えば、1961年4月1日時点で50歳を越えている人は保険料を納めてなくても70歳から老齢福祉年金が支給されました)。また、それぞれ1968年、1972年に日本に復帰した小笠原・沖縄の住民についても無年金にならないような措置が採られました。しかし在日外国人に対してはそうした救済措置が採られなかったのです。

1986年、新国民年金制度が始まった際、(1)に当てはまる人のごく一部が年金を受け取れるようにはなりましたが、完全な是正とは言えないものでした。

このような経緯があって、現在多くの在日コリアン高齢者・障害者が無年金状態のまま、家族の援助や生活保護に頼って生活しています。


※注1 ただし、在日外国人の中でも例外的にアメリカ人は年金に加入できました。これは1953年に締結された「日米通商航海条約」第三条「相互内国民待遇の規定」に基づくものです。


※注2 在日コリアンは「難民」ではありませんが難民条約では「内外人平等の原則(社会福祉などの面で外国人を差別してはいけない、というもの)」がうたわれていたので、それに反するような法律は是正しなければならなかったのです。ちなみにこの時国籍条項が撤廃された社会福祉に関する法律には他に「児童手当法」「自動扶養手当法」「特別児童扶養手当法」があります。
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