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夜明け前より瑠璃色な

875 :夜明け前より瑠璃色な :2005/09/25(日) 16:37:01 ID:IGdILqmo0
【舞台設定】
約七百年前、月と地球の間に4次に渡る壊滅的な戦争が勃発し、両者の文明の後退を招くまでに至った。
それ以来両者は断絶状態に陥り別々に再興を遂げた。
現在の月は王族・貴族の支配力が色濃く残る君主制(スフィア王国)、現国王はライオネス。
月国教「静寂の月光」は戦前の超技術ロストテクノロジー(以下LT)の独占管理権を持つ王権同等の権威。
リースは星間戦争以来、戦争の記憶を継承しLTの監視・封印を司る一族の生まれで教会意志の執行者。

10数年前〜3年前の先代女王セフィリア(故人、フィーナの母)の尽力により、
ようやく細々と両者の交流が再開され始めたが、政情は依然不安定で月は鎖国状態にある。
従姉さやかは交流の一環として4年前1年間月に留学したことのあるエリート。
主人公達哉の住む満弦ヶ崎中央連絡港市は地球唯一の月との交流拠点で空港・大使館・月人居住区もある。
その為達哉達の通う満弦ヶ崎大学附属カテリナ学院では月学なる科目もある。
市の名物は物見の丘公園の巨大な塔や各地に点在する戦前の遺跡。

876 :夜明け前より瑠璃色な :2005/09/25(日) 16:37:46 ID:IGdILqmo0
【共通】
達哉は義妹麻衣とさやかとの三人暮らし。
月の研究者であった父は5年前に謎の失踪を遂げ、3年前に母は病死。
それを月王立博物館に館長代理として勤めるさやかが引き取った形。
隣家は幼馴染菜月の父左門が経営するイタ飯屋トラットリア左門。菜月の兄仁もそこで修行中。
達哉はそこでバイトしたり、食事をご馳走になったりと家族ぐるみの付き合いがある。
ちなみに菜月の母はミラノにて料理の修行中で不在。

ある日さやかの縁で、月の王女フィーナと侍女のミアが突然ホームステイにやってくることになる。
戸惑う達哉は気分転換に夜の公園を訪れ、神秘的な美少女を見かけ心奪われる。彼女こそがフィーナだった。
来訪したフィーナ・ミアは一同と交流を深めていく。

877 :夜明け前より瑠璃色な :2005/09/25(日) 16:45:07 ID:IGdILqmo0
【フィーナ・ファム・アーシュライト 1/2】
幼少時に達哉とフィーナは地球で出会っており、仲良くなったところを、無理矢理引き離されている。
達哉を傷つけたことを後悔している彼女は達哉との再会を強く願い、地球へのホームステイを強行したのであった。
そしていきなり達哉と劇的な再会をするが、別れの辛い記憶を封印していた達哉はフィーナのことを思い出さない。
フィーナと接するうちに徐々に彼女に惹かれていった達哉は、彼女との思い出を夢に見るようになる。
ある日大使館にフィーナを送り届けた達哉は、別れ際に彼女の腕を思わず掴んでしまう。
かつての辛い別れを思い出し、それを繰り返すことになるのかと思うと自分を抑えられなかったのだ。
次の夜、達哉はフィーナに二人の過去と辛い別れを思い出したと伝える。
フィーナは再会した時にすぐ達哉のことが判ったといい、過去の出来事を達哉に謝罪する。

惹かれ合う二人だが、互いの立場が邪魔をして踏み出せない。フィーナは後見役であるカレンに達哉との関係に釘を刺される。
フィーナは達哉への想いを断ち切る為に、自分は月に戻った後結婚を受けることにしたと達哉に告げ、走り去ってしまう。
どう考えても勝算の無い無謀な恋ではあるが、かつての後悔を繰り返すまいと決意を固めた達哉はフィーナを追い告白。
共に最後まで戦おうという達哉を遂にフィーナも受け入れる。


878 :夜明け前より瑠璃色な :2005/09/25(日) 16:46:23 ID:IGdILqmo0
【フィーナ・ファム・アーシュライト 2/2】
相思相愛になった二人だが、身分の差・地球と月の政情という壁が二人の前に立ちはだかる。
二人の関係を認めさせる為に、カレンをどうにか説得しようということになる。
交際に反対するカレンは二人に一週間後の剣術の勝負を課す。
ずぶの素人である達哉と幼少期から剣術を磨いているフィーナとでは勝負にならないことは明白であり、
勝負の意図はフィーナの手で二人の関係を終わらせろというメッセージに見えた。
しかし達哉はフィーナに真剣勝負を望み、フィーナに稽古をつけてもらい猛練習をする。
フィーナもそれに応え、本番では全力を持って達哉を瞬殺した。
勝負の意図は、絶望的な状況に二人がどう立ち向かうかという覚悟を試すことであった。
全力で試練に立ち向かった二人の絆をカレンは認め、達哉をフィーナの婿として正式に国王に推挙することを約束する。

晴れて婚約者となった二人は(ry
カレンは月に戻り、その間二人は地球で進展を待つことになった。

879 :夜明け前より瑠璃色な :2005/09/25(日) 16:47:13 ID:IGdILqmo0
【朝霧麻衣】
麻衣は達哉の父の同僚の娘。12年前両親が事故死した際に養子として引き取った。
この事実はさやかにすら伏せられている二人だけの秘密で、
一対の白いリボンを兄妹の約束の証として達哉は麻衣に与えている。
常に兄妹らしく振る舞い暮らしてきた二人だが、
フィーナ達の来訪による生活環境の変化により、お互いを意識し始めてしまう。
押し殺してきた麻衣への想いに気付いた達哉は一人悶々と悩む。
一方麻衣も達哉への想いを、かのリボンをいつも身に着けることで必死に抑えこんでいたのだった。
そんなある日、達哉は麻衣が落とした生徒手帳に二人で写った写真の切り抜きが入っているのを見つけ、
麻衣の秘められた想いを知る。
抑えていた想いを確認しあい燃え上がる二人は早速(ry

秘密の恋人として甘い生活を送る二人だが、周囲への対応をどうするかという問題は棚上げのままだった。
結局関係を隠し通すことはできず、フィーナとミアに同衾しキスをしているところを目撃されてしまう。
覚悟を決めた二人はフィーナ達、そしてさやかに真実を打ち明けるが、
重大な秘密を隠されていたことを知ったさやかは疎外感を感じ、二人と距離を置くようになってしまう。
そんな中さやかが過労とストレスにより倒れ、二人は必死に彼女の看病をする。
擬似的な家族関係を壊したくなかったが為に、お互いどこかで遠慮しあっていたことに気づいた三人は改めて和解。
もう兄妹の約束に縛られることは無い――過去の想いを抑えていた自分に別れを告げるように、
麻衣は約束のリボンを空へと解き放った。

一年後、公認カップルとして周囲に認められた麻衣の手には恋人としてのリングが輝いていた――。


880 :夜明け前より瑠璃色な :2005/09/25(日) 16:53:17 ID:IGdILqmo0
【穂積さやか】
8年前、さやかは両親の不和により、厄介払いされる形で達哉の家に引き取られる。
両親の不和を見て育ったさやかには、暖かい家庭への強い憧れがあった。
3年前、月への留学から帰還したさやかは、今は亡き達哉の両親への恩返しも込めて彼らと家族として暮らすことを決意。

月王立博物館館長代理として、鎖国状態にある月との交流を推進しているさやか。
立場上仕事も激務であり、徹夜すらままある状態だが、さやかは仕事の苦労・愚痴を一切家族にはぶつけないでいた。
ある日、さやかに博物館でのバイトを依頼された達哉は館長代理としての辣腕を振るう
さやかの仕事振りを初めて目の当たりにし、彼女への憧憬を一層強くし、博物館の仕事をちょくちょく手伝うようになる。
達哉はさやかに一人前の男として認められたいと思うようになったのだが、鈍感なさやかは彼の想いに気付かない。
しびれを切らした達哉は思い切ってさやかに告白、彼が本気であることを知ったさやかもあっさり彼を受け入れ(ry
二人の関係を周囲に打ち明け祝福される。

そんな中で、月との関係改善に尽力してきた功績を認められたさやかに、フィーナ主導で月への再留学の話が持ち上がる。
ところがさやかはその話を断ってしまう。
自分達がさやかの足枷になっているのではないかと悩む達哉は、さやかの真意を探ろうとする。
さやかは、自分が離れることにより今の家族としての関係を維持できなくなることを恐れていたのだ。
しかし達哉の説得により互いの家族・恋人としての絆を確認したさやかは月への留学を決意する。

数年後、月博物館に勤めるようになった達哉の許にようやくさやかが帰って来る――。

881 :夜明け前より瑠璃色な :2005/09/25(日) 16:55:47 ID:IGdILqmo0
【鷹見沢菜月】
幼少時の達哉との約束を果たすため、獣医を目指し遠くの大学の推薦入試を受けることにした菜月。
無事合格が決まり、菜月は卒業後は一人暮らしで大学に通うことになるが、
それは長く付き合ってきた達哉との別離を意味していた。

別離を春に控え、達哉と菜月はお互いの気持ちに気付き始める。
菜月は母に会いにミラノへの小旅行をするが、予定を切り上げて帰ってきてしまう始末。
そんなある日、達哉はクラスメイト翠にデートの誘いを受ける。その光景を目撃して落ち込む菜月。
菜月への想いに気付いた達哉は翠を振り、意を決して菜月に告白する。お約束(ry

晴れて恋人になった二人ではあるが、春の別離は変えられぬ現実。
心中穏やかでない達哉は、ある日のデートの最中、かの約束を忘れていることを菜月に知られてしまう。
激怒する菜月の真意を知るべく、達哉は約束を思い出そうとする。
全く思い出せず苦悶する達哉だったが、ふとデートで買った犬のぬいぐるみを見て記憶が蘇る。
幼少時、二人は瀕死の子犬を拾い、獣医を探し回るも空しく死なせてしまったことがあった。
菜月に約束を思い出したことを伝えようと、達哉は子犬の墓を探しに行き、
菜月が供えたネームプレートを発見するものの、無理が祟って倒れてしまう。
倒れた達哉を看病しつつ泣きじゃくる菜月。
実は例の子犬の一件で無理が祟った達哉はその後、重度の風邪に冒され死の淵を彷徨っていたのだ。
菜月は子犬を死なせてしまったこと、達哉に無理をさせてしまったことを悔い、獣医になることを誓ったのだった。
真相を知った達哉は肝心な約束を忘れていたことを菜月に謝罪、菜月もそれを受け入れる。
互いの想いを確認しあった二人はもう別離を恐れることは無くなった。

春、予定通り菜月は進学、一人暮らしを始める。
その一ヵ月後、達哉は菜月の許を訪れ再開のキスを交わす――。

883 :夜明け前より瑠璃色な :2005/09/25(日) 16:59:45 ID:IGdILqmo0
【ミア・クレメンティス】
フィーナの乳姉妹でもあるミアは幼少より彼女に仕えて育った身。
純真で仕事熱心なミアに達哉は次第に惹かれていき、またミアも自分をよくフォローしてくれる達哉を意識し出す。

ある日達哉とミアは普段気にかけていた小鳥の巣から落ちた雛を拾い、チコと名付け世話をすることになった。
無事成長したチコを野生に返そうと二人は公園に解き放つが、何故かチコは達哉の家に自力で戻り、居着いてしまう。
束の間の再会を喜ぶ二人であったが、チコの巣立ちに、達哉は近い将来月に帰るミアとの別れを予期し悩む。
そんなある日、二人で散歩に出かけた際、達哉はふとミアへの想いを口にしてしまう。
恋愛経験の無いミアは戸惑うが、自分の感情に正直になり達哉の告白を受け入れ(ry

とはいえ二人の別れは時間の問題。月にミアが帰ると、互いの立場・政情を鑑みるに永遠の別離になるだろうことは明白。
意を決した達哉はフィーナに二人の関係を打ち明ける。
あっさり二人を祝福したフィーナは決断をミアに委ねた。達哉もミアの結論を受け入れる覚悟を決める。
結論を出せぬまま帰還の日が前日に迫ったある日、さやかが主催者を務めるパーティにてフィーナが軽傷を負う事件が発生。
この失態をさやかの更迭で収めようとする案が地球側から打診され、フィーナも受諾しようとするが、ミアはフィーナの判断を叱責する。
気圧されたフィーナだが達哉の説明で自分の非を悟り、月側の責任として事件を改めて処理することを指示。
その様子を見た達哉は二人の主従としての他人には立ち入れない絆を認識し、ミアの月への帰還を受け入れる。
しかし達哉によってミアの真意を知らされたフィーナもまた二人の深い絆を思い知らされ、ミアに報いることを決意していた。
月への出発の直前、フィーナはミアに達哉と共に地球に残るように命じ、独り月へと帰還していった。

あれから1年、チコは無事野生に返り、巣を作っていた。それを仲良く見守る達哉とミア――。



885 名前:夜明け前より瑠璃色な  ◆LLLLLLLLL. :2005/09/25(日) 17:09:20 ID:IGdILqmo0
スマソ、トリ付け忘れ・・

【リースリット・ノエル 1/3】
フィーナのお伴で月国教礼拝堂を訪れた達哉は謎めいた雰囲気を持つ少女を見かけ、強烈な印象を抱く。
そんなある日、犬の散歩に出かけた達哉はその少女リースの服を、彼女に妙に懐いた犬に汚させてしまう。
お詫びとして達哉はリースを左門に連れて行きご馳走するのだが、リースは食後そっけなく去ってしまう。
数日後、達哉は野良猫に引っ掻かれて怪我をしたリースを見かけ、手当てをするもまた逃げられてしまう。
逃げる間際、頭をぶつけたリースは突如妙な雰囲気に豹変し、達哉はその様子に違和感を覚える。

数日後フィーナと共にまた礼拝堂を訪れた達哉は、教会の側面、LTとの関連をフィーナから聞かされる。
礼拝堂にてリースと再会した達哉は彼女を捕まえ、また左門へと連れて行こうとするが、豹変したリースにまた逃げられる。
次の夜、ふとリースを見かけた達哉は彼女を追う。なぜ自分に構うのかと問うリース。
達哉の意図が只の興味本位では無いことを知り動揺するリースだが、突如例の豹変―緑の瞳が赤く変わる―を起こして倒れてしまう。
リースを家に連れて介抱する達哉。さやかはリースを好きなだけ家に泊めていいと言う。

相変わらず自分のことを明かそうとしないリースだが、朝霧家は何故か気に入ったようで居着く。
彼女には自分には果たすべき責務があり、その為に余計なことは考えないようにしているのだと言う。
話の最中突如彼女はまた豹変し、自らをフィアッカ=マルグリットと名乗る。
フィアッカはフィーナの正体を知っている様子で、自分が何者かを次の機会に話すと言い、リースに戻ってしまう。
達哉はリースに関わるうちに、知らず知らずのうちに彼女に惹かれていたことに気づく。
886 :夜明け前より瑠璃色な  ◆LLLLLLLLL. :2005/09/25(日) 17:12:01 ID:IGdILqmo0
【リースリット・ノエル 2/3】
次の朝、リースとの会話でリースはフィアッカに変貌している時のことを何も覚えていないことが判る。
とは言えリースはフィアッカのことを知っているらしいが、それ以上のことを何も話そうとしない。
達哉を拒絶し出て行ったリースだが、さやかが彼女を連れて帰ってくる。何でも家で1週間程度預かることになったらしい。
その晩、達哉の部屋にフィアッカが訪れる。
彼女はリースの上位人格であり、リースと自由に交代できるが、本来は知識もろともリースと融合して外に現れることは無いのだという。
最近リースの意識が弱くなりフィアッカは已む無く出て来ており、このままではリースは消滅することになるらしい。
驚く達哉にフィアッカはリースを救う手立てを考えておくので、それまで彼女の傍に居てやって欲しいと頼む。

朝霧家に家族として迎え入れられたリースは、段々と頑なな態度を解していく。
一日の殆どをリースは寝て過ごしているようで、達哉は事態が思ったより深刻であることを知り、リースと話す。
リースの容態は以前逃げようとする際に頭を打ったことが原因だと判明。
リースは自分のことをフィアッカの人格と知識を後世に残す為の器だと言う。
その為に二人の意識はLTにより接合されたのだが、術式が弱く今の状況に陥ったらしい。
自らをただの器と呼ぶリースに達哉は驚き悲しむが、リースは自分の役割に満足しているといい達哉を拒絶する。
フィアッカはリースの消滅の原因は、自己執着の無さが原因だと言う。
恋愛によりリースの心を強く揺さぶることができれば、あるいはリースは助かるかもしれないらしい。

887 :夜明け前より瑠璃色な  ◆LLLLLLLLL. :2005/09/25(日) 17:13:16 ID:IGdILqmo0
【リースリット・ノエル 3/3】
達哉はリースを救う為、彼女への求愛を続け、徐々にリースも達哉の誠意を受け入れるようになるが、依然容態は思わしくない。
観念したフィアッカは、彼女はかの星間戦争の時代から人格の接合によって生き続ける存在であること、
戦争で両者に致命的な被害を齎したLTの監視・封印が彼女の役目であること、
リースの家系は代々フィアッカの器となってきたことを明かす。
仮にフィアッカとリースがうまく再接合できたとしても、リースは役目を遂行すべく生きることになると言う。
リースの全てに無関心な態度は、彼女の生まれながらに背負った役目が必然的に齎した枷であったのだ。
リース達の業を知った達哉は、只絶句するばかりであった。

翌日、リースの体調が一時的に良くなり、二人はピクニックに出かける。
帰路夕立に会う二人だが、そこで初めてリースは達哉に笑顔を見せる。
互いの想いを暗黙に了解した二人はようやく(ry
とはいえ余りに重い宿命を持つリースに対し、達哉は好きだと言葉にできずにいた。
他方リースは達哉達との関わりを絶つことを決意しており、今日の振舞に及んでいた。
翌朝リースは姿を晦ます。

一週間後、達哉は謎めいた手紙を受け取り、指示された場所に向かい全快したリースと再会する。
彼女は一言達哉に謝っておきたかったのだと言い、今度こそお別れだと宣告し姿を消す――。

890 :夜明け前より瑠璃色な  ◆LLLLLLLLL. :2005/09/25(日) 17:18:39 ID:IGdILqmo0
【夜明け前より瑠璃色な 1/6】
最終・真フィーナルート。

月からの連絡を待つフィーナと達哉。
そんなある日、フィーナは市に点在する遺跡を見てみたいと言い、達哉はその一つに案内することになる。
遺跡の組成成分から判明していることは、これがLTの産物であるということだけ。
遺跡に辿り着くと、不意にフィーナの所持する母の形見である宝石が輝きだすが、その意味は判らず終いだった。

大した収穫を得ることもできずに帰宅した二人を待っていたのは、密かに計画されていた婚約記念パーティーだった。
周囲に改めて祝福された二人は幸せを噛み締める。
パーティーの余韻も覚めやらぬうちに、達哉はフィーナから遺跡にまつわる衝撃的な話を告白される。
3年前亡くなったセフィリアは地球の遺跡調査が原因で失脚させられ、失意のうちに急逝していたというのだ。
この経緯は国王の意向によりフィーナには秘密にされていたが、謎の手紙によって母の死の真相を知ったという。
フィーナは自身の手で母の失脚の原因を突き止め、彼女の名誉回復を図ろうとしていたのだ。

一方その頃、月に帰還したカレンは月国王ライオネスに謁見していた。
達哉をフィーナの婿として推挙するカレンは、国内の反対派貴族との派閥争いに打ち勝ってでも
二人の関係を認めさせると宣言、国王もそれに反対はしなかった。
そこへ、二人の下にフィーナ達が例の遺跡の調査を始めているという報告が入る。
月は、遺跡をかつて星間戦争に使われた今も猶稼動可能な兵器であると決め付けており、それ故その調査がタブーとされたのだ。
セフィリアを失脚させることにより、自身そしてフィーナの地位を保った国王だったが、
事が露見すれば再び反対派への格好の攻撃材料を与えてしまうことになる。
国王は大至急フィーナ達を止めるようにカレンに指示する。



891 :夜明け前より瑠璃色な  ◆LLLLLLLLL. :2005/09/25(日) 17:21:12 ID:IGdILqmo0
【夜明け前より瑠璃色な 2/6】
事態を露知らぬ達哉とフィーナは続いて次の遺跡へと足を運ぶ。
やはりここでも宝石は光り出し、遺跡に近いほど強く光ることが判明する。しかしそれ以上は何も判らないまま。
帰り道、二人は急遽帰還してきたカレンに遭遇、夜10時に重大な話合いを持つことになる。
商店街まで帰って来た時、達哉はリースにぶつかってしまい、昏倒した彼女を介抱すべく家まで運ぶ。
夕食時目覚めたリースと会話、さやかの強い押しに負けたリースは一晩家に泊まることになる。
リースが部屋に戻った頃、カレンが来訪、遺跡調査を止める様二人に迫る。
カレンは遺跡は星間戦争の兵器であるといい、それ故セフィリア失脚の材料になったこと、
また国王はフィーナ・達哉の婚約を認める条件として遺跡調査の中止を出したことを告げる。
フィーナは断固として要求を拒否するが、達哉は態度を保留。失望したフィーナはその場を立ち去ってしまう。
カレンは達哉に更に詳細な情報を提供する。遺跡に関連して、教団が何者かを地球に密航させているというのだ。
LTに関わろうとする以上、フィーナ達に危害を加えてくる可能性もあり、カレンは既に密航者と交戦し取り逃がしたらしい。
様々な勢力の利害関係や思惑が絡む中、達哉はどうすることが最善なのか思い悩む。

次の日、達哉はそれとなく周囲にアドバイスを求め、二人の原点―最後まで共に戦おうと誓ったこと―を思い出す。
ミアからはフィーナの孤独な幼少期に関して聞かされる。
セフィリアは多忙の余りフィーナを顧みなかったこと、母に認められようと必死で努力するも空しい結果に終わったことを。
フィーナの母を理想とし自分を厳しく律する態度は、母の愛情を得られずに泣き叫ぶ赤子に等しいものだったのだ。
どんなことがあろうと達哉はフィーナを信じ支えることを改めて決意し、それを彼女に伝え和解する。
結局次の遺跡でも目ぼしい調査結果は得られなかった。
帰り道、フィーナに達哉も自分同様父親に対して歪んだ像を持っているのではないかと指摘された達哉は激しく動揺する。
その晩、さやかはリースが一週間程家族に加わることを発表し、皆で歓待する。

892 :夜明け前より瑠璃色な  ◆LLLLLLLLL. :2005/09/25(日) 17:23:56 ID:IGdILqmo0
【夜明け前より瑠璃色な 3/6】
次の日、目線を変更して遺跡に関する資料を集めようと二人は学園へと向かうがこれも徒労に終わる。
帰り道、二人は遺跡調査中止を求める黒服に遭遇、拒否したところ黒服は実力行使に出る。
あっさり叩きのめされてしまう達哉だが、目に見えない何者かにより助けられる。
襲撃を憤るフィーナは背景を調査、黒服は国王の差し金であることを知る。
事態が差し迫っていることを知ったフィーナは遺跡の調査を急ごうとし、今度は博物館の資料に目を向けることになる。
目ぼしい資料をコピーした後、二人は戯れに紙飛行機で飛距離を競おうとする。
フィーナの紙飛行機を見て激しく動揺する達哉。それはかつて自分が父に教わったものと全く同じ形だったのだ。
達哉はフィーナに教わった相手の詳細を尋ね、行方不明だった父が月で事故に会い、その傷が元で既に他界していたことを知る。
事故で記憶を失った父は、紙飛行機のことだけは忘れず、フィーナに作り方を教えていたのだった。
父の家族に対する愛情の深さ、父母の絆を知った達哉は遂に彼への蟠りを捨てる。

据え置かれていた父の書斎を訪れる達哉とフィーナ。
そこでふと達哉は父との会話を思い出す。それは市の公園に立つ塔が月に繋がっているというものだった。
書斎で塔に関する父の著述を探す二人。
著述の要点は、塔は戦前から存在する遺跡であり、月と地球との星間転送装置ではないかとのこと。
市の古名中央連絡港市がその根拠。戦前からこの土地はそう呼ばれていたらしい。
セフィリアの探していたものがこの転送装置であることを証明できれば、彼女の名誉回復にもなるし、
地球と月との交流促進にも役立てると二人は興奮する。

893 :夜明け前より瑠璃色な  ◆LLLLLLLLL. :2005/09/25(日) 17:25:30 ID:IGdILqmo0
【夜明け前より瑠璃色な 4/6】
達哉の父とフィーナの母の残した道標に導かれ、二人は塔の起動方法―親の辿り着けなかった理想―を見つけようとする。
そこへカレンからリースが件の教会の手先である可能性が高いという連絡が入る。
リースの思惑は不明だが、彼女を味方に付けるべきだとアドバイスし、カレンは職務を解かれ拘束されてしまう。
二人はリースに正体と目的を明かすよう求める。リースの目的はセフィリアの目的の調査だった。
LTの封印者であるリースは、もし兵器が発見されたならばそれを破壊すべくフィーナ達を泳がせていたという。
リースにフィーナ達は件の転送装置の話をし、助力を求める。

国王の包囲網は既に達哉の家にまで伸びていた。
二人の話を信じることにしたリースは塔までの抜け道として礼拝堂の秘密通路を使うことを提案。
二人にこれが最後のチャンスになるであろうこと、覚悟を決めろと告げる。
互いの想いを、そして最後まで戦うことを誓い合った二人は置手紙を残しリースと共に礼拝堂に向かう。
どうにか塔に辿り着いた二人は宝石が今までになく強く光り輝くのを確認、突如塔の隠し扉が起動する。
塔の内部はオペレーティングルームだった。コンソールを調べる二人は宝石を嵌め込めそうな場所を見つける。
宝石をそこに翳すフィーナ。途端コンソールが起動し、装置スタンバイのアナウンスが流れる。
そこへリースも合流。



895 :夜明け前より瑠璃色な  ◆LLLLLLLLL.:2005/09/25(日) 17:33:06 ID:IGdILqmo0
【夜明け前より瑠璃色な 5/6】
装置の正体を知るリースは二人にこの軌道重力トランスポーターが
かつて月と地球の発展に寄与した重力制御による物資・人員大量瞬間転送装置であり、宝石はその起動デバイスであることを語る。
だがかの星間戦争において、この装置は故意に軌道をずらした隕石爆弾兵器として軍事転用された。
戦争で双方が文明の後退を招くほどの壊滅的な被害を被ったのは正にこの装置が原因だったのだ。
満弦ヶ崎の地名は市の円形の海岸線に由来するが、その正体はこれによるクレーター痕だった。
リースは兵器としても使用される可能性のあるこの装置を破壊すると言う。
地球の装置を探すべく、フィーナにセフィリア失脚の真相・遺跡に関する情報を与えたのもリースであった。
セフィリアの探していたものは、転送装置であると同時に兵器でもあったという現実に打ちのめされる二人。
しかし二人は装置を月と地球の交流促進に使うべきだとリースと議論する。
達哉の家族達との交流を通し自身の視野狭窄を認識していたリースは最終的に折れ、二人に賛同する。
装置の使い方を知るリースによると、転送実行には月と地球双方の装置を同時に起動させる必要があるという。
リースは月に戻り、向こうから再度連絡するので二人に待つように指示。

896 :夜明け前より瑠璃色な  ◆LLLLLLLLL. :2005/09/25(日) 17:34:04 ID:IGdILqmo0
【夜明け前より瑠璃色な 6/6】
約束通りの時間に月から装置起動の合図が届く。二人は宝石を共に翳し、装置を起動させる。
二人は装置を使って直接月へと乗り込むことを決意。
二人はリースの導きに従いカプセルに乗り込み、瞬時に月に到達する。
月に到着した二人は、早速国王の許に向かい貴族の衆目監視の中、直談判する。
フィーナは装置の存在を公表する。装置は移動手段であり、同時に兵器でもあったことを。
しかしセフィリアの実績に鑑み、彼女が捜し求めていたものはこの移動手段であったとフィーナは主張。
異論のあるものは無く、セフィリアの名誉の回復を国王は宣言する。
続いて装置を月と地球の一般にも開放された交流路として運用することをフィーナは提案する。
並居る貴族の猛反発を受けるフィーナ。国王も今回の一件に関するフィーナの独善的な行動を非難する。
国王の反論に対し、フィーナは一連の装置発見の経緯を説明し、自らの地球との交流に懸ける情熱を演説する。
彼女の演説に打たれた貴族達は一斉に賛同しだし、国王もフィーナの方針を政策として実行に移すことを遂に認める。
更に国王の前に二人の結婚を認めるよう進み出る達哉。国王は二人の婚約を認める。
二人で月から見上げる地球は初めて結ばれた日の夜明け前よりも瑠璃色に美しく輝いていた――。

8年後、遂に二人の婚儀が執り行われる。
「私には、あなたがいるわ――」
2006年12月06日(水) 05:54:38 Modified by luc001




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