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アトラク=ナクア

246 :アトラク・ナクア:05/03/06 10:25:10 ID:03Cb2qmr
深夜の体育用具室では、ここのところ連日続いた暴行が、今夜も行われていた。
被害者の娘は奏子という。気が弱い、どうという特徴がないその娘は、たった一度のレイプで全てを諦め、
犯行の写真で脅されて、暴行者たちのいうがままとなっていた。
しかし、その日だけはいつもと事情が違った。その日、校舎には中世の化け物が入り込んでいたのだ。
奏子の目の前で血祭りにあげられる暴行者たち。目を見張る奏子。
肢体から蜘蛛糸を吐き散らす、セーラー服に身を包んだそのあまりに美しい化け物に求められるまま、奏子は彼女の眷属となることを誓う。
化け物の名を初音といった。

間にいろいろエッチ展開。ストーリーに関係ないんで割愛。

初音は元は人間だった。数百年の昔、まだ洋夷の入り込まない時代、彼女は怪しげな地神に捧げられる供物だった。
殺されることを受容していた初音が、兄たちに連れられ地神のもとへと向かう道中、しかし初音は「どうせ殺されるなら」と
兄達にその場で純潔を汚されてしまう。初音が全てに絶望したとき、目に映ったのは怪なる大蜘蛛の姿と、血塗れとなった兄だったものの成れの果て。
少女は大蜘蛛の眷属となることを誓った。蜘蛛を銀という。
初音にとっては幸せな時間が過ぎた。しかし年もとらねば死にもしないその身にとって、百年を越える時間は退屈すぎた。
次第に銀と初音は互いに飽きはじめた。いかに愛した相手といえども、悠久の時の流れで共にいられるものではなかった。
ましてや初音を救ったことなど手遊びの気まぐれに過ぎなかった銀にとって、そうだった。
銀はあるとき、たわむれに初音を殺そうとした。それでもまだそのときまで、その身に幼い少女を残していた初音は達観し、再度絶望し、銀に深手を負わせて人里へおりた。


247 :名無しさん@初回限定 :05/03/06 10:26:08 ID:03Cb2qmr

これがまた百年の昔のこと。

銀を返り討ちにしはしたものの、やはり初音も深手を受けて、眠らなければならなかった。目が覚めたとき、
銀がきっと自分を殺しにくるだろう。初音は力を蓄えなければならなかった。元より銀の眷属に過ぎぬ身の初音の力は、銀に遠く及ばない。
そうしてふらふらとさまよい見定めたのが、奏子の通う学園であったというわけである。
数々の生贄を喰らい精気を喰らって、そうして初音は力を得た。
銀が訪れる。退魔を宿命とする娘を冒し、その心を操って。
それでも初音は銀を殺し。刺し違え。
愛しげにその背を抱いた。

そのとき、奏子は初音の子を身ごもっていた。
もはや人里から離れ、奏子は我が子と眠りにつく。
我が身から、かつて愛した主を産むために。
2007年03月02日(金) 01:29:13 Modified by ID:cmv6R5RxtA




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