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ロケットの夏

585 :ロケットの夏 (1/6):2005/07/01(金) 18:53:16 ID:ngu1wIY4
ヒロインは5人。
夏海 千星: 転校生のロケットガール。英雄的ロケットパイロットの娘。
香奈城 歩: 幼馴染(?)で妹的存在。異星人とのハーフ。
セレン・アンジェニュー: サヴォア帝国連邦の王女。王女なのに敬称は陛下。
ベルチア・ヘリアー: セレンの従者兼護衛。凄腕の剣士だが近視。
はるひ: 学園の先生。今や珍しいアンドロイド。


1943年、地球は異星人とファーストコンタクト、一気に宇宙時代へ突入する。
しかしある時から地球は「シャットダウン」と呼ばれる孤立政策をとり、他星系との交流は断絶する。
その後は地球主義者と呼ばれる狂信的なナショナリズム勢力が影響力を強め、宇宙とのつながりはほとんど消えてしまった。
主人公、真幌高志はかつてはロケット製作の天才少年と呼ばれていた。
しかし爆発事故を起こしてしまい、それが原因でロケットからは離れていた。
やがてロケット狂いの転校生がやってきたり異星のお姫様がやってきたりで、高志はふたたび宇宙への情熱を燃やす。

ロケット部を結成するとこまではほぼ共通。
千星シナリオ以外ではロケットはわりとどうでもいい。

586 :ロケットの夏 (2/6):2005/07/01(金) 18:53:52 ID:ngu1wIY4

千星

転校生の千星は、学園にロケット部をつくろうと奔走する。
千星は本式のロケットで50マイルズオーヴァーをめざしているのだ。
50マイルズオーヴァーとは国際有人ロケット競技会の通称。
宇宙への飛行が禁止された現在、成層圏(上空50マイル)を合法的に突破できる唯一の手段だった。
しかし千星は操縦はともかくロケット製作はまったくの素人。
高志はみかねてアドヴァイスをするうち、ロケットへの情熱をとりもどす。
時間も予算もない即席ロケット部だが、競技会をめざしてロケット製作にとりかかる。
ジャンク屋の兄ちゃんの協力も得て、廃棄された軍用ロケットのパーツをかき集めてロケットを完成させる。
それは黎明期に宇宙への道を命がけで切り開いてきた、ロケット実験機の姿そのものだった。
ところが、競技会当日、地球主義者の圧力で打ち上げ用の基地が使えなくなってしまう。
競技会に集まったロケット野郎たちは、千星たちのロケットを飛ばすべく一致団結する。
軍の協力までとりつけて、輸送機からの空中発射を強行し、ついに千星たちは成層圏を突破する。
50マイルの空の彼方には、無限の宇宙が拡がっていた。
千星と高志は、ふたりで星の世界を行こうと約束をかわす。

歩は地球人とダルメイア星人とのハーフで、いじめや偏見でつらい毎日をすごしている。
ある日、高志は瀬川優子というルポライターと出会う。
瀬川はシャットダウン政策の真相を調査しているという。
いま北米で新種のインフルエンザが爆発的に流行し、多くの死者を出している。
瀬川によれば、それとシャットダウンになんらかの関係があるらしい。
まるで異星人が病原体だと言わんばかりの瀬川の態度に、高志は反発する。
そんな中、高志たちのロケット部を地元のテレビ局が取材におとずれる。
放送された内容は悪意と嘲笑に満ちたもので、歩はひどいショックをうける。
高志は歩を力づけ、おたがいの愛情を確認し、結ばれる。
(つづく)

587 :ロケットの夏 (3/6):2005/07/01(金) 19:02:06 ID:ngu1wIY4
(つづき)
やがて、北米で猛威をふるうインフルエンザの正体は、「星殺し」の名を持つ異星の伝染病だと判明する。
「星殺し」は潜伏期間がきわめて長く、環境に応じて変異するため、ワクチン開発が難しいという。
瀬川は高志に、歩たちダルメイア星人がその感染源である可能性が高いと告げる。
そしてワクチン開発に協力してほしいと訴えるが、高志は当然つっぱねる。
その日、歩の家が地球主義者たちに襲われた。
歩はどうにか難を逃れたが、高熱で倒れてしまう。
歩の様子は「星殺し」の症状そのものだった。歩は治療施設へと送られる。
「星殺し」の被害が世界中に拡大するなか、世界政府代表が重大発表を行なう。
11年前、「星殺し」のサンプルを積んだロケットが墜落し、ウィルスがばらまかれてしまった。
地球政府は、地球人にはいっさい極秘のまま、すべての異星人を地球から避難させた。
これが「シャットダウン」の真実だった。
やがて冬になり、地球は地獄と化した。
ついに高志にも「星殺し」の症状があらわれる。
最後の力をふりしぼり、高志はモデルロケットを組みたて、思い出の草原で打ちあげ、力尽きる。
しかし、異星人たちは「星殺し」のワクチンを完成させていた。
「星殺し」とは、元はダルメイア星の風土病の突然変異種だった。
そこでダルメイア人の子どもを地球で「星殺し」に罹患させ抗体を得るという計画を立て、それが成功したのだ。
ワクチンを積んだ無数のロケットが地球へ到着する。
高志が目をあけると、青い草原の向こうで、歩が微笑んでいた。
地球に「ロケットの夏」が戻ってきたのだ。

588 :ロケットの夏 (4/6):2005/07/01(金) 19:04:06 ID:ngu1wIY4

セレン

銀河中心に位置するサヴォア帝国連邦は、政治的混乱の真っ最中。
セレンは父王が病に倒れたため、王位継承に関わる争いから身を隠すため極秘で地球に来た。
セレンとベルチアはなりゆきで高志たちのロケット製作を手伝うことになる。
ロケット製作は着々とすすむが、必須部品である「重力ダンパー」が動かない。
重力ダンパーとは異星のオーバーテクノロジーで造られた謎の部品。
その中枢となる「スフィア」を操るには、「歌」で意志を通じあわせなければならない。
スフィアの「歌」を聞き、意志を通じる能力をもつ者を「コンダクター」と呼ぶ。
なかでも天才的な能力をもって生まれたコンダクターを「歌い人」という。
多くの宇宙船を自在に操る「歌い人」は、サヴォアでは圧倒的な権力を持つ。
そしてセレンは最高ランクの「歌い人」だったのだ。
セレンは故障した重力ダンパーを修理するために「歌う」。
はたして重力ダンパーは正常になったが、その「歌」はセレンの政敵にもキャッチされていた。
ただちにサヴォアの警察機関が保護のためにやってくる。
高志から離れたくないセレンは、高志と共に逃げ出す。その夜ふたりは結ばれる。
しかし、結局セレンは地球に被害が及ぶことを避けるため、サヴォアへと帰る。
やがてサヴォアでクーデターが勃発し、セレンの死亡が発表される。
過激派政権に牛耳られたサヴォアは周辺星系への侵略を開始する。
地球は孤立主義を撤回し、星間戦争へと突入する。
高志は学園を中退して宇宙軍に入隊し、戦場へ。
しかし敵の襲撃をうけ、高志のロケットは大破する。
制御もきかず墜落していく中で、高志は懐しいスフィアの「歌」を聞く。
正当な女王位を継いだセレンが、大艦隊を率いてあらわれたのだ。
救出された船のブリッジで、セレンと高志は二度と離れないと誓いあう。
宇宙はふたりを祝福するスフィアたちの「歌」であふれた。

589 :ロケットの夏 (5/6):2005/07/01(金) 19:06:55 ID:ngu1wIY4

ベルチア

剣士として育てられたベルチアは世間知らずで男性恐怖症。
はじめて知りあった若い男性である高志に惹かれていく。
ある夜、高志はベルチアが通信機で誰かと話しているのを立ち聞きする。
その翌日、サヴォアの警察機関がやってくる。
セレン暗殺をもくろむヴァスカー宰相が、セレンの居所をかぎつけて地球に向かっているという。
ヴァスカーはベルチアの叔父であり、剣の師匠だった。
ヴァスカーを信頼していたベルチアは、セレンを保護するという言葉を真に受け、居場所を教えてしまったのだ。
騙されてのこととはいえ、結果として主君を裏切ったベルチアは自害しようとする。
高志はベルチアを愛しているから死ぬなと訴える。ベルチアもそれに応え、ふたりは結ばれる。
翌日、ベルチアはヴァスカーの元へむかう。
たとえヴァスカーに勝っても、裏切り者には死刑が待っている。
ベルチアはヴァスカーと一騎打ちし、勝利する。
しかしその瞬間、ベルチアは狙撃され、高志の腕の中で死んでしまう。
ヴァスカーは王女暗殺を企んだ容疑で逮捕され、サヴォアの王位継承騒ぎは一段落する。
そして数年後、再びロケットが飛びかうようになった地球に、ベルチア本人があらわれる。
実は、ベルチアの受けた弾丸は殺傷力のない特殊なものだった。
「裏切り者のベルチアは、最後は主君を守って戦死した」というシナリオで、
法律上は死んだものとして死刑を逃れさせるために、セレンが仕組んだ狂言だったのだ。
ふたりともよかったねのハッピーエンド。

590 :ロケットの夏 (6/6):2005/07/01(金) 19:13:01 ID:ngu1wIY4

はるひ

シャットダウン後、異星の技術に依存しているアンドロイドの多くは姿を消す。
はるひは数少ない現役の、そしておそらく最長の稼動年数をもつアンドロイドだった。
彼女はロケット部の活動に理解を示し、顧問をひきうけたり、なにかと援助を惜しまない。
高志は、人間より人間らしい優しい「心」をもつはるひに惹かれていく。
ある日、はるひが授業時間になっても姿を見せない。
いぶかしんだ高志がはるひの部屋へ行くと、はるひがエラーを起こして倒れていた。
高志はどうにかリカバリープログラムを起動し、最悪の事態はまぬかれる。
点検の結果、はるひはハードもソフトも限界に近いと告げられる。
これ以上の延命のためには、データをバックアップしてシステムを再インストールするしかない。
たとえ記憶は復元できるとしても、それは事実上はるひの「死」を意味していた。
しかしこのままでは、はるひは廃棄されジャンクになってしまう。
はるひを失ないたくない高志は、カンパをつのってはるひを買い取ることを計画する。
はるひはそれを拒む。
それでは、たとえ善意であっても、誰かの所有物であることにかわりはない。
はるひの想いを理解した高志は、はるひに自分の恋心を打ち明け、ふたりは結ばれる。
やがて高志たちのロケットが完成し、競技会の日をむかえる。
その日は、はるひが廃棄処分される日でもあった。
ロケットは50マイルには届かなかったが、高度記録を樹立する。
帰還した高志たちを迎えたのは、はるひその人だった。
はるひは、残された少ない年月を高志とすごすために、自分で自分の所有権を買いとったのだ。
ふたりは最後まで一緒にいようと誓うのだった。
2006年12月03日(日) 21:18:20 Modified by luc001




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