当wikiは、高橋維新がこれまでに書いた/描いたものを格納する場です。

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(10)繰り返し・天丼

 現在お笑い用語で「天丼」という言葉を使った場合、同じボケを繰り返すことを意味します。それも、筆者の見立てでは、同じボケをある程度の時間差を持って繰り返すパターンを天丼というような気がしています。

例1


 Pがボケです。BCはフリで、Aは「ボケろ」という合図の意味でのフリと、ツッコミを担っています。Pが2回ボケているわけですが、時間差を伴っていないので、単なる繰り返しです。このような繰り返しでも天丼というのかもしれません。
 繰り返しにおけるズレには、ボケそのものが作出する一次的なズレのほかに、「ツッコミから是正を求められたのに同じ間違いをしている」というズレと、「こういう場でボケを繰り返すときはパターンを変えてくるはずなのに同じパターンをやっている」というメタなズレがあります。これが、繰り返しの妙味です。細かいボケを何度もやる局面において、ボケのパターンを増やすことができます。
 この繰り返しにある程度時間差をつけると、天丼になります。

例2


 最初のボケが、ある程度違うパターンを繰り返した後に再び出てきたのが分かると思います。これが天丼です。繰り返しのひとつのパターンなので、繰り返しと同じ利点が指摘できます。時間差のない繰り返しとの違いは、時間差を設けることでお客さんの記憶が曖昧になるので、すぐにやる場合よりは意外性が生じることです。この意外性が、「何でそこをもう一回やるかな…」というズレを作出します。
 また、繰り返し・天丼の技術は、一度すべったボケをあとで再利用することも可能にするものです。

例3


 爛▲屮デューーンッ瓩箸いΠ貪戮垢戮辰織椒韻鮑討唸圓Δ海箸如⊂个い吠僂┐討い泙后兵尊櫃吠僂錣辰討い襪どうかは別として)。ここでは、ボケ自体が生み出す一次的なズレの他に、繰り返し・天丼が生み出す「同じことをもう一度やっている」というズレの他、「一度すべったボケなのに敢えてもう一度やっている」という意外性のズレが生み出されています。これは、すべったボケを回収する別途の手段です。松本さんは、ここに挙げた例なんかよりだいぶ高いレベルでこれをアドリブで行うことができます。
 まあ、この他にも、応用は色々とできます。さんまさんは、この天丼をコントの中でよく盛り込んできます。おそらく、好きだからです。ゆえに、台本にない天丼もアドリブでどんどん増やしてきます。ただ、天丼や繰り返しをあまりにやっていると全然話が前に進まなくなるので、「同じことばかりやっていないでさっさと話を進めてほしい」と思う人がいるのも確かです。そのへんは、好き嫌いです。まあ、話が前に進まないというのはお笑いでよく見られる現象なのですが。


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