当wikiは、高橋維新がこれまでに書いた/描いたものを格納する場です。

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恐怖について

 wikipedia情報ですが、ヘイポーは歳をとるにしたがってどんどんヘタレていったそうです。
 私も、この前カラスに頭部を襲撃されて、それ以来平気だったカラスが怖くなりました(カラスが人間を襲撃するのは、基本的に夏場に巣でヒナを育てているときだけで、それも巣に近づいた人間の頭の付近を素早く飛び過ぎるという威嚇が主なのですが、他の季節に餌をあさっているだけのカラスとかも怖くなりました)。

 ここから立てた仮説ですが、人にとっての「怖いもの」(恐怖の対象)は、加齢とともに単調増加していくのではないでしょうか。怖いもの・怖くないものは人によって千差万別だと思いますが、その人にとって「怖くない」というのは、怖くないわけじゃなくて、その対象について無知なだけではないでしょうか。筆者がカラスに恐怖を抱いていなかったのも、夏場に巣に近づくと威嚇されるというカラスの習性に無知で、単に侮っていただけではないでしょうか。

 人は歳をとると、それだけ人生経験が増えます。怖い体験もその分増えていくでしょう。そうすると、どんどん恐怖の対象は増えていきます。他方で恐怖を克服するというのは並大抵のことではないため、一度怖くなったものが再び怖くなくなるということは基本的にありません。だから、「恐怖の対象」というのは人生経験が増えるにしたがって増えることはあれ、減ることは基本的にないのではないでしょうか。
 まあ、恐怖という感情は、人を危険なものから自発的に遠ざけて、個体の生命を維持させるための作用であると思われますから、一度怖い思いをした場合はずっと消えないようにしておいた方が基本的に合理的なわけです。多分。プロ野球選手とかも、一度打席で頭にデッドボールとか喰らっちゃうと、怖くてまともに打てなくなるという話は聞いたことがあります。スポーツ選手とかは、痛い・怖い思いをすることが多いと思うので、いい意味で恐怖に鈍感な方が大成はしやすいと思います。恐怖に対する敏感さも個人差が当然あると思いますが、これが鈍感だというのも、まあ一つの才能でしょう。


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