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ZERO ESCAPE 刻のジレンマ

 1作目の「極限脱出 9時間9人9の扉」、2作目の「極限脱出ADV 善人シボウデス」からやってます。今回が完結編です。

 まあ、脱出ゲームもストーリーも過去2作に匹敵するクオリティなので、そこはいいです。多少、出血が多めのスプラッタ描写が気になったので、苦手な人はいるんじゃないかな、という程度です。

 この手のタイムワープというか並行世界もののストーリーは、時系列が複雑になる傾向にあります。「TIME TRAVELERS」をやった時も思いましたが、未来や過去に行ったり来たりしすぎるとついていくのが大変で、ストーリーを飲み込むのに難儀します。このシリーズは、2作目の「シボウデス」の頃からその傾向があり、今作もその弊からは脱しきれていませんでした。それはとりもなおさず、2作目とストーリー展開やネタばらしのレベルが一緒で、カタルシスが少なかったということをも意味します。最後には謎の知的生命体が作ったデウス・エクス・マキナ的な装置に頼っちゃったしね。
 そもそもこのシリーズみたいに複雑なストーリーだと、お話を飲み込むのに精いっぱいで、「粗」とかを気にする余裕がなくなってしまいます。だからといって、粗だらけでいいというわけではないですが、粗に気が付いた人はいちいちメモしながらゲームをやったりしているんでしょうか。それはそれで大変なことだとは思いますが、そこまでしないと気付けない粗は、大部分の人はスルーしてくれるので、作り手としても思い切って無視するという選択肢があります。本筋がちゃんとしてくれれば、ガンダムみたいにファンが後から補完してくれるみたいな現象も起きますから。

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