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18夏甲子園への道

<北海道・東北>


*北北海道

秋準優勝、春の8強の旭川実がリード。サード・三浦の奇声で盛り上げた2010年以来の甲子園を狙う。
一昨年代表のクラーク記念国際も春は駒大苫小牧を撃破するなど対抗馬としては十分の存在だ。
秋・春ともに道大会では初戦敗退の白樺学園も地力はあり決して軽視できる存在ではない。
秋4強の稚内大谷と、春は8強に躍進した士別翔雲といった名寄勢も初の甲子園が射程圏内。
秋・春とクラークに敗れ地区大会で姿を消している昨年代表の滝川西もこのままでは終われないところ。
春に49年ぶりに道大会進出の富良野を筆頭に、釧路明輝遠軽武修館も伏兵として控える。


*南北海道

センバツ出場の駒大苫小牧は春の道大会で初戦敗退と、決して抜けた存在ではない。今年も混戦だ。
その駒大苫小牧、春は1年生投手をメンバー入りさせるなど競争と試行錯誤を繰り返しレベルアップを図る。
春の道大会優勝の札幌第一は打撃に魅力。常に上位に食い込み、春は準優勝の札幌日大も可能性十分。
小樽の雄・北照はルービックキューブが得意だというエース左腕・原田の投球に期待がかかる。
秋は地区大会敗退、春も道大会8強ながらコールド負けの名門・北海は夏に向けてどれだけ仕上げてくるか。
春快進撃の大谷室蘭北海道栄の室蘭勢、函館工函館大有斗などは後方から機をうかがう。


*青森

実績十分の二大巨頭に挑む新鋭校という三つ巴という構図。今年の青森はいつもと違う風が吹くかもしれない。
春の県を制した八戸学院光星は本格派エース・福山が充実。主砲・東、主将・長南ら打線の援護がカギ。
春に光星に敗れ県大会の連覇が4で止まった青森山田は秋の覇者。光星に完敗したままでは終われないはずだ。
秋・春準優勝の弘前東がこれに続く。津軽の大砲とも称される桜庭の打棒と継投でかわす投手陣で挑む。
少し離れるが弘前学院聖愛も忘れてはいけない。秋に弘前東、春に山田に敗れたが力の差は決して大きくない。
公立勢では、春の東北大会で聖光学院相手に延長戦まで粘った弘前工が現状一番手か。15年代表の三沢商、16年準優勝の大湊など、夏に勢いに乗る学校が出る地区だけに伏兵の躍進にも期待だ。


*岩手

センバツベスト8の花巻東がやはり本命。秋春と県内無敗。昨年隔年ジンクスが崩れたのも好材料か?
絶対的エースは不在も継投で巧みに目先を逸らす。攻めに磨きがかかれば死角は無くなりそうだが果たして。
追いかけるのは専大北上一関学院盛岡中央といったこのところ甲子園が遠い私学勢が中心。
秋3位の専大北上は12年ぶり、春準優勝の一関学院は8年ぶり、春3位の盛岡中央は19年ぶりを狙う。
この3校を花巻東と共に封じ込めていた昨年の覇者・盛岡大付だが秋・春と一関学院に連敗と少々苦しいか。
公立勢も元気。2年生剛腕の佐々木擁する大船渡、伝統校の盛岡三黒沢尻工などの活躍があるか。


*秋田

秋・春と上位校の入れ替わりも多く、激戦が予想される。有力校同士が序盤から激突することもありそうだ。
センバツ21世紀枠の由利工は秋3位、春準優勝。大敗した春の決勝で温存したエース・佐藤亜の出来次第か。
昨夏準優勝で春優勝の古豪・金足農にも復権の兆しが。春の決勝で爆発した打線の働きがカギを握りそう。
昨夏代表の明桜も秋8強、春3位とジワジワ上げてきた。秋の覇者・能代松陽は春大敗から立ち直れるか。
上位常連になりつつある角館、秋春と上位校と早々に当たって姿を消した秋田商にも力はある。
能代大曲工などの伏兵も控える中、第1回全国準優勝の秋田に元気が無いのが寂しいところ。


*宮城

秋の大会を圧倒的な力で制した仙台育英が本命になるはずだったが、自ら水を差してしまった。
秋季大会後に部員の喫煙が発覚し、6月まで対外試合禁止、さらに佐々木監督は辞任と出遅れは避けられない。
その間隙を突くとすれば、やはり仙台育英と県内名門2枚看板を形成する東北が最右翼になるだろうか。
春の東北大会で準優勝、敗れた決勝も延長サヨナラ負けと力のあるところを見せた。2年ぶりの復活を目指す。
秋・春共に東北大会出場の利府が追いかける。4年前は全国で1勝するなど、大舞台でも力を発揮できる。
その他、東陵古川学園仙台南柴田などがいるが、やはり仙台育英の動向しだいとなるか。


*山形

秋と春とで上位の顔ぶれに変動が多く、有力校はほぼ横並び状態。どこが出てくるか分からない戦国状態だ。
センバツ出場の日大山形だが春は8強止まり。秋も3位からの東北大会躍進と県内でまだ勝ちきれていないのが難点。
秋を制した酒田南は不祥事で春は出られず。夏には間に合うが試合勘が損なわれているという点がどう出るか。
春の覇者・羽黒は攻撃力に自信がある。春準優勝・東海大山形はエース左腕・清野の出来次第か。
競り合いに強い山形中央、秋春共に4強入りの山形城北も一皮むければ甲子園を狙う力は持っている。
この春、山形電波工から名前を変えていきなり4強入りの創学館や、鶴岡東酒田光陵などが追いかける。


*福島

今年も制すればとうとう干支一回り。聖光学院の12連覇に向けてここまでは死角なし、といったところだ。
秋春と県を圧倒的な強さで連覇。センバツで2試合で2安打と不発のクリーンアップは県の勢いを聖地に持ち込みたい。
今年の対抗馬は公立勢が優勢の福島。秋準優勝は光南。聖光V11の前の出場校が絶対王者を食い止めるか。
春の準優勝は福島商。こちらは2000年以来、21世紀初出場を目指すが、両校とも聖光との点差は開いた。
全国準Vの実績を持つ古豪・磐城も春3位と健闘。湯本も秋4強、春8強と力を持つ学校ではある。
私学勢は学法石川を筆頭に、日大東北東日大昌平が追うが、例年に比べ勢いがないのが気がかり。


<関東・東京>


*茨城

センバツ2勝の明秀日立、2年ぶりの夏を目指す常総学院。新鋭と名門のがっぷり四つになりそうだ。
エースで中軸の細川や主将の増田、芳賀ら個々の能力が高い明秀日立。マークの厳しい夏を乗り切れるか真価が問われる。
常総は春に明秀日立を撃破、関東大会も4強入りと存在感を発揮。谷田部・岡田ら実績ある投手陣を打線が援護できるか。
秋準優勝、春も4強の霞ケ浦が続くが、秋は明秀に、春は常総に敗れるなど2強に今季勝てていないのが気がかり。
古豪の水戸商、昨年代表の土浦日大も上位に顔を出すが2強に完敗を喫するなど後続は力の差が広がっているか。
藤代日立一水城といったあたりが一泡吹かせるべく2強にぶつかれば波乱含みの展開もありそうだが。


*栃木

作新学院のV8なるかどうか、というここ数年お決まりの焦点は今年も変わりそうにない。対抗馬の意地が見られるか。
作新は今季も秋準優勝、春優勝と県内で常に高いレベルを維持。今年もまとまりのあるチームで試合巧者ぶりは相変わらずだ。
センバツ2勝の国学院栃木は春4強で苦杯。夏は3年連続決勝で大敗と、夏の作新アレルギーを克服できるかがカギか。
作新を苦しめた白鴎大足利青藍泰斗はやはり試合運びがカギ。春は先取点を許しており、主導権争いを制したい。
このところ甲子園ご無沙汰の文星芸大付佐野日大といったあたりが一皮むけて県内情勢を混沌としたものに出来るか。
公立勢では秋4強、春8強の小山南が筆頭格。古豪の宇都宮南や、大田原石橋もワンパン入れる力はあるか。


*群馬

センバツこそ逃したものの、春の関東を制し秋春県連覇の健大高崎が大本命になるはずだったがまさかの不祥事発覚。
処分がどうなるかはともかく、仮に出場が認められても試合勘など影響は避けられない。にわかに情勢が混沌としてきた。
こうなると面白いのが秋・春準優勝の関東学園大付。春は1点差と競ったが、夏の実績はほぼゼロなのが気になる。
3連覇を狙う前橋育英は春にトゥギャ崎に完敗するも、持ち味のディフェンス面を磨いて夏に仕上げてくるはず。
21世紀枠候補にもなった藤岡中央、春4強と大健闘した市太田、忘れちゃいけない桐生第一も控える。
前橋前橋商前橋工といった古豪、樹徳伊勢崎清明といった中堅どころもかき回したい。


*北埼玉

昨夏の全国制覇も記憶に新しい花咲徳栄がやはり本命ではあるが、他校に付け入る隙は果たしてあるか。
4番の野村を除く主力はほぼ総入れ替えながら、秋優勝、春準優勝と地力は高い。野村のマークを緩めたいところ。
春の県大会のベスト8は花咲徳栄以外の7校が全て南埼玉勢と、南高北低の傾向の中で頭一つ以上抜け出た感は強い。
対抗馬を挙げるなら、古豪の上尾や、春日部共栄春日部東といった春日部の両雄あたりか。
甲子園経験のある本庄一滑川総合、各種スポーツに力を入れてきた昌平にはもう二伸び以上欲しい。
花咲徳栄包囲網を作るくらいでないとこの状況が覆りそうにないが、同じ高校生、何が起こるか分からないと言えるか。


*南埼玉

春の県大会6連覇と無類の強さを発揮する浦和学院だが、夏の甲子園は2013年以来出場がないだけにどうなるか。
春は背番号10の河北が急成長した投手陣。主将の蛭間らを中心とした打線をモリシがどこまで生かせるか。
対抗馬も充実。私立では近年県大会上位常連の山村学園が春も浦学に1点差と食い下がった。初の甲子園も十分。
公立ではモリシキラーとして名を馳せつつある市川越。秋は浦学に勝っており今季は1勝1敗と互角に戦える。
素材が楽しみなのは埼玉栄のエース・米倉。名将・若生監督も唸る大型右腕の活躍次第で20年ぶりの復活も。
存在感を取り戻したい聖望学園、公立勢ではふじみ野朝霞などが増枠のチャンスを虎視眈々とうかがう。


*東千葉

あまり認知されてはいないが、ここ10年で夏5回出場。激戦区の中で地味に驚異の出場率を誇るのが木更津総合だ。
今年も秋4強で春優勝。関東大会では横浜(神奈川)にコールド勝ちするなどして4強入りと本命に相応しい力を持つ。
もちろん一筋縄でいくほど甘くはない。秋の覇者・拓大紅陵もこちらの地区。秋は木更津総合を延長の末撃破した。
秋8強・春4位の千葉黎明は地元開催の春の関東大会で1勝するなど貴重な経験を糧に、初の聖地を目指す。
4年前の代表・東海大市原望洋や、成田、公立勢では安房、古豪・銚子商などが下剋上を狙う。
さらに区割りの変更で前回記念大会に木更津総合と一緒に出場した千葉経大付もこちらの地区に。混戦が加速した。


*西千葉

センバツ出場の中央学院だが、春は16強止まりと絶対の力があるわけではない。こちらも混戦が予想される。
中央学院はセンバツで明徳義塾(高知)を追いつめるあたり力はある。二刀流・大谷の負担を周囲が軽減できるか。
対抗馬も豊富。まずは習志野。秋4強、春準優勝と総合力は高い。秋に中央学院に敗れた雪辱を晴らしたいところ。
3年前の代表・専大松戸も春3位。攻撃力が高く、春の関東では花咲徳栄(埼玉)とノーガードの殴り合いを演じた。
中堅校も充実。共に秋春8強入りの流通経大柏八千代松蔭も一皮むければこの代表争いに割って入れる。
習志野以外の公立勢では実績ある市船橋を筆頭に、市柏が絡みそう。分割されてもやはり千葉は読めない。


*東東京

春の都大会で12年ぶりに西東京勢にベスト4の独占を許した東東京勢。逆襲の旗振り役になるのは果たしてどこか。
実績なら秋春ともに8強入りした帝京が一番手になりそうだが、近年の勝負弱さが気になる。勝ちきることが出来るか。
名将・前田監督も来年には70歳と残り時間も少なくなってきた。1年時からスタメンの田中の打棒に期待したい。
近年の実績なら二松学舎大付関東一の名前も挙がるが、今年は関東一の春8強が目立つ程度。夏に向け復調したい。
こうなると中堅校から一気に一皮むけるところも現れるか。昨年準優勝の東海大高輪台を筆頭に、秋春16強の錦城学園
そして秋は4強に食い込んだ日大豊山、全国にグループ校を増やしつつある日本ウェルネスがかき回したいところ。


*西東京

秋・春連覇の日大三が筆頭格にはなるが、準優勝の春の関東で5試合33失点と投手陣の整備が課題になりそう。
打つ方も、センバツでは完封負けを喫するなど例年並みの破壊力とは言い難く、まだ他校にも付け入る隙は残っている。
対抗馬の早稲田実は主砲・野村の一振りに期待。国士舘は草薙ら充実するサウスポー投手陣で割って入る。
昨夏全国ベスト4の東海大菅生は秋ブロック大会敗退、春も8強止まりだが、夏は過去4年連続決勝進出と夏に強い学校だ。
秋に日大三を追いつめた佼成学園や、春4強入りの創価といったあたりにも上位を食う力があり、気が抜けない。
私学勢の充実ぶりが例年になく際立ち、都立勢は割って入るのも厳しそう。都東大和都昭和らに一波乱期待したいが。


*北神奈川

センバツに2校を送り込んだ神奈川勢だが、その2校が共に振り分けられたのがこの北神奈川。2校がやはり軸か。
センバツ4強の東海大相模が総合力では一歩リード。エース・斎藤以外の投手陣の底上げが図れたかどうか。
センバツ出場の慶応に、その慶応に春快勝し、東海大相模も撃破した桐光学園が追いかける存在。
慶応は投打に東海大相模より一枚落ちる感は否めないが、守備力の高さで競り合いに持ち込めば勝負強さが光る。
桐光学園は今年も冨田、谷村と好投手をきっちり育ててきた。東海大相模戦は相手エースが出なかったが打ち込めるか。
残る第1シード・横浜商大高は右サイドの青山次第。法政二桐蔭学園相模原らも波乱を起こしたい。


*南神奈川

秋8強止まりでセンバツどころか関東出場も逃した横浜が春は県を制圧。投打にハイレベルで大きく抜け出した。
投げる方では及川、板川の2枚がどちらも計算できる。万波、長南ら打線も活発で3年連続出場に死角なしか。
その横浜を秋にコールドで破った鎌倉学園。春はコールド返しを喰らってしまい、どう立て直してくるか。
横浜隼人日大藤沢といった中堅どころも上位いじめを狙う。初の第1シード・金沢は公立勢筆頭格だ。
ノーシードでは藤沢翔陵藤嶺藤沢の両藤沢勢が面白い。どちらも好投手を抱え、ハマれば波乱は十分。
名将・土屋監督率いる星槎国際湘南湘南学院横浜創学館立花学園平塚学園も存在感を出したい。


*山梨

秋・春と決勝のカードが同じ。さらに言えばベスト4の顔触れも完全に一致と、今年は格付けの済んだ感も漂う。
3連覇を狙う山梨学院が春の覇者。垣越、星野ら充実の投手陣を吉田監督がどう繋いでくるかがカギになるか。
秋の覇者・東海大甲府も負けていない。継投が基本の投手陣をリードする捕手・山本の働きに注目したい。
秋・春と東海大甲府に食い下がった駿台甲府が3番手だが、6月に入っての監督交代劇と足並みが揃わない。
もう1つの4強・帝京三は秋・春と山梨学院にコールド負け。この力の差をどこまで埋めることができるか。
ここから先は力の差が開くか。日本航空甲府工日川あたりに一波乱起こしてほしいところだ。


<東海・北信越>


*静岡

秋春連覇の静岡が一歩リード。春、鈴木翔とコマの揃う投手陣に、リードオフマン・村松ら役者が揃う。
この王者を追いかけるのは東海大静岡翔洋常葉大菊川常葉大橘の3校が中心になりそうだ。
東海大静岡翔洋は元プロの原監督の下、春は常葉大の2校を蹴散らし準優勝。秋は2回戦敗退と波があるのが課題か。
常葉大菊川は監督が代わってもパワー野球は継続。常葉大橘は紅林、佐藤の1・2番コンビの活躍に期待だ。
昨年代表を争った藤枝明誠日大三島静岡市立掛川西知徳市沼津島田商ら中堅校もチャンスあり。
無名校にも好投手がいる。湖西の水野や星陵の川島レオナルドはハマれば上位を食う力を秘める。


*東愛知

2002年以降記念大会を除けば16年連続で代表は西愛知、さらにいえば名古屋勢に占められているのが愛知。
逆に言えば増枠の今年は東愛知勢にとっては千載一遇のチャンスでもあり、多士済々な面々が聖地を見据える。
本命は秋準優勝、春も8強の愛産大三河。練習試合で2日連続Wヘッダーの最後とはいえ、大阪桐蔭にも勝った。
2014年センバツで4強の経験もある豊川、力を付けてきた豊橋中央も共に春8強として追いかける存在。
秋4位の桜丘、その桜丘に春勝った安城、前回記念大会代表の大府、21世紀枠の経験がある豊橋工
昨夏の県大会4強の西尾東や古豪の成章時習館といったあたりも絡んでくる可能性は十分だ。


*西愛知

センバツではピリッとしなかったものの、春の東海を制した東邦を中心にした展開になりそう。
東海の初戦と準決勝は持ち味の打線が爆発。その打線が沈黙した決勝はエース・扇谷が完封と投打にハイレベル。
一方で対抗馬候補は混沌。実績面なら秋3位の中京大中京だが春はまさかのコールド負けで県2回戦止まり。
享栄愛工大名電といった私学4強の残り2校に加え、愛知啓成栄徳至学館も控える。
さらには、春の県大会で東邦を退けたや中京大中京を破り4強に躍進の西春も伍していける存在。
どこが東邦への挑戦権を獲得するか、あるいは寝首を掻くことができるかに焦点が集まりそうだ。


*岐阜

秀岳館(熊本)の指揮官として猛威を振るった鍛治舎監督の母校帰還。節目の大会を前に嵐の予感だ。
それでも本命は秋春連覇の中京学院大中京。センバツを僅差で逃した悔しさをバネに夏こそ文句なしといけるか。
そして鍛治舎監督就任の県岐阜商。秋、そして就任直後の春と中京に連敗したが、どこまで分析を進めているか。
名将対決に期待がかかるのは阪口監督の大垣日大。こちらも秋春と中京に連敗でまだ県岐阜商との対戦は無い。
力を付けてきた帝京大可児が春準優勝。実績十分の前述3校の争いに割って入ることは出来るか。
大垣西市岐阜商関商工岐阜各務野、100回皆勤の岐阜などが波乱を起こしたい。


*三重

実は地味に4年連続で夏も初戦突破と三重勢は今近年まれに見る充実ぶり。混戦の中抜けだしてくるのはどこか。
センバツ4強の三重はやはり定本ら投手陣がキー。小島監督の強攻野球とコピペ打撃投手にも注目。
秋・春準優勝のいなべ総合は春の東海も準優勝のシルバーコレクター。夏こそ頂点に立ちたい。
昨年代表の津田学園も春の覇者で連覇は射程圏内。秋8強、春3位の菰野もそれに続く存在だ。
津商は春に三重を撃破した勢いで3年ぶりの出場を、秋3位の松阪商は59年ぶりの出場を目指す。
宇治山田商海星四日市工といった実績ある学校が上位いじめに回りそうで波乱の予感も。


*新潟

大井監督勇退から鈴木新監督就任後も秋・春と連覇の日本文理が大本命。止める学校は現れるか。
エースは最速150キロを誇る鈴木。控えの新谷も経験は十分。指揮官の世代交代の成功をアピールできるか。
昨夏、そして秋と準優勝の中越、その中越を春に破った関根学園が対抗グループを形成。
中越は打力が持ち味。投手陣に不安があるだけにカバーできるか。関根学園は逆にディフェンスに自信アリ。
「文明時代」も最早昔の話か。新潟明訓は秋4位も春はまさかの初戦敗退。意地を見せたいところだが。
加茂暁星北越開志学園といった中堅私学、伝統校・新潟などの公立校の健闘にも期待。


*長野

春の覇者で北信越でも準優勝の佐久長聖が投打に抜きんでた存在か。エースの林に安定感がある。
春の県大会4試合47得点の打線も大きな武器。2012年以降隔年で甲子園に出場しており、今年は佐久長聖の年か。
春準優勝の上田西は横尾、昨年覇者の松商学園は直江と絶対のエースが君臨する学校が多いのも特徴。
春3位に食い込んだ松本深志は双子の小林兄弟の継投を武器に71年ぶりとなる夏の甲子園を目指す伏兵。
逆に秋の覇者・日本ウェルネスは春の地区大会で松商学園に完敗を喫し、出直しを図っているところ。
上位常連の松本第一、秋4位の長野日大、また名前が変わった松本国際(元・創造学園大付)らが追う。


*富山

センバツ出場の富山商、その富山商を春の県大会で破った高岡商。今年もこの2校が中心か。
富山商は春の大会でセンバツから選手を入れ替え試行錯誤を計る。エース沢田の計算が立つのが強み。
高岡商も甲子園を知るエース・山田がいる。春は本来の調子ではないだけにむしろ伸びしろがあるか。
打線が強みを発揮した方に凱歌が上がりそうだが、この富山を代表する名門2校に対抗するのはどこか。
春4強の高岡第一はNHKの解説でも知られた村本忠秀監督就任から2年。徐々に成果を上げつつある。
あの南砺福野も春4強で高岡商と接戦。富山国際大付富山第一新湊桜井なども追う。


*石川

センバツベスト8に2校を送り込み、活況を呈する石川の高校野球。この2校がそのまま引っ張る展開になりそうだ。
秋春覇者の星稜は春の北信越も制した。その中で1年生をメンバーに入れるなど新陳代謝も図っている。
日本航空石川は秋の北信越覇者。県では星稜に秋春連敗も、秋の北信越で勝っている。航空爆撃は炸裂するか。
この2校から先は力の差が開く。秋春4強の金沢学院も定期的に4強には顔を出すがその先がなかなか遠い。
久々の出場を目指す金沢は県4強で出場した地元開催の春の北信越で1勝。逆襲のきっかけに出来るか。
一方、遊学館は秋春と8強に残れず苦戦。金沢商小松津幡北陸学院らが隙をうかがう。


*福井

秋・春と共に決勝進出の坂井が安定感ではピカイチ。連覇と共に甲子園初勝利を狙う体勢は整った。
スタミナ抜群のエース左腕・帰山を中心にした守りの野球が持ち味。打線の迫力が増せば盤石か。
2番手格は福井工大福井か。坂井に秋・春と連敗も、昨秋就任の元大阪桐蔭コーチ・田中監督の手腕に期待。
秋に大躍進で優勝の金津は春も8強、しかも1点差敗退とフロックでないところを見せた。夏もかき回す。
ここから先は混戦模様。名門・福井商が私学連破で春準優勝。粘りの野球で5年ぶりの夏を見据える。
一昨年の代表・北陸に、甲子園まであと一歩が遠い啓新、さらに敦賀気比が横一線で追う。


<近畿>


*滋賀

センバツに3校の代表を送り込み、一般枠選考の2校は共に初戦突破と近年になく充実の滋賀勢。
だが、この3校ですんなり収まりそうにない。第4の学校が夏に名乗りを挙げる可能性も十分。
最有力は近江か。エース・林と4番の北村と投打の軸がしっかりしているのが最大の強み。
連覇を目指す彦根東もエース・増居の大車輪の活躍に期待がかかる。打線の援護が欲しい。
秋準V、春Vの比叡山も可能性十分。データ野球・膳所は春初戦敗退からの巻き返しを図る。
秋春4強の近江兄弟社をはじめ、滋賀学園綾羽八幡商なども逆転を狙う。


*京都

センバツ1勝の乙訓が府大会を秋春と連覇。押しも押されぬ大本命として進化の問われる夏の戦いに挑む。
右の川畑、左の富山のWエースは健在。2人の負担を軽くするためにも打線は好機を逃さず得点を重ねたい。
秋3位で春準優勝の立命館宇治が対抗か。2年生エース高木からの継投策がハマれば36年ぶりの復活も十分。
秋準優勝、春3位の京都翔英も面白い。2016年秋に急逝した浅井前監督の最後の教え子達が聖地を目指す。
東山福知山成美西城陽も追う。龍谷大平安は100回大会で甲子園100勝となるかどうか。
そして第1回優勝の鳥羽が秋8強。3年前の高校野球100年の節目の年も出場しており、その再現を狙う。


*北大阪

やはりセンバツ覇者の大阪桐蔭の春夏連覇が最大の焦点になりそうだが、分割されても一筋縄でいかないのが大阪。
選手層の厚さは今更語るまでもないか。1年時から期待されたNEO、藤原、柿木らの最後の戦いに注目したい。
打倒大阪桐蔭の旗振り役はやはり履正社になるか。秋は決勝で大敗だったが、その力の差をどこまで埋めたか。
春準優勝の関大北陽をはじめ、秋8強・春16強の箕面学園など中堅私立校も一発逆転を狙える学校は多い。
また、春は王者をあとアウト1つまで追い詰めた寝屋川のように、公立校も増枠のチャンスに燃えるところ。
秋・春とも3回戦敗退だが昨夏準優勝の大冠を筆頭に、池田なども一泡吹かせようと力を磨いている。


*南大阪

91回大会以降で南大阪から夏の甲子園に出たのは休部中のPL学園を含め3校。北高南低気味だがそれでも侮れない。
古豪復活を目指す一番手は春4強の大体大浪商。2002年センバツ以来の甲子園、この校名では初の夏を狙う。
近大付は前回記念大会の代表。今年も秋は3位につけており、こちらも十分射程圏内にいると言えるだろう。
古豪では43年ぶりの夏を狙う興国もいる。秋は4位、春は履正社を撃破と力のあるところを見せた。
2011年代表の東大阪大柏原、2015年代表の大阪偕星といった新興勢力も控えており、2度目の聖地をうかがう。
コンスタントに上位に食い込む大商大堺上宮太子、公立では大塚が今季は調子が良さそうだ。


*東兵庫

甲子園のおひざ元の阪神・神戸地区が振り分けられた東兵庫。公立・私立入り乱れての混戦模様だ。
春の県大会準優勝の滝川二は3年ぶりの復活を目指す。春の近畿でもセンバツ組の乙訓(京都)を撃破した。
連覇を狙うのは神戸国際大付。秋は県大会初戦で敗退、春も16強止まりだが決して軽視できない。
公立校では2年ぶりの代表を狙う市尼崎が秋春とも4強入りと安定感があり、最有力候補といえそう。
対して、名門の報徳学園は秋・春とも振るわない。小園をはじめ個々の能力は高いのだが……
関西学院神港学園市西宮須磨翔風育英神戸弘陵なども一団となって追走だ。


*西兵庫

西兵庫は公立の2校が雌雄を決する展開になりそうだが、風穴を開けてくる学校は果たしてあるか。
秋の県大会優勝、春も準優勝の明石商は2016センバツでの活躍も記憶に新しい。悲願の夏初出場を目指す。
対するは2013年に初出場初勝利を挙げた西脇工。秋・春共に明石商に敗れたが点差は小さく差はほとんどない。
但丹地区からは三田学園三田松聖の三田勢が頂点をうかがう。三田学園はセンバツ4回出場の古豪だ。
淡路島からは21世紀枠経験校の洲本と秋8強、春も明石商に競った淡路三原が大会を盛り上げそう。
一方で、西播地区は本来引っ張るはずの東洋大姫路が春の地区初戦コールド負けで厳しい。逆襲はあるか。


*奈良

秋春と県内を圧倒的な力で制した智弁学園。秋春の県大会12試合で134得点、12失点と圧巻の数字を残す。
投げる方は伊原、川釣。打つ方もセンバツの劇場が記憶に新しい左向ら役者が随所に揃っている。大本命だ。
秋春と準優勝だったのは高田商だが、秋は13点差、春も15点差と一方的な展開に。意地を見せられるか。
連覇を狙う天理も苦しい。秋は高田商に競り負け、春は智弁に5回コールド負けと今年は少々影が薄い。
その天理を秋に破って3位の法隆寺国際や春4強入りの橿原学院などもいるが、智弁との力の差は歴然か。
奈良大付大和広陵といった中堅校もパンチを欠く状況。智弁一強体制を崩す学校は現れるか。


*和歌山

センバツ準優勝で県内を4季連続で制している智弁和歌山がもちろん本命。他校が付け入る隙をうかがう。
文元、林を中心に神先、黒川らが脇を固める打線は近年でも屈指の充実ぶり。平田ら投手陣の踏ん張りがカギだ。
それでも、昨夏から3季続けて決勝戦は2点差以内。打倒・智弁に照準を合わせてくるライバルは侮れない。
まずは春準優勝の市和歌山。秋の地区大会敗退から立て直し、春の決勝では智弁に先制パンチも浴びせた。
秋準優勝の分校の雄・日高中津、秋4強で春8強の和歌山東、さらに初芝橋本などが後ろに続く。
秋3位の箕島や、秋に市和歌山を食った和歌山南陵もジャイアントキリングに照準を合わせる。


<中国・四国>


*岡山

ここ6年の代表校が全て異なる戦国時代。とはいえ、夏の甲子園は初戦5連敗中。閉塞感を打破する学校はどこか。
安定感は倉敷商が随一。エース・小引が試合を作り、球に力のある引地が締める必勝の展開を持っている。
センバツ出場で連覇を狙うおかやま山陽だが、秋3位で春8強と本来なら中団グループの位置と言えそう。
秋春4強・創志学園、春準優勝・関西、秋優勝・岡山学芸館と近年の代表校はどこも拮抗している。
伝統校の興譲館岡山理大付、さらには玉野光南も後方に控えやはり今年も戦国模様になりそうだ。
岡山城東岡山商大付、古豪の倉敷工らも一皮むければこの争いに加われそうで全く読めない。


*広島

秋と春で8強が総入れ替えという空前の混戦模様。しかもその中に昨夏全国準優勝の広陵の名前は無い。
春の覇者は投手力に定評のある広島新庄。今年は絶対のエースこそいない代わりに攻撃力が高めだ。
春準優勝の西条農は競り合いに強い。秋覇者の盈進にセンバツ組の瀬戸内は夏ノーシード。
その盈進、瀬戸内を連破した市呉も実力校。夏に強い如水館、秋躍進の国際学院も面白い。
尾道商高陽東呉港広島工大高呉工福山工など伏兵は挙げればきりがない。
秋に広島新庄撃破の広陵には辛くも存在感があるが、名門・広島商は不祥事で出遅れと厳しい局面だ。


*鳥取

平成最後の夏の甲子園。このままでは平成の間「2勝の壁」を越えることなく終わってしまうだけに奮起に期待。
連覇を狙う米子松蔭は秋の覇者。春はタイブレークで敗れ8強止まりも安定感は随一といえそう。
堅守で春を制した八頭ちゃんは4年ぶりの復活を狙う。4年前は甲子園で1勝という点も期待感が持てる。
秋準優勝の鳥取城北に春準優勝の米子北には波があるものの、勢いに乗れば頂点に立つ力を持つ。
「山陰の早慶戦」として名高い米子東鳥取西のライバル対決。今季は米子東の方に分があるか。
秋春4強の鳥取商をはじめ、米子工など後続はほぼ横一線。ダークホースは現れるか。


*島根

夏の甲子園で5年連続初戦敗退中。この悪い流れを打破するべく聖地にコマを進めるのはどこになるのか。
わずかに抜けているのは秋の覇者・開星と春の覇者・石見智翠館の2校。対戦は1勝1敗の五分だ。
どちらも打線の破壊力が特徴であり、投手陣の踏ん張りが勝敗のカギを握ることになってきそうだ。
秋初戦敗退から春準優勝と持ち直した立正大淞南も力は遜色ない。こちらは守りと足でチャンスを狙う。
100回皆勤で入場行進参加が決まっている大社が秋春8強。実力で入場行進を掴み取ることが出来るか。
その他、益田東大東平田などが上位校にワンパンチ喰らわせることが出来るかに期待だ。


*山口

威勢のよさが聖地では影を潜めてしまうとはいえ、その経験値から下関国際がやはり本命になる。
初出場だった昨年からのレギュラーが大量に残っている。緻密な試合運びが出来るようになれば盤石だ。
後続集団も安定感こそ欠くが決して王者との力の差は大きくない。まずは春の中国4強の宇部鴻城
春の中国は強打を武器に1勝。昨夏から公式戦での対戦3連敗中という下関国際打倒のカギは投手陣か。
春を制した宇部工や秋春4強入りの早鞆、秋準優勝・高川学園も甲子園は射程圏内か。
伝統校では宇部商が秋春共に宇部鴻城に2点差と食い下がった。一皮むければ波乱の立役者になれる。


*香川

2016年センバツの高松商の準優勝、昨夏のアルティメットクラッシュ三本松のベスト8への躍進。
にわかに存在感を取り戻しつつある香川勢にあって、今年新風を吹かせそうなのが大手前高松
冬に取り組んだ打撃強化が実を結び春の四国優勝。その勢いで勝負の夏に挑む。水物の打線は機能するか。
センバツ組の英明は秋春で大手前高松と1勝1敗。春温存のエース・黒河の働き次第になりそうだ。
高松商は秋春4強と安定感アリ。春準優勝のドゥン・寒川に秋勝っている丸亀城西も面白い。
秋4位の尽誠学園や秋春8強の丸亀に加え、今季いまひとつの三本松の復調があれば盛り上がるが。


*徳島

秋春連覇の鳴門が本命。31校参加予定ということもあり、第1シードとして唯一1試合少ないのも好材料。
2年生エースの左腕・西野をはじめ計算できる投手も多いのは夏の暑さを考えてもプラスに働きそうだ。
秋春4強と安定感があるのは昨夏代表の鳴門渦潮。甲子園を経験したメンバーの働きがカギになるか。
ここから先は混戦。秋準優勝の生光学園は中高一貫で育てた主力が初の甲子園へと導けるか。
春準優勝の小松島は秋初戦敗退が響いてノーシード。組み合わせ抽選の結果が大会の行方を変えそう。
城東富岡西城南徳島商池田なども力は拮抗。どこが混戦を抜け出してくるか。


*愛媛

センバツ組の松山聖陵も県内では新興勢力だが、それ以上の新興勢力が出現。聖カタリナがそれだ。
創部3年目で春の四国準優勝。地元出身の越智監督は県外で実績を積んでの帰還でその采配に注目したい。
松山聖陵は大型右腕の土居の出来次第。土居が投げなかった春の聖カタリナ戦は大敗しただけに尚更だ。
これら2校以前の新興勢力だった済美も秋4位、春準優勝と前述の2校に続く存在。夏の連覇を狙う。
秋の覇者・西条をはじめ、宇和島東新田今治西とまだまだ実力校はひしめく。
伝統校の松山商の意地も見たいところだが、新旧の争いが激化するかどうかは古豪の頑張り次第だ。


*高知

今年も大本命はやはり明徳義塾。投の市川、打の谷合と軸は不動。春は戦力の底上げに注力した。
とりわけ、センバツでは半ば市川と心中した感のある投手陣は服部、林田などの奮起に期待がかかるところ。
対抗馬のセンバツ組・高知と、12年聖地から遠ざかる高知商も明徳に食い下がる力は十分。
春の県大会では高知が2点差、高知商も1点差と健闘。勝負強い明徳を超えるためにさらなるレベルアップが欲しい。
さらに中村土佐宿毛などが続くが、上位3校との力の差は大きくここからの波乱は厳しいか。
明徳のV9なるかどうか。100回記念大会の焦点はほぼここに絞られたと言ってもいいだろう。


<九州>


*北福岡

初めて記念大会での分割実施が決まった福岡。記念すべきその最初の代表になるのは果たしてどこになるのか。
まずは連覇を狙うセンバツ出場の東筑。「石田伝説」が注目されるが、2番手の林にも一定の目途が立ってきた。
その東筑不在の春の大会を制したのは伝統校の小倉。不祥事で九州大会辞退と水を差したが秋も4強と力はある。
公立2校が抜け出しかかっているが、私立も九州国際大付東筑紫学園が待ったをかけられる存在。
北九州市内の中堅校が熱い。春準優勝の八幡を筆頭に自由ケ丘折尾愛真真颯館星琳が追う。
北九州市以外では東海大福岡飯塚といったあたりも控えており、初の分割開催は混戦となりそうだ。


*南福岡

春の4強は全て前年王者の東筑が不在だったにもかかわらず北福岡勢に独占されてしまった。存在感を取り戻したい。
秋の実績なら準優勝の筑陽学園や4強の東福岡がいるが、春は16強止まりと安定感には欠く状況。
春8強入りの九産大九州九産大九産の両九産大の系列校(兄弟校ではない)がその後を追いかける。
福岡工大城東久留米商春日も南部大会では上位常連。一皮むければ聖地にも手が届く存在だ。
伝統校の福岡が春8強入りと健闘。県内で「御三家」の一角とも称される進学校が増枠のチャンスを掴めるか。
一方、福岡大大濠は秋春とも3回戦敗退とピリッとしない。ここが復調すればさらに活気づくことになるのだが……


*佐賀

21世紀枠で出場したセンバツで大阪桐蔭にコテンパンにやられてしまった伊万里だが、春の九州では1勝。
敗れこそしたものの、全国区の明豊(大分)も土俵際まで追い詰めるなど夏に聖地に帰ってくる可能性は十分だ。
その伊万里に秋、そしてNHK杯で連勝の佐賀学園も実績と安定感は十分。打線の破壊力が増せば面白くなる。
コンスタントに上位に食い込む唐津商に、10年ぶりの聖地帰還を狙う佐賀商といった公立勢も強い。
私学勢を見るとNHK杯を制した龍谷に勢いがある。2年前は準決勝を不祥事で辞退。禊ぎの進撃となるか。
さらには今春初めて県を制した東明館といった新興勢力もいる。新旧公私入り混じった激戦を制するのはどこか。


*長崎

神宮準優勝、センバツ8強の創成館がわずかに抜けているが後続は混戦。切磋琢磨の中で伸びる学校もあるか。
創成館の武器はコマの揃った投手陣。お家芸の継投が機能すれば的を絞るのは困難。打線の援護があれば盤石か。
春の県を制した長崎総科大付は冬に鍛えた打線に自信。春の決勝では最大8点差をひっくり返しての戴冠だった。
長崎商は秋春NHK杯全て4強以上と安定感抜群。伝統の守備の良さでロースコアという自分たちの土俵に持ち込む。
連覇を狙う波佐見も春準優勝と実力に遜色はなく、NHK杯で創成館に秋の雪辱を果たした海星も試合巧者だ。
さらには長崎日大佐世保実小浜長崎南山といった伏兵も牙を研いでおり決して気が抜けない。


*大分

2016年秋以降、5季連続で県を制している昨夏全国ベスト8の明豊が投打に抜きんでており最有力候補だ。
昨年から主軸を務める濱田はプロ注の好打者。実は夏の連覇が無い明豊だが、ジンクスを打ち破るか。
この王者を追う顔触れは混戦。秋、春、そして5月の県選手権と大会の度に上位がコロコロ入れ替わるからだ。
秋準優勝の鶴崎工は明豊を2点差まで追い詰めた。古豪・佐伯鶴城は県選手権で明豊に勝利し自信をつける。
秋春8強で県選手権4強と安定感のある藤蔭も一皮むければ。春準優勝の杵築も力のある存在。
さらには津久見日本文理大付三重総合竹田楊志館日田林工などが一団で追う。


*熊本

秋・春共に決勝のカードが同じ。今年は文徳九州学院の両雄が先頭に立って引っ張る展開になった。
秋春と連覇した文徳は、県内屈指のスラッガー・萩尾に注目。定期的に好素材を輩出する火の国で今年の筆頭格だ。
素材では九州学院も負けていない。木村、工藤、川野といった面々に繋がりが出れば文徳相手に三度目の正直もある。
指揮官交代の秀岳館だが秋春と4強はきっちりキープし、対抗馬の位置は確保。今年は後方から頂点を狙う。
5月のRKK旗を制した有明やNHK杯優勝の球磨工に準優勝の城北も隙あらば頂点を掻っ攫う力はある。
八代東熊本国府東海大星翔熊本商など中堅どころの頑張り次第でさらに盛り上がりそうだ。


*宮崎

センバツに富島延岡学園の2校を送り込んだ宮崎。ここに昨夏代表の聖心ウルスラを加えた三つ巴か。
勢いがあるのは前哨戦となる6月の県選手権を制した延岡学園か。センバツで喫した逆転負けの悔しさを晴らしたい。
一方で富島は県選手権で県大会初戦敗退。聖地での貴重な経験を武器に厳しくなったマークを跳ね除けられるか。
聖心ウルスラはやはり大黒柱・戸郷の出来次第になりそうだ。宮崎に長らく続く連覇のジンクスを打ち破れるか。
追いかけるのは春準優勝の日南学園を筆頭に、宮崎日大都城東日章学園などが横一線。
県選手権では地区大会で聖心ウルスラを延岡星雲が破るなど、これ以外の学校が波乱を起こす余地も十分だ。


*鹿児島

絶対的本命不在の混戦模様。名門2校が引っ張りそうだが、波乱の余地は十分に残っていそうだ。
春準優勝の樟南。大黒柱のエース・松本は甲子園の経験こそ無いもののプロも注目する好サウスポーだ。
秋準優勝だったのは鹿児島実。前哨戦ともいえるNHK杯では樟南を撃破するなどがっぷり四つに組む力がある。
春は県を制したれいめい。速球派の松江と素材がいい打撃陣が噛み合えば夏も頂点を狙う力がある。
大隅半島勢の鹿屋中央尚志館、走塁術の大島、NHKで躍進の川内も大物を食える力は持っている。
一方で、連覇を狙うはずだった神村学園は春季大会中の不祥事発覚で直前まで対外試合禁止と出遅れは必至だ。


*沖縄

センバツに代表を送り込むことの出来なかった沖縄勢だが、ここに来て新しい風が吹き荒れそうな予感だ。
野球専攻のスポーツコースを持つKBC学園未来沖縄が創部4年目で春の県大会を制してみせたのだ。
元々創部2年目の一昨年秋に1年生大会を制した世代が最上級生に。この春は強豪を立て続けに破り、主役に躍り出た。
未来沖縄の後塵を拝したが、秋の決勝を争った興南沖縄尚学の二大巨頭も実力に遜色なし。
連覇を狙う興南は昨年のエース・宮城が残っている。沖縄尚学はエースで主軸の知念の働きがカギを握るか。
沖縄尚学を破って春3位のコザ、古豪復活を期す沖縄水産、近年上位常連の美来工科などが逆転を狙う。


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2018年07月02日(月) 00:55:17 Modified by tsurai_desu




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