最終更新: metabodepon 2011年06月12日(日) 01:05:26履歴
鋼のように逞しい身体。火傷するような楔。すべてを奪われるような彼との夜に、何もかも捨てて溺れたい・・・・・・。ナイトクラブの歌姫ヴィヴィアンの恋人はマーティーン−−シカゴの街で恐れられるマフィアのボス。命を賭けて愛し合った、最高の恋。そんな彼女が迎えた人生の岐路はレコードデビューのオファー! 条件は恋人と別れること。選ぶのは歌手としての成功? それとも・・・・・・。 (ティアラ文庫HP)
※上記の紹介文は、背表紙の紹介文をそのまま載せています。『火傷するような楔』の「楔」ですが、これは「くさび」なので意味が通じないかと思います。たぶん「契」(ちぎり)の誤植であろうと思われます。
書籍の冒頭に掲載されている「メインキャスト」のページをそのままご紹介します。
マーティーン
シカゴに君臨するアイリッシュ・マフィアのボス。アイルランド貴族の末裔。
ヴィヴィアン
クロスロード財閥の令嬢。修道院の聖歌隊の一員。奇跡のような歌声を持つ。
トム
マーティーンの部下のギャング。
ロン
フーダーレンの部下。少林拳の達人。
フーダーレン
マーティーンと敵対するチャイニーズ・マフィアのボス。
ドロシィ
マーティーンが経営するナイトクラブの歌姫。
ロドリゲス
先見性に富んだ芸能エージェンシー。
マーティーン
シカゴに君臨するアイリッシュ・マフィアのボス。アイルランド貴族の末裔。
ヴィヴィアン
クロスロード財閥の令嬢。修道院の聖歌隊の一員。奇跡のような歌声を持つ。
トム
マーティーンの部下のギャング。
ロン
フーダーレンの部下。少林拳の達人。
フーダーレン
マーティーンと敵対するチャイニーズ・マフィアのボス。
ドロシィ
マーティーンが経営するナイトクラブの歌姫。
ロドリゲス
先見性に富んだ芸能エージェンシー。
ティアラ文庫の前作、「王子が恋した女神姫〜薔薇と陰謀の舞踏会〜」(以下「女神姫」と略します)から2年、満を持して2作目の登場です。
「女神姫」は、プロットの厚みから鑑みると紙面の厚みが足りなかったですね。わかつきひかるさんは「女神姫」を執筆される際、文章をぎりぎりまで切っていったと思われますが、その結果細部を見落とさないようにしないとプロットの厚みに気づきにくい作品になったかと思います。僕にとっては、わかつきひかるさんの小説で2度読みしないとプロットを読解できない唯一の作品でした。(かわりにそのプロットを理解したときには、身震いする感があったのですが・・・)
とはいえ、ティアラ文庫はエンターテイメント性が重要だと思いますので、あまり難解なのもよくありませんね。
そこで、毎日かかさずティアラ文庫読者の感想ブログなどをチェックして、常々読者の嗜好を理解し作品をそれに合わせようと努力しているティアラ文庫のM編集(注)は、次の課題をわかつきひかるさんに出したのでした。
(注)カオスの欠片を集めて再構成するとこういった姿が浮かんでくるのです。推測ですけど
1.ジェットコースターストーリーでもいいけど、心情変化をていねいに書いて読者をおいてきぼりにしないこと。
2.官能シーンを女性向けにすること。
3.男性を格好良く魅力的に書くこと。
(あとがきより)
課題1については、とてもわかりやすい展開でよかったと思います。
まあ、マフィアといえば・・・僕は「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」を思い浮かべてしまうのですが、ああいった凄惨さはなくて、わりと抗争も淡白に終わります。マフィアのそういった抗争を期待される向きには、合わないのかもしれませんが、そういった展開は「ティアラ文庫」にはふさわしくないなと思いますから、僕はこれでいいと感じています。
このストーリーは、とてもわかりやすい夢溢れるシンデレラストーリーです。
ヴィヴィアンは、全部を望み、全部を手に入れるのです。
不幸があっても悲しみに暮れるのではなく、すぱっと切り替えて前へすすむ。う〜ん、ヴィヴィアンのモデルってわかつきひかるさん本人なんじゃ?
さて、課題2、3については、僕は、男性ですのでよくわからないのです。いや語弊がありますね。
僕は、男性ですので、課題2、3の評価をしたところで、本来の読者である女性の評価でないから意味がないと思います。
前作の「女神姫」の感想をこのWikiにまとめる際、女性ものの評価がとんちんかんなものになってはいけないと思いました。そこで他のティアラ文庫の作品も多数読んで、自分の感想と他の方のブログ、特に女性の感想と比較して、どういった感性差があるか自分なりに理解しようとしたのですね。その結果、ストーリーの評価はわりと一致することが多いのですが、官能シーンに対する評価は男女の感性差が大きいとか、男性キャラの格好良さの感覚は男女間で(というより僕の評価と女性読者の評価は)全く異なるとか、それはわかりました。
そんなわけで男性の僕としては控えめに申し上げます。でも今回の「マフィアに捧げるラブソング」は、課題2と3もよかったのではないかと思っています。
官能シーンは、全部で4回。冒頭にキスシーンが1回。
ティアラ文庫は、エロ多めの方が売れるという法則がある(笑)と思っていますが、回数的にはちょうどいいのではないでしょうか。
また、表現も男性にはちょっと物足りないかな。つまりどぎつさはなくて、女性うけするのではないか、そう思っています。
さて、ヒロインのヴィヴィアンは、歌姫なのですが、コロラトゥーラ・ソプラノとされています。
ソプラノというのは、高音域女声なのですが、いくつか種類があります。Wikipediaには、レッジェーロ、コロラトゥーラ、リリコ、リリコ・スピント、ドラマティコの6つが列挙されていました。僕は、リリコ、リリコ・スピント、ドラマティコの歌手は聞いたことがあるのですが、コロラトゥーラ・ソプラノの歌手は聞いたことがなくて、ちょっとイメージがつきにくかったので、調べてみることにしました。
(プッチーニ作曲:オペラ「ジャンニ・スキッキ」より:アリア「私のお父さん」"O mio babbino caro")
上のは、ディアナ・ダムラウさんですが、ヴィヴィアンのイメージとは違うかな?(それでも一番近そうなのを選んだのですけどね)
こっちのはどうでしょう。ナタリー・デセイさんです。
(モーツァルト作曲:オペラ「魔笛」より:アリア「復讐の炎は地獄のように我が心に燃え」"Der Hölle Rache kocht in meinem Herzen")
ジャズのコロラトゥーラ・ソプラノのは見つけられなかったので、もしイメージに近いものがあれば、ぜひ掲示板に〜!
格闘技は(ヘタレの軟弱男ゆえ)よくしりません。カラリーパヤットという格闘技、初めて知りました。
このような格闘技らしいです。
最後に・・・
わかつきひかるさんのブログに次の記事が投稿されましたね。
ティアラ文庫「王子が恋した女神姫」2刷しました。
これによると、ティアラ文庫の3冊目が決定したようです。めでたいことです。
それもこの「マフィアに捧げるサブソング」の評価が高かったからだと思います。よい作品でした。
きっと今頃は、ネットでの意見の収集に余念のないティアラ文庫のM編集が、「わかつきひかる」さんのライトノベル新作の評判などをチェックしながら、次のティアラ文庫作品の要望点などを考えているところなのでしょう。がんばってください。わかつきひかるさん&M編集。
(今度はファンタジーなのかな? >願望まじりの推測です)
「女神姫」は、プロットの厚みから鑑みると紙面の厚みが足りなかったですね。わかつきひかるさんは「女神姫」を執筆される際、文章をぎりぎりまで切っていったと思われますが、その結果細部を見落とさないようにしないとプロットの厚みに気づきにくい作品になったかと思います。僕にとっては、わかつきひかるさんの小説で2度読みしないとプロットを読解できない唯一の作品でした。(かわりにそのプロットを理解したときには、身震いする感があったのですが・・・)
とはいえ、ティアラ文庫はエンターテイメント性が重要だと思いますので、あまり難解なのもよくありませんね。
そこで、毎日かかさずティアラ文庫読者の感想ブログなどをチェックして、常々読者の嗜好を理解し作品をそれに合わせようと努力しているティアラ文庫のM編集(注)は、次の課題をわかつきひかるさんに出したのでした。
(注)カオスの欠片を集めて再構成するとこういった姿が浮かんでくるのです。推測ですけど
1.ジェットコースターストーリーでもいいけど、心情変化をていねいに書いて読者をおいてきぼりにしないこと。
2.官能シーンを女性向けにすること。
3.男性を格好良く魅力的に書くこと。
(あとがきより)
課題1については、とてもわかりやすい展開でよかったと思います。
まあ、マフィアといえば・・・僕は「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」を思い浮かべてしまうのですが、ああいった凄惨さはなくて、わりと抗争も淡白に終わります。マフィアのそういった抗争を期待される向きには、合わないのかもしれませんが、そういった展開は「ティアラ文庫」にはふさわしくないなと思いますから、僕はこれでいいと感じています。
このストーリーは、とてもわかりやすい夢溢れるシンデレラストーリーです。
ヴィヴィアンは、全部を望み、全部を手に入れるのです。
不幸があっても悲しみに暮れるのではなく、すぱっと切り替えて前へすすむ。う〜ん、ヴィヴィアンのモデルってわかつきひかるさん本人なんじゃ?
さて、課題2、3については、僕は、男性ですのでよくわからないのです。いや語弊がありますね。
僕は、男性ですので、課題2、3の評価をしたところで、本来の読者である女性の評価でないから意味がないと思います。
前作の「女神姫」の感想をこのWikiにまとめる際、女性ものの評価がとんちんかんなものになってはいけないと思いました。そこで他のティアラ文庫の作品も多数読んで、自分の感想と他の方のブログ、特に女性の感想と比較して、どういった感性差があるか自分なりに理解しようとしたのですね。その結果、ストーリーの評価はわりと一致することが多いのですが、官能シーンに対する評価は男女の感性差が大きいとか、男性キャラの格好良さの感覚は男女間で(というより僕の評価と女性読者の評価は)全く異なるとか、それはわかりました。
(独白)こんなのクソ男じゃんって思うキャラが女性読者の評価が高かったりとか、なかなかカッコいいと僕が思うと「萌えねぇ〜」みたいな評価だったり、そんな感じでかなり凹みました。
そんなわけで男性の僕としては控えめに申し上げます。でも今回の「マフィアに捧げるラブソング」は、課題2と3もよかったのではないかと思っています。
官能シーンは、全部で4回。冒頭にキスシーンが1回。
ティアラ文庫は、エロ多めの方が売れるという法則がある(笑)と思っていますが、回数的にはちょうどいいのではないでしょうか。
また、表現も男性にはちょっと物足りないかな。つまりどぎつさはなくて、女性うけするのではないか、そう思っています。
さて、ヒロインのヴィヴィアンは、歌姫なのですが、コロラトゥーラ・ソプラノとされています。
ソプラノというのは、高音域女声なのですが、いくつか種類があります。Wikipediaには、レッジェーロ、コロラトゥーラ、リリコ、リリコ・スピント、ドラマティコの6つが列挙されていました。僕は、リリコ、リリコ・スピント、ドラマティコの歌手は聞いたことがあるのですが、コロラトゥーラ・ソプラノの歌手は聞いたことがなくて、ちょっとイメージがつきにくかったので、調べてみることにしました。
(プッチーニ作曲:オペラ「ジャンニ・スキッキ」より:アリア「私のお父さん」"O mio babbino caro")
上のは、ディアナ・ダムラウさんですが、ヴィヴィアンのイメージとは違うかな?(それでも一番近そうなのを選んだのですけどね)
こっちのはどうでしょう。ナタリー・デセイさんです。
(モーツァルト作曲:オペラ「魔笛」より:アリア「復讐の炎は地獄のように我が心に燃え」"Der Hölle Rache kocht in meinem Herzen")
ジャズのコロラトゥーラ・ソプラノのは見つけられなかったので、もしイメージに近いものがあれば、ぜひ掲示板に〜!
格闘技は(ヘタレの軟弱男ゆえ)よくしりません。カラリーパヤットという格闘技、初めて知りました。
このような格闘技らしいです。
最後に・・・
わかつきひかるさんのブログに次の記事が投稿されましたね。
ティアラ文庫「王子が恋した女神姫」2刷しました。
これによると、ティアラ文庫の3冊目が決定したようです。めでたいことです。
それもこの「マフィアに捧げるサブソング」の評価が高かったからだと思います。よい作品でした。
きっと今頃は、ネットでの意見の収集に余念のないティアラ文庫のM編集が、「わかつきひかる」さんのライトノベル新作の評判などをチェックしながら、次のティアラ文庫作品の要望点などを考えているところなのでしょう。がんばってください。わかつきひかるさん&M編集。
(今度はファンタジーなのかな? >願望まじりの推測です)
タグ
コメントをかく