ジュブナイルポルノ作家「わかつきひかる」さんを、「めたぼdeぽん」が個人的に応援するWikiです。「わかつきひかる」さんご本人をはじめ各出版社とは一切関係はありません。


「ラッキーメイド天くん〜お嬢様学校へ行こう!〜」 (HJ文庫)

著者:わかつきひかる 挿絵:里海ひなこ 出版社:ホビージャパン 発行日:2010年4月1日






本の紹介(公式)

幸運の遺伝子を持つ少年と噂の大黒天は、借金1億円のカタに伊集院千早の専属メイドとして働いていた。その仕事の一環で、千早の護衛を兼ねてSAとして日本有数のお金持ち女子高に通うことに。そんな折、SAたちが力を競う、SAトーナメントが開催される。賞金は1億円! 優勝すれば借金を返して千早にプロポーズできる! と意気込む天だが……。 (HJ文庫) (ちょこっと立ち読み)



主な登場人物

大黒天(おおぐろあまね)
伊集院千早(いじゅういんちはや)



感想

お手軽に読めるラブコメ。ライトノベルのよさってそういうところにあるのではないでしょうか。
特に、「肌色路線」のラブコメは、難しいストーリーは禁物ですよね。でも、ちょっとなにかエッセンスが欲しいのではないでしょうか。

この作品は・・・
「わかつきひかる」さんファンならば、「わかるきひかる」さんの好きなもののオンパレードな作品なので、にやにやしながら読めるでしょう。

  • 好きなものその1=特撮(天くんの父親に関する回想シーン p.101)
壊れたおもちゃの新幹線を改造して作ったものは・・・ 特撮ヒーロータイムの合体変形ロボでした〜
いやあ、特撮がお好きなのは、ブログを読んでいたらよくわかりますよね。最近でも、こんな投稿や、こんな投稿や、こんな投稿や、こんな投稿もありましたしね。

  • 好きなものその2=お花、フラワーアレンジメント(スクールアテンダントトーナメント p.169)
いやあ、ついにライトノベルでフラワーアレンジメントを書くことができたんですね。「習い事の功罪。」にこんなことを書いていましたものね。
マーケットの狭いジュブナイルポルノでは、お嬢様属性としての華道少女とか、大和撫子属性としての茶道娘しか書けませんが、ライトノベルだと書けるかもしれない。 「ライトノベルの読者さんは華道なんて興味が無いから売れません」「専門分野を書くと、作者さんがあれこれ書きたくなっちゃって、読者さんおいてきぼりの作品が出来る場合が多いんですよ」「わかつきさんのウリが何かもう一度考えてください」と編集に言われてなかなかゴーが出ませんが、いつか華道物書きたいな。
ラウンド型のフラワーアレンジは、どうやって作るのか、なんとなくわかったような気がします。

  • 好きなものその3=少林寺拳法(スクールアテンダントトーナメント p.212)
小説の中では、伊賀流忍法になっているんですけどね。運歩とかは、やはりこれは少林寺拳法なんじゃなかろうかと思うわけです。突きに対する防御法とかもそうですね。


それから・・・
公式ブログとか、あとがきにはそのような記述はなかったと思いますが、ボーンチャイナの茶器に関しては、わりとお詳しそうですよね。
オールドノリタケとかは、なかなか渋い趣味だと思います。オールドノリタケについてはこちらのサイトを参考にしてください。和のテイストのある洋食器なんですよ。和食にもあうと僕は思います。

物語の半分は、スクールアテンダントトーナメントの話題なわけなんですが、競技内容がこうですからね。小説の中では、ユキさんが優勝しましたけど、実際にこんなトーナメントを開いたら、きっと「わかつきひかる」さんが優勝するんじゃないかと僕は確信しています。

この作品は、なにか吹っ切れた感があるんですよね。伸びやかな感じとでもいうのでしょうか。
適度なお色気(あ、これもわかつきひかるさんの好きなものでしたね)と、ご自身が自信をもっていることをふんだんにとりいれたこの作品、シリーズが終わってしまうのはちょっぴり残念ではありますが、ハッピーエンドで大団円、なんとも幸せな終わり方だったと思います。

僕は、この作品で、わかつきひかるさんは肌色路線のライトノベルの本質を掴んだ、もとい方法論を自分自身のものにした、そんな感想を持ちました。
だから、ここで一度仕切り直す。よくわかります。新シリーズに期待です。



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