・占い系無口さん
何やってんだかよくわからない部活の代名詞、如何にも怪しげなオカルト研究会だが、副会長の
占いだけは恐ろしいほどよくあたる。
という評判なので、占ってもらうことにした。件の副部長・砂原詩織と西村進一郎とは、実は
同じ小学校出身の幼なじみだったりするのである。中学高校は別だったのだが、大学で再会したのだ。
「一回三百円だっけ」
「ぇ……………ぇ、えぇぇっ」
放課後暇になったので行ってみると、小銭と顔とを見比べて驚かれた。なんでだ。
「ほら早くやれ早くそれ早く」
「あ…………は、はぃ……」
ちゃらちゃらと小銭を受け取り(収入は部費の足しにしているそうだ)、戸惑いがちに返事を
する。
しばらく待つと、はじまった。
「……………………ぃ」
「い?」
「いっ……いいことが……あると、思います」
「ぉぉぅ」
結果は悪くないようだ。
「具体的には? には?」
「ぇぅっ…………そ、それは……」
いいよどんだが、少しすると決心したように言う。
「……お、おんなのこに、好かれる、と」
何という幸運。
「誰、とかわかる?」
「……ゎ……わたし……」
「ほー、そうか。砂原が。そっか………………ん?」
「………………」
「え?」
「……その……も、貰って、くれますか………………?」
「へ?」
作者 5-630
占いだけは恐ろしいほどよくあたる。
という評判なので、占ってもらうことにした。件の副部長・砂原詩織と西村進一郎とは、実は
同じ小学校出身の幼なじみだったりするのである。中学高校は別だったのだが、大学で再会したのだ。
「一回三百円だっけ」
「ぇ……………ぇ、えぇぇっ」
放課後暇になったので行ってみると、小銭と顔とを見比べて驚かれた。なんでだ。
「ほら早くやれ早くそれ早く」
「あ…………は、はぃ……」
ちゃらちゃらと小銭を受け取り(収入は部費の足しにしているそうだ)、戸惑いがちに返事を
する。
しばらく待つと、はじまった。
「……………………ぃ」
「い?」
「いっ……いいことが……あると、思います」
「ぉぉぅ」
結果は悪くないようだ。
「具体的には? には?」
「ぇぅっ…………そ、それは……」
いいよどんだが、少しすると決心したように言う。
「……お、おんなのこに、好かれる、と」
何という幸運。
「誰、とかわかる?」
「……ゎ……わたし……」
「ほー、そうか。砂原が。そっか………………ん?」
「………………」
「え?」
「……その……も、貰って、くれますか………………?」
「へ?」
作者 5-630
2008年09月25日(木) 21:44:41 Modified by n18_168