Wiki内検索
一覧
連絡事項
09/06/10
ふみお氏の一身上の都合により、氏のSSはまとめから削除されました
あしからずご了承ください
最近更新したページ
最新コメント
FrontPage by 10月22日に更新したひと
SS一覧 by ヘタレS
6-548 by るんるん
FrontPage by 管理人
FrontPage by 7-139
タグ
(´・ω・) 1-108 1-130 1-180 1-194 1-213 1-24 1-247 1-286 1-311 1-32 1-362 1-379 1-46 1-486 1-517 1-639 1-644 1-654 1-76 2-112 2-15 2-163 2-178 2-185 2-219 2-220 2-360 2-457 2-489 2-49 2-491 2-493 2-498 2-539 2-545 2-587 3-114 3-120 3-128 3-130 3-142 3-149 3-151 3-186 3-240 3-295 3-304 3-382 3-389 3-552 3-560 3-619 3-635 3-644 3-68 4-112 4-113 4-119 4-136 4-156 4-158 4-181 4-199 4-213 4-418 4-468 5-102 5-158 5-192 5-230 5-233 5-238 5-254 5-265 5-271 5-275 5-285 5-321 5-372 5-378 5-413 5-422 5-436 5-438 5-454 5-50 5-516 5-544 5-596 5-612 5-630 5-635 5-637 5-714 5-73 5-754 5-759 5-772 5-79 5-808 5-813 5-818 5-825 5-831 5-913 5-918 5-922 6-301 6-356 7-163 7-189 7-206 7-228 7-259 7-269 7-306 7-358 7-380 7-381 7-401 7-465 7-547 7-577 7-615 7-624 7-642 7-647 7-672 7-677 7-711 7-720 7-721 8-111 8-114 8-126 8-16 8-167 8-194 8-20 8-21 8-219 8-231 8-235 8-239 8-258 8-267 8-294 8-328 8-338 8-349 8-354 8-367 8-371 8-380 8-382 8-389 8-453 8-455 8-456 8-460 8-463 8-467 8-468 8-501 8-517 8-532 8-553 8-559 8-568 8-575 8-581 8-587 8-604 8-620 8-646 8-665 8-670 8-692 8-729 8-732 8-740 8-757 8-758 8-762 8-775 9-102 9-124 9-219 9-225 9-230 9-257 9-283 9-29 9-301 9-304 9-34 9-40 9-44 9-5 9-59 9-65 9-69 9-8 9-95 @台詞なし acter◆irhnk99gci coobard◆6969yefxi index 『彼女』の呼び声シリーズ ◆5z5maahnq6 ◆6x17cueegc ◆8pqpkzn956 ◆95tgxwtktq ◆csz6g0yp9q ◆dppzdahipc ◆f79w.nqny ◆ga4z.ynmgk ◆mhw4j6jbps ◆mz3g8qnie ◆q0jngalkuk ◆q2xbezj0ge ◆xndlziuark ◆zsicmwdl. 1スレ 2スレ 3スレ 4スレ 5スレ 7スレ 8スレ 9スレ お魚 かおるさとー かおるさとー◆f79w.nqny こたみかん◆8rf3w6pod6 さんじゅ じうご じぇみに。 にっぷし まら文太 アンドリュー家のメイド エロ ソラカラノオクリモノ ツンデレ ネコなカノジョシリーズ バレンタイン ファントム・ペイン ミュウマシリーズ リレー小説 縁シリーズ 球春シリーズ 近親 君の匂いをシリーズ 黒い犬シリーズ 時代物 従姉妹 書く人 小ネタ 人間は難しい 精霊シリーズ 短編 痴女 著作一覧 長編 通りすがり 電波 非エロ 微エロ 不機嫌系無口さんシリーズ 保守ネタ 埋めネタ 未完 無口でツンツンな彼女 無口で甘えん坊な彼女シリーズ 無口スレ住人 矛盾邂逅 幼馴染み 流れss書き◆63.uvvax. 籠城戦

バレンタインの頃

 門扉につけられたチャイムを押し込むと、ポケットの携帯が震えた。
『鍵は植木鉢の下に置いてるから、それで入ってきて。入ってきたら、ちゃんと鍵を閉めておいてね。』
 ディスプレイに光る文字を読んで、僕は言われた通りに彼女の家に入った。

 * * * *

『風邪引いちゃったから、学校休む。』
 朝一番、僕の元にケイから1通のメールが届いた。普段は僕の声を聞きたいからとメールをあまり使いたがら
ない彼女からのメールだったので、僕は慌ててどうしたの?、と返信した。
『喉を潰してしまって声が出ないから。』
 ひどく簡潔にメールが返ってくる。普段からあまり弄らないから長文を打つのは面倒なのだろう。僕はそのメ
ールにお大事に、と返す。
『1つお願いがあるんだけど、少し買い物を頼んでもいい?家に何も無くて、お腹好いた。風邪薬と……』
 買い物リストを僕に送ってくる。几帳面な性格の彼女が誤変換をするほどだ、よほど切羽詰っているのだろう。
僕はそれに学校が終わってからになるからね、と念押しして彼女の頼みを聞いたのだった。

 * * * *

 荷物を1階に置き、風邪薬と水を持って彼女の部屋に上がる。ノックすると携帯がまた鳴った。
『いいから入って。返事出来ないから。』
 扉一枚挟んでのメールのやり取りに滑稽なものを感じつつ扉を引き開けた。彼女がベッドの上に布団を被って
座っている。風邪でフラフラといった様子で、瞳は潤み半開きになった唇が吐息を漏らしていてとても苦しそう
だ。
 ……不謹慎だけど、何だかとても官能的でそそる。
「風邪、大丈夫?」
 内側の動揺を必死に抑え付けながら挨拶をすると、彼女は1つ頷いて僕を手招きする。指示の通り僕がベッド
のへりに腰を下ろすと、彼女は当然のように抱きついてきた。触れ合った肌が熱い。はあはあと彼女が荒い息を
吐き出す度、大きく波打った身体が僕に押し付けられる。
 僕に抱きついたまま、彼女は一生懸命言葉を吐き出す。本当に声を潰してしまったらしく、しゅう、しゅう、と
掠れた声しか出ていなかったけど、耳元で囁いてくれたから何とか聞き取れた。
「…………」
「冷えてて気持ちいいって言われても……ほら、薬飲まないと熱下がらないよ?」
 僕は背中に押し当てられる膨らみにどぎまぎしながら薬とグラスに入った水を手渡そうとした。でも彼女は僕
の身体に抱きついたまま身動き一つしない。
「…………」
 彼女は僕にしか聞き取れないような小さな声で、こうやってサイ(僕は彼女にこう呼ばれている)に抱きつい
てるほうが治りそうな気がする、と囁く。ますます強く抱きしめられる。
 僕はその言葉に一瞬我を忘れそうになった。彼女の家に2人きりで、背中に当たる胸が柔らかくて、どうにか
なりそうだった。でも彼女は身体の調子が悪いのだ。そんなことが出来るはずが無い。
 歯を食いしばって彼女のスキンシップに耐えていると首筋に生暖かいものが押し当てられた。くすぐったい動
きで肌の上を動くそれの正体は、多分彼女の舌。これまでに数度肌を合わせたのだけど、彼女はこうして舐め回
すのが好きで、僕がくすぐったがるのを楽しんでいるようだった。
「ちょっ、何してるん……ひゃっ!」
 耳の裏を舐め上げられて背筋に電気が走る。そんな僕をほぐすように彼女の舌が僕の頬へ移動してくる。

「ね、ねぇ……」
「…………」
「名前を呼んでくれって、そんなこと今は関係無いでしょ?」
「…………!」
「分かったよ。ほらケイ、風邪引くから……もう引いてるとか言わなくていいから、早く横になって。」
 まだ僕に抱きついている彼女を振り払って無理矢理ベッドに寝かせた。ケイはいやいやをして起き上がろうと
するけど、両肩を手で押さえつける。
 手に当たる彼女の身体が柔らかい。パジャマの襟の間から見える白い肌と鎖骨がとても素敵で、身体が火照っ
ているのが掌から伝わってくる。ようやく消えかかっていた僕の本能にまた火が点いてしまいそうだ。
「…………」
 おいでおいで、と彼女の手がひらひら揺れるので、僕は彼女に耳を寄せる。
「…………?」
「なっ、何を!?」
 彼女の言葉に僕は声が裏返った。我慢しなくてもいいよ、なんて、まるで僕の心の内を覗いているような言い
草じゃないか。その疑問に答えるように、彼女は無言で僕の股間を指差す。指先が指し示した先はテントのよう
に立ち上がっていた。そうか、ここが張りつめているから何を考えているのか分かったのか。自分の身体の正直
さに顔が真っ赤になる。
「ケイにそんな風にくっつかれたら誰だってこうなっちゃうよ。」
「…………?」
「だって、抱きつかれたときに、その、背中に胸が当たってて、柔らかくて。」
「!」
 彼女は珍しくその驚きの感情を隠さなかった。まさかそんなことで反応するとは思っていなかったのだろう。
彼女にとって僕に対するスキンシップは本当にただのスキンシップでしかなかったのだろうけど、僕は彼女の予
想以上にこらえ性が無かったらしい。
「風邪のせいで息が荒くなってるのも、興奮してるみたいでそそるしさ……って何言ってるんだ僕は。」
「…………」
「ダメ、僕が構うから。」
 サイがしたいなら私は構わない、と言ってくれたけど、病人の身体に障るようなことをしてはいけないだろう
。彼女は無言で僕を見上げ、それから――
「…………」
 何事かを早口で呟くと僕を強引に布団の中に引きずり込んだ。僕が目を白黒させていると彼女はもう一度(多
分)同じ言葉を、今度は聞き取れる速さでゆっくりと吐いた。
「――私が、したいの。」
 その告白と同時に僕の上着のボタンに彼女の手がかかった。抵抗することも出来ず制服を剥かれていく。

 彼女は僕を素っ裸にして口元でふふ、と笑う。いきいきとしているように見えるけど、本当に調子が悪いんだ
ろうか?
「ん、寒……」
 彼女が身体を震わせて僕に引っ付く。1人分の布団に2人が入っているから、隙間風が入ったせいで布団の中の
温度が一気に下がってしまったのだ。
「サイ、あったかい。」
 彼女は僕の体温で温まろうとしているのか、少し苦しいくらいに僕を抱きしめる腕の輪を縮めてきた。彼女の
肌と触れ合う面積が大きくなるほど頭が茹だる。それは彼女の体温に中てられているだけじゃない。
「でも、ここだけ……」
 もう十分に大きくなった僕のそれを手に取り軽く握りながら言う。僕は彼女に凝視されて顔を真っ赤にしてし
まった。これだけは何度エッチなことをしても慣れない、とそっぽを向いて我慢していると顎が掴まれた。首を
伸ばすような動きで僕の唇をついばむと、一気に口の中へ侵入してきた。普段よりも熱い肉片が僕の口で踊る。
たっぷり1分以上舌を絡ませてようやく一息吐く。こんなに長いキスは初めてだった。

 呆けているのか余韻に浸っているのか、彼女はぼうっと僕を見つめていたが、すぐに僕の手を取り自分の股へ
誘う。そこはもうすっかり開ききって、愛液は内股をしとどに濡らしていた。
「準備しなくても、入りそうでしょ? ……だから、ね?」
 僕に身体を起こすように促して正常位の体勢へ。入り口に先端を押し当てると火傷しそうなくらいに熱かった。
多分興奮しているわけではなくて、風邪を引いているからなのだろう。
 腰を押し進めると、僕は頭の芯が真っ白になった。いつも以上に膣のうねりが感じられて何度経験しても飽き
ない快感に包まれる。同時に彼女も声にならない声を上げて腰をくねらせ僕に抱きつき、耳元でどうしてこんな
に気持ちがいいの、と呟いている。
 その呟きで僕は一層燃え上がった。そんなに気持ちがいいなら僕ももっと気持ちよくなりたい。最初から大き
なストロークで身体をぶつける。掠れた声で激しすぎる、と彼女は言うけど嫌がっているようには聞こえない。
あえて無視して何度も子宮口へ鈴口をぶつけると、その度に膣が強く締め付けられた。
「はぁ、ぅ……」
 いつもなら黄色い声で喘いでくれるのだけど、今日はそれは無い。彼女も掠れた声を上げるのが嫌なのか顔を
真っ赤にして声を押し殺している。でも例え掠れていても彼女の声なら聞きたい。そう言うとようやく少しずつ
声を上げはじめた。腰を突き入れる度に声のボリュームが上がっていき、彼女は派手に乱れだす。徐々に大きく
なる彼女の声につられるように僕も声を漏らす。気持ちがよ過ぎて、もうイきそうだ。歯を食いしばって快感に
耐える。
「我慢、しないで、イって? 中に……いいから。」
 情けないことだけど、僕はその言葉に甘えてしまった。本能のまま一番奥に突き入れて射精する。自分の心臓
の鼓動が尿道に直結したみたいに、1つ心臓が脈打つたびに精液が溢れ出て彼女の膣内を汚す。
「……いっぱい、出たね。――でも。」
 繋がったままの腰を一度振る。精液と愛液の混ざったものが肉棒を伝って垂れてくる。
「私、まだなんだ。」
 僕は唇と、今日のセックスの主導権を奪われた。

「…………」
 2度ほど愛しあって少し休んでいると、忘れないうちに、と彼女が言った。
「…………」
「鞄ってあれでいいの?」
 彼女がベッドの隣の学習机の上に置いてある通学鞄を指差すのでそれを引き寄せる。それを彼女に手渡すと、
鞄を開けごそごそやりだした。すぐに目的の物は見つかったらしく、手を鞄の中に突っ込んだままこちらを見る。
「…………」
「バレンタイン? ありがとう。僕、親以外から貰うの初めてだ。」
「…………」
「そんなこと無いよ。君から貰えるんだったら何でもおいしいと思うから。」
 おいしくないかもしれない、と言う彼女にそう言うと、彼女は少しだけ不機嫌な顔をした。頑張って作った甲
斐がない、と睨まれる。
「え、作ったの?」
 ちらりと見えた包装がやけにしっかりしていたから、てっきりどこかで買ってきたものだと思っていたのだ。
そう伝えると、今度はうれしそうに頬を染める。
「…………」
「ありがとう、本当にうれしい。」
 言って彼女に抱きついた。ラッピングも自分で選んで何度も練習したから、なんて言われたらもう堪らない。
鞄を押しのけ彼女の口を吸う。身体を密着させると分身に力が戻ってきた。
「ゴメン、我慢できなくなってきちゃった。」
「…………!」
 もうこれ以上はしんどい、という彼女の叫びを無視して僕は彼女の上に圧し掛かった。

 次の日、彼女が快復した代わりに僕が風邪で寝込んでしまったのは多分自業自得なんだろう。



作者4-418
2008年02月29日(金) 02:24:35 Modified by mukuchihokan




スマートフォン版で見る