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 ある休みの日。遅い目覚めを迎えた少年、大滝慎也が起き上がると、
「…………ん?」
 自分の部屋に少女がいた。
 寝ぼけた頭がのんびりと思考をする。
 妹はいない。
 人間そっくりのロボットが届いたわけでもない。
 影を落としたように黒く、長い髪。白の長袖をまとったその少女は、どこか違和感を
漂わせた状態で慎也の部屋にいた。
「……って、沙那か」
 目を擦りながら、正座で待機していた彼女の頭をぽんと叩く。それを合図に振り向い
た少女は、慎也の顔を見上げて笑顔を作った。
 一宮沙那。慎也とは片手で数えられる程度の年齢から同じ時を過ごしており、その関
係は現在では一組の男女。すっかりお互いの両親が認めるほどの仲になっており、とき
たま結婚しないかと茶化される。
「いつからいたんだ?」
 聞くと、沙那は指折り数える。
 一つ、二つ、三つ……八つ。それきり彼女の指は曲がらない。
「二時間前かよ……」
 お互いが幼い時、共働きで両親が家にいない沙那に渡したという、護身用の合鍵を使
ったことは大方想像がつく。それは別にかまわないが、彼女が家にいるのに、二時間も
眠ったままというのは男として何か申し訳なく感じる。
「来るなら言ってくれればな」
 沙那は手をぱたぱたと左右に振った。これは否定、つまり「驚かせるために来た」と
考えているようにも読み取れる。
 ヒトは誰しも欠点がある。他人から見れば、沙那が口を開かないことがそこに当ては
まるだろう。人見知りが激しい上、恥ずかしがりな性格のため、会話らしい会話をする
ことは無い。――幼馴染になる慎也にさえこうなのだから、『ほぼ』とか『ほとんど』
などの言葉が頭につくことはなく、『全く』ない。少し目線がずれているのもそのせい
であり、最近なんとか慎也に対して正面に顔を向けられるようになったくらいだ。そん
な彼女を、昔の慎也は『動物』と比喩することもあった。しかし今では何にも代えがた
い、彼女と呼べる存在である。
「沙……ああ、そうか」
 服に手をかけた途端、慌ただしい足音が響いた。視界は遮られているが、おそらく沙
那が部屋を出たためだろう。
 着替えを済ませて部屋を出ると、彼女は廊下で体を動かしていた。物音に気付いて振
り返り、慎也と目が合うと、途端に両手で顔を隠した。

 遅い朝食には簡単なサラダと目玉焼きが追加されていた。
 そこは幼馴染、勝手知ったる大滝家という事でこの光景は珍しくない。エプロンをつ
けていたが、スカートは学生服のそれであり、まるで沙那の家にいるのではと錯覚させ
る。
 当人はすでに済ませているようで、テーブルの向かい側に座って慎也が食べる様子を
伺っているところだ。
「ものすごく食べ辛いんだ」
 食事の様子をじっと見られて、そう思わないはずはない。もちろん慎也も例外ではな
く、正面からまじまじと見つめている沙那に告げる。
 すると彼女は拳を作って額に当て、何か考える。ほどなくして閃いたようで、慎也の
手から箸を取る。それで刻んだ野菜を一口分ほどまとめ、手を添えて寄越した。
 所謂『あーん』の状態。箸を持つ沙那は笑みを浮かべており、周囲には誰もいないの
に気恥ずかしくなる。どうやら、視線を感じて「食べにくい」のではなく、用意した食
事が「食べにくい」と判断したらしい。
 もちろんそんなことは決してないのだが、言えない。結局、差し出された箸を口に運
んだ。咀嚼している様子を見て、沙那は満足げな顔になった。なんとも可愛らしかった。

 二人でどこかに行く予定もないため、食事の後は居間でテレビを眺めていた。いつも
なら退屈になるところだが、やはり一人より二人、隣に沙那がいるだけで違う。星座別
の占いに対して肩を落としたと思えば、通販の商品紹介に対して頷いてみせたり。どち
らかというとテレビよりも彼女に注目していた。
「ああ、それは御神籤だ」

 ふと、テレビの下に置かれていた箱を彼女は指差していた。それが何か教えると、沙
那はそれを取出し、床に置く。仕事から帰ってきた母がそう言って置いたのだが、それ
きり一度も引いたことはなかった。赤く塗られた六角形の箱、その上部には小さな穴が
あけられている。沙那が軽く揺らすとカラカラと音が響いた。
「引いてみるか?」
 頷く。それから、彼女は真剣な表情で、まるで睨むような眼差しで箱を見つめる。先
程の占いがよっぽど堪えたのだろうか、ガシッという効果音が聞こえそうな勢いで、彼
女は赤い箱を持つ。
 しばらく念を送った箱をついにひっくり返し、その口から一本の棒が吐き出される。
これに運勢が書かれているようだ。

『大凶』

 沙那は何も言わず、ただ慎也にその棒を見せた。白い棒には確かに、赤い字で大凶の
二文字。心なしか彼女の肩は震え、打ちひしがれているようにも見える。なんというか、
その落胆ぶりがこちらにも通じてきた。
 そう気を落とすな……と言うところだが、慎也はそこで少し意地悪をする。
 耳元で囁かれた言葉に、沙那はびくりと体を震わせた。


 自分の部屋で、慎也は悩んでいた。
 右手には小学生の時に使っていた縄跳びの縄。左手には学校で使用しているタイ。得
物を見比べて首を捻っている彼とは対照的に、ベッドの上にいる沙那は追い詰められた
動物のように縮こまっていた。
 問題はいかに彼女の体を傷つけないか、だ。やはり縄では肌に食い込んでしまう可能
性もある。それに普段から締めていて手馴れている分、タイの方が扱いやすさでも勝っ
た。
「さあ、沙那」
 縄を床に置き、タイを持って振り返る。沙那は掛布団をくるんで丸くなっていた。座
ったままの姿勢では掛布団に全身が入りきらず、ソックスに覆われた爪先が出ているこ
とだけはわかる。
 ベッドの中央で丸まっていた彼女の前に座り込み、布団から顔だけ出させる。静電気
で少し乱れた髪を振って、沙那はすぐ目をそらした。
 そんな彼女の頬に軽く触れると、口が正面を向く。慎也は一拍おいてからその唇にキ
スをした。そっとした口づけだが沙那には効果抜群で、布団を掴んでいた手から力が抜
け、その外殻が剥がれ落ちた。
 抵抗をやめた彼女の両腕を重ね、紺色のタイで軽く縛る。それを背の後ろにまわし、
慎也は沙那をもたれさせた。
 ここは自宅。そして日中とはいえ二階の部屋。他に誰もいない状況で彼氏と彼女が揃
えば、やることは一つしかない。今回は少し趣向を変えた変態プレイである。
 テレビでの占いで最下位。それから御神籤で大凶。そんな彼女に意地悪のつもりで両
腕の自由を奪った慎也だったが、沙那は不安そうな顔で眺めてくる。二割増しの威力だ
った。
 耳、首筋と順に舌を這わせると、控えめな吐息が漏れる。いつもは片手で口を押えて
いるが、それができない今はかなり意識して押しとどめているようにさえ感じられる。
指をやると夢中でしゃぶりつき、あっという間に湿らせる。その間もタイで縛られた手
首を窮屈そうに動かし、それがちょうど下腹部に当たってさり気ない刺激を生む。
 首から肩にかけてひとしきりキスを浴びせた後、頭を膝に乗せる形で沙那の姿勢を変
える。それから、彼女が羽織っている長袖に手をかけた。
 ボタンを外すと白の下着。身長と引き換えに成長をやめてしまったのか、小ぶりでわ
ずかな膨らみを覆っているそれを上にずらす。桃色の突起はつんと尖っていて、首や耳
だけでかなり感じていたようだ。
 まずはふくらみの全体に触れる。あまり主張しないが感度はよく、ただ触れているだ
けで体を揺らす。マッサージの要領で包むようにすると、自由な脚をシーツに擦らせて
抵抗した。しかし脚が動く度にスカートが動き、沙那は特に意識していないだろうが意
外と挑発的な行動である。
「大丈夫だからな」
 言葉を聞いて、沙那は強張らせていた体から力を抜いた。手の自由がきかないだけで、
大滝慎也という男の印象が全く変わるから不思議だった。今は咥えている指と背中でし
か、彼を感じられない。

 が、ついにその指も抜き取られた。すっかり唾液をまとったそれを名残惜しそうに見
送る。彼の人差し指は糸を残して視界の外に消えていき、自分の胸にあてられた。
 ぬるりとした感触で、それは胸の突起をはじく。舌とはまた違う感触で突かれ、潰さ
れ、つままれる。さらに、両手が自由な彼はふたつの先端を指で挟み、くいと引く。痛
みが痺れに変わるが、休む間もなく次の刺激に変わる。突起は挟まれ引かれた後、すぐ
に指の腹で押し潰される。肋までたどり着くかというところまで進み、また引っ張られ
る。
 沙那は背を反らせて執拗な責めを受けた。指だけで弄ばれた胸に舌が這うと、唾液の
滲みる感覚に悶える。自由に動いて万遍なく唾液を塗されると、指に代わって彼の舌が
乳首責めを担当した。指にはない独特の凹凸が擦れ、先程までのわずかな痛みが再び疼
く。ぴちゃぴちゃと音を立てて責められ、耳を通じて性感を刺激する。相変わらず片方
は指で責められ、全く異なる二つの刺激に身をよじらせた。
「気持ちいいか?」
 囁くと、沙那は控えめに頷き、顔をそむけた。その頬はすっかり紅潮しており、肩や
胸にも桜の色が滲んでいる。
 学生服のスカートからのびている脚に触れると、沙那はわずかに体を震わせた。こち
らも熱っぽく、それを包んでいるニーソックス越しに体温が伝わる。少しだけ見える素
肌をさすり、次第にカーテンの奥へ手が入る。それが触れたのは一枚の布地のはずだが、
触れた途端にじわりとしたものを感じた。
 慎也は沙那を壁によりかからせ、彼女が閉じた両脚を再び開く。白のショーツからは
肌色が見えるほどに液が出ており、もはや下着として機能していない。それを片足だけ
外すと、光を浴びて輝く糸筋が見えた。そこは熱を帯びた肌よりも鮮やかなピンク。た
だ眺めている間にも小刻みに動き、その度に愛液が揺れる。指を当ててすぐに離すと、
その間に橋が架かり、崩れた。
 十分すぎる濡れ具合で、クレバスは簡単に指を飲み込み、一本どころか二本も咥え、
そのまま往復できるほど滑らかだった。
 奥に進むと“にち”、入り口に戻ると“にち”、と鈍い音。沙那は脚を閉じて手の動きを
止めたいようだが、奥に進んだ状態で指先を動かすと、水音と共に彼女の体がはね、腿
から力が抜ける。抜き取った指に絡みつく液体の量は多く、オーガズムに達したことを
伺わせる。荒い息をしながら、紅潮した顔で慎也を見つめた。
「…………沙那」
 その目が、どこか不安そうな色をしていた――いや、手を結んだ時からその色のまま
だった。
 目が覚めた慎也は沙那の手からタイを外す。自由になった両手を、彼女はぼうっと眺
めた。それから動かせることを確認すると、体を起こして慎也に手を伸ばす。
 肩で息をしながら、彼に抱きついた。まるで最愛の人物と再会したかのように。
「……!?」
 慎也は耳を疑った。
 胸元で嗚咽が聞こえるのだ。鼻をならしながら顔を押し付け、かすかに肩が震えてい
る。彼女は両手を縛られたときから不安でしょうがなかったのだ。
 慎也はそれを興味本位でやってしまった自分を悔やむ。手が動くようになった沙那は、
これでもかとこちらの背中に触れて、その存在を認識していた。その様子が妙にいじら
しかった。
 少しして、顔を上げた沙那は慎也の頬に両手を当て、口をわずかに上げて目を閉じた。
『小動物』と比喩するには背の高すぎる彼女が、彼より下の目線でキスをせがむ機会は
ほとんどない。膝立ちの慎也に、彼女は座ったままの姿勢で。
 やさしい、ほんの一瞬だけの口づけ。沙那は充血して赤くなった目を笑わせると、目
の端から涙が滲んだ。それから、お返しとばかりにキスをする。今度は長く、最初にし
なかった大人のキス。舌に舌が絡み、お互いの唾液を交換。口を離すとすぐに透明な橋
が出来上がり、一瞬のうちに途切れた。
 二人は手を握り合い、沙那はベッドに倒れ、その上に慎也がかぶさる。仕切り直し…
…という訳ではないが、とにかく彼女を可愛がりたかった。
 ぴんと起った胸の突起に触れると、繋いでいる手に力が加えられる。すっかり自由な
手は彼女の口にぴったりと当てられ、彼女の声を遮断する。本人はこれで吐息を抑えて
いるつもりなのだが、何度か経験してから考えてみると、手の中で息がこもって大きな
音になっている。慎也は何となく理解しているが、まだ沙耶はそれに気づいていない。
 そして、彼は自分の口から出る音をわざと大にしてみせ、沙那の耳を経由して性感を
刺激する荒業を会得していた。彼女の胸は片方だけ、中心部分が日光で鈍く光るくらい
に唾液が塗されていた。

 下着を外しただけで残っていたプリーツの内側は、あふれ出る蜜を滲みこませて湿っ
ていた。一部だけに染みができており、その下のシーツまで到達していた。閉じられて
いた丘を広げると、桃色の肉からは汁が溢れ出る。
 そこに指を一本。抵抗もなく飲み込まれ、中で襞が絡みつく。一度絶頂を迎えた体だ、
そう難しく考えなくても準備は万端だろう。慎也は中に入れていた指をゆっくりと抜き、
しばらく動きを止めてから沙那に視線を送る。
 沙那は、こくりと頷いた。

 開かれたジッパーから、反り起つ棒が現れる。もう何度も目にしているが、やっぱり
慣れない沙那はすぐに顔を隠した。それも彼の一部なのだが、何か別の生物に見えてし
ょうがない。
 太腿に手が乗せられ、慎也の腰が沈む。同時に腹を押し上げられるような感覚に見舞
われ、シーツを掴んでいる手に力が加わる。ずんと前に進んだ彼を根元まで飲み込み、
そこでふたりは繋がった。
 奥まで入り込んだものはゆっくりと後退し、また勢いをつけて戻ってくる。自身が分
泌した潤滑油がその動きを助け、何一つ抵抗もなく簡単にぶつかる。繋ぎ直した手には
お互いが汗をにじませ、往復する接合部も含めて熱い。
「沙那、聞こえるか?」
 訊くと、視線が下腹部に移動する。すぐに元の位置に戻り、わからなさそうな顔にな
った。
 慎也の耳には水音がまとわりついていた。粘り気のある鈍い音が動作を追うように聞
こえ、さらに彼女の中が棒を締め付け、感情を昂らせる。しかし、沙那は一瞬だけきょ
とんとした表情になり、込み上げる性感でつないだ手を強く握る。
 進入するその動きを遅くすると、奥の方で鈍い音が響く。それを引き返させると、や
はり耳につく音が発せられた。細かい動作をしばらく続けていると、やがて沙那にも理
解できたのか、既に赤い顔に火が付き、慌てて耳をふさいだ。もう片方の耳が音を拾う
だろうが、彼女は片方を塞ぐのに精一杯のようだった。
 しばらく揺さぶった後、慎也は一度手を離す。繋がったままの状態で沙那を抱き起こ
し、股座に座らせて下から突き上げた。動きに合わせて金属製のベッドが軋み、根本ま
で入り込んだ屹立を彼女の襞がきつく締め付ける。
 片手で肩にしがみつく沙那。慎也の顔はちょうど彼女の胸元に押し付けられる形で、
舌を動かして突起を舐めあげる。するとギシギシと響く金属音に混じって、耳元に甘い
息がかけられる。そんな動きを途中で中断して、舌を絡めるキスの時間。糸を垂らして
から、再び胸元への責めを再開する。沙那の体が揺れると、それに合わせて彼女の黒髪
が乱れて広がっていく。
 度重なる締め付けによって、慎也もいよいよ限界が近くなっていた。膨張して脈を打
つそれは、条件によっては暴発さえしてしまいそう。再びベッドに寝かせて正常位のか
たちになり、勢いよく腰を打ち付ける。
「沙那……っ、好きだ……!」
 ぐっと手を繋いで、一言。未だに涙が乾かない沙那は、泣き顔を笑わせて頷く。
 肌がぶつかって軽い音。二人の足元から聞こえる金属音。結合部の淫靡な水音。それ
に沙那の息が合わさって響き、スパートをかけた慎也の棒が引き抜かれるかというとき、
 脚が、沙那の脚が絡まった。
 引こうとした腰を押し付けられ、必然的に勃起は収まるべき場所に戻る。限界に達し
ていた慎也はこの事態に対応できず、引き上げられた精をその中に放つ。ほぼ同時に沙
那の体が痙攣したように震え、吐精した棒を逃がすまいと押さえつけた。
 慎也が自分でも驚くほどの精を放った長い時間の後、オルガスムスを味わって恍惚の
表情になっていた沙那が、「してやったり」と言いたそうに笑みを浮かべた。ようやく
抜かれた茎には愛液と精液が混じったものが付着し、栓が抜かれた蜜壺からは同様の液
体が溢れだした。

「沙那、ごめんな」
 行為の後、慎也はタイを片手に謝った。
 それに対して沙那の手は左右に振られ、握りこぶしでガッツポーズをしてみせる。あ
まり気にしてはいないようだが、それでも手が動かせない間は不安そうな表情だった。
慎也は少し気が重くなる。
 次にバツ印。もう縛ったりしないように戒めているようで、慎也の頭を小突いた。素
直に詫び、口づけして誠意を見せる。
「昼はどうしようか」
 すると、沙那は拳を握って胸を叩いた。どうやら、腕によりをかけて作るつもりらし
い。頷いて返すと、彼女は実に幸せそうな笑顔になった。
2011年08月24日(水) 09:12:10 Modified by ID:uSfNTvF4uw




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