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浴室はキケンがいっぱい


 号令と共に、この日の授業はすべて終わった。がたがたと音を立て、生徒たちが教室
から少しずつ出ていく。
 自分も帰り支度をしながら、小泉宏樹は引き戸から覗き見るようにしている女生徒の
姿を認めた。
「ナル、お待たせ」
 呼ばれて、三澄成佳はひとつ頷いた。宏樹が歩き始めると、隣に並んで歩幅を合わせ
る。少し小走りで、揺れた髪からわずかに花のような匂いが漂った。
 四階から階段を下りて、下駄箱で靴を履きかえて。入り口で落ち合うと、また横並び
で校舎を出る。
「おはなし、しない?」
 成佳は首を傾げた。何をあらたまって、という風な視線を、宏樹は真っ向から受ける。
 近くにあった自販機で紙パックの飲料を二つ買うと、一つを彼女に持たせた。説明を
求める視線に変わったが、それをを軽く流して、そのまま校門を出ていく。
「ちょっとのんびりしたいな、って」
 学校からほど近い位置の公園。ベンチが空いていて、ふたりはそこに座していた。遊
具では子供たちが遊んでいて、その声が騒がしくも聞こえてくる。
 会って話をする分には、学校でも昼や放課後にできる。ただ、ちょっと寄り道という
かたちで、一緒に過ごしたかった。
「今日は重い曇り空。目の前では子供が遊んでる。……ちょっとスズメに見えるかな」
 すぐ目の前に広がる光景をぱっと見て、そのまま口に出す。空は灰色で、気持ち暗い。
それでも、数人の少年少女が無邪気に走り回っている。時々ジャンプが混ざり、何人か
がスキップに見える動きで、それを雀に当てはめた。
 そんな様子を、成佳は不思議そうな目で見ていた。視線を感じて、宏樹は顔を彼女の
方に少しだけ向ける。
「あ、飲んでいいんだよ」
 渡したはずの紙パックは、ストローも刺さずに手に持たれていた。言うと、思い出し
たように突き立て、両手で支えて、ちゅうっと一口。
 ブランコは勢いをつけて加速している。まるで一回転しそうな速度で、金属を軋ませ
ている……そう口に出そうとしたが、視界に映ったげっ歯類のような仕草をする少女に
見とれて、言葉が出てこない。成佳のことだが、どんぐりを持ったリスのようにみえて
仕方がなかった。
「やっぱり、ナルは可愛いって言葉が一番似合う」
 いきなり対象が自分になったからか、遊んでいた子供たちを眺めていた成佳がびくり
と肩を震わせ、随分ゆっくりとした動作で振り返った。驚きに満ちた表情を作って目を
ぱちくりさせ、白かった頬がほんのりと赤く染まる。
「表現の仕方を考えていたの。可愛い以外で言ったこと無いような気がしたから」
 驚いた表情。髪をかき上げる仕草。本を投げつける攻撃的な動作さえ、宏樹は可愛い
という言葉を当てはめてきた。出会ってから発展して、いつしか男女の組み合わせにな
る前から変わらず、それでふと考えていた。
 成佳はさっぱりわからない様子で、視線を泳がせて黙っている。
「髪が肩まで長くて、腕が細くて、肌が柔らかい。すっごい、可愛いよ」
 ボッ!と音が出そうなくらい、成佳の顔が赤くなった。しかし、視線を合わせようと
はせず、反撃はまるでない。鞄から本が飛ぶ……と思ったところだが、両手がふさがっ
ていて咄嗟に行動できなかったようだ。
 ぱくぱくと口を動かしたまま、しかし言葉が出ない様子に、宏樹はくすりと笑った。
「たぶん、初めて会った時からそうだった様な気がする。……」
 頭に冷たさを覚え、途中で言葉が途切れる。動揺が残ったままの成佳もさすがに気付
いた様子で、すぐに制服の上に染みを作った。それはすぐに、ぽつ、ぽつ、と増えて。
 暗く重い雲から雫が落ち、砂に斑点をつくる。瞬く間に勢いが強くなり、ふたりは鞄
を頭に乗せて、逃げるように走った。
 ばしゃばしゃと水を踏み、最寄の駅で息をつく。髪の先から雨水が垂れ落ち、視界を
滲ませる。タオルを取り出し、軽く拭ってみると、外はまさしく大雨の状態となってい
た。
「引き止めなかったら濡れずに帰れたよね。ごめん」
 すっかり濡れ鼠になってしまったが、成佳は気にしていないという風に、首を横に振
った。同じくタオルで拭って、乱れた髪を手で押さえつけている。
 促して、改札を通過する。同じ路線の利用者である二人は、降雨激しいホームで電車
を待つ。

 ふと、ポケットの携帯が振動した。一通のメールが届いていることを、待ち受け画面
に知らせている。
「ナル?」
 轟音とざわめきで声がはぐれると思ったのだろう。隣に並んでいた少女に視線をやる
と、メールの送信者は頷いて返事をくれる。
 ほどなくして、アナウンスの後でホームに車両が入線した。

 降車した駅から、ふたりとも走りっぱなしだった。滝のような勢いの水を浴び続けて、
頭に乗せた鞄すら役目をなさない。
 足の先までびっしょりと濡らして、やっとの思いで屋内に入ると、なんだか救われた
ような安心感があらわれた。
「あ、ありがと」
 先に奥へ進んだ成佳が戻ってきて、バスタオルを受け取る。顔から水を吸っても、未
だ四肢から垂れ落ちる水分を拭ききれない。
 落ち着かない足で彼女についていくと、湯気の立ち上る風呂場を案内された。
「着られそうなの、取ってくる、から」
 それだけ言って、成佳はぺたぺたと脱衣所を出ていく。
 宏樹は浴槽を覗いた。強い勢いで湯を溜めていて、少し時間をおけば浸かれるくらい
にはなるだろう。
 脱水していない洗濯物のようになってしまった制服を脱ぎ、タオルを拝借。扉を閉め
ると、シャワーの音だけが耳に入ってくる。椅子に腰かけ、雨の冷たさを流す。
 壁際に立ち並ぶは幾多の化粧品。なんというか、息子を抱える家庭とは事情が違って、
一瞬ひるむ。それでも、ボディウォッシュと銘打たれたそれを一押しし、体中にのばし
ていった。
「おじゃま、します」
 しばらくして、控えめに開けられた扉から成佳が顔を出した。ぺた、と歩んだ彼女は、
タオルの一つも纏わない生まれたままの姿だった。
 声に気づいて振り返った宏樹は、彼女のそんな姿を見て恥ずかしくなる。桶に溜めて
おいた湯を頭からかぶって、体につけた泡を流し、椅子を空けた。
 まだ浴槽は十分な湯量ではない。このままふちに腰かけたままでいる訳にもいかず、
タオルで拭いきれなかった湿気を流す成佳の背に近寄る。
「洗ってもいいかな?」
 訊くと、成佳は肩越しに振り向き、頷いた。
 シャワーに打たれたままの髪を手にかけ、まとめる。指定されたシャンプーを手に取
り、頭のてっぺんを手指で泡立て、後頭部から肩にかけては指に絡めて通り抜けていく。
普段はさらさらとした感触だが、濡らすとつるつる滑って、やはり引っかからない。
 正面の鏡に、成佳の表情が写る。目を細めて眠っているように見え、少しほほえまし
くなった。シャワーの湯を浴びせて泡を取り除くと、同じ手順でもう一度洗い、最後に
コンディショナーを与えて、雨にやられた頭髪を綺麗にした。
 ぶるるっ、と頭を揺らし、しぶきを飛ばすと、照れたような表情が向けられた。

「じゃ、次は体ね」
 シャワーが止まり、続いた宏樹の言葉に、成佳はふと不安になった。
 ボディソープが手に塗られ、腕から肩にのばされていく。右が終われば左へ、同様に
宏樹の指が滑って、わずかにくすぐったい。
「ひゃ、っく」
 さらに首筋をなぞられ、しゃっくりみたいな声が出た。動きが優しく、意識しなくて
も体が反応してしまう。
 背中に手のひらが触れ、全体的にのばしたかと思うと、どこからか温かいタオルで擦
られる。決して痛くはなく、ごしごしと往復して、やがて頭から湯がかけられた。
 タオルを絞る音を背後に、成佳は別の布を手にしようとしたが、
「あと、前やるよ」
 その声で動きが止まった。目をぱちぱちさせている間に宏樹の手にはソープが盛られ、
両手にわけて肩に乗った。びくりと大きく肩が揺れる。
「いい、よっ、自分で……ひゃ、あんっ!」
 じたばた抵抗しても空しかった。ぬるりと滑り込んで、脇から胸へ。突起を触られて
息が漏れ、すぐ甘い声になってしまう。


 手の全体で捏ねられていくうち、乳首がぷっくりと硬くなったのはすぐにわかった。
それに感づいた指の腹が真上で動いて、押し潰そうと触れてくる。しかし滑って狙いが
定まらないのか、押されたと思うとすぐに離れてつつかれ、不規則な責め方に対応しき
れない。
「んむっ……」
 途中、顎をくいと動かされ、不意に唇が触れた。一度離れて、差し出された舌にすが
りつく。その間、体を洗うという建前に従ってか、胸に塗られた泡をのばして、腹に与
えていく。胸への感触そのままだからか、脇腹付近の刺激にまで身体が反応して、くす
ぐったさなんかは微塵もなかった。
「シャワー貸してもらったから、そのお礼」
 唾液の橋がかかって、ぼんやりしているところに宏樹が話しかける。ぴんと立った突
起をつつかれ、ぴくりと肩が震える。
「そんな、のっ、あぅ……今、じゃな、くたって……っ、は、ぁっ!」
 脇をいくら閉じても、塗ったくられたボディソープのせいで腕を止められない。それ
ばかりか、二の腕を動かすたびにぐちゃぐちゃと音が出て、なんだか下腹部を責め立て
られているよう。そちらに一杯で無防備な乳首を指先でつんと押され、挟まれ、やりた
い放題だった。
 声を封じるように唇が触れる。帰ってきて早々、別にすぐする理由もないのに、なん
て思っていたのはもう昔。再度のキスで冷静な思考が失せていく。その速効性はすさま
じかった。
「だって、可愛いから」
「だからって、あ、ん……えっちな、こと、するのっ! っ、はん、そく……!」
 宏樹の声が耳に入るが、責められながらで、変な所で声が上ずってしまう。もはや理
由づけにさえならないのに、それで納得してしまうほど弱くなっていた。くらくらして、
まるで酔っているよう。
「ナル、膝立ちになれる?」
 言われてから、しかし訳が分からないまま姿勢を変える。タイル地に膝をつくと、腰
かけていた椅子がどかされ、背中に宏樹の体がくっつく。
 背から抱かれて安堵の息をつくが、指が首筋、肩となぞって再び胸に当てられると、
寒気からはじまって体中が熱くなる。
「ここも綺麗にしないと」
「きゃ、あっ……!?」
 と、そこへ宏樹の手が当てられた。首でも胸でもなく、下半身は割れ目のあたりに、
これまた無造作に。後ろから不意を突かれて、少し高い声が出た。
 ソープを持った滑りのいい肌が、ゆっくりと往復する。胸だけで疼きが始まっていた
下腹部に刺激が伝達され、成佳は思わず浴槽のふちに手を置いた。にゅる、にゅる、と
遅い動きで、恥丘のあたりに泡が立つ。
 性的な刺激をもらってから、汗は止むことを忘れている。胸に塗られた泡を流してし
まいそうな程、首筋から滲ませて体を流れている。
「ひゃあぁっ!」
 しばらく往復を続けていた指の部分が、唐突にクレバスの奥に入り込んだ。宣言あっ
ての挿入とは違って、本当に前触れなく侵入してきた。とぷん、と潜るような形で、喉
の奥から高い声が出て、背中が反る。
 積み重なった感覚からすると一本だけのようだが、そのままスムーズに出入りをはじ
め、膣肉がキュッと締まる。こんなとき、聴覚はわずかに奏でる水音を聞き逃さない。
「ナル、簡単に入っちゃったよ?」
「ん、は……、ヒロが、触るからっ……んあぁっ」
 羞恥で顔がボッと熱くなった。
 ソープを纏った指だから簡単に入ったのか、それとも既に受け入れの準備が整ってい
たのか。どちらにしてもまだ入るはずないと思っていたから、なおさら驚きを隠せない。
 そんな成佳の思いをよそに、宏樹の指は奥まで進んでいく。中で曲がって膣壁を引っ
掻くと、快楽の痺れが一瞬で頭に届く。タイル地を膝で踏んでいてちょっぴり痛いとか、
他のことを押し流すような勢いで、次第に脚から力が抜けそうになる。
 やがて指が抜かれるが、すぐに仲間を従えて戻ってきた。しかし、緩んだ膣肉はそれ
をあっさりと受け入れ、ずぶりと銜え込んでしまった。いきなりあらわれた挿入感に体
は強張るが、対して膣襞はそれを逃がさないように締め付けている。


 圧迫の中を、少し進むだけで鈍い音が生まれる。それが身体を通じて否応なしに耳に
入れられ、成佳は喘いだ。胸の責めも終わることはなく、突起を弾かれてピリッとした
刺激が頭に入る。片方しか触られていないのに敏感だった。
「指、溶けそうだよ」
 宏樹の声に、違うちがうと首を振って応えるしかできない。しかし、スピードの速く
なった二本の指は、ぐちゅぐちゅと音を立てて肉の間を進んでいく。
 ――溶けそうだよ。こんなに濡らしちゃって。
 言葉には後が続いていそうな気がしてならなかった。覗き込んだ宏樹は意地悪そうな
笑みになって、なおも胸と蜜壺を同時に責め立てている。
 事実、この下腹部だけは一段上くらいの熱量になっていて、あきらかに愛液を滲ませ
ているのが分かった。それだけに、指摘されると羞恥が膨れ上がって、拒否反応が出て
しまう。
「はっ、あっ! ……ふあぁぁっ!」
 耳に纏わりつく音と共に、体がはねた。爪の跡が付きそうなほど浴槽を力いっぱい掴
み、奥から何かが染み出すような感覚を覚えた。達した後もしばらく往復をやめなかっ
た指が引き抜かれ、その動きに肩が震える。
「……いっ――!?」
 さらに襲ってきた突然の感覚に、成佳は息を呑む。
 絶頂の直後で頭がうまく働かず、発生した物音など知る由はなかった。
 蛇口がひねられ、そこで鳴った金属音。遅れて浴びせかけられた四十一度の湯で、シ
ャワーの背がタイルに当たった音だと理解する。
 ソープの泡を洗う手段と思うのが正解だろうが、オルガスムスを味わった体には性感
を刺激されているようにしか認識されなかった。強めの水流が、恥丘と指でほぐされた
膣肉にいくつも当てられる。
 すぐ後ろに宏樹がいるものだから、シャワーから逃げようにも難しい。それどころか、
壺から抜け出し自由になった手が、さも当然のように胸に触れていて、両側から指の腹
で突起を擦る。
 抵抗しようにも使えるのは片手だけ。それでは引き剥がすのに力が足りず、むしろ責
める彼の手を押さえつけて、要求しているような格好になって。
「ん、あ……っ! や、んっ!」
 もはや胸からはつるつるとした感触がなくなっていた。普段とほとんど変わらないペ
ースで両乳首を弾かれ、さらに下の方では丁度良い位置に構えたシャワーが湯を浴びせ
ている。
 その口から出る数条かが、肉真珠とその付近に触れている。加減を知らない一定の勢
いで、刺激に過敏な部分を責め続けた。
「くっ、ヒロ、ふぁっ、とめ、て……あっ!」
「ダメだよ、ちゃんと洗わないと」
 息を切らしながら懇願したのに、ほんの数秒で打ち砕かれた。
 二本の指で突起をつままれ、こねられ、まともな言葉が出てこない。胸からは甘い刺
激が与えられるが、秘肉と芽から来るのは過剰な電撃のようだった。それを延々と受け
ていて、成佳はただ喘ぐしかできなかった。
「きゃ、ふ……あっ、ん、ああぁ――っ!」
 とどめに耳を舐められたのが引き金になった。浴室中に声を響かせて、シャワーの水
に負けない勢いで、体の奥から粘液が溢れる。続けざまのオーガズムに意識が飛ばされ、
眼前でいくつものフラッシュを焚かれたように視界が白くなる。平衡感覚が無くなり、
浴槽の方に体が倒れ、ずるずると腰が落ちていく。惰性で手足が投げ出された。
 腿のあたりから宏樹の手を感じると、そこでようやく目が覚めたような気分になった。
ボディソープを塗りながら足指の方まで丁寧に通って、最後は全身に湯の雨が降りかか
る。
 大量にかいた汗を流され、頭はすっきりしているが体が動かせない。
 何とか焦点を合わせると、宏樹の顔は正面にあった。古くなった機械のように、ゆら
りと左手を上げると、その顔面でぺち、と軽い音がした。
「いじわる」
 こんな平仮名四文字でも、小泉宏樹を表現するのは簡単だった。彼は「ごめんね」と
囁き、ふっと笑んで、それが成佳に安心を与える。

「でもね、ナルは可愛いの」
 シャワーを操りながら口を開いた。行為以外でもさんざん聞いてきた言葉だが、この
フレーズを宏樹の口から言われると、どうしても恥ずかしくなってしまう。右腕に、そ
して頭に湯をかけられながら、成佳は話を始めたところに耳を傾ける。
「髪は黒くてさらさら。肩まで長くて、肌は白い」宏樹は指折りで特徴を数える。「す
べすべだけど、触ると柔らかくて、抱きしめると温かいんだ」
 途端、顔が熱くなるのが分かった。体に触れている宏樹だからこそ、そういう感覚も
知っているのだが。いざ口に出されると今まで以上に恥ずかしさが露わになった。高鳴
りだした胸を手で覆うこともできず、聞こえていないかと動揺が生まれる。
 細い指が濡れた髪をすくいあげ、つうと滑らせる。頭を撫でられて、触れた部分が熱
っぽい。
「あんっ……ん、あ、あっ」
 いきなり乳首をつままれ、瞼を閉じる。くりくりとこねられ、絶頂した後の体がわず
かに震えた。反射で責めた彼の手を掴むが、どうにも力が入らない。
「いつものナルも、えっちな時のナルも、全部ひっくるめて可愛いから」
 反応に困った。認めたくないことを指摘されて湧きあがる羞恥と違って、どうしよう
もなく直球な意見だったから。そんな『えっちな時の顔』をまじまじと見られてしまっ
ては、唸るだけで言葉なんか返せない。
「うん、やっぱり『可愛い』が一番似合う。他の言葉で表現なんて出来ないよ」
 そう言う宏樹の顔は、考えがまとまったような、すっきりとしたものだった。
 腿から足まで湯を当てられ、再び噴き出した汗を洗い流していく。その湯すらぬるい
と感じるほど、体の隅まで熱を帯びてしまっていた。
「ナルが可愛いから、もっと可愛い姿を見たくなって。それでいじめたくなっちゃう」
 そんなに連呼されると、いよいよのぼせてしまいそうになる。肩や腕に触れられる宏
樹の手も熱く、体を冷やす手段がまるでない。
 ふと、湿った空間に高い電子音が響いた。聞きなれた給湯完了の音で、浴槽に十分な
量の湯が溜まったことを知らせる。
「ね、もう少し、いじめさせて……」
 途切れた意識を引き戻すように、宏樹の手が肩に乗った。
 普段は上側にはねている髪が、いまは濡れて垂れ下がっている。女の子みたいな顔が
眼前に迫って、唇が軽く触れる。
「んっ……っく、う、うん……」
 両手を合わせて十本の指が絡む。舌が絡んで唾液をそれぞれに塗りつけるが、水分を
奪われ乾いた喉は、それさえ嚥下しようといつも以上に動く。キスで唾液を分泌して、
こくこくと飲み込む。
 それでも途切れることなく唾液は作り続けられ、口の端から垂れるまでの量になり、
舌が離れると糸を引いた。
 キスは首筋から胸にまで及んだ。その度にちゅっ、ちゅっ、と音を立てられ、耳から
も性感を刺激される。湯が流れたばかりの胸はすっかり汗をかいていて、じわじわと熱
気がのぼってくるような感覚になった。
「ふ、あぁ、あっ!」
 硬いままの乳首に吸いつかれ、その吸引に声を上げた。唾液を塗されるとわずかにあ
った痛みが引いて、ちろちろと舐められて快感に変わる。もう片方は指でしきりにつつ
かれ、異なる二種類の刺激が襲う。
「うん、大丈夫そう」
 乳首責めの後、具合を確かめるように恥丘へ当てられた手から、くちゃりと鈍い音が
立てられ、成佳はふいと視線をはずした。
 ぎゅっと抱き合ってから、疲れが残る体は、宏樹に手を引かれて立ち上がった。腰巻
が外れ、露わになった彼の分身は、熱のせいかいつも以上に赤みが増して見える。
 仰向けになった宏樹を跨ぎ、背を向けた状態からしゃがみ込む。わずかな逡巡のあと、
屹立を自身の入り口に導いた。
「ん、あ……くうぅ……」
 ゆっくりと腰を落とすと、いきりは膣肉を割って進み、挿入感に背筋が震える。膝と
つま先で体を支えると、ほとんど根元まで収まった。呼吸の間にも中で脈打ち、膣はそ
れを締め付ける。キュッと絞られる感覚に、成佳は落ち着くどころか息を荒くしていた。


「は……あ、んっ!」
 突き上げられ、がくんと首が揺れる。腰に触れている手を握って、そこに宏樹の存在
を感じながら、成佳は肩越しに振り返る。目が合うと彼は照れくさそうな笑みになった。
 出入りにあわせて鈍い音を出し、そのつど先端が最奥をノックする。コツン、とした
震動と一緒になって、刺激が一直線にやってくる。
「ナル、鏡があるよ」
 手をほどいて、宏樹の体が起きる。耳元で聞こえた声にしたがって正面の鏡を眺めて
いると、シャワーの湯で曇りが落とされた。
 わずかに揺さぶられ、いきりが体の中で動く。向こう側にいるのは、とろんとした目
でそれを受け入れている、肩まである黒髪の少女だった。
「あ……あんっ、やぁ……っ!」
 声こそないが、同じ調子で口を開いて、鏡面が少しずつ曇っていく。
 膝立ちのまま体に収まっている勃起が往復して、くちゃ、くちゃ、と音を出す。恥丘
はニスでも塗ったように光って、照明を反射する。
 それは三澄成佳そのものなのに、頭の中ではそれを認めない。愛液を垂らして肉棒を
咥えている、鏡の向こうにいる少女も、同じように瞼を閉じて首を振った。下から揺ら
れて髪が乱れ、首筋にはりつく。
 さらに、胸に手が触れる。全体を押しこむように動くと、一緒に突起も沈んで刺激が
増えた。やがて乳首だけをピンポイントで責めるようになり、成佳はその手をぐっと握
った。
 いつしか湯気と吐息で鏡は映らなくなり、風呂場はふたりだけの空間に戻った。あの
少女が見せた表情こそ、つまり『えっちな顔』なのだろう。今まではっきりと映ったこ
とがないから、あらためて思うと顔から火が出そうだった。
「きゃ……っ!」
 ほとんど悲鳴に近い声が出た。結合部に突然あらわれた刺激に、少しだけ視線を落と
す。いくつもの穴を持った長いホースが、宏樹の手に持たれて湯をぶつけていた。
 往復はそのまま、肉をえぐって子宮口を叩く。それだけでも十分なのに、加勢したシ
ャワーが秘芽に湯を浴びせてくる。
「や、だっ、シャワー、とめてっ……! は、あっ、あぁっ!」
 息を切らしながら声に出す。表情はないはずなのに、ヘッドに凶悪な形相が映ったよ
うに見え、怯えに近い感情があった。
 ただでさえ抽送が続いて体の中から振動されているのに、それが何倍にも増幅されて
頭に響く。性感に間違いないはずだが、ガン、と殴られたような衝撃から始まった。
 頭の中にだけある痛みは、遅れてきた痺れで誤魔化される。それでも容赦のない刺激
はあまりにも強烈で、成佳はいつになく大きな声になった。膨れ上がる愉悦にひとつ、
ふたつだけの音が口から出ていく。
「いいよ、いっぱい感じて」
 そんな宏樹の言葉を聞いたと思うと、硬さを失っていない勃起が膣肉を割って進み、
一番奥に先端をぶつける。ふたりが繋がっている部分にはいくつもの水流が当てられて、
恥丘と剥き出しになった下腹部の尖りから、電撃のような刺激を与えてくる。
「ふぁっ、わ、けっ、わからな……あん、っは、やあぁぁっ!」
 とても優しい言葉は、成佳からなにかを外した。いよいよ許容を超えた性感が爆発し、
固まった身体はびくん、と痙攣する。視界は白の一色だけで塗りつぶされた。
 ほんの一瞬、束縛から解放されたような気分だった。意識が戻ってきたとき、体はタ
イル地に仰向けにされていた。
「ちから、抜いて」
 言われたところで、弛緩しているのか緊張しているのか、自分ではわからない。宏樹
の手が腿に当てられたかと思うと、少し開かれてボディソープが塗られていく。まだ快
感に対して貪欲な部分が、わずかに触れていった指を物欲しそうにざわついた。
 手をついて、宏樹がのしかかった。顔が一気に近くなり、不意にキスされて溶けそう
になる。
 脚を閉じている状態で、出来あがった三角地帯に勃起の先端が当たった。宏樹が腰を
落とすと、一緒になって潜り込み、わずかにくすぐったい。
「……追い打ちかけちゃうと悪い気が、して」
 熱を帯びて真っ赤になっている宏樹は、少し息が荒かった。勃起を挿入されるのかと
思っていたが、意外な行動にハテナが浮かんでしまう。


 だが、いきりが動くと成佳は手を握って応えた。腿に挟まれた肉棒はボディソープや
愛液によって、ぬるぬると激しく往復する。一緒に当てられている恥丘のあたりがむず
痒くなるのと同時に、痛みを覚えている箇所があった。
「あっ、は、あぅ……っ!」
 出入りにあわせて、その部分が擦られる。散々シャワーで湯をあてられた陰核は、抽
送を繰りかえす宏樹の分身に削り取られそうだった。奥へ進むときは頭の部分で押し付
けられ、出ていくときはくびれた部分ですくいあげられる。そんな摩擦の連続で、すり
減っていないかと思うほど。
 三角形の窪みは、それまでに持っていた愛液とボディソープの泡、いきりが分泌した
粘液で水たまりのようになっていた。鈍い水音に泡の破裂が後を引いて、淫靡な響きが
全身を伝う。
「ナルの肌……つるつるで、なんか不思議……」
 ぬちゃぬちゃと音を立て、泡立った肉棒は、太腿の間をしきりに往復する。腰の動き
が挿入を連想させて、膣に入ってくるのを見ているような、そんな光景。
 未知の感覚なのは宏樹も同じらしかった。一方で、成佳は腿に触れられるこそばゆさ、
割れ目を往復して生まれる甘い痺れ、敏感すぎる小さな突起を擦られる痛みが全部一緒
に送られて、どう捉えていいのか分からなくなる。それでも、快楽の方が勝って声を漏
らしてしまう。
「ん、やっ、あ……!」
 ふとした想像をきっかけに、何も入っていないはずの膣肉がざわつき、下腹部が疼い
てどうしようもなくなった。始まってしまったそれを止めることはできるはずもなく、
懇願する涙の代わりに粘液が溢れだす。
 それを知ってかしらずか、宏樹はさらに動きが速くなっていく。勃起の硬さと熱がひ
とまわり大きく感じて、マッチのごとく火がつきそう。
「――くっ……!」
 短く息を吐いた直後、いきりが抜かれて激しく脈打ち、白濁をよこした。最初の数発
が胸に、残りは腹に付着する。熱を持っている以外は、ぱっと見てソープと判別が付か
ない。ゆっくりと肌をつたって床に垂れていく。
 腿から硬さが完全に無くなると、宏樹と唇が重なった。キスが鎮静剤みたいで、次第
に心が落ち着いてくる。
 勢いよく噴きだしたシャワーが白濁を洗い流し、身体から行為の痕跡を消していった。

 湯船に浸かると、身体の芯まで温まって心地よくなってきた。成佳は宏樹の胸に体を
預けて、やんわりと抱かれている。
「ほら、こんな時じゃないと、ナルと一緒にお風呂なんて無い……って考えたら、ね」
 申し訳なさそうな顔が映る。
 行為が終わって、抗議の視線を向けてから、宏樹の『言い訳』が遅れてやってきた。
ボディソープはともかく、やたらとシャワーを使っていたのも、あまりない機会だから
という理由があってのことだった。
 湯を噴きだして恥部を蹂躙してきた件の一品は、ホルダーに収まって水滴を垂らして
いた。普段こそ役立ててきたが、二度も絶頂させられ、今日ほどそれを憎らしいと思う
ことは今後一切ないだろう。
「でも、すっごい可愛かったよ。いっちゃう時、『わけわからない』って」
 言われて、成佳は顔が赤くなった。散々責められて、あられもない声を上げてしまっ
たところが蘇る。挿入にシャワーが加勢して、体の一番奥と陰核を同時に責められたと
き、本当におかしくなりそうだった。それくらい頭の中が空っぽで、わけがわからなく
なって。現に、行為の前半なんかはもう曖昧で、そもそもなぜ風呂場でえっちをしてい
たのか、それが思い出せない。
 最後にこれでもかと扱かれた下の突起は、未だにぴりぴりと痺れていた。ここからの
刺激は、とうぶん痛みと認識されて覆らなさそうだった。
「……お風呂に入れなく、なったら、ヒロのせいにする……」
 鏡に映った黒髪の少女が脳裏をよぎる。邂逅はほんの少しだけとはいえ、快楽の味に
顔を蕩けさせて、体を揺さぶられ、髪を乱していた。そんな淫らな姿を映した鏡まで、
成佳のバスライフに影響を与えそうだった。……ソープもそこに加わっていたが、いち
いち挙げだしたらきりがない。
 言葉と一緒に肘で小突くが、しかし宏樹はちっとも気にしていない様子で。
「風呂場と銘打ったそこは、いたいけな少女を辱める性感のアワ地獄……。大丈夫だよ、
もしナルがそんな体になったら、僕が責任取るから」
 抱きしめる手が少しだけ強くなり、すぐに離れて視界から消える。
「時間をかけて、じっくり、ねっとり洗ってあげる」
「ひゃ、ん……っ」
 無防備だった胸に両手が当てられ、成佳はぴくりと肩を震わせた。少しだけ突起をい
じくられ、かすかに甘い息が漏れていく。
「ヒロ、えっち、だよ……」
 ちらと振り返るが、宏樹はくすりと笑って、唇を重ねてきた。
 一瞬だけのキスなのに、発散されたはずの性欲が揺らめいてしまって。ふたりでは落
ち着いて入浴できないことがわかった。
2011年08月24日(水) 09:38:20 Modified by ID:uSfNTvF4uw




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