日本の周辺国が装備する兵器のデータベース






性能緒元
戦闘重量16トン
全長6.84m
全幅3.0m
車体高2.05m(キューポラ含まず)
エンジンターボ・チャージドV型水冷ディーゼル 300hp
最高速度100km/h
浮航速度8km/h
航続距離1,000km
武装(基本型)12.7mm重機関銃×1
 35mm擲弾発射機×1
 3連装発煙弾発射機×2
装甲 
乗員3+8名

内蒙古第一機械製造集団有限公司が開発中の新型6×6装輪装甲車。本車は09式装輪歩兵戦闘車「雪豹」(ZBL-09)の開発過程で得られたノウハウを元にして、輸出向け車両として開発された。

近年、各国では装輪装甲車の開発が一種のブームとなっている。装輪装甲車のブームには、冷戦終結後の国際情勢の変化(大規模地上戦から低脅威度紛争へ)、軍事予算の削減により運用コストの低い装輪装甲車の優位性が高まったこと、関連技術の向上で装軌装甲車との性能格差が縮まった等の要因が背景にある。内蒙古第一機械製造集団有限公司では、今後の国際兵器市場で諸外国の新型装輪装甲車と対抗することが可能な新型装輪装甲車の開発を決定した。この新型装輪装甲車は同社の現有の技術と経験を生かして短期間で開発し、性能と価格のバランスの取れた車両とすることが求められた。設計においては各国のユーザーの多様な要望に応じるられる様に各種ファミリー化を前提としている。

新型装甲車の戦闘重量は15〜16トン級であり、低脅威度紛争、PKO任務、対テロ作戦での運用を前提としている。想定されている任務は、兵員輸送・火力支援・偵察・物資輸送等であり、このほか治安維持やアンビュランス車両としても使用することが可能。車体配置は、最前部右側が機関室、左側が操縦手席と車長席となっており、車体中央には一人用キューポラを設置、車体後部は兵員室とされている。車体前部は避弾経始を意識した傾斜形状を採用している。車体後部の降車用ランプ・ドアには横開式ハッチが設けられおり、必要に応じてハッチから降車するかランプ・ドアを下ろして降車するかを選択できる。またランプ・ドアは物資の積み込みにおいても有利である。このほか車体上部にも開閉式ハッチが設けられており、乗降や小銃射撃に使用される。車体の設計ではモジュール化の概念が採用され、動力部、操縦系統、動力伝達機構、サスペンション、車体部、上部戦闘部の6つのモジュールから構成されており、整備性を向上させ各車両間でのモジュールの互換性を有している。車体規模は鉄道輸送とC-130輸送機での空中輸送を前提としており、高い戦略移動性を持つ。

動力部の設計では、内蒙古第一機械製造集団有限公司の装甲車開発技術と民生用自動車開発技術の双方の経験が取り入れられている。エンジンは300hpのターボ・チャージドV型水冷ディーゼルが搭載されている。変速機は前進9段、後進1段であり、ユーザーの希望に応じて自動変速型とマニュアル型の双方を選択可能。動力部は振動対策が施されると同時にパワーパック化されており、短時間での換装が可能。動力伝達機構はH型を採用。これは普通の自動車の様に車体中央のプロペラシャフトによって前後2本の車軸を駆動するのでなく、2本のプロペラシャフトを車体の左右からH型に伸ばして、左右のタイヤを個別に駆動する方式である。H型の採用は、車内スペースの拡大と車高の低減に効果があった。本車は不整地では6×6、路上では6×4への切り替えが可能である。足回りには油気圧サスペンションを採用。6つの車輪は車内からの気圧調整が可能であり、路上の状態に応じ最適の状態を選択できる。路上での最高速度は100km/h。航続距離は1,000km。1.2mの塹壕の渡超、0.55mの障害物の登坂が可能。前方の2組の車輪は旋回時にそれぞれ偏向することで旋回半径を減少させている。車体後部にはスクリューが設置されており、最大速度8km/hでの水上走行が可能である。

新型装甲車の武装は車体中央部の一人用キューポラに設置されている。標準型では12.7mm機関砲と35mm擲弾発射機が並列に搭載されているが、これは任務に応じて5.8mm/7.62mm機関銃・14.5mm機関砲・40mm擲弾発射機・対戦車ミサイル発射機等に換装することが可能。キューポラには照準用ペリスコープ・光学/レーザー照準式車長用ペリスコープ・赤外線探照灯・射撃統制装置が設置、キューポラ後部には3連装発煙弾発射機×2基も搭載されている。車長用ペリスコープで目標発見後、砲手が照準用ペリスコープのレーザー照準器で距離測定を行う。諸元計算と射撃角度は射撃統制装置によって自動的に処理される。ぺリスコープは、光学・微光増幅式・レーザー照準器の3方式が可能。緊急時には赤外線探照灯を使用することで、夜間照準距離を延伸することも可能だが、この方法は敵側からの被発見率も上昇するリスクがある。車長用ペリスコープは第2世代微光増幅式暗視装置とCCDカメラを採用しており、従来型よりも捜索時の視認度が向上している。また煙幕弾発射時にも暗視装置による外部視認が可能。

新型装甲車は、近年の流行であるネットワーク化を意識した設計が施されているのも特徴である。車内設計では人間工学にも配慮されており、搭乗歩兵の体力減耗を最小限に抑えることが意図されている。動力部と乗車部分は防音・断熱・防振隔壁で遮られている。車体内部は、防振・防燃・断熱効果を有する材質で覆われており、生存性と車内環境の向上に資している。搭乗員の座席は疲労を抑える設計が施されると同時に、地雷爆発時の爆風避けも兼ねている。このほか空調装置・高地作戦時の気圧調整装置・トイレ等が設けられており搭乗員の体力維持に充分な配慮が施されている。

新型装甲車は、全方位からの7.62mm機関銃、もしくは152mm榴弾砲の断片、6キロ級の地雷に対する防御力を有することが求められている。また車体には追加で複合装甲ユニットを搭載して防御力を向上させることが可能。地雷に対しては動力伝達部の上部にモジュール化された車体を載せた形状が防御効果を向上させるとしている。動力部は火炎瓶攻撃に対する防御が施されている。このほか、NBC防護装置、二次誘爆を防ぐ消火装置、対赤外線/レーダー派対策を施した車体塗装等が採用されており間接的な防御力向上に務めている。

新型装甲車は、モジュール化やH型動力伝達装置、ネットワーク対応等新技術を積極的に取り入れると共に、これまでの中国の車両には見られないほど人間工学に配慮した設計を採用している。これは国際兵器市場での商品価値を高めるための内蒙古第一機械製造集団有限公司の必死の努力であるといえる。この車両はファミリー型の設計を前提としており、各種のバリエーションが開発される可能性も高い。また、この装甲車はニックネームを民間から公募するという、これまでの中国の軍用車両では見られなかった試みを行ったのも興味深い点である(現在公募中。締め切りは2006年8月1日)。今後、海外での積極的な売込みが行われると思われる。現在の所、中国軍での採用については不明。

【参考資料】
『兵器知識』 2006年8月号「中国新型輪式装甲輸送車」(王寧、趙金柱《兵器知識》雑誌社)
戦車研究所

09式装輪歩兵戦闘車「雪豹」(ZBL-09)
中国陸軍

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