日本の周辺国が装備する兵器のデータベース




082-I型掃海艇(NATOコード:WOZANG class)は中国海軍掃海艦艇としては初めて本格的な機雷掃討能力を有する掃海艦艇で、一番艇の#804「霍邱」は2005年4月に就役した。

船体はアルミ合金もしくはFRP製と推測される[1][2]。長船首楼型で比較的大型の艦橋構造物と煙突を備えている[1]。船首楼後端部には水中処分具を収納する格納庫が設置されており、船体後部は作業甲板になっている[1]。船体後部には水中処分具揚降用と推定されるクレーンを備えているが、掃海具は装備されておらず機雷掃討専門艇として運用されている[1]。推進装置は音響発生を極限する特殊なタイプを使用している[1]。082-I型は機雷を探知・処分するため高度なソナーシステムを備えており[2]、艦橋前の甲板室に可変深度式対機雷ソナーとその巻上機を装備している[3]。082-I型掃海艇は搭載するH/TJM-01型水中処分具による機雷掃討の他に、遠隔操作式の小型掃海艇を遠隔管制して機雷を処分する能力を有している[4]。

082-I型は2005年の#804「霍邱」の就役後、長らく後続艦の建造が確認されていなかったが、それから7年近くを経た2011年に082-I型掃海艇の2番艇(改良型)#818「昆山」、2015年には3番艦 #809「開平」が就役した[4][6]。1番艇は25mm連装機関砲を艦橋直前に装備していたが、2、3番艇は新型のH/PJ-14型遠隔操作式30mm単装機関砲に換装されている。その他の装備については基本的に1番艇のそれを踏襲していると見られる。

【2009年4月4日追記】
2009年4月3日夕方、082-I型掃海艇1隻が尖閣諸島魚釣島の北北東約350kmの東シナ海を南東進しているのを、海上自衛隊のP-3C(那覇基地所属)が発見した。082-I型掃海艇を海上自衛隊が視認したのは今回が初。

性能緒元
満載排水量575t
全長55.0m
全幅9.3m
喫水2.6m
主機ディーゼル 2基 2軸
速力
航続距離
乗員

【兵装】
近接防御61式25mm連装機関砲(2-M-3)1基(#804)
 H/PJ-14型30mm単装機関砲1基(#818)

同型艇
1番艇霍邱Huòqiū804上海求新造船廠で建造。2004年進水、2005年4月就役東海艦隊所属
2番艇昆山Kūnshān818上海江南造船所長興廠区で建造。2010年11月進水、2011年12月25日就役東海艦隊所属
3番艇開平Kāipíng8092015年5月6日就役南海艦隊所属
4番艇栄成Róngchéng8112016年1月25日就役[7]北海艦隊所属
5番艇

▼手前が2番艇の#818「昆山」、奥が1番艇の#804「霍邱」。艇前部の機関砲のほか煙突や艦橋など若干の違いがある

▼082-I型の艇後部。水中処分具揚降用のクレーンや大型のブイが見える

▼082-I型が搭載するH/TJM-01型水中処分具[5]

小型掃海艇3隻を管制する#818「昆山」


▼082-I型の掃海訓練動画。小型掃海艇やH/TJM-01自走型水中処分具の使用など


【参考資料】
[1]「注目の中国新型艦艇(3)-哨戒艇/掃海艇」(『世界の艦船』2008年2月号/94〜95頁/海人社)
[2]Chinese Defence Today「Wozang Class Minehunter」
[3]軍武狂人夢「0821型水雷反制艦」
[4]China Defense Blog「Photo of the day China Navy's newly constructed minesweeping drones」(2012年2月14日)
[5]大旗网「中国海军的开路先锋:首见我军H/TJM-01型灭雷具」(2010年12月19日)
[6]海军360「海军“开平舰”入列命名授旗仪式在新会举行」(来源:开平广播电视台/2015年5月6日)
[7]大连电视台「中国海军新一代猎扫雷舰在连入列」(2016年1月25日)

【関連事項】
新型遠隔操縦掃海艇
中国海軍

amazon

▼特集:自衛隊機vs中国機▼


▼特集:中国の海軍力▼


▼特集:中国海軍▼


▼中国巡航ミサイル▼


























































メンバーのみ編集できます