日本の周辺国が装備する兵器のデータベース



▼牽引状態の65式。



性能緒元
総重量2,650kg(牽引状態)/2550kg(戦闘状態)
全長6.475m(牽引状態)
全幅1.796m(牽引状態)
全高2.440m(牽引状態)
口径37mm
砲身長2.739m(74口径)
銃身数2門
砲弾重量1.416kg(榴弾)/1.455kg(徹甲弾)
初速866m/秒(榴弾)/868m/秒(徹甲弾)
発射速度320〜360発/分(二門合計)
最大射程8,500m
有効射程3,500m
有効射高3,000m
俯仰範囲-10〜+85度
旋回範囲360度
射撃統制装置光学式
牽引速度25〜50km/h
要員7〜9名(砲1門あたり)

65式37mm連装機関砲(中国語では65式37毫米双管高射炮)は、ソ連が中国に供与した37mm対空機関砲M1939と、M1935を中国でコピー生産した55式37mm単装機関砲(55式37毫米単管高射炮)の発展型として開発された対空機関砲である。1965年に制式化され大量生産と部隊への配備が開始された。

65式は、陸軍の野戦防空を担当する対空機関砲営(大隊)や、都市や拠点防空に当たる空軍防空部隊と予備役部隊の防空部隊などに多数が配備された。また、第3世界の国々にも多数が供給された。特にヴェトナム戦争では、65式は北ヴェトナム軍と中国が派遣した「抗美援越部隊(美はアメリカを指す)」の中国軍高射砲部隊の対空兵器として低〜中空域での防空戦闘で重要な位置を占める事になった。

【性能】
65式は、主に中低空域の航空機に対する攻撃に使用されるが、状況に応じて対地・対水上攻撃にも使用される。高い初速を発揮する為74口径という長砲身が採用されている。砲身寿命は7,000発。機関砲の駆動系統は反動利用式が採用されており、弾薬クリップ(5発装填)を手動で装填する事により給弾を行う。機関砲の発射速度は二門合計で最高320〜360発/分。ただし、砲身の加熱の問題などから実戦での発射速度はこれよりも低くなる。連続射撃では左右の機関砲の発射時間を微妙にずらす事で射撃時の反動を抑えて命中精度を向上させる工夫が施されている[7]。37mm機関砲の最大射程は8,500m、ただし有効射程と有効射高はそれよりも短い3,500mと3,000m。

機関砲弾としては榴弾、徹甲弾、曳光徹甲弾が用意されている。それぞれ重量は1.416kg(榴弾)、1.455kg(徹甲弾)で、砲口初速は866m/秒(榴弾)、868m/秒(徹甲弾)となっている。榴弾には榴-I式機械信管が装備されており、発射から8〜13秒後に爆発する様に設定がなされている[7]。

37mm連装機関砲は、4つの車輪が付いた砲架の上に搭載されている。牽引時には機関砲を後ろに向けてトラベリングロックで砲身を固定する。射撃を行う際には、トラベリングロックを外して、砲架の折畳み式脚を展開、4つのジャッキで砲架全体を水平に持ち上げて安定させる。

前述した機関砲の給弾だけでなく、機関砲の旋回や俯仰角操作は全て人力で行われる。そのため、65式一門あたりの操作には7〜9名と比較的多くの兵員を必要とする。目標照準には機関砲に取り付けられた光学照準機を使用。65式は、悪天候時や夜間での全天候能力は有していない。65式を装備する一個対空砲中隊は六門の65式を装備しており、一個対空砲大隊は三個中隊(65式18門)から編制される。野戦部隊の防空の場合は、円陣、方陣、扇型など地形や状況に応じて展開した上で対空戦闘を行う。都市や重要地の拠点防空に使用する際には、事前に陣地を構築して対空砲や各種装備を掩体壕に入れて爆撃に対する抗堪性を高めておく。

【派生型と現状】
1967年6月、北ヴェトナムに派遣されていた中国軍防空部隊は実戦で得られた戦訓を元にして、対空火器の機動性、正確な射撃能力、威力の向上など200項目近くの改善意見を提出した。中央軍事委員会はこの意見を重視、速やかにこれらの提言を防空火器の改良に反映させる事を決定した。中央軍事委員会の指示を受けて、第五機械工業部は既存の防空火器の改修作業と改良型の開発を強化する事になり、防空火器で最多の生産数を誇っていた37mm対空機関砲も改良が進められた。65式の改良作業では、給弾システムの設計変更により、発射速度は320〜360発/分(二門合計)から440〜480発/分(同左)にまで向上した。さらに自動指揮装置が開発され、照準機で目標を捕らえて制御を行うと、ケーブルで連結された一個対空砲中隊の65式×六門が照準機からの指令に応じて自動制御されて一斉射撃を行う事が可能となり、命中率の改善と弾幕威力の強化が実現された。65式には欠如していた全天候性能を獲得するため、レーダーなど気候の影響を受け難い探知装置からの情報を元にして射撃を行う事が可能とする改良も施された。改良型には「65-I式双管37毫米高射炮」として制式化され、直ちに北ヴェトナムの中国軍部隊に送られて実戦投入された。防空部隊では65-I式の射撃能力を高く評価し、特に低空域から飛来するアメリカ軍機に対して威力を発揮した事から「鉄掃箒=鉄の竹ボウキ」と称された[6]。

1960年代後半からは、第五機械工業部の管轄工場以外の中国各地の兵器工場でも65式の生産が開始され、大量の65/65-I式が生産されるようになった。大量生産された65/65-I式は、中国軍だけでなく各地の予備役部隊や民兵にも多数が配備されるに至った。これは当時の中国の軍事ドクトリンであった人民戦争論に基づく中国全土の防空体制構築を意図した装備方針であった。

1970年代に入ると、改良型の74式37mm連装機関砲が登場し65式にかわって生産が行われる様になった。74式も多数の派生型が登場する事になるが、詳細は別項に譲る。

65/65-I式とその改良型74式37mm連装機関砲は、中国の対空機関砲の中では最多生産数を誇っており、中低空域での防空戦力の基幹部分を構成していた。しかし、現役の防空部隊からは次第に除籍され地対空ミサイルや自走対空砲に置き換えられつつある。退役した65/74式は、都市防空にあたる予備役部隊の高射砲部隊に転用されているが、その多くが実際には保管状態に置かれている[3]。

ただし、中国軍では多数の在庫がある65/74式などの旧式対空火器も、新型の射撃統制システムと組み合わせ、データリンク機能を取り入れるなどの近代化を施せば、現代戦においても一定の戦力となると見ている。特に、低高度から飛来する巡航ミサイルに対してこれらの近代化された旧式対空砲が有効であると評価されているとの事[4]。

【参考資料】
[1]Jane's Land-Based Air Defence 2006-2007「NORINCO 37 mm anti-aircraft guns (Types 55, 65, 74, 74SD and P793)」(Jane's Information Group)
[2]Chinese Defence Today「Type 65/74 Twin-37mm Towed Anti-Aircraft Artillery」
[3]Chinese Defence Today「Bluffer’s Guide Fortress China, Air Defenses - 3. Tactical Systems」
[4]中華網「中国高炮団列装反巡航導団雷達」(2007年10月12日)
[5]中国武器大全「65式37毫米双管高射炮」
[6]この節は李滔、陸洪洲 編『中国兵工企業史』(兵器工業出版社/2003年)288ページの記述による。
[7]中国尖端武器-新科技2007年5-6合刊「我国新研火炮武器装備掲密」(泉南海軍上士/新疆現代科技研究会)

中国陸軍

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