日本の周辺国が装備する兵器のデータベース


▼79式戦車



▼79II式戦車


性能緒元
重量37〜37.5トン
全長9.22m
全幅3.27m
全高2.4m
エンジン12150L-7BW型スーパーチャージャー付きV型12気筒液冷ディーゼル(730hp)
最高速度50km/h
航続距離360〜400km
渡渉深度1.4m
潜水深度5m
武装83-擬105mmライフル砲×1(44発)
 12.7mm重機関銃×1(550発)
 7.62mm機関銃×2(2250発)
装甲203mm(砲塔前面)/100mm(車体前面)
乗員4名

制式名称は79式中型戦車。車両生産番号はWZ-121D。NORINC(中国北方工業公司)が69-II式中戦車を基礎に、59式中戦車(WZ-120/ZTZ-59/T-54)の改良型59-2式戦車で取り入れられた西側技術(105mmライフル砲、レーザー測遠機、射撃統制装置など)を加えて開発された車両で、当初は69-III式主力戦車という計画名だったが、1986年に79式戦車と改称された。生産が開始されたのは1984年であり、その年の天安門広場で開催された革命35周年の軍事パレードで、その姿を初めて一般に公開することになる。69式戦車シリーズは広く外国に輸出されたが、対照的に79式は専ら国内の戦車部隊への配備が行われた。79式の生産は1980年代末まで続き、500両以上が生産されたとされる。

79式は改革開放後導入された西側技術を初めて本格的に取り入れて開発された戦車であり、開発では、火力・防御力・通信機器の向上、被弾時の二次被害の局限が重視された。79式の基本的な性能や車体構成は、59、69式の構造を継承している。主要な変更点を中心に記載する。

主砲の83-擬51口径105mmライフル砲にはサーマルスリーブを装着して気温による砲身の歪みに対応している。使用できる砲弾はAPFSDS、APDS、HEATなど。79式は射撃統制装置として、69-II式戦車で導入されたTSFCS型簡易火控系統(射撃統制システム)を搭載。この射撃統制装置は目標発見から10秒以内の射撃が可能であり、1000mでの初弾命中率は80%以上になる。暗視装置の改良も79式の特徴であり、従来のアクティブ式赤外線暗視装置から微光増幅式のパッシブ式暗視装置に換装され、夜間戦闘での能力を向上させた。砲手用は800m(倍率7倍)、車長用は500m(倍率6倍)だか、同時期の西側戦車との交戦では不利な性能ではある。

中越紛争に投入された59式中戦車62式軽戦車がヴェトナム軍の攻撃でしばしば車内の砲弾に引火して二次爆発を起こし被害を拡大させた戦訓から、誘爆による二次被害の局限化も79式開発の重要項目であった。与圧式NBC防護装置と自動消化装置を一体化した防護装置を搭載し、発火から10秒以内に発火元を探知し、60秒以内に消化する能力を有している。このほかドイツ風の四連装発煙弾発射装置を2つ、波型のサイドスカートを搭載して間接的な防御能力の向上を行っている(未搭載の車両もあり)。このほかソ連系戦車共通のディーゼル排気管吹き付け式の発煙装置も搭載している。

79式戦車のエンジンは69式の12150L-7BW型V型12気筒液冷ディーゼルに過給器を取り付けた出力強化型であり、原型の580hpから730hpに強化されている。最高速度は50km/h。航続距離は360〜400km。増加燃料タンクを搭載して航続距離の延長が可能。履帯は当初、ソ連系の全鋼製シングル・ピン/シングル・ブロック型だったが、生産中に、ドイツのディール社製のものに酷似した、取り外しが可能なゴム・パッド付きのダブル・ピン/ダブル・ブロック型履帯が導入された。これは、以後に開発された中国製戦車にも踏襲されている。

79式自体が69式戦車のバリエーションであるため、79式自体の派生型は少ないが。発展型として79-脅粟鐚屬開発されている。79-II式戦車は69-II式戦車を基礎として、新型の赤外線暗視装置の搭載、2軸安定式砲安定装置の搭載、砲塔両側への発煙弾発射機とHAET弾対策の柵状の増加装甲(スラット装甲と装具搭載を兼務)、サイドスカートを装備するなどの改修をほどこしたタイプ。79-II式は1983年から開発が開始され、1984年に試作車両が完成したが未採用に終わり、試作車両は各種開発用のテストベットとなった。

なお、砲塔両側への発煙弾発射機とHAET弾対策の柵状の増加装甲、波型サイドスカートはその後の中国の戦車に広く装備されるようになる。このことは、59式、69式、79式各タイプの判別を難しくしている要因にもなっている。

79式WZ-121D69式戦車をベースに、TSFC2射撃統制システムや微光増幅式パッシブ式暗視装置を搭載、誘爆対策を施した能力向上形
79E式79式戦車の指揮車型
79-I式派生型の1つと思われる。詳細不明。
79-II式BK-184069II式や79式戦車をベースに、一部装備を簡略化し、新型赤外線暗視装置や砲安定装置、スラット装甲などを搭載した輸出向け改良型。未採用。
84式中型戦車回収車WZ-653A79式戦車のシャーシを使用した戦車回収車。中国軍向けに開発。
84式戦車架橋車WZ-62179式戦車のシャーシを使用した戦車架橋車。
GSL-130総合地雷処理車GSL-13079式戦車のシャーシを使用した地雷処理車両。
GCZ-110多用途装甲工兵車GCZ-11079式のシャーシをベースにした装甲工兵車。

【参考資料】
月刊グランドパワー 2004年6月号「中国戦車開発史(1)」(古是三春/ガリレオ出版)
戦車研究所
Chinese Defence Today
坦克與装甲車両
資料匯編:121底盤不完全大観

【関連項目】
69式戦車(WZ-121)
59式戦車(WZ-120/ZTZ-59/T-54)

中国陸軍

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